オウンドメディアを使った広報における活用方法や事例を紹介
最終更新日:2021年09月17日

企業の広報を担当しているかたの多くは、自社のコーポレートサイト運営を任されているというケースが多いようです。プレスリリースや取材対応など、メディア対応や顧客からの問い合わせ対応などが多く、コーポレートサイトの更新は滞ることもあるようです。
一方、インターネットを活用した情報発信に力を入れている企業のなかには、コーポレートサイト以外にオウンドメディアも運営するなど、精力的に発信を行っている企業もあります。
この記事では、オウンドメディアを広報が導入するべき理由について解説します。さらに、オウンドメディアを活用した広報に成功した企業の実例を紹介。
最後には、認知度アップや売上アップ、採用にも効果があるオウンドメディア、
「ブランディングメディア」についても説明しています。
オウンドメディアを広報が導入するべき理由
最初に、広報にとって、なぜオウンドメディアを導入するべきかを紹介します。
Webの重要性が高まっている
近年は、スマートフォンやインターネットの普及により、疑問に思ったことは検索して調べるという行動が一般的になってきています。また、幼少のころからインターネットに触れてきた若い世代では、新聞やテレビなど従来のメディアより、Webメディアを使って情報を収集するという人が増えています。
このように、多くの企業がターゲットとすべき年代では、Webメディアの影響力が高まり、インターネットを使った情報発信の重要性が高まっています。
コーポレートサイトのみではコンテンツ量が不足しがち
従来、広報部門が管理してきたコーポレートサイトでは、自社の商品やサービスを紹介するなど、自社の情報を一方的に発信することが主体のメディアとなっています。そのため、来訪したユーザーが知りたい情報が不足しがちになります。この状態を放置しておくと、ユーザーの興味・関心も薄れてしまいます。
オウンドメディアを併用すると、ブログなどを通じてユーザーとコミュニケーションを取ったり、広告を掲載して商品をアピールする場が増えたりするなど、コーポレートサイトだけでは不足しがちなコンテンツの情報量を補うことも可能です。
ブランドコントロールしやすくなる
企業でプレスリリースを行おうとした場合、メディアに報道してもらえるようお願いする必要があります。しかし、実際に使われるか、どのように、どの程度使われるかは相手のメディア次第になります。
自社でオウンドメディアを運営していると、配信するコンテンツは自由に決められます。また、掲載費用は基本的に無料です。掲載有無や掲載の仕方、掲載期間なども自由に変更できるため、認知度向上のためのブランドコントロールがしやすくなります。
知名度に頼らず情報発信できる
各種メディアにプレスリリースを依頼しても、知名度の低い中小企業では、メディアに取り上げてもらえない可能性も出てきます。あくまでも、プレスリリースを取り扱うかは、メディア側の判断となるため、自社でできることは限られます。
しかし、オウンドメディアであれば、メディアに頼らず自由に情報を発信することができます。オウンドメディアの露出が高くなると、知名度の低い企業であっても注目を集めることができ、テレビや新聞などのメディア側から取材依頼が来たというケースも出てきています。
広報にオウンドメディアを活用した企業の成功事例
近年は、多くの企業がオウンドメディアを自社の広報活動に活用しています。
ここからは、オウンドメディアの活用に成功した企業の事例について、それぞれの企業が成功した運用の目的毎に、取り組んだ施策の内容を紹介します。自社でオウンドメディアを立ち上げる際の参考にしてみてください。
ブランディングで成功した事例
最初に、ブランドコントロールを行いやすいオウンドメディアの特徴を生かし、自社の方針に基づいた記事を発信し続けたことで、自社のブランディングに成功した事例について紹介します。
サイボウズ
サイボウズ株式会社では、「サイボウズ式」を運営しています。
「新しい価値を生み出すチームのメディア」というコンセプトのもと、「カイシャ・組織」、「働き方・生き方」、「家族と仕事」という3つのテーマを中心に社員のインタビューやコラムを掲載しています。
利益に直接結びつくことは目的とせず、ワークライフバランスや働き方など、サイボウズで働く社員にスポットをあてた記事や、社外の著名人から意見を聞くなど、読者との関係を築くことを重視してコンテンツを制作しています。
THE BAKE MAGAZINE
チーズタルトの専門店として有名な株式会社BAKEは、「THE BAKE MAGAZINE」を運営しています。
「お菓子にもっと新しい価値を」をコンセプトに、BAKEが取り組んでいる活動や今後やりたいことを発信し、ファンや一緒に働く仲間を集めていくことを目的としています。
製菓業界の経営課題に着目し、デザインやテクノロジーの力を借りてお菓子に新しい価値を創造するためのコンテンツを多く展開し、自社の認知度アップや採用面で大きな効果を発揮しました。
その結果、「あたらしい雇用を生み出している企業」にも選出されています。
Red Bull
Red Bull は「翼をさずける」という広告フレーズでおなじみの飲料を提供する、レッドブル・ジャパン株式会社が運営しているオウンドメディアです。
スポーツやアスリート、音楽やクリエイターなどのイベント記事やライブ配信などを行い、注目を集めています。
