アフィリエイト広告の出稿作業はもちろん、一元管理することで作業の手間を削減してくれるASP広告管理ツール。
広告主向け・運営者向け・アフィリエイター向け、それぞれに利用できるサービスを紹介しています。ツール導入をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
アフィリエイトASP広告管理ツール一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
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QUORIZa |
ABテストの成果・計測タグも一元管理!管理工数を削減したい企業へ
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アフィリエイトアド |
ASP運営・ASP管理・計測システムが一つになったツール |
admage |
一元管理・配信・計測までワンストップ |
エムフロ |
アフィリエイト管理とWebサービスをワンストップ提供 |
アフィリコード・システム |
オープン型ASP・クローズド型ASPの両方に対応 |
AdCent |
タグ設置作業の簡略化で効率アップ |
ドルーグ |
ASPの選定からコンサルティング、クリエイティブまで支援 |
Robee |
細かなデータ分析でCVRを最大化 |
ASPとは?

ASPとは、Affiliate Service Provider(アフィリエイトサービスプロバイダ)の略です。サービスプロバイダとは、サービス提供者という意味なので、日本語にすると”アフィリエイトサービスの提供者”となります。
ASPと略される言葉に、アプリケーションサービスプロバイダ(Application Service Provider)もありますが、本記事ではアフィリエイトサービスについてまとめています。
ASPは、広告主とアフィリエイターを仲介するサービスです。広告主(企業等)から広告出稿の依頼を受け、アフィリエイター(広告で報酬を得ているメディアや個人)へ案件を仲介します。
ASPの仕組み
企業がASPを利用してアフィリエイト広告を出稿する大まかな流れは以下です。
- 企業がASPへ広告を発注
- ASPが広告案件をアフィリエイターへ案内
- アフィリエイターが自分のサイト等へ掲載
- 広告経由で購入等が発生するとアフィリエイターへ報酬が支払われる
ASPは、アフィリエイターが登録できるWebサイトを運営しています。企業が広告出稿を依頼すると、既存会員のアフィリエイターに広告案件を公開し、希望者が案件を受託。
アフィリエイターは、自分が運営するブログ・SNS・サイトなどに広告リンク付きの記事を掲載します。エンドユーザーがアフィリエイト広告を経由して商品やサービスを購入すると、ASPからアフィリエイターに報酬が支払われるのが、基本的なASPサービスの仕組み。ASPの多くは成果報酬型の仕組みが採用されているのが特徴です。
ASPの種類
ASPには、オープン型・クローズ型の2種類があります。
オープン型は誰でも登録ができる分、報酬はクローズ型よりも低く設定されています。アフィリエイターとして活動をはじめたばかりの初心者から慣れてきた中級者向けです。
アフィリエイター側から見ると、単価が低い分参入しやすいので、試しにアフィリエイトをしてみたい人も利用しています。企業にとっては、多くのアフィリエイターに向けて広告出稿をアピールできるのが魅力です。
一方でクローズ型のASPは招待制となり、審査基準が設けられているので、アフィリエイト広告案件が高単価であるという違いがあります。人気サイト運営者やインフルエンサーなど、集客力のある上級者向けです。
報酬が高めに設定されていることから、アフィリエイターも力を入れて宣伝してくれるでしょう。アフィリエイターにとっても、高単価案件に絞ることで宣伝回数を抑えた活動が行えます。
ブランド毀損が起きにくいのは、アフィリエイターの審査を設けているクローズ型です。審査基準に合致したメディアや個人にしか案件が案内されないので、広告内容によってはクローズドのASPを選ぶと良いでしょう。
報酬についての注意点
企業(広告主)は、ASP側へ広告費としてサービス利用の料金を支払います。アフィリエイターへは、その広告費から事前に決めた報酬単価が支払われます。
ASPを利用する際に気を付けなければならないのは、重複注文や後日キャンセル、情報に不備による成果の取り消しが起こったとき。どのように検知するか、起こった際の対応方法などを検討しておきましょう。
複数のASPを利用している場合、サービスごとに確認する必要があるため、抜け漏れが起こらないように社内でフローを定めておくことが大切です。ASP広告管理ツールを使用することで、重複注文やキャンセルなどを検知しやすくなります。
ASPのメリット

