スポーツジムに役立つ経営戦略は?売上アップの方法も紹介

スポーツジムに役立つ経営戦略は?売上アップの方法も紹介
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スポーツジムが直面している課題

顔を覆う子供
現在、スポーツジムと言えばトレーニングジムだけでなくスタジオやプール、サウナなどが併設されている総合型の大手フィットネスクラブから、専門的な特定の分野に特化した小・中規模のフィットネスクラブ、24時間営業などの長時間営業を売りにしているセルフジムなどがあります。

全体の会員数は2015年から4年連続で伸び続けており、今では400万人を超えています。さらに、スポーツジムの軒数も4000軒を超えるほど多くなっています。

人が生きていくには健康であることが大切で、命にもかかわることでもあるので関心がなくなることはないでしょう。そのため、スポーツジムは今後もニーズの高い市場であると言えます

昨今ではとくに健康への意識が高まっていることから、スポーツジムの利用者が年々増加傾向にあります。しかし、一方で直面している課題もあります。まずは、スポーツジムが直面している課題についてみていきましょう。

トレーナー不足

年々利用者が増加傾向にあることから、スポーツジム自体の軒数も増加しています。しかし、軒数が増加していてもトレーニングを補佐・指導するトレーナーの人材が足りていない現状があります。

トレーナーは適切なトレーニングの補佐・指導を行うためには専門的な知識が必要です。しかしトレーナーを育成するための機関は少なく、人材供給が追いつきません。また、現在流行りのマイクロジムなどのトレーナーは急ごしらえで専門的な知識を踏まえての指導が行えず、クオリティーの低下も問題視されています。

人材が生き生きと働ける環境づくり

人材確保のためには、スタッフが生き生きと働ける環境づくりができているかが課題となります。とくに優秀な人材を確保するためには重要です。経営者は支配人やトレーナー、企画開発するイノベーターからの声にもしっかりと耳を傾け、サービスを共に作っていく姿勢が求められています

競合他社の増加による売上の停滞・悪化

スポーツジム軒数が伸びてきていることから、競合他社が以前よりも増加し売上の低迷や悪化につながっていることも課題としてあげられます。これまで業績を増やし全国に店舗を拡大してきた大手フィットネスクラブは顕著となっています。

大手フィットネスクラブの中でも業界大手とされる3社で、2018年度の売上高・営業利益ともに前年割れとなりました。利用料金が比較的安い24時間ジムや専門分野に特化したジムへ顧客が流れてしまった結果と言えます。スポーツジム業界としては、今後も伸び率に期待できる市場ながら競合他社の増加によって売上が停滞・悪化してしまっている現状です

生き残るための経営戦略のポイント

メリット・注意点
需要の高い市場であることから、今後は生き残るための経営戦略を取っていかなければなりません。生き残るためには、スポーツジムの規模や価格競争で競合他社に負けないような工夫が重要です。ここからは、規模や価格競争で負けない経営戦略のポイントをご紹介していきます。

自ジムの強みを生かす

競合他社に負けないスポーツジムとするためには、自らの強みを認識し生かすことが大切です。大手フィットネスクラブには最新の設備が揃っていることやクオリティーの高いトレーニングが受けられるなどの強みがあるように、ほかにはない強みをはっきり認識しそれを利用者にも知ってもらいましょう

ジム運営の見直し

スポーツジム運営の見直しも経営戦略のポイントとなります。どのような人が利用しているか、利用者が効率的に利用できているか、トレーナーがどのような仕事を担当しているか、無駄になっていることはないかを経営者自ら把握しておくことが大切です

ジム運営を見直すことができ、より利用者に利用してもらいやすいジム、さらにトレーナーの働く環境を整えることにもつながります。

データの見える化

経営戦略において、データを視覚化することは重要です。利用者の少ない時間帯やコースなどをデータとして見えるようにしておくことで、問題点や改善点などの対策案を考えられるようになります。現在も業界は成長を続けているので、それに合わせた対策をし続けることにもデータの見える化は役立つでしょう。
会員情報や予約・決済などをオンライン化することで一元管理でき、データの見える化が叶うツールもあります。こうしたDXツールの活用も有効ですよ。

ターゲットを明確にする

ターゲットを明確にすることで、どのような経営戦略を打ち出すべきなのか、企画やジムの設備などもはっきりさせることができます。今は超高齢化社会となり、より健康志向が高い人が増えていることから入会を検討している人も多いことが考えられるでしょう。

どのような層をターゲットにするかで、入会を促すためのアプローチが変わってきます。しっかりと狙いを定めたアプローチを行うために、まずはターゲットの明確化をしていきましょう。

会員をファンにする

スポーツジムに通い始めて半年までの間に、利用者の約25%は通い続けることが難しく脱落してしまいます。ジム通いに慣れ、覚えて、効果を実感することで習慣化し、新たな楽しみや目的を見つける流れで利用者を定着させなければなりません。このような流れをサポートするためにもジムのファンになってもらうことが必要です。

具体的な施策

アイディアから成功まで
スポーツジムの経営において、売上の要素となるのが会員費、利用料金、有料コンテンツへの参加費、物販などです。競合他社が多い中で、これまで最も重視されてきたのは会員数でした。

会員数が多ければ多いほど、売上に直結します。スポーツジムは会員制ビジネスとなるため、会員数×客単価が売上高になります。

しかし、会員数にだけ注視してしまい、安価な会員費や利用料金として会員数は増加できても売上が増えないケースも十分に考えられます。では、どのような施策をとれば良いのでしょうか?

