デマンド監視システムとは、電気の使用量をリアルタイムで監視し、目標デマンド値を超過しないようにするサービスです。デマンド監視システムを利用することで、電気料金を最適化し、電力供給の安定性を確保することができます。
この記事では、デマンド値を24時間監視するデマンド監視システムの導入を検討している企業向けに、おすすめのデマンド監視システムを紹介しています。
また、ページ後半では、デマンド監視システムを選ぶ際の注意点などについても解説しています。
デマンド監視システムの一覧表
以下では、おすすめのデマンド監視システムを一覧で紹介します。それぞれのシステムの特徴を比較しながら、自社に合ったサービス選びにお役立てください。
会社名 | サービスの特徴 |
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見分録クラウド |
計測器メーカーのノウハウを詰め込んだデマンド監視システム!
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Ecolyzer |
デマンド監視システムとしても使える環境データ管理システム |
PIsystem(パイシステム) |
デマンド監視システムとして運用できるデータインフラシステム |
iXacs(アイザックス) |
より正確なデマンド管理に役立つIoT製造ラインモニタリングシステム |
e-無線巡回 |
デマンド値の分析にも便利なIoT化支援ツール |
FLEXDOOR |
デマンド値管理のための「電力見える化パッケージ」 |
UIS デジタルエンジニアリングソリューション |
電力を含む環境データの収集も行う「ものづくりのための総合支援システム」 |
デマンド監視システムとは?
そもそもデマンド値とは?
デマンド値とは、電力会社との高圧受電契約で基本料を決める際の根拠となる値であり、「30分毎の最大需要電力」を指します。例えば、某月の某日、うっかり複数の設備を同時に稼働させ、30分あたりの最大需要電力が460kwを記録したとします。この場合、460kwがその月のデマンド値となります。
500kW未満の高圧受電契約の場合、その月のデマンド値および過去11カ月のデマンド値のうち、最も大きなデマンド値が基本料の計算の根拠として使われます。したがって、先ほど上げた例でいえば、一度でも460kwのデマンド値を記録してしまうと、その後の11カ月間はどれだけ節電しても460kwのデマンド値が基本料金の根拠として使われ続けることになります。
また、500kW以上の高圧受電契約の場合、基本料金は協議によって決まりますが、その際に根拠となるのもデマンド値です。
デマンド監視システムとは?
オフィスや工場の節電対策においては、デマンド値をいかに下げるかが鍵の一つとなります。そして、デマンド値対策として効果が最も高いものの一つが「デマンド監視システム」です。 デマンド監視システムでは、専用の装置を設置してデマンド値の推移を監視します。デマンド値が予め設定しておいた目標値に近づくと、ブザーやパトライト、メールなどで知らせてくれるほか、システムによっては、空調といった一部の機器を自動で停止させることも可能です。
さらに一部のデマンド監視システムでは、収集したデマンド値のデータを解析して、デマンド値が高くなりやすい曜日や時間帯、機器・機械の系統を特定したり、複数の店舗を同時に分析し、店舗ごとのデマンド値の差を比較する、といったことも可能です。
デマンド監視システムの導入についてのFAQ
Q1. デマンド監視システムを導入することで得られるメリットは?
デマンド値とは「30分毎の最大需要電力」のことですが、30分毎ごとの最大電力を人力で監視し続ける、というのは現実的ではありません。デマンド値を低く抑えるための方法としてもっとも現実的なものはデマンド監視システムであり、節電対策におけるメリットは非常に大きいといえます。
さらに、従業員の節電意識が高まる点も、デマンド監視システムの大きなメリットの一つです。どれくらいの電気がどの時間帯に使われているのかを可視化することで、こまめに事務所やトイレの電気を消したり、使っていない設備の電源を落としたり、といった節電のための習慣づくりに対する従業員の意識を啓蒙することが出来ます。
Q2. デマンド監視システム選びにあたって注意したいポイントは?
一口にデマンド監視システムといっても、デマンド値の追跡機能だけ採用したシンプルなもの、デマンド値についてのデータをクラウド上で保存・分析出来るもの、系統ごとのデマンド値分析に対応したもの、デマンド値が指定値を超えると一部の機器の電源を落とすもの…など、システムごとに機能および特徴は様々です。 デマンド値の追跡機能だけ採用したシンプルなものであれば、導入・運用コストはかなり低くなりますが。しかし、必要な機能がないシステムを選ぶのには本末転倒です。機能の豊富さがウリのシステムを選んだが、結局2,3の機能しか使わなかった、という場合も同様です。 デマンド監視システムを選ぶ際には、「本当に必要な機能」と「そうではない機能」について吟味した上で、ニーズに合うものを選ぶ様にしましょう。
デマンド監視システムの導入を考えている方は、本ページに掲載している「デマンド監視システムの早見表」をご覧ください。
まとめ
デマンド監視システムには、エネルギー管理に特化したもの、同時に設備のIoT化が出来るもの、他のデマンド監視システムと組み合わせることで真価を発揮するものなど、さまざまな特徴があります。 既に触れたように、デマンド監視システム選びのコツは、必要な機能とそうではない機能について吟味しつつ、ニーズや条件にあったシステムを選ぶこと。システム選びで迷ったら、本ページ掲載のデマンド監視システムの早見表やそれぞれのシステムについての紹介を是非お役立てください。
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- 本記事は、2024年2月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。