企業がASPを活用するメリットを3つ解説します。他のインターネット広告とどう異なるのか、自社に合う広告展開が行えるかどうかを検討してみましょう。
1.成果報酬なので費用対効果が高い
企業がASPを活用するメリットの1つは、費用対効果が高い点にあります。
アフィリエイターが貼ったURLリンクを通して商品が購入される、あるいはサービスを契約したときのみ成果報酬の支払いが発生するので、売れなくても費用が発生するクリック課金型や期間掲載型に比べ、費用対効果が高くなります。
また、支払う報酬を予め設定できるので、想定外の出費が発生するリスクが少なく、運用の際のコスト算出もしやすいのが特徴です。
2.認知度がなくとも集客ができる
ASP側がアフィリエイターを集めてくれるだけでなく、人気のあるアフィリエイターに案件を案内してくれるケースもあります。自社の知名度や広告運用のリソースが無い場合でも、アフィリエイターの力で認知度を高められるのが魅力です。
また、アフィリエイターであるインフルエンサーや人気サイトについているファンが広告を見てくれるので、集客も同時に行えます。「自社商材の知名度を上げたい」、「幅広い層から集客したい」といった時には、ASPを利用すると良いでしょう。自社では考えていなかった市場にPRできるかもしれません。
とはいえ、ASPにはそれぞれ得意とする広告ジャンルがあるため、自社に合うASPを選ぶようにしましょう。自社の商品やサービスに合うASPなら、アフィリエイターも自社との親和性が高いと考えられるので、ブログやサイトでの紹介の質が良くなるといった期待もできます。自社の予算や要望、課題に応じてASPを使い分けることがおすすめです。
3.アフィリエイターが広告案件を掲載する際のハードルが低い
ネット広告を自サイトやブログに掲載して稼ぎたいという人は、アフィリエイトやGoogle AdSenseといった方法を用いています。
後者のGoogle AdSenseはアフィリエイトとは違い、クリック報酬型と呼ばれる広告です(Google AdSenseはクリック報酬型広告の1種)。広告掲載を希望しても、すぐには始められず、審査を通過する必要があります。
スタートまでのハードルはありますが、クリック報酬型は購買や契約に比べるとエンドユーザーが行動しやすいため、成果報酬型に比べると1クリックあたりの単価は安価ですが、報酬を得やすいのがメリットです。
対して、アフィリエイトはオープン型ASPに登録すれば、審査なしで広告リンクが発行されるため、すぐに始められます。「広告収入を得て稼ぎたい」という人にとって、ASPを利用するのはハードルが低いと言えるでしょう。
また、クリック報酬型に比べると報酬が高いため、力を入れて宣伝をしてくれるのがアフィリエイト広告です。
ASPサービス利用の注意点

これより先は、企業がASPサービスを利用する際の注意点をまとめました。アフィリエイト広告を活用するなら、以下の点を押さえたうえで広告出稿を依頼しましょう。
アフィリエイターが魅力的と感じないと掲載してもらえない
アフィリエイターは自分が持つメディアにサービスや商品を掲載し、集客してくれます。ですが、アフィリエイターが魅力に感じないと、時間をかけて広告記事を作成しても成果につながらないと判断され、掲載してもらえません。
つまり、ASPを利用すれば必ずアフィリエイターが広告をしてくれるとは限らないということ。商材の魅力が伝わるよう、ASP側に伝えるといった工夫が必要です。
コンバージョンまで時間がかかる
アフィリエイトは、商材の購入や契約といったコンバージョンが発生するまでに、時間を要するのが一般的です。有名なアフィリエイターが紹介してくれれば即効性も期待できますが、そうではない場合は1~2ヶ月ほどは様子を見ましょう。
もし、ランディングページ(LP)までは人が来ているのに購入や契約につながっていないのなら、LPの見直しを図るのがよいかもしれません。
総額表示
アフィリエイト広告はもちろん、出稿した際に遷移先となるWebサイトやランディングページも全て税額表示が必要です。アフィリエイターやエンドユーザーに対して金額を表示する際は、税込価格・総額表示になっているかを確認しましょう。
ただし、2023年1月時点では事業者間取引は税額表示の対象外です。総額表示の確認と合わせて、ランディングページの情報が古くなっていないかもチェックするのがおすすめです。
ASP広告管理ツールとは?