オウンドメディア内では自社の製品をほとんど紹介せず、スポーツや音楽に関する記事に特化していることが特徴です。各種イベント等と連動し、アスリートやクリエイターの魅力を発信する姿勢に共感を得たファンを増やし、「スポーツにはRed Bull」、「集中したいときにはRed Bull」のようなイメージを作り上げることに成功しました。
採用で成功した事例
つづいては、採用面で成功したオウンドメディアの事例について紹介します。
mercan
フリマアプリを展開する株式会社メルカリは、「meran(メルカン)」を運営しています。
サイトを開設して以来、徹底してメルカリのなかで働く人に着目して、インタビュー記事やイベントレポートなどを発信しています。メルカリで働くメンバーを見てもらうことで、企業自体や社内の雰囲気、プロダクトなどについて理解してもらうための取り組みを行ってきました。
「mercan」を公開することで、メルカリを理解し、共感したファンの応募につながり、採用に応募してくる人物のマッチ精度が向上しました。
ジモコロ
「ジモコロ」は、株式会社アイデムと、株式会社バーグハンバーグバーグが共同で運営しているオウンドメディアです。
記者が日本各地に足を運んで取材していることが特徴的で、地域に密着した魅力を発信し続けています。求人に応募してもらうため、いかに地域と求職者を結び付けられるかを考え、働くだけでなく、地方のスポットなどの情報を身近に感じてもらうことをポイントとしています。
株式会社アイデムでは、ジモコロを一年運営した結果、求人応募者の約10%がジモコロ来訪者になったと公表しています。
キャリアハック
求人サイトを運営するエン・ジャパンは、「キャリアハック(CAREER HACK)」というオウンドメディアを運営しています。
「テック業界で働く人のためのWEBメディア」をコンセプトに、Web・IT業界で働く人の活動や思想、これまでのストーリーなどをインタビュー形式で公開しています。業界で働く人のはたらき方や生活を知ることは、これからWeb・IT業界で働きたいと考えている人にとって参考になる情報と言えるでしょう。
エン・ジャパンが運営する「エン転職」への応募を促すことが目的の1つですが、サービスへの共感者を増やすことで、企業のブランディングにも役立っています。
リード獲得で成功した事例
最後に、リード(見込み顧客)の獲得に成功したオウンドメディアの事例を紹介します。
LIGブログ
Webサイト制作や開発、コワーキングスペースの運営など、多方面の事業を展開する株式会社LIGは、「LIGブログ」を運営しています。
Web制作を行う会社ならではのノウハウを生かし、Web・IT業界に携わるクリエイター向けのノウハウやキャリア、ライフワークバランスに関するコンテンツを展開しています。
社員が1ヶ月に1本記事を書くというルールを設定し、エンジニアもデザイナーも区別なく、それぞれの専門領域の有用な記事を発信することで、ファンを獲得してきました。
ferret
「ferret」は企業のWebマーケティングを支援する事業を手掛ける、株式会社ベーシックが運営しているオウンドメディアです。
自社で培ってきたノウハウをベースに、「自社サービスへのお問い合わせ獲得を目的」としたマーケティングに役立つ情報を発信しています。
企業・個人を問わずに、幅広くマーケティングに携わる人に役立つ情報を提供することで、多くのファンを獲得してきました。
LISKUL
「LISKUL」は、「日本のすみずみまでWebマーケティングの力を」をテーマに、SO Technologies株式会社により運営されているオウンドメディアです。
中小企業やベンチャーを中心にマーケティング支援を事業として行っており、規模の小さいサイトならではの視点でマーケティングに役立つ情報を発信しています。
LISKUL自体も事業で培ったSEO対策を活用して流入が増加していることが特徴で、自社のノウハウを利用して新たなリード獲得に成功した事例となっています。
認知度も売上も両立する広報の味方「ブランディングメディア」
企業の広報では、自社のブランディングや認知度向上のため、さまざまな施策が実施されています。近年では、インターネットを使った広報活動が注目を集めており、オウンドメディアを活用して成功する企業が増えています。
ブランディングメディアとは、キャククル運営下の全研本社が贈る、親和性の高い知る人ぞ知るブランドとして、認知度アップと売上アップにつながるオウンドメディアです。
通常、ブランディングをする場合は何千万単位の制作費や広告費、そして時間を掛ける必要があります。
しかしブランディングに失敗してしまえば、効果が出ず莫大な費用を失うだけでなく、間違った印象がついてしまう可能性も。
ブランディングメディアとは、
親和性の高いユーザーに絞った認知度の向上を行い、ニーズが顕在化した際の第一想起されるブランドとして広めていきます。
また、購買意欲や利用意欲のあるユーザーも同時にアプローチができます。その顕在的なユーザーにはなぜそのブランドや企業を使うべきかを解説し、さらに成約や購入につながるよう温度感を上げた集客ができます。
ブランディングメディアを導入した結果、
- 1ケタ分受注単価が増える売上を獲得できた
- 求人広告に依存することなく、自社サイトから今までの10倍採用応募が来るようになった
というような事業拡大につながるブランディング効果も発揮できております。
詳しくは下記より資料をダウンロードしてください。