BIツールのスペック比較表
BIツールの導入を検討している方向けに、各BIツールの機能を一覧表でまとめてみました。
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機能について解説
- サーバーライセンス型:利用者が増えてもコストが変わらないので、ユーザー数が今後も増えていく場合におすすめ
- 容量ライセンス型:必要なデータ容量に応じたコスト管理ができるので、ユーザー数にとらわれずに運用したい場合におすすめ
- ユーザーライセンス型:ユーザー数に応じた適切なコスト管理ができるので、データを活用するユーザーが限られている場合におすすめ
- アクセス権限の設定:経営層と業務担当者で、情報閲覧の範囲をしっかりと区別したい場合におすすめ
- アラート機能:データに突然変更があったり、設定した閾値に達したりした際に警告メッセージを発信したい場合におすすめ
- ノーコード:データの取り込みや分析を誰でも簡単にできるようにしたい場合におすすめ
ただ、スペック比較表では分かりづらい…という方もいますよね。以下では、キャククル編集部が各BIツールをこだわり別にまとめてみました。ぜひ、スペック比較表とも照らし合わせながら、自社に必要な機能が入っているかどうかを確認し選択してみてください。
BIツール
豊富な実績による
安心感を得たいなら
データに変更を
すぐ検知するなら
高機密なデータを
多く扱うなら
見栄えを
重視するなら
Yellowfin BI

4apps groupやemnos、TDモバイルなどを含む世界29,000を超える企業にサービスを提供しています。
FineReport

上海市都市建設設計研究総院や長江証券、長竜航空などを含む世界15,000社以上の企業に導入されているツールです。
MotionBoard

あらかじめ設定した閾値を超えた際に、アラート通知で迅速にお知らせします。充実のサポート体制でトラブル時にも安心。
LaKeel BI

アラート表示機能が付いており、異常値が一目で分かります。Excelの見た目に近く、変更点を見つけやすいです。
LaKeel BI

オンプレミス型とクラウド型の両方に対応。サーバー構築のサポートも実施しており安心して導入できます。
MotionBoard

社内ネットワークで安心して運用したい方に向けて、オンプレミス版を提供。サブスク型と買い切り型から選択できます。
Tableau

クラウドだけでなく、オンプレミスでの導入も可能。また、「Salesforce CRM」とネイティブに統合することもできます。
Domo

グラフや表、データサイエンスチャート、期間別チャートなどを含む150種類以上のチャートを用意。データの可視化に役立つカスタムマップも7000種類以上あります。
WebFOCUS

