鍼灸院・美容鍼の集客方法

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集客の前に!鍼灸院・美容鍼の市場状況について知る


昨今は国民の健康意識の高まりを追い風として、ヘルスケア産業の市場規模は拡大傾向が顕著となっています。その背景には高齢化や医療ニーズの多様化に加え、健康増進や生活習慣病予防など、いわゆる保険外サービスへの期待も存在します。
行政においても経済産業省に次世代ヘルスケア産業協議会が設置され、当分野を成長戦略の重要な柱の一つとして、市場や雇用の創出が見込まれる分野と位置付けて検討を開始しています。
そのような中で、鍼灸院・美容鍼の市場状況はどうなっているのでしょうか。
ヘルスケア産業の代表格である医療や介護の業界では、需要と供給に関する基礎情報と顧客ニーズの動向を把握し、現状分析を踏まえた将来予測が公的機関によって行われています。その一方で鍼灸業界を見てみると、残念ながら受療者数や治療費の基本統計はおろか、実働している鍼灸師の数すら正確に把握されていないのが現状です。もちろん関連団体や学術機関が調査したデータもないことはありません。しかし、情報が古かったりサンプルが少なかったりと、正確な状況を把握できているかといえば疑問です。
現在の鍼灸市場の真実は「誰も知らない」と言っても過言ではないと考えます。

鍼灸市場は決して大きくはない

とはいえ、市場状況の把握なくして集客を考えることはできません。
前述のように各種団体が実施した過去の調査結果から推測して、鍼灸市場は現在約3,000億円強の規模になるというデータがあります。これをもとに分析をしてみましょう。
これも少し古いデータですが、2007年の調査によると三療(鍼灸・あんま・マッサージ指圧)をメインにした施術院は全国に約5万院あるといわれています。この中には柔道整復を伴う施術院が約5千院あり、市場規模は約750億円を占めています。このことから、鍼灸市場は鍼灸のみではなく、柔道整復にも支えられていることがわかりますね。つまり、純粋な鍼灸のみの市場規模は3,000億円を大きく下回るということです
我が国の概算医療費は40兆円を超え、ヘルスケア産業の市場も20兆円以上になると予想されている中で、同じ分野の鍼灸市場は決して大きいとはいえません。今やコンビニなみに多くの施術院が存在するこの業界では、限られたサイズの市場の中で生き残りを賭けたサバイバルレースが始まることが予想されます。

美容鍼が鍼灸市場を拡大させる?

いきなり先行きが暗い話になってしまいましたが、実は鍼灸市場が拡大しているという見方もあるのです。先にヘルスケア産業としての鍼灸市場のお話をしましたが、鍼には美容産業という側面もあるのはご存知の通り。
一般人が思い浮かべる鍼のイメージといえば、肩こりや腰痛に対して施術されるものではないでしょうか。それが変わってきたのが、顔に鍼を打つ女性向けの美容鍼の登場。徐々に需要が高まりつつあり、女性鍼灸師の活躍も目覚ましいといいます。
関係者によると、美容鍼に通う海外セレブや芸能人が増えたおかげで「美容鍼」ジャンルが一気に広まったとのこと。美肌だけではなく眼精疲労にも効果があるとかで、美容鍼を希望する男性も増えているようです。
いかに他の業界からシェアを奪えるかが鍼灸院業界が盛り上がるカギとなりそうです。

鍼灸院の集客で踏まえたい広告規制


病院や介護施設と同様に、鍼灸院にも広告規制があります。ほんの数年前までは鍼灸院や接骨院などで悪質な不正広告が横行していたのをご存知の方も多いでしょう。無資格者が経営するサロンのような施設や施術所間の競争が激化した挙句の広告トラブルだったように思います。
そのような状況に対して、厚生労働省は広告規制を見直しガイドラインを策定しました。それによると、鍼灸院が広告できる内容は以下の通りとなっています。

  • 鍼灸師である旨
  • 施術所の名称、住所(地図を含む)、電話番号、施術日または施術時間
  • 医療保険療養費支給申請ができる旨(鍼灸なら医師の同意が必要な旨)
  • 予約施術、夜間や休日の施術、出張施術の実施
  • 駐車場に関する事項

この中でも特に気をつけたいのは、医療保険療養費に関する部分です。かつて不正広告でトラブルになった事例の多くがこれでした。何でもかんでも健康保険が使えるように受け取れる広告で問題になったのです。医師の同意が必要である旨はしっかり表示しなければなりません。

