【新卒採用計画の立て方】立案のポイントや流れを解説

【新卒採用計画の立て方】立案のポイントや流れを解説
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新卒採用を継続していくべきかどうか、応募者が集まらないのはなぜかといった新卒採用についての悩みを抱えてはいませんか。このページでは、新卒採用を行うべき理由から新卒採用計画立案のポイントまで紹介していきます。これから新卒採用を始めようと検討する方、新卒採用に苦戦している方などは必見です。

採用計画立案のポイントとは

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採用計画の立案のポイントについて解説していきます。考える項目(手順)と注意点を紹介していくので、下記を踏まえて計画を立ててみましょう。

採用計画で検討すべき項目

新卒採用計画を立てる際は、求める人材像・選考内容・面接官の教育・打ち出すポイントの大きく4つを検討していきます。上記4つがしっかりと決まっていないと、採用する人材にバラつきが出る可能性があるので、募集を出す前に考えておきましょう。

求める人材像

求める人材像を決めるとき、フワッとした基準だけ設けて、選考を進めてしまう企業は少なくありません。たとえば、真面目・コミュニケーション能力が高い・向上心があるなど、面接官によって受け止め方が異なる基準は採用するべきではないでしょう。

むしろ、絶対に採用しない基準を決めておき、該当する人材をどんどん落としていく選考スタイルを確立したほうが、明確であり採用を進めやすいといえます。

応募者は並行して他社企業の選考も進めているため、自社がいかにスピード感を持って選考を進められるかが重要です。

選考内容

どのような選考内容にするか、大枠を決める必要があります。大抵は、学生向けの説明会・求人募集・インターン・一次面接・グループワーク・社長面接・最終面談の日程で進めていくケースが多いでしょう。その後、内定を出して入社承諾書を提出してもらい、入社式を行う運びとなります。

何月にどの選考を進めるのか、何カ月前から着手する必要があるのか、きちんとスケジュール調整を図ることが大事です。求人募集をしてから最終面談まではスピード感を持って行わないと、優秀な人材ほど他社内定が決まっていき、辞退者が続出します

面接官の教育

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面接官を担当した経験がある社員も、経験がない社員も選考前には教育する必要があります。面接に同席させて覚えさせるのは、効率が悪いうえに、応募者に悪い印象を与える要因となります。

事前に面接の練習を行い、初めて面接を担当する人も同じ対応ができるように徹底しましょう。

併せて、面接シートも用意しておくと質問内容が統一できて便利です。面接シートに沿った質問だけ投げかければ、面接官によって内容が変わる心配がなくなります。

面接官の力量に任せた面接を廃止することが、優秀な人材を確保するための近道だといえます。

打ち出すポイント

求人募集には月給・福利厚生・勤務時間といった情報だけを載せる企業も少なくないですが、可能であれば社員の声や職場の写真も掲載するのが望ましいでしょう。

上記で述べたように、働きやすさやプライベートを重視する人が増えているため、金額や雇用形態を打ち出してもあまり響かない層が一定数いるためです。

また、応募者数を増やすためには、自社で働いたときのイメージがしやすい募集内容を掲載することが重要です。求人広告は内容を盛り込むと料金がかさむため、コストを抑えるには自社のホームページで訴求するのがおすすめです。

採用計画を立案する注意点

新卒採用計画を立てる際は、上層部が積極的に関わる必要があります。特に、企業に貢献してくれる社員を雇い入れるには、経営陣の意見も取り入れたいところでしょう。

それは、社員から見て良い人材と、経営陣から見て優秀な人材が異なるためです。

社員目線で雇い入れると、上司を立てる社員かどうかを重視してしまいやすいので、企業としての成長に繋がりにくいといえます。

しかし、経営陣の目線から先輩社員を脅かすような存在、より優秀な人材を入れられれば、社内のモチベーションを向上できるでしょう。
採用計画立案の段階から、経営陣も積極的に関わることが社内改革への第一歩となります。

求人広告以外に、自社をアピールできる媒体を用意する

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媒体にもよりますが、求人広告は内容を増やそうとするほどコストがかかるので、少ない予算では盛り込める内容も限られてきます。求人広告だけでは魅力を十分に伝えるには不足しているので、自社をアピールできる媒体を他に用意する必要があるでしょう。

応募者の多くは求人広告を見た後に、企業のホームページなどネット上に掲載されている情報を検索します。

求人広告以外にもホームページや企業独自のコンテンツを盛り込んだオウンドメディアといったものが用意されていれば、社会経験のない新卒生でも働いた際のイメージがしやすく、前向きに応募を検討してくれるでしょう。

反対に、ネット上に何も情報がないと、求人広告に載っている情報しか知り得ないため、魅力が十分に伝わらなかったり働く想像がしづらかったりなどして、候補から外される可能性が高くなります。

大手企業の募集内容をチェックする

人材を安定的に確保できている大手企業ほど、新卒採用の募集方法が上手だといえます。同じ業界の大手企業の新卒採用情報をチェックしてみると、自社に足りない情報が分かるでしょう。

