オウンドメディアリクルーティングとは?導入メリットや事例を解説

オウンドメディアリクルーティングとは?導入メリットや事例を解説
share
Facebook Twitter はてなブックマーク Pinterest
  • 求人への応募が想定しているよりも少ない
  • 入社しても早期退職してしまい人材が確保できない

こうした悩みをもっている人事担当者の方も多くいるのではないでしょうか。企業風土や勤務条件には問題がないのに集まらないと困っている場合、採用戦略が充分ではない可能性が高い状況です。

オウンドメディアリクルーティングの戦略を活用すれば、今までうまくいかなかった人材状況が改善されます。しかし調査や正しいステップで進めていかないと効果がでません。

採用オウンドメディアの制作実績を豊富にもつ全研本社が、オウンドメディアリクルーティングについて解説します。採用活動が上手くいかずお悩みの方は参考にしてください。

オウンドメディアリクルーティングとは

オウンドメディアリクルーティングとは、自社が所有する媒体(オウンドメディア)を使って採用活動を行う施策のことを指します。英語では「Owned Media Recruiting」と表記され、省略してOMRとも呼ばれます。

後ほど詳しく紹介しますが、自社が持つ媒体のことをオウンドメディアと呼びます。公式サイトとは別に制作するのが一般的ですが、他社が展開する転職サイト等で採用活動を行う場合は、オウンドメディアリクルーティングには該当しません。

オウンドメディアリクルーティングは、特に以下のような悩みをもつ企業や事業者に向いている施策です。

  • 求人応募はあるが辞退されてしまう
  • 入社してもすぐに退職してしまう求人応募自体が少ない

また、「自社への求人応募を増やす」「入社後のミスマッチをなくす」「潜在的な転職検討者へアプローチする」ことが最終的なゴールですが、求人施策としてだけでなく、企業のブランディングを推進する読み物としての価値もあります。

オウンドメディアとは

前述したように、オウンドメディアとは、自社が保有するメディアを指します。広い意味ではカタログやチラシなどアナログ媒体も含まれますが、狭義においてはブログや自社Webコンテンツなどがあります。

広義におけるオウンドメディアと狭義のオウンドメディア

広義と狭義のオウンドメディアを解説した図

Webマーケティングの分野では狭義の方を指し、他にも以下のようなものがあります。

  • 自社の公式サイト
  • ブログ
  • SNSアカウント
  • 採用サイト
  • メルマガ

Ameba BlogやTwitterなど他社が運用するサービスを利用している場合でも、コンテンツ内容を自社で自由に記載できる場合にはオウンドメディアに該当します。また、オウンドメディアには、次のような目的があります。

  • 自社の認知拡大
  • リード(見込み顧客)の獲得
  • 自社ブランドの確立
  • 採用力の強化

本記事では、特に「採用力の強化」を目的としたオウンドメディアについて解説していますが、たとえば、BtoB向けの真面目な商材を提供しているけれど、実は社内にはユニークな社員が数多く在籍しており、楽しい雰囲気で仕事をしたい社員を募集するとします。

採用オウンドメディアで、商品イメージと異なる楽しい職場環境や、仕事内容を訴求したいのであれば、取引先向けの真面目な公式サイトと雰囲気は真逆で、メディアを見てもらいたいターゲットも異なります。

目的、ターゲットに応じて異なるコンセプトを展開できるのが、公式サイトとは別にオウンドメディアを作るメリットの一つです。

求人サイトとは何が違う?

オウンドメディアリクルーティングと他社の求人サイトとは何が違うのでしょうか?以下でその違いをまとめました。

オウンドメディアリクルーティング

  • 自社で自由に掲載内容や掲載形式が決められる
  • 掲載内容に修正があってもすぐに対応できる
  • メディアが無くならない限り永続的に掲載できる

他社の求人サイト

  • 求人内容によっては掲載できないケースがある
  • 掲載フォーマットが決まっている
  • 掲載できる期間に限りがある

オウンドメディアリクルーティングは、求人サイトと異なり掲載フォーマットが決まっておらず、内容も自由に決められます。また、掲載内容を変更したい場合でも迅速に対応できるメリットもあります。

一度作成したコンテンツもメディアが無くならない限り、継続的に掲載でき、求人サイトのように掲載期間にに限りがありません。

しかし、オウンドメディアリクルーティングのコンテンツは、ゼロから自社で制作しなければならず、作れる人材を確保しなければなりません。

「メディアを制作するのは容易ではないかも…」と思うかもしれませんが、いくつかのポイントを押さえれば難しくはありません。オウンドメディアで採用力の強化を検討しているなら、下記の記事もあわせてご覧ください。

今なぜオウンドメディアリクルーティングに注目が集まるのか?

