展示会マーケティングの効果的な戦略を解説
最終更新日:2022年02月14日
展示会は集客につながりますが、失敗に終わる企業は少なくありません。どのように進めれば見込み客を獲得できるか悩んでいるなら、展示会マーケティング戦略に注目してみてください。この記事では、展示会の基礎知識から成功させる戦略を紹介しますので、展示会で集客を考えている人は参考にしてみてください。
なお、記事の後半には展示会のサポート施策として、自社と相性の良い顧客のみを集客する「ポジショニングメディア」も紹介しています。競合と争わない形での差別化を図りたいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
展示会は新規顧客獲得に有効なマーケティング手法
展示会は、各企業が商品やサービスを持ち寄り顧客へ紹介する場です。1つのテーマが決められており、テーマに該当する商品やサービスが集まっています。来場者も同じテーマに関する商品やサービスを求めているでしょう。そのため、展示会に出展する企業にとって、新たな顧客獲得の場でもあります。
また、展示会は新規顧客獲得だけでなく、新商品の情報発信の場としても有効です。自社商品のブランド力を高めて、商品やサービスを必要とするユーザーに自社商品を認知してもらうことができます。
展示会自体は、日本全国で開催されており、年間を通して行われています。テーマの種類はさまざまで、訪れる人は企業の社員がメインです。中には一般の人向け展示会もあります。
展示会の種類
展示会には以下のように多数の種類があります。
- 合同展示会
- プライベートショー
- パブリックショー
- 動員催事・セール展示即売会
それぞれの内容を簡単に紹介します。
合同展示会
展示会の中でも有名なのは、合同展示会です。各都市で大型の展示会が開催されています。大型の展示会では、商品やサービスを求めるビジネスマンはもちろん、情報収集のための同業者も集まります。その場で商談が行われており、大きく商品が動く展示会のタイプです。
プライベートショー
プライベートショーは、1つの企業が商品をアピールするための展示会です。開催する目的は、主に企業のブランディングです。展示会によっては、セミナーやステージショーなどが開催され、主催者がメインとなり展示会を運営していきます。
パブリックショー
パグリックショーは、新商品アピールのための展示会です。モーターショーやコミックマーケットのように、特定の商品が多数集まります。展示会は企業向けのものと、一般向けのものに分かれています。
動員催事・セール展示即売会
動員催事やセール展示即売会は、実際に商品を販売する目的で行われる展示会です。たとえば、ファッションブランドのファミリーセールなどがあります。展示会のテーマは、商品を販売する目的やセール品の販売、マーケティング目的などがあります。
展示会マーケティングのメリット
展示会を開催すると、どのようなメリットがあるのか紹介します。見込み客が集まるのはもちろん、ユーザーとコミュニケーションがとれるでしょう。展示会では宣伝以外にもメリットを感じることができます。
見込み顧客が集まる
展示会では、特定のテーマに関心がある見込み客が集まってきます。多数の来場が期待できる展示会であれば、自社商品やサービスに興味をもつ見込み客を大量に獲得できる可能性があるでしょう。
展示会で多くの見込み客が集まりやすいのは、他社との合同展示会のケースです。大きなイベントであればあるほど、自社での集客とは比べられないほどの見込み客獲得につながります。展示会の開催は、自社でのイベントで集客に悩む企業におすすめです。
見込み顧客と会話でき、ユーザーの体験を創出
展示会は、ユーザーの声を聞ける貴重な機会です。商品やサービスを実際に目で見て使ってみた声が聞けるため、濃い内容になるでしょう。
ユーザーの声は、良い面だけでなく悪い点も聞けるのが特徴です。悪い声が聞ければ、自社製品の課題が明確になり、商品やサービスの改善に役立つでしょう。自社だけでは客観的な声は聞くことはできず、良い声しか集まらない場合は少なくありません。展示会であれば、直接第三者の声が聞けるメリットがあります。