ここでは、ASP広告管理ツールの3つのタイプについて解説します。
運営者向け機能が搭載されているASP広告管理ツール
広告出稿・管理する機能から、費用対効果を確かめられるレポート機能などがあります。他にも、発生した成果を広告別に承認や否定できる機能、マッチするアフィリエイターに出稿を依頼できる提携管理機能を有するツールもあります。
広告主向け機能が搭載されているASP広告管理ツール
運営者向けなのでASP事業を展開する際に活用でき、アフィリエイターの管理やメディアの管理、アフィリエイターへのメール配信機能などを有しています。ポイントバックや効果測定といった機能も搭載しており、効率的な運営を後押ししてくれます。
アフィリエイター向け機能が搭載されているASP広告管理ツール
アフィリエイター向け機能が搭載されているASP広告管理ツールです。メディアを運営していてアフィリエイト広告で収益を出したい企業は、獲得報酬やサイトによって掲載する広告を申請・管理できる機能があると、広告紹介時の手間が省けます。
複数のASPを利用する企業は、ASPごとにログインして広告を管理する手間がかかります。その点、ASP広告管理ツールを活用すれば、管理ツールから一度に複数のASPの広告状況を確認できるため便利です。
ASP広告管理ツールのメリット
ASP広告管理ツールを活用する際のメリットを3つ紹介します。ツールを導入すべきか迷っている企業は、以下のメリットを踏まえたうえで導入を検討してみましょう。
1.広告主は人件費・作業時間を削減できる
複数のASPを利用したい・複数の広告を出稿したいと考えている場合、管理ツールがないと1つ1つの情報を手作業で集め、管理・運用しなくてはいけません。商材が多い場合、比例して人件費や作業時間も増えていきます。
管理ツールを用いると、複数のASPを横断的に管理できます。広告も同様です。例えば、各ASPの報酬単価・素材・原稿・費用対効果などを、ツール画面から一度に確認できます。初めてアフィリエイト広告を活用・運用する企業でも、運用のハードルが下がるでしょう。
確認作業に人手を割いてしまうと、単純にコア業務に従事する人員が減ることになります。そうした手間をできるだけかけたくないのであれば、ASP管理ツールの導入を検討してみましょう。
2.運営者は作業時間を短縮できる
ASP広告管理ツールを使用すると、運営者はアフィリエイター(メディア・個人)や広告主管理の手間が省けます。広告を登録したり、アフィリエイターに情報を発信したりといった時間がかかる作業工数が減り、効率的な運営ができるでしょう。
アフィリエイターへのポイントバックも簡単に行えるほか、広告・サイトごとの費用対効果を測定することも可能です。各広告・サイトがどの程度売上を上げているのかがハッキリとするため、力を入れるべき点が明確になるので、より広告主・アフィリエイターの双方にとって魅力的なASP運営が可能になります。
3.アフィリエイターは獲得報酬の管理が楽に行える
アフィリエイター側は、1箇所のASPだけでなく、複数に登録しているケースが多いのではないでしょうか。ASPによって報酬をいくらから支払ってくれるか・いつ支払ってくれるかは異なります。
1サイトずつ確認することもできますが、報酬以外にも提携申請やどの広告リンクを使うかといった管理も必要です。アフィリエイター向けASP管理ツールを利用することで、そうした煩雑な作業を一元的に管理できます。
アフィリエイターを本業として行っている方はもちろん、スキマ時間を効率的に使いたい副業の方にも便利でしょう。
まとめ

ASP運用をしたい運営者向けのツールから、複数のASPを効率的に管理したい広告主向けのツール、アフィリエイト広告で収益を上げたいアフィリエイター向けのツールまで、アフィリエイトASP広告管理ツールの種類はさまざまです。
各ツールの特徴を理解したうえで、企業に合うアフィリエイトASP管理ツールを導入しましょう。アフィリエイトASP広告管理ツールを選ぶ際は、予算とニーズを考慮し、企業が望む機能を搭載していて予算感に合うものを選定することをおすすめします。
- 免責事項
- 本記事は、2024年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。