繰り返しになりますが、昨今の企業の採用戦略として、オウンドメディアリクルーティングの活用に注目が集まっていますが、理由には以下の3つがあげられます。

  • 優秀な人材の獲得
  • 採用ミスマッチの防止
  • 変化する労働価値観への対応

以下、それぞれの理由について詳しく解説します。

優秀な人材の獲得

優秀な人材を獲得したいなら、オウンドメディアリクルーティングの活用は欠かせません。

求人サイトと異なるターゲットにアプローチし多くの求職者から応募してもらえるため、必然的に優秀な人材も集まりやすくなります。

また、優秀な人材ほど一般的な求人サイトではなく、独自に企業情報を調べて直接企業や社員にコンタクトを取る方法を選ぶ傾向にあります。

自社でコンテンツを制作し、求人ノウハウも蓄積されるため、自然に採用の質も向上する点も優秀な人材獲得につながるポイントです。

オウンドメディアリクルーティングは、読み物としての役割もありすぐには転職を考えていないけれど「よい条件があれば検討したい」と思っている、潜在層な求職者へもアプローチも可能です。

採用ミスマッチの防止

多くの新入社員を迎えたものの早期退職者も続出。なぜ、このような結果になったのだろう…」という苦い経験をもつ採用担当者の方も多いのではないでしょうか。

これは採用ミスマッチから起こる問題ですが、オウンドメディアリクルーティングを活用すれば採用ミスマッチも防げます。コンテンツの掲載内容にも決まりがないため、自社の魅力が自由に伝えられるコンテンツが作成できます。

求人サイトでは伝えられる情報量も限られているので、伝えたい内容が伝わりきらずにミスマッチも発生しやすくなります。

たとえば、自社のキャリアアップモデルとして伝えたい社員がいた場合、下記方法で掲載が可能です。

  • ひとりに焦点を当ててストーリー調で複数ページに渡り紹介する
  • 毎週ひとりの社員にスポットを当てて、複数人紹介する

求人サイトでは、掘り下げたコンテンツ内容の発信ができず、キャリアアップモデルが伝えきれません。また社内ルールが変わった際にもすぐに修正対応できるので、求職者が古いイメージをもって入社することも少なくなります。

変化する労働価値観に対応するため

戦後の日本から比較すると、令和になった現在では労働に対する価値観は変化しています。昭和の後半から平成における労働に対するイメージとして下記の傾向がありました。

  • できるだけ大企業や官庁に就職したほうがよい
  • 生きるため、家族のために仕事は我慢すべし
  • 条件が悪くても終身雇用なので定年まで続けるほうがよい

しかし令和における現代では下記のような考え方をもつ方も多くいます。

  • ワークライフバランスを充実させたい
  • 趣味の延長となる仕事に就きたい
  • 楽しい仕事がしたい

もちろん個人によって異なりますが、数十年で仕事に対する価値観は変わってきています。しかし昔ながらの印象を大切に考えて就職活動している方も珍しくありません。

さまざまな考え方をもつ求職者へ柔軟に対応するためにはさまざまアプローチ方法を検討できるオウンドメディアリクルーティングが向いているのです。

また時代の変化に伴い、求職者の情報収集方法も変化しています。

インターネットが一般的ではなかったころは新聞や地方紙などの求人情報が中心でした。インターネットが普及すると求人サイトや転職サイトが一般的になっていきます。そして検索できる情報量の増加により、オウンドメディアリクルーティングという選択肢が増えました。

常に時代に合った求人方法をカバーしていくことで、多くの求職者にアプローチできます。

オウンドメディアリクルーティングのメリット・デメリット

オウンドメディアリクルーティングのメリット・デメリット

オウンドメディアリクルーティングを展開する前にメリットとデメリットをきちんと認識してから始めなければ、最大限に活かせなかったり失敗したりしてしまいます。

メリット

注目される部分でも触れましたが、他社媒体求人サイトと比較すると優秀な人材が集まりやすい、ミスマッチが減る点が大きなメリットです。

他社にはない自社の魅力も伝わりやすくなり、採用ブランディング効果も高まります。結果として自社における社員の質が全体的に向上し、売上UPや新たなサービス展開なども実現しやすくなるなど、企業としての成長につながる点は大きな魅力です。

