ブランディング出版の費用やメリット・デメリットを解説
公開日:2021年09月18日

ブランディング出版とは
ブランディング出版とは、自社のブランディングを目的として書籍を出版することです。書籍の企画はプロの編集者、執筆はプロのライターが基本的に行います。制作費を自社で負担する点が特徴です。完成した書籍は、全国の書店などで流通します。
ブランディング出版とよく似た出版形式として、企業出版が挙げられます。書籍の制作方法、制作費の負担、流通経路などは同じですが、出版の目的が異なります。
企業出版は、ブランディングを含む経営課題の解決を目的とします。ブランディング出版は、企業出版の一形態といえるでしょう。
自費出版との違い
自費出版は主に経験や活動などを伝えるため、著者自らが制作費を負担して書籍を出版する方法です。ブランディング出版とは目的が異なります。また制作に編集者やプロのライターなどは関わりません。完成した書籍の流通経路も異なります。
自費出版の書籍は、基本的に著者が知人などに販売・配布することになります。書店で販売されるケースは多くありません。
ブランディング出版のメリット
ブランディング出版には、どのようなメリットがあるのでしょうか。代表的な4つのメリットを紹介します。
採用ツールとして活用できる
ブランディング出版は、採用ツールとして活用できます。以下の特徴があるからです。
採用力ツールとして活用できる理由
- 自社の認知度を高められる
- 自社の信頼性を高められる
- 自社のファンを増やせる
書籍を出版することで、自社の認知度と信頼性は高まります。また書籍で自社について詳しく説明することで、「この会社で働きたい」と考えるファンが増えます。よって採用ツールとして活用できるのです。
著者の考えを社員に正確に伝えることができる
ブランディング出版では経営理念や会社が掲げるミッションなど、筆者の考えを発信できます。WebサイトやSNSなどに比べ情報量が豊富なため、考えを正確に伝えやすいといえるでしょう。
経営理念やミッションを発信することで、社員は会社の方向性と個人の目標が合致していることを確かめられます。また社員としての行動を振り返るきっかけにもなります。社員の進むべき方向が明らかになるため、結果としてエンゲージメントを高められます。
新規顧客獲得やリピーター獲得に繋がる
ブランディング出版は顧客の獲得にも効果を発揮します。豊富な情報量で、自社の強みや商品・サービスの特徴、ビジネスにかける思いなどを説明できるからです。
書籍が信頼性と客観性の高いメディアと捉えられている点も見逃せません。共感してくれるファンを増やせるため、新規顧客やリピーターの獲得につながるのです。「○○といえば□□社」などのポジションを築き、売上を高いレベルで安定させられる可能性があります。
営業ツールとして活用できる
ブランディング出版で制作した書籍は、営業ツールとしても活用できます。信頼性・客観性の高いメディアに、自社の情報が詳しく記載されているからです。説得力の高い営業資料として活用できます。
また書籍を出版している実績が、顧客に安心感を与えることもあります。いずれにせよブランド出版を行うことで、良い条件で取引しやすくなります。ブランド力が高まることで、顧客が積極的に取引をしたいと考えるようになるからです。
例えば会社の知名度が一定以上になれば、実績を作るため条件を譲歩してでも取引したいと考える取引先が出てきます。ブランド出版は、魅力的な営業ツールといえるでしょう。
ブランディング出版のデメリット
ブランディング出版にはデメリットもあります。代表的なデメリットは以下の4つです。
制作費がかかる
ブランディング出版の制作費は企業が負担します。具体的な金額は後述しますが、数百万円程度かかることが一般的です。発行部数を減らせば制作費を抑えられますが、一冊あたりの単価が高くなってしまうため積極的にはおすすめできません。
費用対効果を考えて選択するべき施策といえるでしょう。
幅広い層へのアプローチは苦手
ブランディング出版の発行部数は数千部程度が一般的です。マス広告に比べると、アプローチできる層は限られています。
情報を更新できない
書籍に記載した情報を、出版後に更新することはできません。時間の経過とともに情報が古くなる点には注意が必要です。改訂版で対応できますが、改定版の出版にも制作費がかかります。
情報漏洩のリスクがある
