【5分で理解】鋳造業界の課題の課題と広告・マーケティング戦略まとめ
最終更新日:2023年09月05日

鋳造業界がどのような状況にあるのか、そして今後の課題とマーケティング対策について解説いたします。
「展示会以外の集客方法を探している」「これからWebマーケティングを始めようと思っているが何をすればいいかわからない」「業界内で独自のポジションを確立したい」と考えている企業の担当者に向けて、この記事ではポジショニングをベースとしたキャククルのWebマーケティング施策「ポジショニングメディア」についても紹介しています。
- 自社コンセプトにマッチした見込み顧客が増え、契約単価が1000万円向上した
- 商材の強みや特徴を理解した上で反響に至るため、価格競争から脱却し受注単価が2.5倍になった
- 数ある競合から自社に興味を持ってもらえるようになり、反響獲得後から契約までの期間を3分の1に短縮できた
といった成果があるWeb施策についてご興味のある方は、以下で詳しく解説しております。ぜひご確認ください。
鋳造業界の環境と動向

まずは、鋳造業界の環境と動向から解説していきます。
2020年鋳造生産金額は、2年連続マイナス
日本鋳造協会が発表した2020年度事業報告書によると、鋳造業の2020年生産金額(ダイカストを除く)は、1兆1,610億円とのことで、前年比15.1%減となりました。
また、生産量も同じく、354万トンで16.9%減と、金額・生産量ともに2年連続マイナスで推移しました。
代表業種である銑鉄鋳物の生産金額は、6,857億で前年14.6%減で、7千億を下回る結果となり、非鉄金属鋳物(ダイカストを除く)は、銅合金鋳物は生産金額は、726億で17.9%減、生産量も58,252トンで17.9%減。
アルミニウム鋳物やダイカストもマイナスの結果となり、こちらも2年連続でマイナス推移となりました。
新型コロナウィルス感染拡大以前から、業界全体の経済状況は厳しいものでしたが、コロナ禍を経て、さらに厳しさが増した2020年となりました。
回復と停滞の二極化が進む現在
2020年の鋳造業界は、全体的に新型コロナウィルスからの回復は遅れている状況です。緊急事態宣言解除後は、経済が動き出し生産状況は持ち直している状況ではありますが、コロナ禍以前に比べて約10~20%の減少。
一方2021年は、自動車向けの業種は急速に回復。海外のロックダウン解除後は、感染防止のため自動車の需要が高まり、自動車部品系の鋳物は受注が増えている状況です。
国内では、建設機械向けや農業機械向けなども徐々に回復に転じている状況です。
このように、業界全体として回復は遅れているものの、一部では回復している業種もあり、二極化しているのが現状です。
環境への配慮

原材料に鉄スクラップを使用する動きが活性化。世界中で脱炭素に注目が集まる中、鋳造業界では鉄スクラップのリサイクルに注目しています。
従来の鉄の生成方法は、高炉に鉄鉱石などの鉱石とコークスを投入して銑鉄。しかし、鉄スクラップはすでに生成されているため、電気炉を使用して溶かすことで再利用ができます。
また、電気炉は鉄を溶かす際の二酸化炭素の排出量が少なく、高炉と比べて最大70%カットできるといわれています。
このような環境配慮から、海外では高炉から電気炉への転換する動きが高まっています。
屋内においても、2020年10月、日本政府は2050年までに二酸化炭素の排出量をゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言。これにより、国内鋳造業界においても、電気炉への転換が急務となっています。
鉄スクラップの価格高騰
鋳物の原料となる鉄スクラップの価格は、2020年1月から2021年12月の間で2.5倍以上に高騰しています。
その理由の一つは、中国のカーボンニュートラル政策。中国では、二酸化炭素の排出量を抑えるため、電気炉へのシフトを推進し、鉄スクラップの再利用する取り組みを強化しています。
その影響で大量の鉄スクラップが使用されて、中国国内では調達しきれず、海外からも買い集めています。
日本から中国への鉄スクラップの輸出量は、2020年は1万5000トンほどでしたが、2021年はすでにおよそ40万トンに急増。
さらに、日本の鉄鋼メーカーも脱炭素施策のため、鉄スクラップの活用に動き出しています。
このような状況が重なり、鉄スクラップの国内在庫はなくなり、価格高騰が起きています。
鋳造業界の課題と解決策