また、コロナ禍の影響により、ユーザーの声を直接聞きづらいと感じる企業は少なくありません。Web上でのコミュニケーションは可能ですが、実際に会って話す場合と比べて、本音の声が聞けないかもしれません。展示会なら見込み客と直接会うことができて、Webでは得られなかった濃い内容の声が聞けるでしょう。
自社の認知拡大と宣伝ができる
展示会は来場者に対し、自社の認知拡大の場として役立ちます。会場内では多数の企業が出展しているため、記憶に残るのは容易ではないかもしれません。しかし、工夫次第で誰かに印象づけることは可能です。
できるだけ多くの人の記憶に残るよう、自社製品のチラシを配りましょう。あとでチラシを見直したときに、印象づけられる可能性があります。また、展示会場では、遠くから眺める人にもわかりやすいよう展示を工夫してください。大型のモニターの設置、デモ機を置くことで興味をもつ見込み客が集まりやすくなります。
見込み客が集まれば、自社の商品とサービスが宣伝できます。興味をもった人に対して、より詳しい説明をしましょう。
既存客との関係性向上にも役立つ
展示会は、見込み客との接点をもつ良い機会です。今まで取引がなかった企業にも積極的にダイレクトメールなどを送付して来場してもらいましょう。来場しやすくなる特典があると、気軽に足を運んでくれるかもしれません。
また、今まで取引があった企業でも、展示会で新たな接点をもてるでしょう。たとえば、普段は紹介できない商品のアピールや、自社の業績などをアピールする機会にできます。見込み客との関係性を向上させるため、会場では来場者と会話を通し良い印象になるよう工夫してみてください。
自社商品やサービスを見込み客に気に入ってもらうためには、できるだけ接点を増やすことが大切です。たとえ展示会で購買につながらなくても、良い印象をつけられれば、後日商談が成立する可能性があります。
展示会マーケティングの戦略立案のポイント
展示会マーケティングの戦略を構成させるためのポイントをいくつか紹介します。戦略が必要な理由は、展示会の来場者のほとんどが情報収集目的だからです。購買に結びつける、または自社商品を印象づけるためには戦略がおすすめです。
ターゲットを決める
第一に、ターゲットを明確に決めることが重要です。
まずは、ターゲットを明確にするため、市場分析をしてください。市場分析では、自社の強みは何なのか、競合はどの企業なのかです。さらに、自社が勝てる市場はどこなのかを調査していきましょう。市場調査をすると、ターゲットが明らかになります。
展示会マーケティングでターゲットを決める理由は、販促をしなくても売れるようにするためです。ターゲットを絞り込むと、必要な見込み客だけを集めることができて、過剰なプロモーションは必要なくなります。商品が勝手に売れる状況をつくりだせれば、あとはマーケティング戦略を立てるだけで済むでしょう。
展示会ブースは最大の集客をめざす
展示会ブースでの運営方法は、最大の集客が得られるよう工夫したいものです。根拠となるデータをもとに運営できるよう、事前にテストを繰り返してください。たとえば、人員の配置はどうするか、1人あたりの生産量が上がる方法はないかです。
多くの見込み客が訪れても、人員が足りなければ意味がないでしょう。話ができず帰ってしまう見込み客がいれば、機会損失となってしまいます。データから割り出した事前のテストだけでなく、展示会の現場でも必要に応じて人員体制を変える柔軟性が必要です。
リード選別して対応優先順位を決める
展示会では、見込み客を選別するようにしましょう。リード選別をして対応優先順位を決めるようにします。
リード獲得方法としては、複数の方法があるでしょう。たとえば、バーコードやアンケートなどの手法があります。重要なのは、どの方法であってもリード獲得と選別を同時に行うことです。
バーコードを使った選別は、来場者のバーコードを読み取ります。大きな展示会場ともなれば、有料でバーコードリーダーを貸し出しているでしょう。また、アンケートはできるだけ多くの来場者から取るようにしてください。
対応優先順位としては、バーコードは見込み割合が低く後回しでも大丈夫です。一方でアンケートに答えてくれた人は、見込み客と判断できるため、優先順位は高くなります。