変化がなければコンテンツが将来的にも残るため長い目で考えるとコストパフォーマンスが高くなる点、求職者ではない潜在層へアプローチできる点もメリットです。

またオウンドメディアリクルーティング戦略を検討するにあたり市場調査を行なう必要がありますが、類似企業などと比較した自社の位置づけが分かります。

他社媒体求人サイトでは調査を実施するケースはほとんどありません。オウンドメディアリクルーティングを展開するからこそ得られる情報です。なぜ他社はよい人材が集まるのか、自社に集まらない理由は何かといった問題の原因も見つかりやすくなります。

デメリット

他社媒体求人サイトによる展開と比較した際のデメリットは、コンテンツ内容を検討指揮する作業リソースが必要な点です。作成に人員が必要なのはもちろんですが、方向性を検討するために必要な事前調査も含めて実施しなければいけません。

事前調査が正しく実施されていなければ、検討する方向性もブレてしまいます。自由につくれる反面、根拠のある計画を立てられなければ内容が統一されず、ターゲットに興味をもってもらえません。

Webマガジンなど検索などからの流入をメインとする場合、根本的なSEOやマーケティング知識が必要です。検索上位に表示されなければアクセス数が増えず、コンテンツ内容に興味をもつか否か以前の問題として見てもらえません。検索流入をメインとするならば、アクセスが増えるまでに期間がかかる点もデメリットになります。

今まで自社にてオウンドメディアを展開した経験がなくノウハウをもっていない場合には、難しいと感じる方もいるでしょう。しかし戦略検討の指揮を外注する選択もあります。プロフェッショナルな部分は依頼し、コンテンツ制作に必要な情報を社内から提供する協業体制で進めるのが成功率を高めるポイントです。

オウンドメディアリクルーティングを始める手順

オウンドメディア制作のノウハウがある企業向けに、大まかな作成手順をご紹介します。

  1. 採用ターゲットを明確にする
  2. 自社の魅力を整理する
  3. 自社のポジショニングを明確にする
  4. どんなコンテンツが必要か検討する
  5. オウンドメディアの運用体制を整える
  6. オウンドメディアを立ち上げ運用を開始する

採用ターゲットを明確にする

最初に行なうべき作業は採用ターゲットの明確化です。優秀な人材とは限らず、自社の社風やキャリアプランとマッチしている人物を選定します。ペルソナと呼ばれる細かい人物像を検討するのもターゲット設定の基本です。あくまで一例ですが、下記情報などが人物像で設定される項目です。

  • 年齢
  • スキル
  • 職歴
  • 得意分野
  • 性格

募集すべき職種ごとに設定しましょう。もちろん職種として何の仕事をしてもらうかも前提として決めて置かなければいけません。

基本的な作業ですが、採用ターゲットの設定がずれてしまえば実際に採用される人材と企業のミスマッチが発生してしまいます。

自社の魅力を整理する

ターゲットが決まったら、次は自社においてターゲットが魅力的と感じる点を整理します。もしも魅力と聞いて年収しか思い浮かばないならば、自社や求職者の調査などマーケティングが不足している状況です。給料以外にも社員が仕事に求める内容はさまざまあり、正しく把握しなければいけません。

一例ですが、年収以外には下記が挙げられます。

  • 企業ビジョン
  • 社内風土
  • 企業ブランド、イメージ
  • 企業の将来性
  • キャリアアップ、評価制度
  • 勤務体系、残業時間
  • 福利厚生
  • 企業がもつ技術
  • 通勤のしやすさ、テレワーク有無

ターゲットと一致する魅力的な条件を洗い出しましょう。

自社のポジショニングを明確にする

同業他社や採用においてライバルとなりえる企業と比較し、自社の位置づけとなるポジショニングを明確にしましょう。採用のみならず、オウンドメディアを展開する戦略においてはポジショニングが重要です。

情報があふれている現在においては、調べているユーザーは複数の選択肢がある場合に自分なりに情報を比較します。比較した結果、自分に合っているのは自社であると認識してもらわなければいけません。

ポジショニングにおいて高い位置を獲得するためには、比較対象をさまざまな条件で検討するのも大切です。例えば関東圏内の同業者という条件だけで比較する場合と、関東圏内のテレワークに対応している企業という条件で比較した場合のポジショニングは異なります。

他にもテレワークではなく北海道や沖縄など魅力的な地域への転勤がある企業、という条件にすればさらにポジショニングの位置が高くなるかもしれません。自社の魅力とを踏まえて条件のよいポジショニングが獲得できる条件を検討しましょう。

