【3分で理解】4C分析とは?具体事例や4P分析との違いを知る

【3分で理解】4C分析とは?具体事例や4P分析との違いを知る
share
Facebook Twitter はてなブックマーク Pinterest

「4C分析」の具体的事例と「4P分析」の関係

マーケティング戦略で欠かせない4C分析。4C分析は4P分析の進化と解説される場合もありますが、2つは切り離せない関係にあります。

そもそも「4C分析」とは

4C分析

まず基本的に4C分析とはなにかを簡単に解説します。

4C分析とはマーケティング戦略で施策を考えるときに利用するフレームワークのひとつ。現在の開発商品やサービスの内容や仕掛けていく方法について具体的に考えることができます。

売り上げが伸びずに悩んでいる場合、今後打ち出す新商品やサービスを成功させる際に役立つ分析方法です。

「4C分析」と「4P分析」の関係性

4C分析は一見すると4P分析に似ていますが、例えば販促視点が顧客視点でいう商品の入手性になるなど大きく異なる部分があります。それぞれ2つを比較してみましょう。左側が4Pで右側が対となる4Cです。

4P 4C
Product
(製品)
Customer value
(顧客にとっての価値)
Price
(価格)
Customer cost
(顧客の負担)
Place
(流通)
Convenience
(顧客にとっての入手容易性)
Promotion
(販売促進)
Communication
(顧客とのコミュニケーション)

4C分析はすべて顧客という単語がついています。つまりサービス利用や商品購入をする消費者側からの視点を中心に考えるということです。一方4Pは提供する企業側から見た視点となります。

4C分析は重要ですが顧客のニーズだけを優先して考えると現実的ではないマーケティングになる可能性があります。4Cと4Pの両方を総合的に考えつつ戦略を練る必要があります。

「4C分析」と「4P分析」は事前調査が不可欠

4Pと4Cをと照らし合わせる際には下記を踏まえて検討しなければいけません。

  • 顧客のターゲット像
  • 他社と比較して自社のポジション
  • 顧客がもっているニーズ

年齢層が違えば「顧客にとっての価値」が変わりますし、市場内にて高価格帯で良質なブランドという印象が強い企業なら「顧客の負担」が大きめに設定できます。

「3C分析」の派生型としての「4C分析」

マーケティングについて触れていると、よく3C分析という4C分析と似た言葉が見受けられます。
3C分析とは自社(Company)、顧客(Customer)、競合(Competitor)の3つの頭文字からとったビジネスフレームワークのことです。

名前が同じのためややこしくなってしまいますが、この記事で紹介する「4C分析」という考え方とは別に、「3C分析の派生型としての4C分析」という考え方もあります。その場合、4C分析は上記の3つの特徴に加えて、協力者(Co-Operator)の存在を足したものとなります。

昨今ではさまざまな技術の発達や目まぐるしい市場の変化があるため、そのスピード感についていく必要があります。そのためには、自社にはない技術や能力を持った協力者(Co-Operator)が必要になってくることでしょう。

こちらの4C分析を行う場合はメジャーなフレームワークである「3C分析」に一つの要素を加えるだけで済みます。3C分析をさっそく行ってみたい方には、下記のページにて無料のワークシートを用意しております。記入するだけで簡単に3C分析が進められますので、ぜひ自社のマーケティング戦略策定に活用してみてください。

無料ワークシートを今すぐ
ダウンロードする

「4C分析」と「5C分析」の違い

5c分析とは3c分析と通ずる自社(Company)、顧消費者(Consumer)、競合他社(Competitor)に加えて、中間顧客(Customer)、地域(Community)が追加されます。
中間顧客(Customer)は、流通や小売、販売代理店を指します。地域(Community)とは市場を取り巻く地域社会を指します。

5C分析とは?分析方法や事例もまとめて解説

「4C分析」の具体例や事例は自社にそったものを

4C分析はプロダクト内容が決まっており顧客のニーズも調査していることで、活きてくるフレームワークです。顧客のニーズを誤って認識していれば4C分析もズレます。

具体的な会社のサービスを踏まえた事例は4P分析のページでご紹介していますので、ここではいくつかの要望や状況に合わせて一部事例を交えながら解説します。

「4p分析」の事例から何を学ぶか

Customer value(顧客にとっての価値)