広告できない項目

鍼灸院では、施術内容を広告することはできません。根本にあるのは「鍼灸は医業ではない」という考え方。医業と誤解されるような表現には注意しなければなりません。
例えば「治療」「問診」「医学的根拠」「整形外科学的~」といったキーワードはもちろんのこと、意外なようですが「診察券」という言葉も広告規制に触れる可能性があります。鍼灸院で行なうのは「診察」ではなく、あくまでも「施術」だからです。

気をつけておきたい広告の表現

上記のほかにも、気をつけておきたい広告の表現があります。
まずは施術の効能や効果にかかわること。

  • 肥満解消
  • 老化防止
  • 免疫機能の向上
  • 細胞の活性化

このような表現のほか、「痛みが大幅に軽減します」「低価格で施術が受けられます」など、効果が確実で良心的であるかのような誤認を招く記載はNGです。

交通事故の受傷への施術に対する広告

また、交通事故による受傷に対して鍼灸院が実施できるのは「捻挫、打撲、挫傷の施術」「鍼灸による頚椎捻挫後遺症などの施術」「これらの施術に関する施術費用を自賠責保険に対して請求するための手続き」などです。
広告に掲載するにあたっての留意点は医業との誤認を生じさせないこと。交通事故の受傷に対する施術については、

  • 交通事故による捻挫、打撲、挫傷の施術を行なうことができる旨
  • 自賠責保険により施術料金の一部が填補される旨
  • 自賠責保険に対して施術料金の代理請求を行なう旨
  • 細胞の活性化

といった内容を誤認されないように整理して記載しなければなりません。

広告規制は患者保護のため

とにかく、広告規制は患者保護のためにあることを強く認識しましょう。前述の健康保険適用の問題だけではなく、施術の効果を誇大表現するなど、患者さんの誤解を招いて存在を与えることがあってはなりません。
鍼灸院にとって集客は必須の課題ですが、そのためのコンプライアンス遵守は当然のことです。

集客戦略の基本は自院に合ったエリアマーケティングができているかどうか


集客に関してエリアマーケティングという観点から戦略を立案している鍼灸院は、実は意外と少ないように思われます。
遠方からでも通う必要がある大病院などとは違い、鍼灸院の場合は通いやすさというのもユーザーにとっての選択ポイントのひとつです。地域密着型ビジネスでもある鍼灸院にとって、自院にあったエリアマーケティングができているかどうかは経営の肝。集客戦略の質を高めるならまずは「商圏」を意識しなければなりません。
そして、その商圏にどんな特徴があるのか見極めること。具体的には性別・年齢別の人口数と、昼間人口・夜間人口の把握です。それができなければ集客のターゲットを絞り込むことも不可能です。

ターゲットを定める

エリアマーケティングは、鍼灸院がある地域が都市圏なのか地方なのか、オフィス街なのか住宅街なのか、それによっても見方が変わってきます。そこにどれだけの鍼灸・美容鍼のニーズがあり、それをどれだけ取り込めるのか。この視点をなくして集客を考えることはできません。
ところで、あなたの鍼灸院の特長や強みは何でしょうか?
夜間施術、スポーツ鍼灸、美容鍼灸…さまざまな売りを掲げている鍼灸院が多くありますが、成功している鍼灸院はまず間違いなくエリアマーケティングと自院が進むべく治療ジャンルを把握しながら集客活動に注力しています。
例えば、時間的概念でも考えると、多くの人が働くオフィス街=昼間は来られない人が多い=夜間施術のニーズがある、というのはわかりやすい例ですね。

鍼灸院・美容鍼で取り組んでおきたい集客方法

鍼灸院・美容鍼における集客にはさまざまな方法がありますが、まず思いつくのは広告でしょう。ですが、ひと口に広告と言ってもさまざまな手法・媒体が存在します。
ここではその代表的なものをいくつか挙げてみます。

