ニッチ戦略にかじを切るためのマーケティング手法とは

ニッチ戦略にかじを切るためのマーケティング手法とは
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ニッチ戦略を用いたマーケティングとは

まずニッチ戦略の基礎知識を整理しておきましょう。ニッチ戦略とは、競合との直接的な競争を回避し、市場の隙間(ニッチ)を狙って収益につなげる戦略のことです。

特定のニーズや顧客に対して商品やサービスの提供を行い、競合他社とは違った領域を見出します。その結果、事業の優位性を獲得し、独占的な市場シェアの獲得も目指せます。

代替する商品やサービスがなく唯一無二の存在になれば、それを必要とする顧客は多少高いものでも購入してくれるというメリットもあります。

スタート時点では市場の一部のニッチな領域であったとしても、成長を遂げて大きな市場になる可能性もあります。例えばニッチな市場であった海外向け格安旅行チケットは、今では巨大な市場になっています。

まずいかにして「ニッチな市場」を見つけるか

ニッチ市場が、特別なところにあると考えている人も多いと思いますが、じつはそうではありません。認識や考え方の方向性を変えることで、ニッチな市場はあらゆるところで見出すことが可能です。

コツとしては、まず対象となる市場を絞り込むことです。これは、ニッチ戦略の基本的なやり方です。例えば、多様なビジネス展開をしている場合などは、事業を絞り込んで自社が強みを発揮できる事業に人材もお金も集中投下する。

たとえば新規事業に進出する際は

  • 専門知識が活かせる市場か、
  • 中核となる技術を活かせる市場か

に絞り込むということです。中小企業の場合は、いくつか手掛けている事業の中から、一つの事業に絞り込むこと、すなわち専門特化を意味します。特殊なネジをつくる技術が競合にないのであれば、そのネジ生産に事業を集中させる、ということです。

コトラーの「競争的マーケティング戦略」とは

引用元: Amazonフィリップ・コトラー (著)「コトラーマーケティング・マネジメント―競争的戦略時代の発想と展開 」(プレジデント社刊)
フィリップ・コトラーは米国の著名な経済学者で、マーケティングに関する著書が多数出版されています。そのなかで彼が提唱しているのが、「競争的マーケティング戦略」です。

競合他社が提供する商品やサービスと比較し、より優れたものを提供することで、競争優位に立つことを目指す戦略を、競争的マーケティング戦略といいます。

しかし、競争的マーケティングは市場でのマーケットポジションによって、基本的な戦略が異なります。コトラーによれば、マーケットポジションには「4つの競争地位」があるといいます。

4つのポジション、すなわち地位に分類したうえで、それぞれ異なる競争戦略をとるべきだ、とするものです。以下がその4つのポジション。

  • リーダー
  • チャレンジャー
  • ニッチャー
  • フォロワー

リーダーは経営資源の量(従業員数や生産能力など)が大きく、経営資源の質(技術力やブランド力など)が高い地位にいる企業です。チャレンジャーはリーダーに追随する業界2番手や3番手の企業のこと。真正面から戦いを挑んでもリーダー企業には勝てません。

ニッチャーは経営資源の量が小さく、経営資源の質が高いという特徴があります。フォロワーはニッチャーと同様に、経営資源の量は小さいのですが、経営資源の質は低い企業を指します。

4つのマーケットポジションについて

では、4つのマーケットポジションについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

リーダーはシェアの維持、そして利益の最大化を図ります。チャレンジャーはシェアの拡大を目指し、リーダーを目指して自社とりも企業力が劣る他者に攻めかかります。

ニッチャーはブランドの構築や利益追求が戦略的課題です。リーダーとチャレンジャーとの勝負を回避し、絞り込んだ市場(ニッチな市場)に集中・特化するのが特徴です。

フォロワーは利益を追求し、リーダーとチャレンジャーを模倣。勝負に勝つことではなく、負けない方策を講じる傾向にあります。

このように、「競争地位戦略」を理解したうえで、ニッチ戦略を練っていくことが求められます。

「戦う土俵」を感覚で決めてはいけない

ニッチ戦略では、戦う土俵をどこに定めるかを決める必要がありますが、「この事業に興味がある!」という経営者の熱意、またはひらめきで決定するのは良くありません。マーケティング分析もせずに、なんの根拠もなしに、感覚でマーケットを決めるのは危険だといえます。

自社製品の強みはここだ、との思い込みで、競合分析もそこそこに参入市場を決めてしまう経営者は意外に多いものです。マーケット分析も行わずに立ち上げるビジネスが、成功する可能性はかなり低いはずです。

では実際にどのようなマーケティング分析の種類があるのでしょうか?代表的なものを紹介しておきましょう。

マーケティング分析の手法にはどのようなものがある?


