オウンドメディアのコンセプト設計のポイントや方法を解説

オウンドメディアのコンセプト設計のポイントや方法を解説
share
Facebook Twitter はてなブックマーク Pinterest

オウンドメディアを立ち上げる際に重要なのが、明確なコンセプト設計をすることです。コンセプトを決めずに漠然としたイメージのまま制作を進めてしまうと、方向性が定まらずブレが生じ、メディア全体がまとまりのないものになってしまいます。

また、コンセプトがないと読み手に伝わらない・響きにくいコンテンツになってしまい、せっかく作成した記事も成果に結びつきません。

そこで、以下では、オウンドメディアを立ち上げようと考えている方に向けて、オウンドメディアで大事なコンセプト設計の方法やポイントを解説します。

オウンドメディアのコンセプトとは

オウンドメディアのコンセプトのイメージ画像

そもそもコンセプトとは、概念や全体を貫く基本的な観点のこと。意図のある制作物を作る際にベースとなる「考え方」や「構想」を指します。

つまりは、オウンドメディアのコンセプトとは、オウンドメディア全体で共通する指針や方向性のようなものです。どのWebメディアをつくる際にも、方向性がブレないように一貫した考えやテーマを定めるのは重要です。

コンセプトが定まっているとサイトに統一感を持たせられるほか、このオウンドメディアがどんなサイトなのかをユーザーに知ってもらいやすくなります。

オウンドメディアにコンセプト設計は必要か?

結論から言うと、オウンドメディアにコンセプト設計は必要です。コンセプトを決めずにオウンドメディアを作るのも不可能ではありませんが、コンセプトがあったほうがスムーズな運用ができるからです。ここで、オウンドメディアにおけるコンセプト設計の重要性を見てみましょう。

統一性が生まれる

コンセプトを持たないままオウンドメディア運営をしてしまうと、コンテンツを制作・編集していく上で内容にバラつきが生じやすくなります。ユーザーニーズがバラバラになり、コンテンツごとのキーワードやペルソナにもブレが起きてしまうでしょう。

あらかじめ明確なコンセプトがあると、コンテンツに「ブレない軸」ができ、オウンドメディア全体に統一性が生まれます。

ブランディングに好影響

コンセプトが確立されているオウンドメディアでは、ユーザーに「あのメディアを訪問すれば、こんな問題を解決できる」というイメージが備わります。

繰り返し訪問されることで、ファンとなってくれる可能性も高まるでしょう。このように、オウンドメディアを通してブランディングができるのも大きな効果です。ブランディングが成功すると、指名検索されやすくなるといったSEO的な効果も得られます。

オウンドメディアでは、いかにユーザーに存在を認知してもらえるかが大切です。
特別な理由がない限り、オウンドメディアを立ち上げる際にはコンセプト設計を行いましょう。

キャククルが手がけるオウンドメディアとは?

キャククルのオウンドメディアサイトのキャプチャ画像

120業界・8,000サイト以上の実績があるキャククルのオウンドメディア。
認知度向上、他社との差別化、従来と異なるターゲットにアプローチしたいなど、様々な目的で制作することができます。詳しくは以下のページでご確認ください。

制作事例を見てみる

オウンドメディアのコンセプト設計の方法

オウンドメディアのコンセプト設計は、オウンドメディアを通じて誰に何を伝えたいのか、ユーザーにどう行動してほしいのか(どうなってほしいのか)を決めることです。ここからは、コンセプト設計の具体的な流れを解説していきます。

  • 自社ならではの強みを明確にする
  • オウンドメディアで解決したい自社の課題を整理する
  • オウンドメディアの読み手(ペルソナ)を設定する

自社ならではの強みを明確にする

オウンドメディアで自社や製品・サービスの魅力を最大限に伝えるためにも、まずは自社ならではの強みを明確にすることからはじめましょう。

自社ならではの強みは「他社との差別化ポイント」であり、ユーザーにとって魅力的に映る、つまり

「自社が選ばれる理由」

になります。自社の強みを理解した上でつくられるコンテンツとそうでないコンテンツとでは、ユーザーへの訴求力にも違いが出てきます。

最終的な成果(コンバージョン)と密接な関係にあるので、必ず強みを洗い出しておいてください。自社ならではの強みを導き出す方法として、「4P分析」や「3C分析」「STP分析」などのフレームワークがあります。

