コンテンツマーケティングは不動産会社との親和性が高い
2020年02月07日

不動産会社がコンテンツマーケティングをするメリット
コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値のある魅力的なWebコンテンツを発信。ニーズを把握して購買意欲を促進して、顧客獲得につなげる、といった流れをつくります。不動産会社にとってどんなメリットがあるのか、まずはそこをお伝えましょう。
広告宣伝コストを抑制できる
いわゆるマスコミ四媒体といわれる新聞、雑誌、ラジオ、テレビに広告を打つとなると相当な費用を要しますが、コンテンツマーケティングの場合はそれに比べれば安価で行なうことが可能です。
さらに、コンテンツを発信すればするほどそれはアーカイブとして情報量が蓄積され、そこにもユーザーが価値を感じてくれるというメリットも。効果が明らかになるまで時間はかかりますが、長い目で見ればトータルの広告宣伝コストを抑制することができると思われます。
自社の信頼性が高まる
不動産会社ならではの有用な情報をコンテンツとして発信することは、ユーザーの信頼感獲得につながります。ポイントは発信を継続すること。継続して有用な情報を発信できる不動産会社というユーザーの評価は簡単に得られるものではありませんが、一度そういった評価をされれば揺るぎないブランド力の確立にもつながります。
必要な情報を必要とするユーザーに届けることができる
ユーザーにとって有用なコンテンツマーケティングは検索エンジンでも上位表示されやすくなり、結果として情報を必要とするユーザーに届けることが容易になります。現在はSNSがすっかり定着している世の中ですから、質の良いコンテンツは自然と拡散していくことも期待できます。
地域を越えた事業展開が可能になる
コンテンツマーケティングはWebで展開するので、地方の不動産会社が発信したコンテンツでも、国内はもちろん世界中で見てもらうことができます。
引っ越しから不動産投資に至るまで、地域を越えた事業展開を進めたい不動産会社にとってコンテンツマーケティング戦略は大きな可能性を秘めた営業ツールなのです。
不動産業界がコンテンツマーケティングにマッチする理由
コンテンツマーケティングはあらゆる業界で行なわれますが、実は不動産会社にとても向いているのです。なぜかというと、不動産に関してはユーザーが求めているポイントがはっきりしているので、それを狙ったコンテンツがつくりやすいからです。
不動産会社はユーザーが知りたい多くの情報を持っているはずです。あとはそれをどうやってコンテンツにしていくかの問題です。そうしたコンテンツの例を挙げてみましょう。
暮らしのコンテンツ
数多くの不動産物件やその価格、そして周辺地域の情報を提供することは不動産会社として当然のコンテンツ提供ですが、意外とそれだけで終わってしまう場合も少なくありません。せっかくそういった情報を提供するのですから、それに合わせて日々の生活に根づいた暮らしのコンテンツを提供してはどうでしょうか。
年間を通じてもっと賃貸物件の動きがあるのは年明けからの引っ越しシーズン。例えばそこで引っ越しに必要な情報、荷物をまとめるテクニックや断捨離のコツといったコンテンツがあればユーザーの目を引くことでしょう。
自治体のホームページに負けないように
上記のほかにも、その地域のゴミ分別に関する情報であったり、地域行事の案内であったり、さまざまなコンテンツをつくることができるはずです。
こういった地域性の高い暮らしのコンテンツは、意外と地方自治体のホームページが充実している場合があります。移住施策に力を入れている自治体は、移住を考えている人に向けてホームページで暮らしのコンテンツを積極的に発信しています。いわば生活の場を提供するプロである不動産会社なら、そこで負けるわけにいきませんよね?
住まいのコンテンツ
住宅などの販売に際しては、住まいのコンテンツが大きな付加価値を生みます。
最新の家具や流行のインテリアといった生活を共にするツールのコンテンツもいいですし、そこで暮らす主婦層に向けた家事の工夫といった内容などもいいでしょう。
住宅を求める消費者にこのようなコンテンツを提供することができれば、購入後の日々の生活もイメージしやすくなり、購買意欲も向上させることができるかもしれません。
また、不動産会社のコンテンツは地元の方だけが対象ではありません。こうしたコンテンツを増やしていくことで、遠方から引っ越しを考えている方からも反応を得られるかもしれませんね。
趣味やカルチャーのコンテンツ
囲碁や将棋、英会話といった趣味教養から料理、ダンス、音楽、アート等々、世の中にはさまざまなカルチャースクールの類が存在します。これらは意外と情報がオープンではないことが多く、不動産会社が発信する地域のコンテンツとして使えます。
積極的に発信すれば地域のユーザーにとってもカルチャースクールにとっても有用な情報となるでしょう。地域の情報に精通した不動産会社というイメージを得ることもできますね。
タウン情報のコンテンツ
不動産会社なら、きっと有用な街の情報を多く持っているでしょう。それを利用しない手はありません。
ユーザーと一緒に物件回りをするときなどには併せて説明しているかもしれませんが、コンテンツとしても発信していきたいところです。イベントやグルメ、レジャー施設情報など、タウン情報誌顔負けのコンテンツを発信することができれば、会社の信頼度もユーザーの満足度もアップするはずです。
コンテンツマーケティングの外注検討している不動産会社様
コンテンツマーケティングを自社で行おうとすると、リソースの確保だけでなく、SEOやユーザーへの魅せ方、法律的観点のチェックなど、気を付けておきたいことが山ほどあります。
