自費診療のこと、医院のこだわり、待ち時間の過ごし方。
患者さんに伝えたいことは多いのに、診療中はどうしても手が回らない。
そんな日常の中で、いま改めて注目されているのが、院内で“伝えてくれる”デジタルサイネージです。
この記事では、自費提案を自然にしたい方、信頼を育てたい方に向けて、各サービスを目的別にご紹介しています。サービス選びにお役立てください。
歯科医院向けおすすめデジタルサイネージ
自費提案の“きっかけづくり”がしたい多忙な歯科医院向け
「売る」より「伝える」を大切にしたい信頼重視の歯科医院向け
歯科医院向けデジタルサイネージ一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
e-haTV Smart |
AI+カメラによる配信コンテンツ最適化で自費診療をPR
|
DOORS!DENTAL(ドアーズ!) |
累計600医院の動画支援実績あり!訴求力のある情報発信が可能に
|
Dental Assist TV(デンタルアシスト TV) |
無料で始める新しい患者コミュニケーション |
DentaVision(デンタビジョン) |
心理学を駆使した動画で患者の『知りたい』を引き出す |
Ciでんきの歯科クリニック用電子看板デジタルサイネージ |
完全オーダーメイドの電子看板で医院の個性を際立たせる |
歯科クリニック向けのデジタルサイネージとは?

デジタルサイネージとは、デジタル技術を活用した液晶ディスプレイやLEDディスプレイ、プロジェクタなどで映像や文字を放映する情報・広告媒体です。
建物の柱や壁、店頭など、液晶ディスプレイを設置できる所があればどこでも広告を打ち出せ、手軽に利用できることから、歯科クリニックを含めさまざまな業態で活用されています。
歯科クリニックでは、主に待合室の液晶テレビで歯科に関する番組や医院からのお知らせなどを放映し、患者に自費診療メニューをアピールする際などに役立てられています。
デジタルサイネージは店舗や時間帯を指定して情報を発信できるので、届けたい情報をリアルタイムに届けられるという特徴があります。
スケジュールを設定しておけば表示の切り替えも簡単なので、ポスターなどの情報発信に比べて更新性に優れ、貼り替えなどの無駄なコストも発生しません。
歯科クリニックでデジタルサイネージを導入するメリットと効果
歯科クリニックでデジタルサイネージを導入するメリットや導入効果についてまとめておきたいと思います。
自然に自費診療のPRができる
歯科クリニック用デジタルサイネージで自費診療メニューをわかりやすく紹介することで、これまで自費診療に関心のなかった患者にも興味を持ってもらえる可能性があります。
歯科院内の待合室やロビーなど、患者の目に触れやすい場所でデジタルサイネージを放映して、患者に知識としてコンテンツを提供することによって、結果的に売り上げアップにつながる可能性が高まります。
待ち時間のストレス軽減
歯科クリニックでデジタルサイネージを導入することで、待合室にいる患者のストレス軽減できます。
液晶ディスプレイを小型タブレット型にして電子書籍やタッチパネル式のコンテンツとして情報を提供すれば、患者が退屈することなく、有意義な時間を過ごしてもらうことができます。
さらに子供向けの動画ツールを導入しておけば、お子様の待ち時間の手持ち無沙汰も解消できます。
自院の強みを映像で伝えられる
デジタルサイネージを使って、歯科クリニックの魅力を患者に伝えることも可能です。自院の診療コンセプトやこだわりといった魅力や強みを、オリジナルコンテンツとして発信できればプラスの影響を与えられます。
たとえば、最新の医療機器を導入したことを放映すれば、設備の存在や価値を知ってもらうきっかけにもなるはずです。
患者に自院の強みがわかりやすく伝われば、競合歯科クリニックとの差別化につながり、転院やドクターショッピングを防ぐきっかけになる可能性もあります。
物販のアピールができる
受付前にディスプレイした物販品の売れ行きが悪いといった悩みも、デジタルサイネージによって解決できる可能性があります。
商品の良さや利用するメリット、歯科医師が薦める理由をデジタルサイネージで自然なかたちで伝えることによって、患者が手に取ってくれる可能性を高められます。
押し付けがましく説明しなくても良いので、歯科医師やスタッフの負担軽減にもつながるでしょう。
デジタルサイネージの初期費用と運用費の目安
歯科クリニックでデジタルサイネージを導入する際は、初期費用や月額費用がどれくらいかかるのか、また費用回収のイメージも明確にしておくことが大切です。ここでは主なサービス例も交えながら、導入費用と回収の目安を分かりやすくご紹介します。
初期費用の目安
デジタルサイネージの初期費用は、機器本体と工事費などを合わせて10万円から15万円ほどが一般的です。ディスプレイや再生用の端末はもちろん、設置工事や初期設定のサポート費用も含まれる場合があります。
たとえば、e-haTV SmartやDOORS!DENTALは本体と設定込みで10~15万円程度、DentaVisionは15万円というプランが用意されています。一方で、CiでんきやMEDATASEE、Dental Assist TVなど、初期費用0円のプランも増えており、既存のテレビやPCを活用することで費用をぐっと抑えられるサービスも目立ちます。
サービス名 | 初期費用(税抜) | 備考 |
---|---|---|
e-haTV Smart | 100,000円 | 端末機器・初期設定・アカウント作成費用込み |
DOORS!DENTAL | 100,000円〜150,000円 | プランにより異なる |
DentaVision | 150,000円 | モニターは別途必要 |
