ユニクロのブランディング戦略について調査

ユニクロのブランディング戦略について調査
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ユニクロのブランディング戦略のポイント

いまや日本のファストファッションを牽引するトップブランドに成長を遂げたユニクロ。国内だけでなく、海外でも認知度が高まっており、低迷しているアパレル業界においても売り上げを伸ばしています。

ユニクロがここまで成長した背景には、低迷期を経ての経営戦略の転換が深く影響しています。そのひとつがブランディング戦略です。ユニクロが展開したブランディング戦略について、そのポイントを詳しくみていきましょう。

「チェーン」から「ブランド」へ―180度の戦略転換

ユニクロが現在のようなビジネスモデルを確立する以前の経営は、チェーン戦略によって行われていました。一時はフラッグシップ商品のフリースが年間800万枚以上売れたこともありましたが、2000年代初頭になると大きく売上が低迷。

この低迷期からの脱却のカギとなったのが180度の戦略転換です。外部からアートディレクターを招き、「ユニクロ」のブランディング戦略をスタートさせました。

ブランドアイデンティティの明確化

ユニクロのブランディング戦略を進めるにあたって、最初に重要視されたのが「ブランドアイデンティティの明確化」です。ブランドアイデンティティとは、品質や性能などの「実利価値」、デザインやロイヤリティなどの「感性価値」、企業コンセプトやストーリーなどの「共感価値」を意味します。

日本は海外に比べ、民族多様性が少なく、同一言語で意思を共有しやすいのが特徴です。それゆえに「良いものは言わずとも伝わる」との考え方が浸透しており、いわゆるハイコンテクスト社会の典型といえます。

しかし、国内だけでなく、海外市場への進出も視野に入れていたユニクロは、「自分の良さは自分でアピールしなければ通じない」ローコンテクスト社会である海外市場でも通用するブランディング戦略を目指したのです。

自社の良さや強み、コンセプトなどのブランドアイデンティティを明確にし、さまざまなコミュニケーション手法を活用しながら、ターゲットに訴求できるブランディング戦略の構築がターニングポイントとなり、ユニクロは国内アパレル業界での絶対的ポジションの基礎を築いたのです。

「日本の良さ」を強みにしたブランディング戦略

ユニクロのブランディング戦略を行う中で、社長の柳井正氏が訴求ポイントとして挙げたのが「日本の良さ」です。日本の企業ならではの品質やこだわりといった強みや良さを押し出すことで、日本国内はもとより海外市場においても勝てるブランドを目指しました。

ロゴや公式フォントを刷新―多様なメディアを活用した訴求

ユニクロのブランディング戦略は、多様なメディアの効果的な活用が特徴です。特にブランドの顔となるロゴやコンセプトには、ユニクロのこだわりが凝縮して表現されています。

スクエア型の赤い背景に白文字で「ユニクロ」または「UNIQLO」とデザインされたロゴは、日本の「モノづくり」とポップカルチャーのイメージを融合させて考え出されたものです。今では世代を問わず幅広く認知されています。

また、ブランドからのメッセージに一貫性をもたせる目的で、公式フォントも作成。このユニクロ公式フォントは、広告制作を手掛ける世界中のクリエイターに配布され、ユニクロの情報発信ツールとして活用されています。

これらのこだわりの詰まったロゴやフォントは、各種キャンペーンやコミュニケーションの効果を高め、ユニクロの成長に大いに貢献しているのです。

「Life Wear」というシンプルなコンセプトで新しい価値を提供

「Life Wear」には、ユニクロが提案する新しい「服」の価値や提案が込められています。

これまでの衣服の常識を変え、本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を着ることで、世界中の人に、良い服を着る喜びや幸せ、満足感を提供する「究極の普段着」というコンセプトは、まさにユニクロを一言でわかりやすく表現しています。

シンプルかつ明確で、イノベーション感あふれるこのコンセプトは、世界中に浸透しており、ブランド支持を高めているのです。

ユニクロのブランディング戦略まとめ

ユニクロのブランディング戦略まとめ

ユニクロのブランディング戦略は、ビジネスモデルの転換とともに、多様なメディアを効果的に活用することで大きな成功を成し遂げました。

ユニクロの良さや強み、コンセプトといったブランドアイデンティティを明確化し、適切なコミュニケーションをもって、わかりやすくユーザーに提示していったことが、ユニクロのブランディング戦略が成功した要因といえます。

ブランディング戦略は、一度成功すれば、多額の宣伝・広告費をかけずとも、ブランド自体が安定した売り上げや新規顧客を引き寄せることが期待できます。まずは、自社が「唯一無二」と誇れるものは何かを見極めることが大切です。

そして、その良さや強みに気づいてもらうのを待つのではなく、「自分の良さを自分で積極的にアピールしていく」ということが、ブランディング戦略のカギといえるでしょう。
ブランディング戦略のポイント
成功事例まとめ

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