展示会後のフォローアップを必ずする
展示会が終了したら、見込み客に対してフォローアップしましょう。アフターフォローの方法は、短期・中期・長期に分けていきます。3つの期間に分けるのは、見込み客を育成していく目的があるためです。すぐに購買につながらない見込み客であっても、中期や長期的な視点で育成していきましょう。
もしかしたら、会社に営業支援システムがないかもしれません。見込み客の教育は長期的にしていくもののため、展示会開催時点でなくても大丈夫です。展示会が終わったら、まずはマーケティング部門で見込み客の情報をしっかり管理するようにしましょう。
見込み客の育成は、展示会が終わってから徐々に進めることができます。大切なのはすぐフォローアップを開始することではなく、継続的に進める点です。継続できる体制を整えてから、見込み客とできるだけ接点をもてるようにしてください。
展示会マーケティングを支えるWeb施策
展示会マーケティングでは、Web施策とセットで考えましょう。Web施策が必要な理由は、来場前にネットで情報収集する人が多いためです。また、コロナ禍の影響で、展示会場内の接触時間を減らすため、事前に情報収取する人が増えている理由もあります。
自社ホームページの制作
自社ホームページの制作は、見込み客の疑問解消に役立ちます。また、自社サイトを訪れ興味をもった人に対し、展示会を訪れる期待を高める対策としてもおすすめです。
ホームページ制作のポイントは、ファーストビューを重視することです。その企業の印象は、ファーストビューで9割が決まるともいわれています。
ユーザーに続きを見たいと思わせるためには、ファーストビューにユーザーが求めるページ誘導を置くことです。また、ユーザー目線のわかりやすいキャッチコピーを掲載しましょう。キャッチコピーは、具体的な数字が入るとわかりやすくなります。
メルマガ・DMの配信
既存客へは、メルマガ・DMの配信で展示会告知をしましょう。中でも見込み客になりそうな場合は、招待状を送付するのが有効です。もし手持ちリストがあるなら、同じようにメルマガやDMを使ってもいいでしょう。手持ちリスト集めは、名刺情報から得ることができます。
ただし、注意したいのがメールの送付で、迷惑メールだと誤解されがちな点です。DMなら不要な場合ゴミに捨てるだけで済みますが、メールは迷惑だと認識されるとブロックされ相手に届きません。できれば、メールでの告知は既存顧客のみに絞るのがいいでしょう。
また、既存客の中で見込み客になりそうな人には、特別なDM送付がおすすめです。展示会へ来場しやすいよう、特典を付けたDMの送付が有効です。
ポジショニングメディアの制作
ポジショニングメディア事例
詳細はお問い合わせください
ポジショニングメディアは、自社が一番応えられるニーズを持つユーザーを効率的に集客するためのWebメディアです。同じ商品・サービスカテゴリーでもニーズを更に掘り下げ考えて自社にもっとも合う顧客向けにメディアを作ることで、効率的で成約に繋がりやすい集客可能となります。
ポジショニングメディアの大きなメリットの1つは、競合と争わないことです。自社ならではの強みを活かして競合に対する立ち位置(ポジション)を巧みに調整するため、「〇〇なら自社がトップ」という訴求ができるようになります。すべてのリードを獲得しようとして苦戦するよりも、自社がトップとなる分野においてリードを確実に取る、という仕戦略です。
また、ポジショニングメディアを訪れる人向けに、展示会の告知をしましょう。相性は良くても、見込み顧客が自社を認知してから成約に繋がるまでに時間がかかるケースも少なくありません。一回ポジショニングメディア経由で認知してもらい展示会を訪れたときにリードを取る、または展示会で認知してもらいあとでポジショニングメディア経由でリードを取る、という流れが作れます。
展示会マーケティングの戦略を立て新規顧客を獲得しよう
展示会マーケティングを成功させるには、戦略が必要です。事前に準備をしておけば、狙ったターゲットへ自社の商品やサービスをアピールできるでしょう。展示会は新規顧客獲得や、既存客へのアピールにもつながるため、売上アップのためぜひ活用してみてください。