【3分で理解】ナイキのブランド戦略について解説

【3分で理解】ナイキのブランド戦略について解説
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この記事では、アメリカのスポーツウェアメーカー「ナイキ」のブランド戦略について考察しています。自社のブランド戦略を策定する上て参考にしていみてください。

なお、自社のブランド戦略を打ち出すにあたって、ブランドやブランディングに関する基礎的な知識も必要です。下記のページではブランド戦略の概要やブランディングの流れを詳しく解説している資料を用意しておりますので、ぜひこちらもご活用ください。

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ナイキのブランド戦略


画像引用元:ナイキ 公式サイト(https://www.nike.com/jp/)

アメリカ合衆国のオレゴン州にて1972年に創業されたナイキは、誰もが知るスポーツ用品メーカーとして確固たる地位を確立した企業です。

またナイキにはスポーツ用品市場をリードするにあたり、さまざまな種類のブランド戦略を積極的に取り入れている特徴があります。

ここではナイキのブランド戦略にまつわる具体例について解説していきます。

シンボルとしてのナイキマーク

ナイキのシンボル的存在となっているロゴマーク。

長年にわたりナイキを愛用している人のなかには、「ナイキのロゴマークに大きな魅力を感じている」や「ナイキのロゴマークがカッコイイからナイキ商品を購入・使用しているといっても過言ではない」などの意見を持っている人も多いのではないでしょうか。

ナイキのロゴマーク(ナイキマーク)は、通称「スウッシュ」と呼ばれており、1971年に商標登録済みとなっています。ナイキマークは、単独にてナイキ商品に使用される(「NIKE」のワードが記載されていない商品)ほど、各ユーザーに浸透かつ親しまれています。

なおブランド名称を隠したブランディング戦略のことを「デ・ブランディング」といい、ナイキマークは「デ・ブランディング」の先駆け的存在です。デ・ブランディングに期待できる具体的な効果については以下のとおりです。

  • ブランド名称のアピールを控えめにすることで、各ユーザーにより親近感を感じてもらえる
  • 各ユーザーに対して、先進的かつ斬新的なイメージを与えることが可能
    (ただし、ブランド名称がすでに浸透している場合に限る)

“ただの靴”以上の価値を持たせるプロモーション

とくにスポーツシューズブランドとしての認知度が高いナイキは、“ただの靴”以上の価値を持たせるプロモーションを打ち出している企業でもあります。

つまりナイキは、自社のブランドイメージや信頼性に頼ることなく、技術面において優れたパフォーマンスを発揮することに重点を置いている傾向にあるのです。

ナイキが手掛けるスポーツシューズの特徴や、優れた技術面の概要については以下のとおりです。

技術名:ワッフルソール

ワッフルソールとは、靴裏に約5mmの突起物が装備されているソールのことを指します。突起物の配列や見た目がスイーツのワッフルに似ていることから、ワッフルソールと命名された経緯があります。約5mmの突起物を装備することにより、滑りやすい路面上でも高いグリップ力を発揮することが可能。

技術名:AIR

AIRとは、ソールの中心部にエアーバッグを仕込んだ技術のことを指します。

柔軟性および耐久性に優れたエアーバッグの中に圧縮空気を注入することで、靴自体のクッショニングを強化することが可能となりました。また「まるで空気の上を歩いているような履き心地」として、多くのユーザーから高い人気を集めています。

「Just Do It.」というメッセージ

ナイキが販売アイテムには、「Just Do It.」というメッセージが込められています。日本語に訳すと、「とにかくやれ」「ただやるのみ」といった意味があります。また「相手を急かしたてる」や「相手にハッパをかける」といったニュアンスが強いワードでもあります。

「Just Do It.」というメッセージを通じてナイキはユーザーに「積極的に行動をする」「自分を高める強い意志を持つ」といったマインドを想起し、自社の商品をスポーツマンというイメージと結び付けています。

ナイキは創業当初から「Just Do It.」を掲げており、1988年に放映されたテレビCMをきっかけに、大々的に訴求メッセージとして発信され始めました。その後、ナイキが打ち出す広告(テレビCM/看板広告 など)では、必ず「Just Do It.」のメッセージが添えられるようになりました。

現在ではナイキ専門ショップの壁にも「Just Do It.」が掲げられています。

トップアスリートの起用と信頼獲得

ナイキは世界的に活躍しているトップアスリートを上手く起用することにより、ターゲットユーザーからの信頼獲得に成功しているスポーツ用品メーカーです。

ナイキが取り入れた「トップアスリートの起用」にまつわる事例については以下のとおりです。

NBAの公式サプライヤー

ナイキは2015年6月からアディダスに代わり、NBAの公式サプライヤーとして提携契約(8年間)を結んでいました。その後、バスケットボール選手を中心にナイキのロゴ入りユニフォームが高い人気を集め始めました。

各種アスリートとの契約

ナイキはサッカー選手をはじめとした各種アスリートと直接契約を結んでいます。

サッカー選手

  • クリスチアーノ・ロナウド
  • ロナウジーニョ
  • ネイマール
  • 大迫勇也

ゴルフプレイヤー

  • ローリー・マキロイ

元アスリート選手

  • マイケル・ジョーダン(バスケットボール選手)
  • カール・ルイス(元陸上競技選手)

アスリートとの契約は、有名な人物と自社の商品を顧客の心の中で結びつけるによっての信頼度や知名度向上を狙ったものです。さらに「選手のイメージングにつながる」という目的もこの戦略に込められています。「スポーツならナイキ」と、顧客の自社ブランドのマインドシェア向上を実現しています。

ナイキのブランド戦略まとめ

ナイキのブランド戦略まとめ
世界的に有名なスポーツ用品メーカーのナイキには、「印象深いロゴマークの浸透」や「機能性の高さ」「シンボル的キャッチフレーズの採用」「トップアスリートの起用」など、さまざまな種類のブランド戦略を常に打ち出し続けている特徴があります。

その結果、ナイキブランドをスポーツ用品業界にてトップクラスの地位まで引き上げることに成功したといっても過言ではないでしょう。

綿密かつ適切なブランディングは、企業の生存・発展において重要な役割を担う要素だといえるのです。

以下のページでは、ブランドおよびブランディングにまつわる概要やポイントなどについてわかりやすく解説しています。

またブランディング戦略の成功事例や失敗事例を基に、「ブランディング戦略を取り入れるうえで、あらかじめ学んでおくべきポイント」についても解説いたします。「ブランド戦略・ブランディング戦略の導入を積極的に検討したい」などの考えを持っている方は、是非参考にしてください。

ブランディング戦略の成功事例と
失敗事例から得られる学びとは?

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