健康経営®(※1)とは、従業員の健康管理を経営的な視点で捉え、必要な施策を従業員への「投資」として実践する経営手法のひとつです。これは、従業員が身体的にも精神的にも健康であることが、組織の業績や生産性にポジティブな影響を与えるという考え方に基づいており、日本国内では経済産業省が健康経営の普及促進の取り組みとして優れた取り組みを実践する企業を評価する顕彰制度を導入しています(※2)。また、健康経営には生産性向上や従業員の活力向上、組織の活性化、採用時の応募数の増加のほか、業績向上に繋がったという調査も発表(※3)されています。
この記事では、健康経営の実践に不可欠なヘルスリテラシー向上に寄与するeラーニングサービスを紹介しています。自社のニーズにあったサービス探しにぜひお役立てください。
※1:健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
※2:参照元:経済産業省「健康経営優良法人認定制度(https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkoukeiei_yuryouhouzin.html)
※3:参照元:PRTIMES「健康経営」に取り組む経営者の本音調査」(2022年10月13日)(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000097472.html)
健康経営eラーニングサービス一覧表
おすすめの健康経営eラーニングサービスをピックアップしてご紹介します。貴社のニーズに応じたサービス選びにご活用ください。
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
いきいきラーニング |
健康経営優良法人認定にも対応したコンテンツ!シンプルな機能で低コストを実現 |
JMAM |
自発的なアクションに繋がりやすいコンテンツ |
サイバックスUniv. |
各分野のスペシャリストが講師を務める研修サービス |
ミナケア |
「コミュニティヘルス」のコンセプトを重視 |
インソース |
従業員な具体的なニーズに応えるサポートを提供 |
ティップネス |
フィットネスクラブが手掛ける健康経営支援サービス |
パナソニック ソリューションテクノロジー |
長時間労働という課題に悩む管理監督者向け |
AW Stage |
女性ならではの健康課題について啓蒙 |
健康経営とは
健康経営は組織が従業員の健康を重視し、それに投資する経営戦略です。従業員に対し健康保持・増進プログラムや心理的サポート等を提供することで、生産性向上や労働力の安定に寄与します。
従業員の健康が向上することで、心身の健康を理由とする生産性損失の低減や休職率の低下が図られ、企業の持続的な成長と競争力を支える要因となります。
労働人口の高齢化およびそれに伴う人手不足が深刻化しつつある昨今、健康経営に積極的に取り組む優良法人を「見える化」する健康経営優良法人の拡大・推進を進めるなど政府も対策に乗り出しており、企業が健康経営に取り組む意義はいよいよ大きくなっているといえるでしょう。
経営者が従業員に対して伝えるべき健康経営の価値
健康経営は企業の未来において不可欠な要素となりつつあります。経営者が従業員に対して健康経営の価値を伝え、共に持続可能な成功を目指すためには、いくつかの考え方が重要です。以下では、経営者が従業員に対して伝えるべき健康経営の価値について紹介します。
1. 従業員の健康は企業の財産である
経営者は従業員の健康を単なるコストではなく、企業の最も重要な資産(資本)と位置づけるという考え方です。企業の経営理念やパーパスの実現には、いきいきと働く従業員の存在は不可欠です。この視点から、経営者は健康経営を通じて目指す企業の方向性や従業員のあるべき姿を伝えることが重要です。
2. 個々の健康が組織全体の健康に影響
経営者は、従業員一人ひとりの健康が組織全体の健康に密接に関連していることを強調する必要があります。個々の健康の向上が組織全体の生産性や労働力の安定に寄与することを従業員に理解させることで、健康経営への参加意欲が高まります。
3. 健康経営は持続可能な成長への投資