全研本社では7000件のWebコンサルティング実績を基にしたコンテンツマーケティングを展開しております。全て外注をしたい方から、ゆくゆくは自社でコンテンツマーケティングを行いたいので、プロから手取り足取り教えてもらいたいという様々なニーズに合わせたプランをご用意しております。ぜひ資料をダウンロードして、自社に合ったコンテンツマーケティングの方向性を策定していただけたら幸いです。
コンテンツマーケティング支援資料
全研本社ではあらゆる業界で7000サイト以上の制作運用を活かしたコンテンツマーケティング支援施策を提供しています。プロに任せたい方はもちろん、将来的には内製化に向けた専門プランのご用意もございます。
不動産のコンテンツマーケティング戦略事例
それでは、百聞は一見に如かずということで、実際のコンテンツマーケティング戦略事例を紹介しましょう。不動産会社がコンテンツマーケティングと非常によくマッチするということが、きっとおわかりいただけると思います。
SUUMOジャーナル-まだ見ぬ暮らしをみつけよう-
マリモのような愛くるしいキャラクターでおなじみの「SUUMO」はリクルート住まいカンパニーが運営する不動産・住宅ポジショニングメディアですが、そちらが運営しているオウンドメディアです。
コラムとニュースをメインとした同サイトは最新の住宅情報をはじめ、街の魅力、暮らしの多様化、生活の創意工夫といったコンテンツを取り揃え、ユーザーが自分に合った住まいと暮らしを考えるきっかけを与えてくれる内容となっています。
ほしい暮らしを手に入れたユーザーの談話などは実現するためのノウハウやお金の話と併せて盛り込まれ、ユーザーに現実的な目線で訴えることで成功しているコンテンツといえるでしょう。
LIFULL HOME’S 住まいのお役立ち情報
こちらは株式会社LIFULL(旧株式会社ネクスト)が運営する賃貸・分譲物件ポジショニングメディアLIFULL HOME’Sのオウンドメディア。
「住まい探しをもっとラクに楽しく!」とテーマを掲げ、物件購入後の暮らしやお金のことまで、ユーザーの興味を引くコンテンツが広く展開されています。とても見やすいレイアウトで検索窓も設置されており、気になる記事をブログのように検索できるのも便利です。
コンテンツは物件購入に伴うものだけに限らず、不動産の個人間売買といったノウハウ系や、最近問題視されている空き家に関する法律情報など、不動産会社ならではの強みを活かしたコンテンツが豊富なのも特長ですね。テーマのとおり、ラクに楽しめる内容でユーザーを掴んでいるメディアです。
SINGLE HACK
入居決定で引っ越し祝い金がもらえるという会社、その名も「キャッシュバック賃貸」が運営するオウンドメディアです。
一人暮らしを刺激するウェブマガジンと銘打たれた同サイトは、そのとおり一人暮らしというテーマに絞ったコンテンツが盛りだくさん。例えばグルメの記事一覧を見てみると、ひとり暮らしのおやつ、宅飲みを楽しむ、自炊を続けるコツといった興味をそそるタイトルが並びます。
一人暮らしを推進しているメディアではありませんが、一人暮らしっていいな、と思えるようなコンテンツの数々はユーザーの琴線に触れます。ターゲットを絞り込んだコンテンツマーケティングの好例だといえるでしょう。
ひつじ不動産
かつては不動産投資の対象外として冷遇されていたシェアハウスも、一大ムーブメントが起きたことですっかり注目を集めるようになりました。そんなシェアハウス情報専門のメディアが同サイトで、株式会社ひつじインキュベーション・スクエアが運営しています。
これからシェアハウスの利用を考えているユーザーに向けたシェアハウス入門や、実際の入居者へのインタビューやアンケートなど現実的なコンテンツも豊富。メインの物件情報も街の雰囲気ごと紹介しているので、営業色よりもコンテンツとしての魅力が前面に出されており、マーケティング効果も高そうですね。
マンションサプリ
こちらはマンションの売却や査定をメインとする株式会社マンションマーケットが運営するオウンドメディア。同社は所有マンションの売却を検討しているユーザーをターゲットにしているため、マンションの管理や修繕といったコンテンツを有しているなど、ほかの不動産系オウンドメディアとはちょっと違った一面を持っています。
マンションの売却事例やエリアごとの相場価格を伝えるコンテンツもあり、企業の特性と強みを活かしたコンテンツマーケティング戦略として非常にわかりやすい事例です。
コンテンツマーケティングはセグメントが重要
どんなビジネスでもそうですが、ある属性によってユーザーをグループ分けすることで、そのセグメントに合った効果的なアプローチができるようになります。特にコンテンツマーケティングにはセグメントが重要となります。
不動産会社の場合、例えば賃貸アパートを探しているというユーザーがいるとしましょう。候補がたくさんありすぎて選べないというユーザーにも、物件に求める自分だけのこだわりや、ゆずれないポイントがあるはずです。
そういった多くのユーザーには、バリュープロポジションの視点でアプローチをするのが有効です。バリュープロポジションとは、
- ユーザーの希望
- 競合他社にはできない
- 自社ができる
こういった、いわば自社だけの強みや魅力といった価値のことをいいます。
不動産会社として持っているバリュープロポジションを活かしたコンテンツをつくり、セグメントごとのユーザーが求めているものにマッチさせることができれば、いい結果が見えてくると思いませんか?コンテンツマーケティングは不動産に向いている——その大きな理由がここにあるのです。
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