ポジショニングを明確にするにはターゲット設定と自社の魅力が明確になっていることが不可欠です。各ステップの作業は次の作業につながっていると意識して、正しく調査しなければいけません。

どんなコンテンツが必要か検討する

ターゲット設定、魅力、ポジショニングまで決まれば3点に合致するコンテンツを検討します。企業の魅力によって異なりますが、コンテンツの一例は下記です。

  • 社員紹介
  • 社員アンケート結果
  • 企業エピソード
  • 職場の様子紹介

上記のコンテンツを紹介するだけでも、ターゲットや伝えたい魅力によって表現は変わってきます。

観光地域への転勤を魅力とするならば、社員の人間性や仕事内容よりも普段休日に観光しているスポットを紹介すると効果的です。他にも仲のよさや面白い企業風土が魅力と考えるならば、ただ社内画像を掲載するよりもランチ中の会話内容を紹介すると空気が伝わります。

コンテンツジャンルの選定も重要です。Google検索とSNS検索の両方を活用する世代をターゲットにするならば、自社メディアに加えてInstagramやTwitterで社内映像の写真を掲載すると訴求効果が高まります。

「企業を問わずこれをすれば必ず成功する」という方法はありません。魅力とターゲットごとに最適な手段を選ぶ必要があります。

オウンドメディアの運用体制を整える

コンテンツ内容の方向性が決まったら、次は内容にそって制作、保守する運用体制を構築します。更新頻度によって担当する社員の数は異なりますし、定期的に社内情報を掲載するならインタビューを実施する担当者の選定なども必要です。

一般的にオウンドメディアリクルーティングで必要となるスタッフは下記です。

  • 全体を指揮するディレクター
  • サイト制作に携わるエンジニア、デザイナー
  • 指揮内容をもとにコンテンツを検討する編集者
  • コンテンツ内容をもとに調査するインタビュアー
  • インタビュー内容から記事を制作するライター
  • 新旧記事に問題がないか見るチェッカー、校正者

サイト制作のエンジニアやデザイナーは立ち上げ時のみ必要となるケースもありますが、ジャンルの異なるコンテンツを随時増やしていくなら常駐で必要です。オウンドメディアは将来的にも掲載が続く資産なので、掲載している情報が古くなっていないか定期的にチェックする管理体制も欠かせません。

オウンドメディアを立ち上げ運用を開始する

制作する準備の体制が整ったら、運用を開始します。指揮するディレクターは新しいコンテンツ制作を指示するだけでなく、訪問者やサイト回遊状況などのデータをもとに常にブラッシュアップしていくことも大切な仕事です。

判定までには年月が必要ですが、応募数や退職率などの数値をKPIやKGIを設定しておくと施策に対する評価もできます。

採用オウンドメディアのコンテンツ例

採用オウンドメディアのコンテンツ例

始める手順のコンテンツ部分で一例を紹介しましたが、より具体的なコンテンツ例をご紹介します。

オウンドメディアの要となる部分ですので、参考にし自社の魅力が伝わる内容を検討してください。

社員インタビュー

オウンドメディアリクルーティングにおいて、よくみられる基本的なコンテンツが社員インタビューです。求職者にとっては未来の自分に位置する立場となるため、リクルート系メディアと相性がよいコンテンツです。

実際の仕事や応募時の気持ちなど求職者が気になりやすい点として下記が挙げられます。

  • 企業を選んだポイント
  • 普段感じているやりがい
  • 仕事の流れ

将来的なキャリアアップをイメージさせるならベテラン社員を、入社後数年後の状況をイメージさせるなら新入社員と見せたい魅力を踏まえてインタビュー社員を選定しましょう。

インタビューされる側の社員も「自分が選ばれた」というモチベーションアップにつながりやすくなります。

企業ビジョン・経営者の想い

ベンチャー企業などと相性がよいコンテンツが企業ビジョンや経営者の想いを伝えるページです。入社後に伝えた際にミスマッチだった、というケースが多い場合にはリクルートサイトに企業ビジョンを掲載しておきましょう。

顧客のためには妥協したくない職人気質の高い企業や歴史のある企業など、企業と求職者のやりたいことが一致している人材を採用したい場合にも力をいれておきたいコンテンツです。

働き方に関する取り組み

働き方を重視する求職者をターゲットにしたい場合には、きちんと自社で取り組んでいる点を宣伝しておきましょう。

働き方として注目されやすい点として、例えば下記が挙げられます。

  • 残業時間
  • 介護や育児などを踏まえた柔軟な勤務
  • 勤務体系を問わない同一労働同一賃金
  • 休暇や手当
  • フレックスタイム
  • 評価制度