社会情勢や環境配慮の観点から厳しい状況が続く鋳造業界は、常に新しい解決していく課題が生まれてきます。グローバル化が進み、海外市場の影響を受ける鋳造業界の課題は、国内の事情にだけに留まらないのが現実。
そこでここでは、国内の鋳造業界が抱える以下の課題と具体的な解決策についてご紹介いたします。
課題1:生産労働人口の減少
国内では働き手となる生産労働人口が減少。それに伴い、鋳造業界でも製造現場の人手が不足しています。
少子高齢化による働き手となる生産労働人口に減少も重なり、製造現場の人手不足が深刻しています。
解決策1:工場自動化による人手不足の解消
人材不足を解決する一つの手立ては、ロボットやソフトウェアを活用した製造ラインの自動化の導入です。最大のメリットは、自動化することで人手を必要としないというところ。基本的には機械が製造を行うので、人材不足の懸念がなくなります。
また、人件費が削減できることから、コストダウンにも対応できます。
解決策2;外国人労働者の受け入れ
ロボットやソフトウェアでは対応できないなど、どうしても人の手が必要な場合は、技能実習制度を利用して外国人材を登用しましょう。
この制度は、外国人の技能実習生が出身国では習得が難しい技能の習得を目指す目的のもの。外国人技能実習制度は対象職種が定められていますが、鋳造業は対象となっています。
制度を使って技能を持った人材を雇えることがメリットです。
課題2:業界依存・下請け体質
鋳造業は製造業の一部で、特定の業界・企業に製品を卸していることがほとんど。
特定の業界・企業に依存した経営を成り立たせていると、その先の市場が落ち込んだり、急激な変化があったりと、リスクを回避できません。
自動車部品を例にとってみると、欧州では2030年を目途にガソリン車の販売が中止になり、電気自動車シフトしていきます。
脱ガソリン車の動きが活発になる状況で、ガソリン車の部品製造だけでは経営は成り立ちません。
解決策:自社ブランド製品の製造
下請け体質脱却の1つの方法として、自社がメーカーとなり、製品の開発・製造・販売を行うこと。
元請け企業に依存しない事業の柱を構築することで、リスクヘッジを考えた経営につながります。
コストも自社で管理ができるようになり、元請け企業のコストダウン要請に悩まされることもありません。
鋳造業界でマーケティングが必要な理由

国内の鋳造業界は、中小企業が全体の7~8割を占め、特定の業界依存、1社依存など、下請け体質が強く、製品の提案力や営業力が強くない傾向にあります。
であれば、自社製品をしっかりアピールし、情報を発信していくことが他社と差別化を図り、生き残るための手立てになります。
そのためには、自社製品を販売するターゲットを定め、顧客を集めるために適切なマーケティングが必要です。
業界内・外で多数存在する企業から選ばれる必要がある
鋳造業界の多くはBtoB企業が多く、既存の取引先からの受注に頼る傾向があります。
しかし、新型コロナウイルスのような不測の事態を切り抜けるためにも、今後は新規顧客開拓が必要になります。
安定的な経営をするには、多数の企業から発注をもらうこと。継続的な受注を確保することが必要です。
鋳造業界でのマーケティング施策

鋳造業界でもマーケティング施策の目的は、取引先を安定的に確保することにあります。マーケティングが正しく行われていれば、利益の拡大、新規顧客の獲得などに割くリソースも大幅に減ります。
ここでは、鋳造業界の企業におすすめしたいマーケティング施策についてご紹介します。
自社WEBサイトの作成(リニューアル含む)・運用
ユーザーが知りたいのは、ユーザーの抱える課題を解決できるか。今や情報収集の基本はインターネット。一度制作されたホームページは、消さない限りインターネット上に残ります。
つまり、SEO対策がされたページは長期での集客効果が望めます。
そして、課題解決ために多くの企業は、インターネット上での情報を参考にし、意思決定を行います。
将来的に多くのユーザーからのアクセスが獲得でき、問合せ・契約にもつながります。
ですので、Webサイトにはユーザーをサポートできる情報を掲載することが重要なカギ。多くのユーザーの課題を解決できるように、有益なコンテンツを発信していきましょう。
SNSマーケティングを活用
Twitter、Instagramなどを駆使して積極的な更新をしましょう。インターネットの発達とともに、大半の人がパソコン・スマートフォンでSNSを利用しています。
SNSを利用しているユーザーに向けて、自社の製品やサービスの情報を発信することで、認知度が高めましょう。
発信した情報が爆発的な拡散をして、認知度が上がり、契約につながった事例もあります。
SNSの利用は幅広い年齢層に浸透し、年々増加傾向にあります。ユーザーとの接点を増やすためにも、SNSを積極的に活用して契約のチャンスを増やしていきましょう。
ポジショニングメディアを活用
詳細についてはお問い合わせください
「さまざまなマーケティング手法を試してみたが、狙った顧客を集客できず売上につながらない…」とお悩みでしたらポジショニングメディアで解決することが可能です。
ポジショニングメディアとは、鋳造業界における特定分野に特化したWebメディアを立ち上げ、鋳造品に興味があるユーザーを集中的に集客する施策です。
鋳造加工に悩むユーザーは、たとえ鋳造加工に関する知識が浅かったとしても自社にあった鋳造加工業者を選ぶことができます。
また、掲載側も自社の強みや特徴を理解したユーザーから問い合わせなどを受けることができるため、効率的な商談創出から受注単価の高い案件を獲得することが可能です。
ポジショニングメディアを導入した結果、
- 商材の強みや特徴を理解した上で反響に至るため、価格競争から脱却し受注単価が2.5倍になった
- 数ある競合から自社に興味を持ってもらえるようになり、反響獲得後から契約までの期間を3分の1に短縮できた
- 今まで下請け仕事ばかりだったが、Webから月2件元請けの契約が取れるように
といった売上や営業効率向上に繋がった事例もあります。詳しくはこちらからご覧ください。
ポジショニングメディア
について詳しく
キャククルを運営するZenkenでは、クライアント企業ならではの強みを徹底分析し、その強みを最大限に活かしたマーケティング戦略のご提案を得意としています。
これまで120業種・8,000件以上のマーケティング施策を行ってまいりました。
「集客がうまくいかず、売上が上がらない」「Webでの販売をもっと強化したい」といったお悩みや課題がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
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