Ciでんき | 0円 | 既存テレビ活用、無料サポート |
ToothTooth TV レセプション | 100,000円 | 端末機器・初期設定含む |
Dental Assist TV | 0円 | 広告収入型サービス |
設置工事や設定サポートには5~10万円程度かかる場合がありますが、初期費用に含まれるケースも多く、安心して導入できます。カメラやスタンドなど、必要に応じて追加できるオプションも用意されているため、クリニックのニーズに合わせて選べます。
月額費用の目安
月々の費用は主にコンテンツ配信サービス料、保守・アップデート代、電気代などがあります。月1万~3万円の範囲に収まるケースが多いでしょう。
- コンテンツ配信サービス:1万~2万5千円
- 保守・アップデート:0~5千円
- 合計ランニングコスト:月1万~3万円が相場
サービス名 | 月額費用(税抜) | 備考 |
---|---|---|
e-haTV Smart | 20,000円 | コンテンツ更新・サポート含む |
DOORS!DENTAL | 9,000円〜25,000円 | プランによる |
DentaVision | 13,000円 | サーバー管理費含む |
Ciでんき | 10,800円 | サポート込み |
Dental Assist TV | 0円 | 広告収入型サービス |
多くのサービスでは、月額費用に保守サポートや定期的なコンテンツ自動更新が含まれており、スタッフの手間を大きく減らせます。既存のテレビを使えば電気代だけの負担で済むケースもあり、導入ハードルは意外と低いと言えるでしょう。
歯科向けデジタルサイネージサービスのよくある質問
Q1.歯科向けデジタルサイネージに適した設置場所とは?
デジタルサイネージの効果は、どこに・どんな目的で設置するかによって大きく変わります。場所ごとの活用例をご紹介しますので、導入計画の参考にしてください。
待合室
待合室は患者さんが最も長く過ごす場所です。治療事例やセルフケア動画などを流せば、自然と患者教育ができます。また、リラックスできるBGMや風景映像を取り入れることで、待ち時間も快適に感じてもらえます。
チェアサイド
診療チェアのそばでは、治療の説明にアニメーション動画や症例写真を活用すると、患者さんの理解度がグンと高まります。最近はタッチパネルで自分のペースで情報を見られる機能も増えているので、より納得して治療に臨んでもらえるでしょう。
エントランス
入口では、院内やスタッフの雰囲気が分かる動画や写真を流すことで、初診患者さんの不安を和らげることができます。また、夜間は外向きのPRを強化し、近隣住民への認知アップや新患獲得につなげていきましょう。
Q2.家庭用のTVモニターと何が違いますか?
業務用ディスプレイは、家庭用テレビに比べて連続稼働の耐久性があり、24時間対応できるモデルが多くあります。一方で、家庭用テレビは16時間程度となっています。

デジタルサイネージは、自院の強みやこだわり、自費診療メニューのメリット、物販の魅力、治療内容についてなど、医師やスタッフに代わって患者に情報を届けてくれます。
デジタルサイネージのコンテンツを通して自院の強みを伝え、リピーター増加や自費診療に興味を持ってもらえるチャンスがつくれるはずです。
自費診療を増やしたい、売上アップを目指したい歯科クリニックにとって、販促ツールとして大いに活用価値があるのではないでしょうか。
ただし、歯科向けのデジタルサイネージは無料で利用できるものから有料のものまでさまざまです。
デジタルサイネージの導入によって自院の何を解決したいのか、目的や課題を明確にした上で検討してみてはいかがでしょうか。
Q3.デジタルサイネージの導入にIT導入補助金は利用できますか?
IT導入補助金の公式情報によれば、「医療業(歯科医院を含む)」は補助対象業種として明記されており、一定の要件を満たすことで申請が可能です。
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者が業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を目的としてITツールやサービスを導入する際に、導入費用の一部を国が補助する制度です。補助対象となるITツールの中には、電子カルテや予約管理システムといった医療系ソフトウェアに加え、患者向けの情報発信や院内業務の効率化に役立つ「デジタルサイネージ(電子看板)」も含まれる場合があります。
歯科医院のような個人経営や家族経営の事業体でも、法人格の有無に関係なく、サービス業として「従業員数300人以下」であれば申請資格を満たすとされています。これにより、小規模な歯科医院やクリニックでも、患者への情報提供を強化する目的でのデジタルサイネージ導入に補助金を活用することが可能です。
ただし、申請にあたっては、IT導入支援事業者(ITベンダー)を通じて「ITツール登録」を行い、その中にデジタルサイネージが登録されている必要があります。導入を検討している機器やサービスが補助対象となるかは、事前に必ず確認しましょう。
参照元:(it-shien.smrj.go.jp)注意点・補足
- 補助金は費用の1/2または2/3が上限で、補助額は50万円〜450万円程度(枠によって異なる)です。
- 全額が補助されるわけではなく、差額分は自己負担になります。
- 事前申請が必須で、事後申請はできません。
- 事業完了後には、必ず実績報告を行う必要があります。
- 免責事項
- 本記事は、2024年9月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。