オウンドメディアで解決したい自社の課題を整理する

自社の強みを洗い出したら、次に自社の課題を見つけて整理していきましょう。課題を整理することで、「自社がオウンドメディアに求めること」が明確になります。

それをふまえてコンセプト設計をしていくと、課題解決に向けた効率的なアプローチできるようになるのです。まず、

  • 競合よりも認知度が低い
  • 規模が小さい
  • リードからの受注率が低い

など、自社が現状で抱えている問題をリストアップしていきましょう。その後、それをオウンドメディアでどう解決したいかを考えていきます。

  • 認知度を高める
  • チャネル・販路の拡大
  • 受注率アップ

など、課題から目的・ゴールを明確にした上でコンセプト設計を進めていくと、オウンドメディアの成功の可能性を上げることができます。

オウンドメディアの読み手(ペルソナ)を設定する

自社の商品・サービスを求めてくれるユーザーはどんな人でしょうか。あらかじめ読み手を想定して、ペルソナ設定をしておきましょう。

ペルソナ設定とは、企業側から見た「典型的な顧客像」を架空に設定して、ターゲットを明確にすることです。

氏名年齢職業はもちろん、趣味ライフスタイル価値観までを詳細に決め込み、最終的には現実に存在しているかのような「1人の人物像」にまで設定を絞り込んでいきます。

ペルソナ設定をしておくことで、顧客目線でニーズや悩みを見つけることができ、ピンポイントでアプローチができるようになります。ペルソナ設定をした後は、ユーザーが解決したい課題は何か、ニーズを洗い出していきましょう。

オウンドメディアで成果を上げるには、「ユーザーが解決したい課題」と、先に明確にした「自社ならではの強み(自社が提供できる価値)」が重なるようなコンテンツを発信することが大切です。

これらの要素を含めたコンセプトでオウンドメディアを発信すれば、効率的に成約に近い見込み客(リード)を獲得できる可能性が高まります。目的・ゴールの達成に対して効果的なオウンドメディアに育てていけるようになるでしょう。

関連記事:かんたん解説!オウンドメディアとは?作り方や運用のコツを紹介

オウンドメディアのコンセプト設計事例

ここからは、秀逸なコンセプト設計によってオウンドメディアを成功させた事例を紹介します。コンセプトを決める際の参考にお役立てください。

サイボウズ式

オウンドメディアのコンセプト設計事例のサイボウズ式のサイト画像
画像引用元:サイボウズ式 | 新しい価値を生み出すチームのメディア (https://cybozushiki.cybozu.co.jp/)

ソフトウェアの開発やクラウドサービスを展開する「サイボウズ株式会社」が運営しているオウンドメディアです。製品・サービスを売り出して直接利益に結び付けるのではなく、ユーザーと企業の関係性を育てることを目的としています。コンセプトを

新しい価値を生み出すチームのメディア

とし、仕事をテーマにした読み物系コンテンツがメイン。会社や組織に関するインタビュー記事働き方、生き方に関するコラムなど、IT分野で働くビジネスパーソンが共感しやすいコンテンツが目立つのが特徴です。

チームワークやワークスタイル、新しい働き方や多様性について読者に問いかけ、働き方について見つめ直すきっかけをつくっています。サイボウズの採用ページにつなげる導線があり、採用面でも効果が出ているようです。

また、FacebookやTwitterなどのSNSにシェアしやすくなっており、拡散によってリーチされやすくする工夫も見られます。

北欧、暮らしの道具店

オウンドメディアのコンセプト設計事例の北欧暮らしの道具店のサイト画像
画像引用元:北欧、暮らしの道具店 (https://hokuohkurashi.com/)