顧客にとって商品や提供するサービスで得られるメリットにあたります。顧客のもっているニーズを大きく踏まえる必要があり、商品全体の方向性にも影響する部分です。

・商品購入の手間が面倒と感じている

日常的に利用する商品なのに何度も購入するのが面倒、というニーズを捉えているのは定期便として送付する方法。「Dollar Shave Club」は日々交換するひげ剃りの替刃をサブスクリプションで提供しました。

・続けやすさを求められている

健康に関する商品は続けやすさが大きなポイント。普段飲んだり食べたりしている商品に組み合わせれば、代替するだけなので続けやすくなります。「花王のヘルシア緑茶」は、体脂肪を減らすための商品として、誰でも飲んでいるお茶という商品を選びました。

・悩みを解決したいと考えている

顧客の悩みを解決する商品を開発しているのであれば、悩みに沿った商品をおすすめしてくれることで顧客のニーズは満たされます。「ドモホルンリンクル」はコールセンターの担当者が寄り添い最適な商品を提案してくれます。

Customer cost(顧客の負担)

利用するもしくは購入するための金額です。

当然ながら安いほうがよいのですが、売る側の目線であるPrice(価格)との兼ね合い、自社のポジショニングが顧客の負担に対する印象を変える大きなポイントになってきます。

・何度も購入する商品

何度も利用する機会の多い商品は安いほうが購入しやすいですが、一ヶ月あたりのトータルでかかる費用から算出する方法もあります。現在ではネットサービスだけではなく、「飲食店のサブスクリプション」という事例が増えていることも見逃せません。

・商品としてのメリットを感じてほしい場合

価格が安いと顧客の負担は軽くなるのが当然ですが、高いことで「効きやすい」、「品質のよい商品」という印象が大きくなります。特に価格競争に巻き込まれたくない場合には、同等の品質やサービスに合わせた他社の価格帯も重視しておくべきです。

・試してみたい顧客には一部無料も

ネットサービスで多く取り入れられているのは「一部機能は無料で多くを利用するなら有料プラン」という方法です。一部を無料にすることでとりあえず試してみたいと興味をもつ顧客に対してアプローチできます。

化粧品などでも、「初回無料やサンプルを用意」するのも多く使われる一部無料の手段です。

Convenience(顧客にとっての入手容易性)

顧客にとって商品の購入やサービス利用の利便性がいかに高いかという点です。商品であれば販売する方法や店舗数、サービス提供なら立地のニーズが中心となります。インターネットのサービスやアプリで考えると、手続きのしやすさなども大きなポイントです。

・購入方法

利用頻度が高い商品の場合、何度もお店に行くことが手間と感じてしまう方も少なくありません。インターネットでの申込みができるとお客が店舗へ行く負担が減ります。

「Dollar Shave Club」のひげ剃りサブスクリプションでは、通販で購入する手間もかかりません

・店舗、飲食店の立地

店舗でしか販売できない商品開発の場合、入手のしやすさとして販売しているお店の数や立地は外せない部分です。「ヘルシア緑茶」はいつでも気軽に寄れるコンビニで販売することで仕事の合間に購入できる商品として売り上げを伸ばしました。

Communication(顧客とのコミュニケーション)

販売の促進方法として、顧客とコミュニケーションをとる方法を考えるべきポイントです。顧客のニーズよりは、ターゲティングでアプローチしたい層へのPromotion部分を軸に考えるべき部分です。

・認知度を高めたい

今まで市場への認知度がなく、一気に知名度を高めたい場合にはテレビCMの広告が中心になります。インパクトのある広告を何度も繰り返し見ていると印象に残りやすいです。

・身近に感じる、楽しんでもらいたい

何度も見てもらいたいときには、CMの動画自体が楽しめるようなストーリーにする方法があります。

ブランドに親しみを感じさせる方法としては、現在ならSNSを活用する事例も増えていることも見逃せません。

「タニタ」や「シャープ」のTwitterアカウントが分かりやすい事例です。普段は商品の宣伝だけではなく楽しめる運用をし、時折商品に関する宣伝を交えるなどの手法でSNSアカウントとしてファンをつくっています。

