メーカーの販売促進施策と成功のために欠かせない視点とは

メーカーの販売促進施策と成功のために欠かせない視点とは
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そもそも販売促進とは?

本題に入る前に、まず販売促進の意味を簡単に説明します。

販売促進(セールス・プロモーション)とは、製品の販売の後押しとなるマーケティング施策や活動のことを指します。一時的なイベントやキャンペーン、期間限定な提案などにより、購入のハードルを下げ、購買意欲を高める目的で行われています。

メーカー企業における販売促進は一般消費者をターゲットとした販売促進と異なり、いくつかの特徴があります。メーカーのターゲット顧客は企業のため、製品の単価は高く、購買に至るまでに比較的長い時間が必要です。また、専門性が高い場合も多く、販売促進の対象にできるターゲット層が比較的狭い点も特徴の一つ。

メーカー企業として効果的な販売促進を行うには、上記の特徴にを考慮したうえで、販売促進の戦の設計が必要です。

メーカーに「BtoBtoC」を意識した販売促進戦略が必要な理由

メーカーの販売促進戦略は、取引先だけでなく消費者を意識して立案することが重要です。BtoBビジネスであったとしても、取引先の先に消費者が存在するケースが多いからです。

繊維メーカーであれば取引先であるアパレルメーカーの先に、食品原料メーカーであれば取引先である加工食品メーカーの先に消費者が存在します。

なぜ、直接取引をしない消費者の存在を意識しなければならないのでしょうか。
最も大きな理由は、取引先が顧客である消費者の動向を意識しているからです。
取引先は、消費者が望む商品を完成させるために必要な製品を仕入れたいと考えています。

したがって消費者を意識して販売促進戦略を立案すれば、取引先に対する提案が通りやすくなります。

例えば、「弊社の研究員が開発した機能的な生地」と「人気アスリートが監修した機能的な生地」では訴求力が異なるはずです。

機能が同じであれば、消費者になじみのある人気アスリートが監修した生地を仕入れたいと考える取引先が多いでしょう。

BtoBビジネスを行っているメーカーも、消費者を意識した販売促進戦略を立案することで、売上を伸ばせる可能性があります。

メーカーが実施すべき販売促進施策の種類・アイディア集

「メーカーが実施すべき販売促進施策」

メーカーは、オンラインを活用した販売促進施策を実施するべきといえます。取引先と顧客の多くが、インターネットを活用して情報収集を行っているからです。

また新型コロナウイルスの影響で、対面での販売促進施策を実施しづらくなっていることも理由のひとつとして挙げられます。

いずれにせよ、オンラインを活用した販売促進施策を実施することで、見込み客との接触の機会を増やせます。メーカーが実施したい販売促進施策は以下の通りです。

自社Webサイトの見直し

最初に取り組みたいのが、自社Webサイトの見直しです。オンラインを活用した販売促進施策では、自社Webサイトがすべての施策の中心になります。

他の販売促進施策で興味を持った見込み客が、自社Webサイトを訪れてさらに詳しい情報を確認するからです。

メーカーの販売促進施策における自社Webサイトの見直しでは、見込み客が求めている情報をわかりやすく掲載することが求められます。

見込み客が求めている情報は、製品に関する情報、技術力に関する情報、設備に関する情報、品質管理に関する情報などといえるでしょう。

技術力に関する情報などを、専門的な知識がない見込み客が見ても理解できるように掲載しなければなりません。専門用語を使わずに、動画や画像を用いて解説すると誰にとってもわかりやすいWebサイトになります。

自社Webサイトの最終的な目的は、問い合わせや資料請求につなげることです。
問い合わせや資料請求につなげる導線も、忘れずに設計しておきましょう。

オンライン営業ツールの活用

オンライン営業ツールも、メーカーが取り入れたい販売促進施策です。ここでいうオンライン営業ツールは、Web上で取引先と商談を行えるツールを指します。
メーカーがオンライン営業ツールを導入する主なメリットは以下の通りです。