株式会社クラシコムが運営する「北欧、暮らしの道具店」は、

ECサイトとオウンドメディアを掛け合わせ

で成功した代表的な事例です。北欧風の家具や雑貨の記事を中心に、北欧テイストが好きなユーザーにコンテンツを発信しています。その他にもアクセサリーファッションスタイルを紹介するコンテンツもあり、インテリアにはあまり興味がないユーザーや、ファッションに興味を持つユーザーも思わず回遊したくなるようなメディアになっています。

記事コンテンツのほか、動画コンテンツもあり、さまざまなタッチポイントからユーザーを取りこむ工夫がされていました。

YouTubeの公式動画チャンネルでも北欧スタイルの家具やインテリアがコンセプトになっており、ブランドに一貫性を持たせていることが分かります。

キャククルが手がけるオウンドメディアとは?

キャククルのオウンドメディアサイトのキャプチャ画像

120業界・8,000サイト以上の実績があるキャククルのオウンドメディア。
認知度向上、他社との差別化、従来と異なるターゲットにアプローチしたいなど、様々な目的で制作することができます。詳しくは以下のページでご確認ください。

制作事例を見てみる

Red Bull

オウンドメディアのコンセプト設計事例のRedBullのサイト画像
画像引用元:Red Bull 公式サイト (https://www.redbull.com/jp-ja/)

「翼を授ける」をキャッチコピーにしたエナジードリンクで知られるRed Bullは、オウンドメディアのコンセプトも

翼を授けるためのメディア

商品のキャッチコピーとコンセプトとを統一することで、ユーザーに一貫したイメージを持たせてブランディングを実現しています。

オウンドメディアのコンテンツでは、Red Bullが関わるスポーツや音楽フェスなど、イベントの話題を深く掘り下げて紹介。

Red Bullがメインターゲットとするスポーツや音楽好きな若い世代に向けて、認知度と顧客ロイヤリティの向上を狙っています。

このように一貫したコンセプトを発信し続けることは、企業のブランドイメージに強く影響すると分かる事例です。

ferret

オウンドメディアのコンセプト設計事例のferretのサイト画像
画像引用元:マーケターのよりどころ「ferret」 (https://ferret-plus.com/)

BtoBマーケティングの効率化を目指すWebマーケティングツール「ferret One」を提供している株式会社ベーシックが運営しているオウンドメディア。Webマーケティングに関するコンテンツが豊富で、Webマーケッターに役立つ情報が多数掲載されています。コンセプトは

マーケターのよりどころ

企業のマーケティング担当者の悩みを解決する記事や、解決のためのソリューションが提案されています。

Webツールやサービス、アプリなどを開発する企業の広告プラットフォームにもなっているのが特徴です。Webマーケティングのノウハウをコンテンツの柱とすることで、自然検索からの流入増に成功しています。

SEO対策のビッグワードでも上位表示を果たすなど、オウンドメディアとしてトップクラスの成功例とも言えるでしょう。ferretのように取り扱う商材・サービスに特徴があれば、ターゲットを絞ったコンセプト設計がしやすくなります。

オウンドメディアのゴールを見据えてコンセプトを設計しよう

オウンドメディアをつくる際には、自社の強みを明確にし、現状の課題とユーザーニーズを把握した上で、自社の強みや価値によってユーザーの悩みを解決できるコンテンツを発信できるかが大切です。

さらに、自社の課題を解決し得る導線設計になっていると、理想的なオウンドメディアの形と言えます。

そのために必要なのがコンセプト設計です。適切なコンセプト設計がされていないと、内容がバラついたりキーワードやペルソナにブレが生じたりする恐れがあります。

現在、オウンドメディア導入を検討中で、「成功するオウンドメディアの作り方を詳しく知りたい」「オウンドメディアで売上アップを狙いたい」といった方には、こちらのオウンドメディアの制作・運用に必要な情報を1冊にまとめた、