・企業と顧客間でコミュニケーションを蜜にしたい

商品やサービスを通したコミュニケーションを中心に考えるなら、カスタマーセンターや店舗での接客を強化するのが重要となります。直接関わるスタッフの知識を深めることで、プロが相談に乗ってくれる安心感があります。

「4C分析」とカスタマージャーニー

カスタマージャーニーマップ

4C分析をする際にはカスタマージャーニーを意識して考えることが重要です。

カスタマージャーニーとはターゲット像を踏まえて実際にサービスの検討から利用後まで、時系列で分析することを指します。もっている不満や満足している点などは情報収集の段階から実際に利用したときで異なるためです。

カスタマージャーニーの細分化に役立つ4C分析

カスタマージャーニーの見直しで4Cを用いると、問題のある部分が見えてきます

顧客が商品自体に大きな価値があると満足していても、入手できるお店が少なく不便に感じている場合があります。お店に不便さを感じているならPlaceと相関するConvenienceを元に販売経路を検討しなおさなければいけません。

「4C分析」とマーケティングミックス

4C分析はマーケティングで欠かすことができない分析方法ではありますが、あくまでマーケティングミックスで仕掛ける方法を考える際に4Pと合わせて利用することで効果的に機能させることが出来ます。

  • ターゲット
  • ライバル他社の状況
  • 顧客のニーズ
  • 狙う消費行動戦略

上記が異なると広告や販促活動の展開方法や、サービスや商品内容自体も大きく変わってきます。価格帯もライバル会社の相場に大きく影響される点です。

しっかりと分析をした上で活きてくるのが4Pです。

「4C・4P分析」を経て戦略立案

マーケティングの戦略を考える際のフローを整理します。

  • リサーチ
    顧客のニーズ、市場調査
  • 市場細分化
    市場を地域や顧客の属性などで細かく分ける
  • ターゲティング
    細分化したなかで自社が攻めるべき部分を絞り込む
  • ポジショニング
    ライバルと差別化し自社ならではの強みを確立する
  • マーケティングミックス
    4C、4P分析をして商品内容やアプローチ方法を検討する
  • 施策の実行
    マーケティングミックスで決定した施策を実際におこなう

6つの手順ではありますが、実際に進めてみると労力がかかることが分かります。調査に時間をかけすぎてしまうと、施策を実行する段階ですでに市場が変化していることも珍しくありません。

戦略を外部に委託して商品提供に集中しよう

専門の部門がある大きな会社だとマーケティングを進めることに問題はないと思いますが、調査や分析をするスタッフの余裕がないという会社も多いのではないでしょうか。

なかなか売り上げをあげられない、市場調査が進まないなどの悩みをもっている方はマーケティングフローを外部に委託することで、商品の提供に集中できます

Zenkenではマーケティングの市場細分化からマーケティングミックスにて戦略の立案、運用までワンストップで対応が可能です。

  • マーケティング分析が上手くいかない
  • 売り上げが上がらず原因が分からない
  • ターゲットは決まっているが告知方法が決まらない

上記のようなお悩みをもっている方は豊富なコンサルや市場調査、ポジショニングメディアのノウハウをもつZenkenへご相談ください。市場調査を踏まえた上で御社の最適な宣伝方法を提案させていただきます。

お問合せはこちら

4C分析の具体的な事例まとめ

4C分析はマーケティングの重要な分析方法であるものの、現在提供しているサービスの改善や新商品開発にいきなり当てはめるだけで解決できるものではありません。

マーケティングの基本フロー手順にて入念な市場調査、自社のポジショニングを踏まえた上で初めて活きてくる分析方法です。

また4C分析は4P分析とセットで分析しなければいけません。4Pについても詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

「4p分析」の事例から何を学ぶか

ページトップへ