競合他社と差別化を図るには、他社がどのような新卒採用を行っているか把握することも大事です。

新卒採用計画の必要性

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新卒採用に踏み切るなら、行き当たりばったりで書類選考・面接を決行するのは避けるべきです。

企業が求める人材を採用するには、採用計画をしっかりと作り上げ、面接官の教育を徹底する必要があります。これより先は、「採用計画の必要性」について詳しく解説していきます。

計画を立てないと良い人材を逃す

新卒採用計画は、一定の品質で選考を進めるためのガイドラインです。ガイドラインをしっかりと作り上げていないと、面接官によって採用基準にバラつきが生じ、良い人材を逃す恐れがあります。

誰が選考を行っても、一定のレベルを満たす人材を確保できるように、下準備に力を注ぎましょう。どんな内容の選考をいつ行うのか、採用する基準は何か、企業が求める新卒採用の方針を示すことが重要です。

基準がないと優秀な人がふるい落とされる

より良い人材を確保するために行っている選考が、実は優秀な人材を落とす選考になっているケースは少なくありません。

特に中小企業に起きやすい現象の一つで、面接官が自分の脅威となりうる人材を落としてしまっているのです。

面接官の勘や経験に頼った選考を続けていると、優秀な人材を落としてまで平凡な人材を雇入れる、コスパの悪い採用になっている恐れがあります。面接官の感情に左右されない選考を実施するには、基準をハッキリさせることが大事です。

誤った新卒採用を進めると損失が大きくなる

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新卒採用に失敗すると、企業は雇い入れるのに費やしたコストの分だけ損をします。
求人広告の掲載料や面接官の賃金、新卒採用者の教育コストを考えると、被る損失額は簡単には計り知れません。新卒採用は人一人雇い入れるだけでも、数十万円はかかるとされます。

新卒採用者数が多いと、費用を1千万円近く投じている企業も珍しくありません。誤った新卒採用を推し進めるとかけたコストの分だけ経営を圧迫しかねないので、早い段階で適切な新卒計画を立案する必要があるでしょう。

面接官の力不足をカバーできる

採用計画に沿って新卒採用を進めると、面接官の力不足をカバーできます。応募者側の経験はあっても、面接官側の知識があるという方は限られているでしょう。

優秀な人材を雇い入れるには、私情を抜きにした選考を実施できる面接官が求められます

たとえば、面接官がニコニコしている面接と、面接官が硬い表情の面接では、応募者が発揮できる力が全く異なります。前者ならスムーズに受け答えできますが、後者では緊張して言葉に詰まる可能性もあるでしょう。

どの応募者にも同一のチャンスを与えるためには、面接官の知識量や気分によって選考結果が左右されるようなことは避けなくてはならないのです。

しっかりした新卒採用で自社を守る

新卒採用計画をしっかりと立てるのは、優秀な人材を雇い入れる目的もありますが、自社を守るためでもあります。

一人ひとりの応募者ときちんと向き合わないと、インターネット上に誹謗中傷を書き込まれるリスクが高まります。次年度の新卒採用に大きな影響が出るだけでなく、売上に影を落とす恐れもあるでしょう。

応募者は、自身の人生を左右する大切な場なので本気で挑んでいます。面接する企業側も行き当たりばったりではなく計画立てて誠実に応えないと、自社の評判を落としかねないので注意が必要です。

計画を立てないと採用までに人数が残らない可能性がある

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新卒採用のステップを一歩進める度に、人数は半数近く減ると言われています。エントリーから説明会までで半数減り、書類選考・面接・内定まで進めるとほとんど人数が残らないでしょう。

予定人数を確保するには、予定人数に応じて新卒採用のエントリー数が一定以上必要です。エントリーを増やすといっても、求人募集を出しただけでは叶わないので、長期的な採用計画を立てて着実に増加させていく必要があります

長期的に取り組まないと次に繋げられない

新卒採用に踏み切るなら、求人募集をかける直前に行動をスタートするのは遅いです。人手不足で悩む企業がいる中、安定的に人材を確保できている企業は、もっと前から計画的に行動を起こしています。

応募者が他社と比較しやすいようにホームページを充実させたり、社内の雰囲気を伝えるための写真を掲載したりと、あの手この手を尽くしているのです。
計画通りに長期的に取り組まないと、人材確保はおろか、次年度の採用に繋げることも難しいでしょう。

新卒採用を見送ってはダメなのか?