しかし本当に取り組んでいる内容を記載することが前提です。「将来的に変えていきたい」という希望を現在できているかのように掲載してしまうと、ミスマッチにつながります。

休暇制度などを活用している社員が多いことをアピールしたい場合には、実際に取得した社員にインタビューすると信憑性が高くなり効果的です。

社内研修制度

ITやWebなど専門的な業務で未経験者をターゲットとする場合、求職者は入社後にスキルを身につけられるか不安を感じているケースが多くあります。

社内で研修を実施している場合には、社内研修の内容などを掲載しましょう。安心でき応募者の増加につながるコンテンツです。具体的なカリキュラム内容と研修期間の情報に加えて、研修風景などを掲載すると魅力が伝わりやすくなります。

資格取得やスキルアップなどベテラン社員を対象とした研修も、将来的なキャリアアップを描いている求職者に響く内容です。

転職者アンケート

個別事例を紹介する社員インタビューに対し、企業の社員全体的な傾向を伝えたい場合に有効なのが転職者アンケート内容です。

「転職者全員」または「○○名」とアンケートに協力してもらった人数を記載すれば、インタビューを受けた個人だけでなく転職者全体が同様に考えていると分かります。なかにはネガティブな内容を記載されてしまうケースもありますが、ありのまま掲載すると透明性が高くなり信頼性も上がります。

ネガティブな回答を課題として改善中の場合には合わせて掲載しましょう。社員の声をきちんとすくい上げている企業だと印象を与えられます。

フォトギャラリー

実際に撮影された写真画像は文章よりも説得力が高い点が大きな特徴です。説明がなくても雰囲気が一瞬で伝わります。伝えたいイメージを踏まえて説明を記載したラフや絵コンテなどを作っておくのがポイントです。プロの撮影家へ依頼する際にも役立ちます。

求職者のイメージが本物に近くなるので、撮影する社員や部署はターゲットと同一の対象としましょう。また作られた表情では不自然になってしまうので、事前に説明はしても撮影直前には声をかけずに撮影すると普段の雰囲気が伝わりやすくなります。

整頓されていないエリアや社外秘情報が写り込んでしまわないよう、背景や細かい部分にも注意しなければいけません。

オウンドメディアリクルーティングの成功事例

オウンドメディアリクルーティングで成功している事例を3社ご紹介します。コンテンツ内容や方向性検討時に役立ててください。

サイボウズ式(株式会社サイボウズ)

サイボウズ式
画像引用元:サイボウズ式公式サイト(https://cybozushiki.cybozu.co.jp/)

kintoneやサイボウズOfficeなど、クラウド事務ソフトを提供するサイボウズが新卒およびキャリア採用を目的としたオウンドメディアがサイボウズ式です。作成に携わっている実際のメンバーが外部スタッフも含めて掲載されており、透明性の高さが伝わります。

コンセプトはサイボウズを知らない人に知ってもらうという潜在層へのアプローチです。社内の雰囲気を伝えるよりも、動画メディアとの連携や会話風の記事など読み物としての内容を充実させています。

mercan(株式会社メルカリ)

mercan
画像引用元:mercan公式サイト(https://mercan.mercari.com/)

多くの方が利用しているフリマサイト、メルカリが社員の人間性を伝えることをテーマとしたコンテンツです。入社後数ヶ月やアプリ開発業務などといったテーマを定め、沿った社員複数人に対してのインタビューを記事として更新しています。

特定の業種や部署に限定しておらず、メルカリ全体の雰囲気が伝わる内容です。テーマとして各業務における課題などが挙げられているため、在籍社員はスキルが高くかつチームワークもよい雰囲気であると各記事から伝わる構成になっています。

キャリアハック(エン・ジャパン株式会社)

キャリアハック
画像引用元:キャリアハック公式サイト(https://careerhack.en-japan.com/)

自社でも転職サイトのサービスを提供しているエン・ジャパンは、自社採用においてオウンドメディアリクルーティングを展開しています。

IT、Web業界で働く潜在層へアプローチするサイトのため、既存業務において役立つ情報コンテンツがメインです。各分野において活躍する社外のプロフェッショナルから話を聞くなど、記事内容はレベルが高くとても充実しています。