約100種類のグラフを利用でき、シーンに合わせて数値を自在に視覚化。社外への共有にも向いています。
FineReport

70種類以上の独自開発のグラフを提供。円・棒・折れ線・レーダー・散布図・バブルチャート・ツリーマップなどさまざまなタイプを網羅しています。
BIツール一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
GoodData |
大人数・大規模利用に適した、ユーザー数・データ量が無制限のツール
|
Sisense |
導入時の不安を解消する運用型ダッシュボード |
Actionista! |
プログラミング不要!専門知識0でもデータ分析が可能 |
MicroStrategy |
作業を自動化し、問題部分をスピーディーに把握 |
MotionBoard |
業界特有のニーズをカバーする豊富な機能 |
FineReport |
日々の煩雑なレポート・帳票作業から解放 |
Yellowfin BI |
大量のデータ分析・可視化・共有が簡単に行える |
WebFOCUS |
1企業利用者10万人の大規模な導入実績あり |
LaKeel BI |
わかりやすい仕様で初心者にも支持されるツール |
Domo |
企業内のさまざまなデータソースを活用可能 |
Data Knowledge |
全社員のデータ活用を実現する「ナレッジ共有型」 |
Tableau |
直感的で簡単に操作できるユーザー第一の設計 |
Power BI |
直感的なインターフェースと豊富な機能性 |
BIツールの主な機能
BIツールには、データ分析・レポーティング・データマイニングなどさまざまな機能が備わっています。各機能について以下で詳しく解説するので、チェックしてみてください。
機能 | 詳細 |
---|---|
データの統合 | 複数のデータソースからデータを収集し、一元化 |
ETL処理 | データを抽出し、必要に応じて変換しBIシステムにロード |
ダッシュボード | ビジュアルでデータを表示し、ビジネスパフォーマンスをリアルタイムでモニタリング |
レポート | 特定のデータセットやビジネスプロセスに関する情報をまとめたドキュメント |
オンライン分析処理(OLAP) | 複雑なデータセットを分析し、マルチディメンションのデータを柔軟に検索、フィルタリング、集計 |
データマイニング | データセットから傾向やパターンを発見するための統計的手法や機械学習アルゴリズム |
アラートと通知 | 事前に定義された条件やしきい値を監視し、重要なイベントやトレンドの変化を検出してユーザーに通知 |
セキュリティとアクセス制御 | データへのアクセスを管理し、機密性やデータの整合性を保護 |
上記はあくまでも一例です。市場にはさまざまなツールがあり、それぞれ異なる機能や特性を持っているので、導入前によく確認し自社に合ったツールを選択しましょう。
BIツールを利用するメリット
BIツールの導入メリットは、大きく以下の3つです。
- データに基づいた意思決定が可能になる
- データ分析にかかる時間を削減できる
- 問題の早期発見が可能になる
具体的には、リアルタイムで複数のデータを集約するので、客観的なデータに基づく迅速な意思決定や問題の早期発見が可能となります。また、膨大なデータでもスピーディーに収集・分析でき、作業時間を大幅に短縮できるのも大きなメリットといえるでしょう。
BIツールの活用シーン
経営分析・財務分析
BIツールを活用することで、経営や財務に関するデータの集計を自動化し、リアルタイムでの経営判断が可能になります。特に、売上や利益、コストなどのデータをタイムリーに可視化することで、経営者は迅速かつ正確な意思決定を行うことができます。
営業分析・売上分析
BIツールは、複数のシステムから収集した営業データを一元管理し、顧客属性や売上傾向を分析します。これにより、営業活動のパフォーマンスを評価し、より効果的な営業戦略を立てることが可能です。
人事データ分析
人材のスキルマップや勤怠データなど、さまざまな人事データを基にした分析がBIツールで簡単に行えます。将来の採用計画やトレーニングプログラムの策定がスムーズに進行し、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。
勤怠・残業分析
BIツールを導入することで、従業員の残業時間をリアルタイムで可視化し、適切な労働時間管理が可能となります。働き方改革に対応し、業務の効率化が促進することが期待できます。
予実管理と帳票作成自動化
BIツールを導入することで、社内で必要な予算管理業務や帳票作成を自動化することが可能です。
従来のExcelを用いた方法では、各システムからデータを個別に抽出して集計・分析する必要があり、時間や労力がかかってしまいます。また、Excelマクロの知識が求められることが多く、特定の担当者に依存しやすいという課題もあります。しかし、BIツールを活用することで、こうしたプロセスが効率化され、業務の標準化や負担の軽減が期待できます。
BIツールの失敗しない選定ポイント
BIツールを選ぶ際には、自社の業務や目的に合ったツールを選定することが非常に重要です。ここでは、選定の際に注目すべき3つのポイントを解説します。これらのポイントを押さえることで、BIツール導入後の失敗を防ぎ、効果的に活用することができるでしょう。