健康経営は企業の持続可能な成長への投資であるという視点を従業員に伝えることが重要です。健康な従業員は生産性高く、長期的に働くことが期待できるため、企業はこれを戦略的な視点で捉え、健康経営を通じて未来への投資を行っていると考えられます。
4. 従業員の生活の質(QOL)向上
健康経営を通じて、従業員の生活の質(QOL)向上につながることを伝えることも大切です。健康経営は従業員のワーク・ライフ・バランスや働きがいにも寄与します。健康経営が働く環境や生活の充実度を向上させる手段であることを従業員に理解させましょう。
5. 健康な職場はイノベーションを生む
経営者は健康な職場が創造性やイノベーションを生み出す土壌であることを伝えることも重要です。従業員が健康であることは、職場に心理的安全性を生み、問題解決能力の向上や新しいアイディアの出しやすさに直結します。経営者は健康経営を通じて、企業の未来を共に築いていく仲間としての価値を示すべきと考えられます。
健康経営をeラーニングで学ぶメリット
従業員の健康促進
企業の従業員に対して健康的なライフスタイルやストレス管理の方法など、健康に関する知識を気軽に習得できる点は大きなメリットです。これにより、従業員の健康促進が図られ、疾病のリスクを低減することが可能です。
従業員の生産性向上
ヘルスケアに関する正しい知識を身につけた従業員は、生活習慣の改善やストレスのコントロールが可能となり、これが労働力の生産性向上につながります。結果、企業全体の業績を向上させる要因になると考えられています。
コスト削減
従業員の健康をサポートすることで、医療費や休業手当などのコストを削減できます。また、eラーニングを活用することで、従業員への情報提供が低コストで効果的に行えます。
労働環境の多様化に対応
オンライン・現地での研修が難しい複数の拠点を抱えている企業や、交替勤務制をとっている企業でも無理なく導入できる点もメリットです。 従業員が健康に留意することで、労働環境の改善の促進にも期待できます。
健康経営のeラーニングサービスの選び方
健康経営のeラーニングサービスは、種類によって機能が異なります。そのため、サービスの導入にあたっては、まず自社の課題・目的を明らかにする必要があります。
従業員の健康状態を改善したいのか、福利厚生を充実させたいのか、健康経営優良法人認定を受けたいのか…。課題・目的に応じて適切なサービスを選ぶようにしましょう。
カスタマイズ可能なプログラム
サービスやプランによって、企業のニーズに合わせてカスタマイズ可能なプログラムがあります。健康経営を浸透させるには従業員の健康課題に焦点を当て、それに基づいて学習プランを構築することが重要です。 具体的な健康ニーズに合わせて柔軟に調整できるプログラムを検討しましょう。
インタラクティブな学習体験
効果的なeラーニングは、単なる情報の提示だけでなく、受講者との対話やインタラクティブな要素が含まれています。ビデオ、クイズ、ディスカッションフォーラムなどが組み込まれているかどうかを確認し、受講者が積極的に参加できる学習体験を提供するプログラムを選択することがおすすめです。
柔軟なアクセスと学習スケジュール
従業員は忙しいスケジュールを抱えているため、柔軟なアクセスと学習スケジュールが重要です。オンデマンドで学習できるプログラムや、モバイルアプリを利用できるプラットフォームがあるかどうかを確認し、従業員が自分のペースで学ぶことができるかを確認しましょう。
評価とフォローアップの仕組み
選んだeラーニングは、受講者の進捗を評価し、フォローアップのサポートが提供される仕組みを持っているべきです。成果の測定や健康改善のプランを立てるためのツールやサポートが含まれているかどうかも選択肢の基準となります。
健康経営のeラーニングサービスまとめ
従業員の健康と企業の成長は相互に関連しており、健康経営の導入・推進は、企業の持続的な成長に向けた戦略的な投資となることでしょう。
そのためにも、健康経営のeラーニングサービスは企業の成功に向けた大きな一歩となります。当記事で紹介しているサービスを参考に、自社の健康経営に取り組んでみませんか?
- 免責事項
- 本記事は、2024年1月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。