オウンドメディアの教科書を差し上げております。

オウンドメディア参考資料プレビュー

この資料を読めば、

  • オウンドメディアの制作や運用するメリット
  • オウンドメディア立ち上げの流れ
  • オウンドメディア事例と売上アップ事例

などが分かります。ご興味がございましたら、貴社の今後のオウンドメディア作りに、ぜひお役立て下さい。

資料をダウンロードする

オウンドメディアのコンセプト設計づくりでお悩みなら

オウンドメディアコンセプト設計の打ち合わせイメージ画像

キャククルを運営するZenkenでは、いままでに120業種を超えるクライアントのWeb集客やマーケティング戦略を支援してまいりました。

自社を知らないユーザーの興味を引くためには、様々なノウハウが必要となります。目的を実現するまでの運用難易度の高さがオウンドメディアのデメリットといえます。

弊社では8,000件以上のWebメディア制作・運用から得たノウハウを活かして、クライアントの目的を叶える戦略提案から、メディアのコンセプト設計、コンテンツの制作・更新などもワンストップで対応が可能。

どのような市場に対してメディアを展開したらいいのか、どんなコンテンツが必要なのか、狙うべきターゲットとは?など、貴社に最適なメディア戦略を考え、ご提案いたします。

特定の界隈でしか知られていない製品やBtoBのニッチな市場、専門知識が必要な業界でのメディア制作も得意としております。

Zenkenのオウンドメディア事例

オウンドメディアのコンセプト設計の事例プロジェクト管理ツール比較サイト「.tool(ドットツール)」のサイト画像
画像引用元:プロジェクト管理ツール比較サイト「.tool(ドットツール)」(https://www.dot-tool.net/)

プロジェクト管理ツール比較サイト「.tool(ドットツール)」は、効率化やミス防止、クオリティアップが叶うプロジェクト管理ツールの比較サイトです。「クリエイティブ制作」「ソフトウェア開発」「製造」それぞれの分野で最適なプロジェクト管理ツールを調査・比較し、まとめました。‟何のプロジェクト‟のためにツールを導入したいのか、‟どのような目的‟でツールを導入したいのかが明確に分かるため、自社にあったジャストなツールと出逢えます

現場も発注者もよろこぶ設計に。有孔鋼板を知ろう

オウンドメディアのコンセプト設計の事例の現場も発注者もよろこぶ設計に。有孔鋼板を知ろうのイメージ画像画像引用元:現場も発注者もよろこぶ設計に。有孔鋼板を知ろう(https://www.perforated-steelplate.net/)

「現場も発注者もよろこぶ設計に。有孔鋼板を知ろう」は、工場や倉庫の床、天井の目隠し材に使われる「有孔鋼板」をBtoB用に紹介。「有孔鋼板」のキーワードでSEO対策を行い、現在1位を獲得しているメディアです。(2022年1月現在)全14種類ある有孔鋼板を「歩きやすく安全性の高い床」「通気性・採光性のある床」「デザイン性のある外壁」など、発注者の用途に合わせて紹介。有孔鋼板を探しているユーザーがどの製品を購入すべきか、一目瞭然で分かりやすいサイト内容とコンテンツで構成されています。

戦略的「データインテグリティ対応」の処⽅箋

オウンドメディアのコンセプト設計の事例のデータインテグリティイメージ画像
画像引用元:戦略的「データインテグリティ対応」の処⽅箋(https://www.di-pharmaceutical.com/)

データインテグリティとは、情報処理などの分野で使われる用語で、「データ完全性」とも呼ばれています。つまり、完全で一貫性のあるデータの「正確さ」を表すものですが、医薬品製造の分野でも、確かな品質で生産力のある製造システム強化を図る目的で、データインテグリティの確保が求められています。『戦略的「データインテグリティ対応」の処方箋』は、この医薬品製造におけるデータインテグリティの重要性を啓蒙しつつ、データインテグリティに対応できるソリューションを提供する企業も紹介する「データインテグリティ」専門メディアです。

オウンドメディアをつくりたいが、悩んでばかりで進まない…といったことがございましたら、まずはお気軽にご相談ください。

オウンドメディア制作の相談をする

キャククルでは、この他にもWebマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、こちらもあわせてご覧ください。

ページトップへ