強みを強調した宣伝

経営戦略で重要とされているのが、ポジショニング戦略です。ポジショニング戦略とはその名のとおり、独自の強みを持ちポジションをはっきりさせることで競合他社との差別化を図ります。

また、ポジショニング戦略において競合他社との違いだけでなく、そのポジションにおいてどれだけ利用者に他社より優れているのかを知ってもらうことも大切です。自ジム独自の強みを強調した宣伝を行うことで、より他社に負けないジムとなりうるでしょう

ポジショニングメディアの作成

ポジショニングが決定したら、利用者にそのポジションを認知してもらいます。認知してもらうには、ターゲットとなる利用者に対してのアプローチが必要です。有効な手段としては、ポジショニングメディアの作成があげられます。

ポジショニングメディアとは、それぞれのスポーツジムに合わせた市場や商圏でメディアを作り上げ、WEBマーケティングで必須となるSEO対策などの集客を行います。集客において、ポジショニングがはっきりとしていることからより自ジムと競合他社の違いを打ち出しやすくなります。

また、ポジショニングメディアを展開することで、自ジムのWEBブランディングも可能です。売上に直結するわけではありませんが、市場において自ジムのイメージを浸透させることで反響獲得にもつながりやすくなります。

ポジショニングメディアに興味を持ち、より詳しく知りたい方はポジショニングメディアについてまとめた資料も別途ご用意しています。ぜひダウンロードしてご活用ください。

客単価を上げる方法

売上には会員数はもちろんですが客単価を上げることも大切です。とくに現在は多くの競合他社の存在があるため、会員数確保が非常に難しくなっています。そのため、現会員の客単価を上げることは会員数を無理に増やすより売上アップにつながりやすくなります。ここからは、客単価を上げる方法をご紹介していきましょう。

会費アップ

会費アップは客単価を上げることに直結します。しかし、ただ会費アップのみを行ってしまうと会員が離れてしまう可能性があるので注意が必要です

月会費ごとのコースをつくる

レギュラー会員の月会費をもとにして、それぞれのコースをつくって販売してみてください。料金は月会費の2倍から10倍までの選べるコースを用意しておきましょう

期間限定少人数制プログラムをつくる

日本人は期間限定という言葉に惹かれてしまう傾向があるので、期間限定での少人数制プログラムをつくります。たとえば、「6ヶ月集中ダイエットプログラム」で期間は〇月〇日~□月末まで、プログラム参加費は数千円から3万円くらいまでに設定しておきます。期間限定なので期間を変えて再度プログラムを実施したり、ターゲットによって設定変更したりできます。

魅力的な高額プログラムを用意する

関心の高いダイエット系などの期間限定プログラムで、よりコンテンツを充実させた高額なものを用意します。コンテンツを充実させることでより利用者が成果を実感しやすく、高額でも参加したいと思わせるプログラムとなります

会員をファンにする方法

入会したとしても会員が自ジムのファンにならなければ、定着はせず離れてしまいます。客単価を増やすことも大切ですが、会員を自ジムのファンにすることも売上アップには欠かせません。ここからは、会員をファンにする方法をご紹介していきましょう。

会員ごとにアプローチ

ファンになってもらうには、会員ごとに接客内容を変えたり、スタッフのトレーニングスキルを充実させたりしなければなりません。とくに会員ごとにアプローチするには、会員の要望にきめ細かく対応したプログラムの提供が必要です

また、スタッフのスキルを向上させクオリティーの高いジムとなれば、会員がスタッフのファンになり会員数の定着につながります。

正社員だけに任せない

トレーニングスキルの高いスタッフは大切ですが、現在は人材不足が問題になっているため人材確保も難しい状態です。会員一人ひとりにきめ細かいサービスやサポートを実施するためには、正社員だけでなくパート・アルバイトの配置が不可欠と言えます

スポーツジムを最適な経営戦略で維持しよう

フィットネス
スポーツジムは今後も右肩上がりが期待できる市場ですが、経営戦略次第では競合他社に負けてしまうジムとなります。どのような経営戦略を打つかは、そのジムによって異なりますがポジショニング戦略をしっかりと考えたうえでの施策を展開していくことが大切です

会員制ビジネスにおいて、会員数は売上に直結する重要なものではありますが、今後の展開では会員数だけでなく客単価にも目を向けた施策が必要です。客単価を上げる方法はいずれも会員が自ジムのファンであることが前提になります。最適な経営戦略をうち、売上を維持していきましょう。

また、最適な経営戦略を知りたいとお考えの方は、コンテンツマーケティング、オウンドメディアの制作などについてまとめている下記の資料をダウンロードして、ご参考にしていただけると幸いです。


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