  • 移動時間を削減できるため商談件数を増やせる
  • 遠方の見込み客にコストを気にせずアプローチできる
  • リアルタイムで資料の提供、デモ画面の共有が可能
  • 営業活動の効率化でリードタイムを短縮できる
  • 対面での商談を必要としないため新型コロナウイルスの影響を受けづらい

上手く活用できれば強力な販売促進施策になりえます。ただし、活用するには社内に浸透させる必要、顧客から理解を得る必要などがあります。

また、安定したネット回線や適切なマイク、カメラの設定なども必要です。準備をしてから導入したい販売促進施策といえるでしょう。

マッチングサイトの利用

メーカー向けのマッチングサイトも、検討する価値のある販売促進施策です。
メーカー向けのマッチングサイトは、製品を販売したいメーカーと製品を購入したい企業を結び付けるサイトです。

具体的な流れはマッチングサイトで異なりますが、基本的には「申込・自社ページ作成・問い合せ・商談・契約」の流れになります。

メーカーがマッチングサイトを利用する主なメリットは、営業活動を効率化できることといえるでしょう。
製品を購入したいユーザーだけが集まるため、自社製品とユーザーのニーズがマッチすれば、高い確率で問い合わせにつながります。

ただし、利用にあたっては基本的に料金が発生します。料金体系はマッチングサイトによりさまざまです。契約が成立したときに利用料金が発生するサービス、月額で利用料金が発生するサービスなどがあります。

オウンドメディアの活用

オウンドメディアの活用も、メーカーが取り組みたい販売促進施策です。
オウンドメディアとは、自社が運営するコーポレートサイトやブログ、SNSなどのこと。

ここでは、見込み客にとって有益な情報をオウンドメディアで発信することを、オウンドメディアの活用と定義します。
メーカーがオウンドメディアを活用する主なメリットは以下の通りです。

  • 課題を抱えている見込み客が自社の発信した情報に触れてくれる
  • 課題を抱えている見込み客からの問い合わせを期待できる
  • 積極的に情報発信することで市場での認知度が高まる

オウンドメディアを活用することで、中長期的に安定した集客を実現すること、自社の認知度を高めることが可能です。

上手に活用すれば、有効な販売促進施策になりえます。

ポジショニングメディアの活用

ポジショニングメディア事例ポジショニングメディア事例 詳細はお問い合わせください

ニッチなジャンルの製品を扱っているメーカーは、オウンドメディアの中でもポジショニングメディアを活用するとよいでしょう。ポジショニングメディアとは、自社の特徴や他社との違いを積極的に発信するWebサイトです。

狭いテーマを扱うため、ニッチなジャンルであっても見込み客を集客しやすい特徴があります。またWebサイト内で他社との違いを明示するため、成約につながりやすい特徴もあります。業界内で有利なポジションを築きたいメーカーに、最適な販売促進施策といえるでしょう。

(例)ユーザーが製品を探すとき
キャククルのWeb集客施策未導入
情報が多すぎて、結局どの会社に依頼したらよいかわからず、自社製品が埋もれてしまいます。
アローアイコン
ポジショニングメディアなら・・・
キャククルのWeb集客施策導入後
業界でのポジションを築き上げ、「〇〇なら貴社」というブランディングができます。

なぜこの会社でこのパーツを買うべきかを納得した営業がしやすいユーザーを集められるため、売上に繋がりやすいのも大きな特徴です。

実際にポジショニングメディアを導入した企業からは

  • 数ある競合から自社に興味を持ってもらい契約までのリードタイムが3分の1に短縮できた
  • 自社の商品・サービスを理解してくれる検討者が増えて商談率が8割以上になった
  • 自社商材と費用感の合う検討者が増え、受注単価が2.5倍に増えた

といった成果を実感している声もいただいています。

ポジショニングメディアについては以下ページにもまとめています。
売上につながる反響を獲得したい、効率的な集客がしたいという場合はぜひご覧ください。
ポジショニングメディア戦略の
特徴・事例を見る

販売促進にメディア施策が重要な理由

「販売促進にメディア施策が重要な理由」

さまざまな販売促進施策の中で、特に重要といえるのがメディア施策です。
具体的には自社Webサイト・ポジショニングメディア・その他のオウンドメディアの運用などが重要になります。