データの抽出・検索方法はわかりやすいか
BIツールの最も重要な機能の一つは、膨大なデータの中から必要な情報を素早く抽出し、検索できる能力です。そのため、操作が直感的かどうかや、データ検索方法がわかりやすいかはツール選びの際に重視するべきポイントです。BIツールでは、一般的に次の2つの検索方法が提供されています:
- SQLスクリプトを使う方法: 高度なデータ分析を行いたい場合、SQLを使って詳細なデータ検索が可能です。自由度が高く、細かな条件設定ができますが、SQLの知識が必要です。
- アイコンやボタンによる選択操作: SQLスクリプトを記述せずに、視覚的に操作できるインターフェースを備えたツールもあります。ノンテクニカルなユーザーでも簡単に操作でき、負担が少なくなります。
BIツールを使う目的や自社のスタッフのスキルに合わせて、最適な検索方法を持つツールを選びましょう。
連携するSaaSやアプリに対応しているか
現代のビジネスでは、多くの企業がさまざまなSaaSやアプリケーションを導入しています。BIツールを選定する際には、既に自社で使用しているシステムやアプリと容易にデータ連携ができるかどうかを確認することが重要です。
BIツールが複数のSaaSやアプリと自動で連携できる「コネクタ」を持っているかを確認することで、データの抽出・連携が効率化されます。例えば、CRMやERPなどの基幹システムとの連携がスムーズであれば、データを手動でインポートする手間が省け、業務のスピードも向上します。
対応していないツールの場合、CSVファイルなどを介したデータ連携が必要になることがあり、負担が増えることも考えられます。
Excelへの出力に対応しているか
BIツールで抽出・分析したデータを活用しやすくするためには、Excelへの出力機能があるかどうかも確認しましょう。多くの企業では、最終的なデータ管理やレポート作成にExcelを使用するケースが多く、ツールが直接Excel形式に出力できるかどうかは選定の際の重要な判断基準となります。
特に、Excelに出力してデータを共有したり、社内の他の部署と連携する際には、この機能は非常に便利です。また、Excelはデータの再加工やカスタマイズも柔軟に行えるため、さらなるデータ活用を可能にするツールとしてBIツールと相性が良いと言えます。
BIツールでよくある質問
BIツールとエクセルの違いは?
BIツールは企業や組織が複雑なデータ分析や結果の可視化を実現する専門ツールで、Excelは汎用的なデータ処理と分析のツールと位置付けられます。
それぞれの特徴は、以下を参考にしてみてください。
BIツール | Excel | |
---|---|---|
機能と用途 | 大量のデータを収集・分析し、視覚化。データソースからデータを抽出し、複雑な分析やダッシュボードの作成などを行う。 | データの整理や計算、グラフ化、レポート作成など柔軟性があるが、大規模なデータセットの処理や高度な分析には向いていない。 |
データ処理能力 | 大規模なデータセットを処理し、リアルタイムまたは近いリアルタイムでデータを分析するために設計。 | 比較的小規模なデータセットを処理することが適している。 |
データ可視化 | 豊富な視覚化オプションを提供し、ダッシュボードやリポートの作成に特化した機能を備えている。 | グラフやチャートの作成が可能だが、高度な視覚化機能は提供していない。 |
シェアビリティと共同作業 | 複数のユーザーが同時にデータにアクセスし、共同で作業することができるように設計されている。 | ファイルベースの形式であり、共同編集が難しい場合がある。 |
インテグレーション | さまざまなデータソースとのシームレスな統合を提供し、データの抽出、変換、ロード(ETL)プロセスを容易にする。 | 外部データの取り込みや接続が可能だが、高度な統合機能は提供していない。 |
BIツールを選ぶ際の注意点は?
BIツールを選ぶ際の主な注意点は以下の通りです。
- ツール導入の目的を明確にする
- 導入費用を確認する
- 導入前にテスト導入を行う
まず、「BIツールを導入して何を分析したいのか?」を明確にすることが大切です。分析したいものを洗い出すことで、必要な機能がはっきりしてきます。
また、BIツールを導入する場合には導入費用が必要なので、費用対効果も考えたうえで導入ツールを選択しましょう。自社のニーズを満たし、さらに必要な機能を持ったツールはどれなのか、また導入によりどれくらいの効果が期待できるのかを確認することが重要です。
ツールを導入した際の使い勝手を確認するためには、本格的な導入前にテスト導入を行うのもポイント。たとえ機能が充実していても操作性が良くないと社内で浸透しない可能性もあるため、何人かの社員に使用してもらい、意見をもらうのがおすすめです。
BIツールのまとめ
こちらの記事では、ビジネスシーンにおける意思決定などで重要な役割を果たすBIツールについて紹介してきました。さまざまなBIツールがあるので、各ツールの特徴や費用、導入事例などを参考にしながら自社のニーズに合ったものを選択しましょう。
- 免責事項
- 本記事は、2024年12月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。