ニッチ戦略はもとより、競合にはない自社の強み「バリュープロポジション」を見出すためにも必要な分析方法が存在します。ここでは、

  • 3C分析
  • SWOT分析
  • STP分析

について簡単に説明いたします。この3つはマーケティングにおいて必要不可欠なフレームワークになります。

3C分析

3C分析とは、自社、競合他社、顧客について調査を行い、自社の製品やサービスを展開する環境を分析するためのフレームワークです。ビジネスを展開していくにあたって、市場との関係性を把握するために使用されます。

  • Customer:顧客
  • Competitor:競合
  • Company:自社

上記3つの頭文字のCをとり、3C分析と呼ばれています。例えば、コンビニは街中の至る所に存在していますが、近くに競合のコンビニがあったり、同じ系列のコンビニがすでにあるケースが多い。そのため、競合店舗や自店舗に来てくれる顧客の分析を行い、販売や仕入れの戦略を練る必要があります。

SWOT分析

SWOT分析は、以下の4つの言葉の頭文字から命名されたフレームワークです。

  • Strength:強み
  • Weakness:弱み
  • Opportunity:機会
  • Threat:脅威

これら4つの観点より市場環境の分析を行います。マーケティング戦略を考える際、強み、弱み、機会、脅威の4つを組み合わせて分析することで、事業課題、そして新たな機会を見出すことに繋がります。

4つを組み合わせる際、「強みと機会」、「弱みと機会」、「強みと脅威」、「弱みと脅威」といった組み合わせ方をして、多角的に分析するようにしましょう。

SWOT分析でわかることはひとつではありません。角度を変えてみると、ひとつの事象が強みにも弱みにもなるケースがあります。

脅威だと認識していた事象が、ビジネスチャンスを見出すきっかけになることも。あらゆる見方で複数の可能性を見出してから、戦略を立てていくことが理想です。

STP分析

STP分析は、マーケティング戦略の基本的なフレームワークとして知られており、日本でも数多くの企業が取り入れています。

  • Segmentation:セグメンテーション
  • Targeting:ターゲティング
  • Positioning:ポジショニング

上記3つの頭文字をとって、STPと呼ばれています。まずは自社を取り巻く環境を理解し、どの市場をターゲットにしてどのような立ち位置で自社の商品やサービスをアピールしていくか、論理的に導き出します。

そのために活用するフレームワークが、この「STP分析」です。

セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの3つの切り口から狙いを定めることで、自社に適した顧客を見出すことが可能です。

貴社のビジネスを分析するフレームワーク

3C分析、SWOT分析、STP分析の3つのフレームワークをご紹介しましたが、他にもさまざまなフレームワークがあります。

例えばPEST分析。PEST分析とは、

  • Politics:政治
  • Economy:経済
  • Society:社会
  • Technology:技術

上記4つの分野より、外部の環境が自社に与える影響を考えます。世の中の流行を知ることで、参入方法などを効率的に考えることができます。

次にPDCAサイクル。Plan(計画)、 Do(実行)、 Check(評価)、 Act(改善)の4段階で事業活動を進める手法のことをPDCAサイクルと呼びます。PDCAサイクルで事業を行えば、効率的に成果を出すことができます。

その他、「PLC」、「コア・コンピタンス分析」、「バリューポートフォリオ」など、事業戦略や分析に役立つビジネスフレームが数多く存在します。

ビジネスフレームワークについてくわしくまとめられている記事がありますので、そちらも参考にしてみてください。

「事業の戦略や分析を円滑にするビジネスフレームワーク20選」(株式会社ベーシック/フェレット)

https://ferret-plus.com/2980

マーケティング分析でニッチ戦略が難しいと感じたら?


競合分析や分析のフレームワークを活用しても、参入すべきマーケットやセグメンテーション、ニッチなカテゴリが見出せない、勝てるポイントが見定められないという場合もあるかもしれません。

ここで紹介したのはあくまでも理論です。業態やサービスの内容、エリアによって競合性も違いますし、ターゲットも異なります。

マーケティング専門の会社に依頼して、貴社の事業領域に関するマーケティング分析を行ってもらう、というのもひとつの選択肢です。

まずはWEB戦略を立てるところから着手

弊社にはさまざまな業態・ジャンルのWEBに沿ったノウハウがありますが、ここで紹介したフレームワークだけでなく、実際のエリアや業態ごとに蓄積してきた分析データに裏付けられた、独自のロジックも持っています。

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