メディア施策が重要な理由は、取引先担当者はもちろん、一般の消費者も商品を購入する前にインターネットを使って商品情報を調べることが多いからです。

例えば、トレーニングウェアに使用されている機能素材について検索する、加工食品に使用されている原材料の安全性について検索するなどが考えられます。

取引先担当者、一般の消費者が、商品や商品に使用されている素材について調べたときに、要領を得ない説明が掲載されているWebサイトが表示されると、商品や素材への信頼感が低下します。

反対に、素材の特徴やメリット・デメリットがわかりやすく掲載されているWebサイトが表示されると、商品や素材への信頼感は向上します。つまり商品の購買意欲が高まるのです。

販売促進に活用するメディアは、取引先担当者または一般の消費者にとって、最も身近な商品などとの接点といえます。だからメディア施策は、重要な販売促進施策といえるのです。

メディアを活用したメーカーの成功事例

「メディアを活用したメーカーの成功事例」

メディアを活用して販売促進に成功しているメーカーは少なくありません。参考にメディアを活用した販売促進の成功例を紹介いたします。

アサヒビール株式会社

最初の成功例として挙げられるのが、アサヒビールの販売促進活動です。

アサヒビールは、北海道主要エリアにおけるアサヒドライゼロと、アサヒスタイルバランス香り華やぐハイボールテイスト(以下アサヒスタイル)の出荷量増加を目指して、惣菜開発に定評がある地域密着スーパー(ラルズ社)とタッグを組み、販売促進活動を展開しました。

具体的には「絶妙な飲み方」として、アサヒドライゼロ・アサヒスタイルと地域密着スーパーが販売する漬け込みザンギの組み合わせを、以下の方法で提案したのです。

  • 大手動画共有サイトに動画広告を展開
  • 地域密着スーパーの総菜売場で動画広告を展開し対象商品を陳列

大手動画共有サイトの動画広告は、地域密着スーパーの商圏内に住んでいる若者にターゲットを絞り配信しました。

アサヒビールと地域密着スーパーが協業した結果、販売促進活動実施店舗におけるアサヒドライゼロ・アサヒスタイルの出荷量、漬け込みザンギの販売量とも増加しています。

メディアを活用して、メーカーと流通の課題を解決した成功例といえるでしょう。

味の素株式会社

2つ目の成功例として挙げられるのが、味の素株式会社です。味の素は、ペースト状万能調味料「Cook DoⓇ香味ペースト」の販売促進活動として次の施策などを実施しました。

  • 「Cook DoⓇ香味ペースト」を使用したレシピ動画フォーマットの制作
  • 「小売店が売りたい商品×『Cook DoⓇ香味ペースト』」のメニューを動画で提案
  • 小売店の商圏内でターゲットに動画広告を配信
  • 小売店で動画チラシを展開

レシピ動画フォーマットを採用した理由は、消費者間でレシピ動画の人気が高まっていたため、そして「Cook DoⓇ香味ペースト」がいろいろな料理に使えることを浸透させるためです。

味の素が行った販売促進活動の結果、「Cook DoⓇ香味ペースト」は小売店の売りたい商品ともに売上を伸ばしています。
メーカーが消費者の動向を意識して成功した例といえるでしょう。

メーカーは消費者を意識しつつ販売促進活動を行いましょう

「メーカーは消費者を意識しつつ販売促進活動を行いましょう」

メーカーの販売促進活動について解説しました。メーカーの販売促進活動は、取引先だけでなく、消費者も意識して行うことが重要といえるでしょう。

取引先が、消費者を常に意識しているからです。具体的な施策としては、メディア戦略が重要になります。

取引先や消費者が購入の検討段階で自社製品を調べたときに、購買意欲を高められる状態にしておくことが求められます。

実際の販売促進活動では、さまざまな施策をミックスして行うことが少なくありません。販売したい製品やターゲットにより、施策を使い分けなければならないからです。

効果的な販売促進活動を実施したい方は、キャククル運営元のZenkenへご相談ください。取引先の動向、消費者の動向を踏まえて、貴社にとって最も効果的な施策をご提案させていただきます。

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