ポスティング・チラシ広告

代表的な広告手法であるチラシ作成とポスティング。特に開業時には作成された方も多いでしょう。
手軽に作成できることがチラシのメリットではありますが、それだけにどこかで見たような、ありふれた無難なデザインになりがちなのも事実です。
そこで、自院の特色を強く出すためにテキストやイラストよりも写真を重視しましょう。ポイントは「安心感」です。実際に鍼灸に従事している方は「そんなことはない」と思うでしょうが、鍼灸に対して「痛そう」「熱そう」「なんだか怖い」というイメージを持っている人は少なくありません。しかし、優しそうな鍼灸師やスタッフ、清潔で明るい院内や施術室の雰囲気が伝われば、鍼灸に対するマイナスな先入観を上回る安心感を届けることが可能です。
ただし、施術の様子を撮影した写真を載せるのはNG。施術内容を広告したと見なされ、前述の広告規制に抵触することになるので注意が必要です。

ホームページのSEO/コンテンツSEO

自院のホームページを多くの人に見ていただくために、SEOに気をつけている方は多いと思います。ただ、検索キーワードばかりに気を取られて、肝心のホームページの内容が疎かになっていませんか?
もちろん検索キーワードを重視することもSEO対策に大切な要素ですが、もっと大切なのは中身。検索エンジンの性能が飛躍的に向上した現在では、ユーザーの役に立つ情報を継続的に追加していくことがアクセス数をアップさせます。いわゆるコンテンツSEOがWeb集客の主流になっているのです。
今や検索エンジンは、対象のユーザビリティを重視する時代です。チラシのようなオフラインのコンテンツとは違い、ホームページは一度つくったらおしまいではありません。大事に「育てていく」必要があります。時間はかかるかもしれませんが、ユーザーの検索意図に合ったコンテンツSEOを心がけていくことが将来の集客につながります。

ポータルサイトへの掲載

現在では非常に多くの業界のポータルサイトが存在しており、鍼灸業界も例外ではありません。
鍼灸院のポータルサイトは接骨や整体と一緒にまとまっているものが主流で、全国の鍼灸院を検索して予約もできる総合的なサイトです。写真や鍼灸院の特徴に加えて、予約の空き枠の確認や口コミ評判の書き込みもできるので、ユーザーにとってはありがたいものですね。

掲載で気をつけること

ポータルサイトのメリットは、登録して掲載されればすぐに露出ができること。それはいいのですが、ちょっと試しに実際のサイトをご覧になってみてください。
…お気づきでしょうか。一般的なポータルサイトは対象をエリア別に検索できるので、近隣の鍼灸院と同じページに表示されてしまうのです。
ご近所さんとバッティングしてしまうと、結果としてそのページ内に表示された同業者同士で限られたユーザーを奪い合うことになってしまいます。
ポータルサイトに掲載できる情報量は決して多くありません。その中で、いかにユーザーの目を引く情報を掲載できるかがカギとなります。

ポジショニングメディア

知らない町でランチをしようとスマホで検索してみたら、「○○駅前のおすすめランチ10選!」といったサイトが目についたことはありませんか?
このように、ユーザーのニーズとお店の特長をマッチさせるための情報を掲載しているのがポジショニングメディアです。平たくいえば比較サイトということになるでしょうか。
鍼灸院でいえば、施術所の情報を並べて一覧で紹介するポータルサイトとは違い、数ある鍼灸院を一定数に絞り込んで詳細な情報を紹介することが可能です。
ポジショニングメディアはいわば地域に根ざした自院の強みを伝えることができるエリア&ジャンル特化型のポータルサイトですので、地域密着型ビジネスである鍼灸院にとって利用価値は高いといえるでしょう。地域に根差したまとめサイトで自院だけの強みをアピールし、その強みを理解してもらった上での集客ができれば、間違いなく売上アップと地域内ブランディングにつながります。

鍼灸院・美容鍼の集客方法まとめ


いかがでしたでしょうか。
限られた市場規模の中で鍼灸院が集客戦略を立てるのは、一朝一夕には難しいものです。
エリアマーケティングに基づいた施策が大切なのは間違いありません。ですが、鍼灸院・美容鍼に通いたいと考えているユーザーを集客し、自院の強みを伝えてリピーターになっていただくためにはそれだけで足りません。
エリア観点とユーザーニーズ観点、そしてブランディング観点まで一気通貫な集客戦略はもちろん、さらには自院がその地域で勝てるポジションを確立しておくことで、安定的な集客と売上アップの実現が可能になるのです。
また、各医療広告ガイドラインに準じた独自のコンテンツガイドラインを設けておりますので、安全に差別化Webマーケティング施策を提供することが可能です。気になる方はぜひご相談下さい。

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