主に情報を発信するWebメディアとしての側面が強く、採用メディアでありながら直接サイト内には求人応募へつながる導線は用意されていません。

自社のポジショニングを活かした採用オウンドメディア事例

大手企業の事例に続き、キャククルを運営するZenkenが運用する採用オウンドメディアのサイトをご紹介します。いずれもポジショニングを意識し読者に伝わることを踏まえて作成しているサイトです。

優秀で企業とマッチした人材を効率的に集められている実績があるメディアなので、コンセプト検討時など参考にしてください。

ディレタマ

ディレタマ
画像引用元:ディレタマ(https://www.dire-tama.com/)

Zenkenで働くWebディレクターへの求人応募を目的としたサイトです。同業内での転職や完全未経験の転職ではなく、「Webディレクターに近い職種からのジョブチェンジ」というケースを重視しています。

社員インタビューでは、現役ディレクターによる過去の職業から転職した経緯と入社後の心境などがコンテンツの中心です。またWenディレクターに近いさまざまな職種を網羅し、年収などの基本情報とWebディレクターになるために必要な事項をまとめています。

他にもWebディレクターを検討している方向けの読み物として、作業工程や必要なスキルを解説するコンテンツページも作成し多くの情報を日々更新しているサイトです。

栄養士のお仕事大百科

栄養士のお仕事大百科
画像引用元:栄養士のお仕事大百科(https://www.dietitian-jobposts.net/)

栄養士の資格をもつ新卒者及び資格取得予定の学生に対し、グリーンハウス様への新卒応募を目的とした採用オウンドメディアです。

実際にグリーンハウス様で栄養士として働くスタッフに栄養士を志したきっかけや役職、そして仕事のやりがいや注意している点などをインタビュー形式にて掲載しています。

学生時代に経験しておくべきアルバイトや調理経験の有無など、実際に栄養士として勤務する人にしかきけない情報も質問し、新卒者に役立つ情報を盛り込んでいます。

読み物として栄養士の基本知識から求人情報まで幅広い情報を掲載しており、栄養士を目指す方が情報を検索した際に流入できるコンテンツも豊富な点が特徴です。

タクビー

タクビー
画像引用元:タクビー(https://www.taku-be.com/)

大阪にてタクシー会社を運営する未来都様への応募流入を目的とした求人オウンドメディアです。新卒にこだわらず異業種からの転職も重視しているので、一般的な企業と比較した際の年収や勤務体系の違いなどをメインコンテンツとして掲載しています。

全国からの流入ではなく大阪でタクシー運転手を検討している方向けに設計しているサイトです。選べる大阪府内の各営業所の掲載や具体的な募集要項など、エリアを限定しているからこそ伝えられる詳細情報はしっかりと掲載しています。

未経験者が不安になりやすい点を払拭するため、定着率や未経験者割合が高い点もアピール。実際に勤務する社員のインタビューもコンテンツとして盛り込んでいます。質問内容はタクシー運転手に対してネガティブなイメージをもつ方向けにポジティブになれる回答が中心です。

キャリデン

キャリデン
画像引用元:キャリデン(https://www.care-den.com/)

仕事に対してやりがいを求めている歯科医及び歯科衛生士が、山口県に位置する公園通り歯科様への求人応募を検討することを目的としたサイトです。

現在歯科医または歯科衛生士として働く方で、仕事に対しやりがいがなく不満を感じている方が主なターゲットです。抱えている悩みに対して公園通り歯科様ならなぜやりがいを感じられるかを解説し、キャリアアップを目指す方が応募を検討しやすい導線を意識しています。

勤務している歯科医師及び歯科衛生士へのインタビュー内容としては、過去に勤務していた際の仕事内容と現在勤める公園通り歯科様の違いが中心です。転職後に続けられている理由が分かりやすく掲載されており、応募を考えているけれどミスマッチだったと不安になる方の疑問を解決しています。

求める人材を集めたいならZenkenのオウンドメディア

欲しい人材を獲得するため、採用活動に力を入れても、求職者とミスマッチが起こっていると感じている方や、人材確保にお悩みの方は多いのではないでしょうか。

お仕事の楽しさやりがい、自社だからこそ叶う魅力的な働き方が伝わっていないのかもしれません…。

Zenkenでは、「この企業で働いてみたい!」「この仕事面白そうだな!」と思ってもらえる職業がブランド化するオウンドメディア職業ブランディングメディア」をご提案いたします。

  • 求人を出しても人が集まらない…
  • 求人にまともな人が来ない…

など、採用が上手くいかずお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

職業がブランド化する
オウンドメディアを詳しく知る

ページトップへ