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新卒計画の必要性について解説する前に、新卒採用を見送らずに行うべき理由を解説していきます。人を雇い入れる余裕がない、小さな中小企業だから人手は足りている、と新卒採用を見送る前に下記のポイントを踏まえて実行するかどうかを検討してみてください。

新卒採用は多少無理してでも継続した方がいい

新卒採用を継続的に行わないと、組織が腐敗していく可能性が高まります。古き良き伝統を引き継いでいる企業であっても、定期的に新しい風を取り入れないと、従業員の向上心をかきたてるのは難しいでしょう。

人を雇い入れるとコストがかかりますが、コストを補うためにより利益を生み出そうと奮起する源泉にもなります。新卒採用はリスクが伴いますが、利益を生み出し続ける企業への成長にもつながる取り組みなのです。

中小企業ほど新卒採用に力を入れるべき

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人手が足りない企業ほど、即戦力になる中途採用者を募集しているケースが多いといえます。しかし、中途採用は良い人材を集められれば即戦力になりますが、採用した方が企業の方針と異なる考え方を持っていたとなると早期退職してしまうリスクが考えられるのです。

説明から内定まででかなりのコストを費やすことを考えると、他企業の影響を受けておらず離職しにくい新卒を採用したほうが長期的に見れば良い場合があります。

そうした観点からいうと、経営状態によって仮に採用できる人数にバラつきが生じるとしても、新卒採用は毎年継続的に実施したいところです。

新卒採用市場は目まぐるしく変わる

新卒採用市場は、毎年変化しています。いざ新卒採用をスタートしようと思っても、市場の変化に合わせた取り組みを実施しなければ応募者が集まらないでしょう。

中国で向上心のない「横たわり族」が若い世代を中心に増えていると話題になりましたが、日本も例外ではありません。

日本も新卒採用市場は大きく変化しており、ひと昔前まで注目されていた「給与・昇進スピード」を重視しない層が増えています。

不況から結婚や子育てを諦める人が増えていることもあり、給与や昇進スピードよりも、残業や福利厚生といった面を重視する傾向に変わってきているのです。

市場を毎年観測し続け、時代に合わせた求人募集をしないと、新卒採用者を確保するのは難しいでしょう。計画性のない断続的な新卒採用だと、応募者を上手く集められない可能性が高まってしまうのです。

自社にマッチする人材を狙ってを集める方法・戦略

自社にマッチする求職者を集める戦略

自社に合う求職者を集めるためには、求職者が求めている情報を適切に伝えるためのメディアを活用するのが有効的です。

自社に合った人材を採用するために、以下の2種類のメディアを取り入れてみましょう。

  • 採用オウンドメディア:人材採用に特化
  • ポジショニングメディア:自社だけの強みや魅力を伝える

くわしく紹介します。

採用オウンドメディア

採用オウンドメディアとは、自社で運営する採用に特化したメディアのことです。求職者に企業の魅力や強みを細かく伝えることを目的としたメディアです。

説明会の日時やインターンシップの詳細などの求人情報の提供や応募目的の人が訪れる、採用サイトとは異なります。

採用オウンドメディアを利用するメリットは、潜在層にアプローチできることです。
会社の情報を写真やインタビュー記事など様々な形式で盛り込むことにより社内の雰囲気を伝え、求職者の入社意欲を高められます

また採用オウンドメディアを運営することで、広告掲載料のコストカットも可能です。SNSなどを利用し採用オウンドメディアに促せば、求人媒体に載せていた分の広告費用が削減できます。

さらに採用ブランディングにつながることもメリットです。採用オウンドメディアは、自社独自のブランドイメージをターゲットに印象づけることができます。

なにより採用に特化したメディアを自社で持つことは、それだけで採用活動に力を入れている企業であることをアピールすることができます。
そのような安心感や信頼感は自社を選んでくれるきっかけになるでしょう。

ポジショニングメディア

ポジショニングメディアとは、市場における自社のポジション(立ち位置)を明確にするためのメディアです。

自社だけの魅力や強みを競合他社と比較することで、〇〇というニーズに合っている企業は自社だという認識を持ってもらえます。

逆に求職者視点では、「自分にマッチする企業はここだ」と納得して選べるため、その後の採用では意欲の高い人材を獲得できる戦略となっています。

自社の強み、他社との違いを理解した上で応募してもらうことで、応募者との面接、採用がスムーズになります。結果的に定着率が高まり、早期離職を防げる点もメリットです。

上記は自社に適した求職者を集めるおすすめの戦略ですが、それ以外にもハローワークや求人媒体を活用する方法ももちろんあります。その場合でも自社ならではの魅力がしっかり発信できるかという視点は重要です。

採用活動に満足していないという場合は、採用オウンドメディアやポジショニングメディアを検討してみてください。

ポジショニングメディア
について詳しく

新卒採用には自社のバリュープロポジションの明確化が重要

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新卒採用市場は大きな変化を遂げており、学生が企業に求める条件は変わってきています。その中で安定的に人材を確保したいなら、他社とは違う自社の強みを訴求する必要があります。

他社にはない自社の強みである「バリュープロポジション」を確立すれば、応募者数を増やしていけるでしょう。

採用市場におけるバリュープロポジションは、何も福利厚生や給与で確立する必要はありません。「どういう想いで企業をつくったのか」、「どういう働き方をして欲しいのか」など経営者のイメージする企業方針を打ち出すのも一つの方法です。また、働きやすさを前面に出し、残業なし・男性の育休取得率が高いなどと謳っても良いでしょう。

まずは、学生のニーズと自社が提供できる価値とを照らし合わせてみることが大事です。自社ならではの採用戦略・採用マーケティングを考えたい場合は、バリュープロポジションの考え方をもとにした採用活動支援を行うZenkenまでお気軽にお問い合わせください。

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