書籍の内容によっては、重要な情報を競合他社に知られてしまう恐れがあります。例えばマーケティング戦略を競合他社に知られて模倣されるなどが考えられます。ブランディング出版では、記載する内容にも注意が必要です。
ブランディング出版の事例
参考として、ブランディング出版の事例を紹介します。
スターティア株式会社
スターティア株式会社は、複合機・ネットワーク構築・Webサイト制作など、オフィスのトータルプロデュースを手掛ける企業です。就職活動中の学生から選ばれる企業になるためブランディング出版を行いました。
具体的には会社案内を書籍化した「ザ・会社案内」を出版しています。採用活動の結果は公表されていませんが、社員のモチベーションが高まるなどの効果を実感しているようです。
株式会社ワイエムファッション研究所
株式会社ワイエムファッション研究所は、衣類の卸売り営業などを手掛ける企業です。会社のキャラクター・ヨガネコの世界観を訴求するためブランディング出版を行いました。
具体的にはリラックス方法をヨガネコが登場するエッセーと4コマ漫画で読む「ヨガネコの元気が出るリラックスサプリ」を出版しています。株式会社ワイエムファッション研究所は、ブランディング出版でヨガネコの世界観を訴求することに成功しています。
ブランディング出版にかかる費用の相場
ブランディング出版にかかる費用の目安は300~1000万円程度です。具体的には以下の費用がかかります。
費用の内訳
- 企画費
- 人件費(ライティング・編集・デザインなど)
- 校閲費
- 用紙費
- 印刷費
- 製本費
- 物流費
- 販売促進費
販売促進費は、書店などで書籍を販売するためにかかる費用です。キャンペーン費やポスター制作費などが該当します。販売促進費の金額はケースで大きく異なります。
ブランディング出版の費用は、書籍を電子書籍のみに限定すると抑えられます。用紙費・印刷費・製本費などが不要になるからです。具体的な金額はケースで異なりますが、100万円程度~出版できると考えておけばよいでしょう。
費用面は魅力的ですが、紙の書籍とは読者に与える印象が異なる可能性があります。ブランディング効果を検討したうえで、選択すべき方法です。
ブランディング出版の効果を最大化する方法
ブランディング出版には、自社のブランド力を高める効果を期待できます。ただしすべてのケースで同じようにブランド力を高められるわけではありません。ブランド力を高めるには、自社の強みを競合他社と比較する形で見せる必要があります。
自社の優位性が明らかになることでブランド力は高まるのです。ブランド力が高まると、自社の特徴が市場に浸透するため、積極的な集客活動を展開しなくても自社と相性の良いユーザーが集まるようになります。
自社の強みを競合他社と比較する形で見せたい方は、ブランディング出版とポジショニングメディアを併用するとよいでしょう。ポジショニングメディアは、自社の強み、競合他社との違いをターゲット市場に浸透させるWebサイトです。
書籍で自社に興味を持ったユーザーは社名を検索するケースが多いため、ポジショニングメディアを開設しておくと効率よくコンバージョンにつなげられます。ポジショニングメディアが気になる方は、以下のページを参考にしてください。
ブランディングと売上を両立するWebブランディング施策
ブランディング出版で自社のブランド力が高まれば、集客力や採用力も高まり、経営課題を解決する手法になるといえるでしょう。
しかし、ブランディング出版は一般的なブランディングよりは安く仕上げられる印象はあるものの、
同じジャンルで企業出版を行なっている競合他社や同じ市場を狙っている間接的な競合もいることを考えると、
実はすでにレッドオーシャンになっているケースがほとんどです。
もしレッドオーシャンによる消耗を避けたいとお考えでしたら、自社商材と親和性の高いユーザーには認知度を上げ、
成約につながるユーザーはしっかり集客をするWebブランディング施策を行うことで、
知る人ぞ知るブランドとして認知度と売上を上げることが可能です。
そのWebブランディング施策が全研本社が提供する「ブランディングメディア」です。
ブランディングメディアを導入した結果、
- 1ケタ分受注単価が増える売上を獲得できた
- 求人広告に依存することなく、自社サイトから今までの10倍採用応募が来るようになった
というようなWebブランディング効果も発揮できております。
詳しくは下記より資料をダウンロードしてください。