物流業界における差別化戦略について考える

物流業界における差別化戦略について考える
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物流業界は、他業界と比較しても圧倒的に差別化が難しい業界です。この記事では、多くの物流会社が差別化に困難を抱えている理由とその解決法について解説いたします。コスト削減に代わる新しい差別の方向性を取り入れて、競争力を上げましょう。

なお、記事の最後には、配送ではなく物流アウトソーシング・3PL事業会社とのパートナー戦略に特化したポータルサイト「ブツレボ」も紹介いたします。

物流業は差別化が難しいのはなぜ?

上空から撮ったトラックの写真

その大きな理由は、「物の入荷・保管・出荷を管理して手数料をもらう」、「物を運んで手数料をもらう」というシンプルなビジネスモデルにあります。

ビジネスモデルがシンプルだと、顧客のニーズもシンプルです。「なるべく早く」「なるべく安く」「丁寧な配送」が求められ、価格も業界内で標準化されているため、大きな差を出しにくくなります。

サービスレベルに最適化することがBtoBでもなかなか難しい状況です。また従来の物流の枠を超えていくことで、物流に新たな付加価値を作っていく流れも生まれてきています。

以下では、今後物流企業は、どのように差別化を図っていくことができるのかについて、まとめました。

コスト削減から高付加価値化へシフトする可能性

差別化戦略は、既存顧客の維持や新規顧客を獲得する際に用いられます。物流業界ではなく他業界であれば、売上拡大を目指し他社との差別化を行い、マーケティング戦略を練るのが一般的です。しかし物流業界の場合、新規顧客は既に他社のサービスを利用している可能性が高く、市場拡大を大きく期待できる業界ではありません。

したがってマーケティング費用を掛けることでさらなる売上拡大を望むのではなく、「物流=コスト削減」のイメージが定着していたのです。しかし時代と共に、物流業界にもITの力が及ぶようになり、販売データよりも先に手に入るロジスティクス領域のデータを活用することで、従来よりも早くて正確な需要を予測することも可能となってきました

そのためコスト削減ではなく、高付加価値を提供することで売上拡大を期待することができるのです。

物流業の差別化は大きく分けて2つ

スピード・価格重視といった方向性

高速道路を走る車のヘッドライト

物流費を運営コストの一部と捉え、削減した分は販売価格に還元することを考える、スピードや価格重視の方向性があります。この場合安く、そして早く商品を届けることができるため顧客としては非常に有難いと言えるでしょう。

しかし一定ラインのコスト削減まで到達すると、それ以上の削減が難しくなり、方向性として息詰まる可能性があります。

サービス重視の方向性

サービス重視の場合、物流費をマーケティング費用の一部と捉え、バックヤードに費用をかける事で店舗および商品の価値を向上させる品質・サービス重視の考え方を指します。

一見すると企業にとって損があるような施策に見えますが、結果的に顧客に対して適切なフォローが行われ、満足度が高くなると言えるでしょう。

物流のコスト削減による差別化戦略

コスト削減のイメージ画像

コストを削減することが可能な部分に関して、積極的に削減することで安く・早くを目指す戦略です。

最もコストを削減できるのは、販売機会損出を防ぐことです。すなわち入荷した商品は全て販売されることが、結果的にコスト削減に繋がると言えるでしょう。

したがって倉庫の在庫率を抑えたり、納入のリードタイムを短縮することによって、コスト削減を狙っていきます。また在庫管理システムを納入することで、システムによって在庫管理を行うことができ、結果的に確認作業の手間を省くことができます。

システム導入は初期費用が掛かるものの、長い目で見ればコスト削減に大きく貢献できる手法と言えるでしょう。

物流の高付加価値化による差別化戦略

握手をする人

様々な付加価値を付けることができますが、最も重要となる付加価値は企業の信頼です。依頼する企業は的確に、必ず届く物流であることを大切にしています。したがって信頼という付加価値は他の何事にも代えがたいと言えるでしょう。

そのため企業のニーズに合わせた様々なオプションに対応することも大きなポイントとなるでしょう。発送時や入荷時の配慮を行うことができれば、必然的に差別化ポイントになり得ます。また、顧客を第一に考えたホスピタリティがあるほどに、信頼が深くなっていくため、結果的に顧客には高付加価値として認知されるでしょう。

何か奇をてらったことをする必要はありません。顧客のことを第一に考えた付加価値を見つけることが大切です。

物流業界での差別化戦略の新しい可能性

右肩上がりのグラフ

物流企業同士のスペックを並べて比較しても、EC販売代行の価格比較を除けば、どこの会社が良いのかを比較するのはとても難しいです。

しかし、着眼点を「物流を供給する企業」ではなく「物流を使用する側」に向けると、物流には様々な発展性があることが上の紹介で理解できたのではないでしょうか。

つまり物流の差別化は機能、スペックではなく「どのような協力体制が築けるか」や「どのようなパートナーになりえるか」が重要な差別化要素なのです。

物流会社単体での差別化ではなく、物流会社とのパートナーを組むことで、自社がどう差別化できるかを考えていく必要があるということです。そのため、販売戦略・物流戦略・マーケティング戦略を一緒に考えていけるパートナーであるかの見極めが必要です。

現状、それらを比較するWebサイトなどはなく、心あたりがある物流会社、自分たちのやりたいことに共感を持ってくれそうな物流会社を呼び、相談をしていくしか方法がありません。それこそが物流業界で差別戦略を図る最大のチャンスとなっていると言っても過言ではありません。

物流ポータルサイトの紹介

物流業界の場合、不動産・注文住宅市場や美容関連市場のような大型なポータルサイトがほとんどなく、既存のサイトの多くは配送業のみを扱っています。

その理由はおそらく、物流は業務範囲が広く単純に倉庫スペックなどで比較が難しいことや、そもそもユーザーの物流についてのリテラシー・知識量にばらつきが大きくターゲットが定めにくいことです。下記には、問題を解決すべく立ち上げられたサイトを紹介いたします。

物流ポータル「物流アウトソーシング・3PLパートナーが見つかる!ブツレボ」
物流ポータルサイト ブツレボ

画像引用元:物流アウトソーシング・3PLパートナーが見つかる!ブツレボ公式サイト
https://www.warehouse-distribution.net/

キャククル運営元のZenkenでは「物流アウトソーシング・3PLパートナーが見つかる! ブツレボ」というポータルサイトを運営しています。

各業界・地域で、物流アウトソーシング・3PLなど「物流」についての相談をしたいユーザーや物流代行を依頼したいユーザーにアプローチできる物流専門のポータルサイトです。

物流企業紹介のピックアップ特集ページでは、その物流会社とパートナー体制を築くことで、どのようなビジネス展開・発展ができそうか?などについて詳細な特集を掲載しています。簡単なスペック比較に基づかない、自社のならではの強みをもとにした差別化が可能です。

その他にも「コスト削減についての基礎知識コンテンツ」などもあり、物流についてよくわからない担当者もサイトを利用しています。自社独自のサービスの質を差別化に活かし、単なる配送業者ではなく物流代行の依頼を検討しているユーザーと出会いましょう。

ブツレボへの広告掲載
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