歯科医院がうてる広告の種類と規制

歯科医院がうてる広告の種類と規制
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歯科医院が打てる広告の種類

患者を増やすには、満足のいく治療を施して地域での評判を上げていくに越したことはありませんが、それ以外の方法として最初に考えるのは宣伝、広報でしょうか。

最近では一般的に広告の媒体は「マス媒体」「インターネット媒体」「セールスプロモーション媒体」の3つがよく挙げられています。

マス媒体

その字のごとくマス(大衆)に向けた情報伝達を行なうメディアで、マスコミ四媒体といわれている新聞、雑誌、ラジオ、テレビの総称です。これは不特定多数の相手が対象になります。

インターネット媒体

ホームページなどのWEBやメール、SNSなど、インターネット上のさまざまなツールのこと。これは不特定多数を対象にすることもできますし、ターゲットを特定の相手に絞ることもできます。

セールスプロモーション媒体

ダイレクトメールやイベント、キャンペーンなどがあたりますが、これは特定の層や個人を対象にするものです。このほかにも、従来からある屋外広告、交通広告などは私たちの社会の中では慣れ親しんだものとして存在していますね、

さて、歯科医院を含む医療機関の広告として取り扱うべき個々の媒体については、厚生労働省が定める「医療広告ガイドライン」に記載されています。それによると、

  • ➀患者の受診等を誘引する意図があること(誘因性)
  • ②医業若しくは歯科医業を提供する者の氏名若しくは名称又は病院若しくは診療所の名称が特定可能であること(特定性)

このふたつに当てはまる場合は、前述の媒体のいずれであっても医療広告と見なされるということです。

よく見かけるものでいえば、医療機関の看板、野立て看板、電柱広告、バスや電車などの交通広告、雑誌や新聞広告、電話帳、ホームページなどでしょうか。また、意外に思われるかもしれませんが新規開業時の内覧会なども広告と見なされます。

広告と見なされないもの

一方、これらの他に広告とは見なされないものにはどのようなものがあるのでしょうか?

まずは歯科医師が学会や専門誌に発表する学術論文が挙げられます。これには誘因性がないため、広告とは見なされません。しかし、論文を特定の人に宛てて送るなど受診を誘引する効果を狙っている場合は広告扱いとされます。

新聞や雑誌などの取材記事も同様ですが、歯科医院側が費用を負担して掲載してもらう記事風の内容ならば広告扱いです。

それから、患者さんや家族が自ら媒体に掲載する体験談なども広告と見なされません。SNSや口コミサイトなどもそれにあたります。

ただし、歯科医院側からの依頼や金銭授受などの関与がある場合は広告と見なされます。悪くすればステルスマーケティング(ステマ)と見られ、モラルのない広告というレッテルを貼られることになってしまいます。

歯科医院の広告規制

医療広告ガイドラインに基づき広告として見なされた場合、掲載できることには以下のような事項があります。

  • 歯科医師である旨、指定医や専門医である旨
  • 診療科、医院の名称、管理者(院長)の氏名
  • 住所、電話番号、診療日、診療時間、予約時間
  • ホームページのURL、Eメールアドレス
  • 医療スタッフに関する事項(氏名、役職、略歴など)
  • 訪問診療(往診)実施の有無
  • 医療相談、安全措置、個人情報の取り扱いなど管理運営に関する事項
  • そのほか、厚生労働大臣が定める事項

この中で特に気をつけたいのは専門医の部分。専門性の資格は厚生労働省の認可を受けた各関係学術団体が認定するもののみが掲載を認められていますので注意が必要です。

一方では、広告に掲載することが禁止されている事項があります。同ガイドラインには基本的な考え方として以下のように定義されています。

  • 比較優良広告、誇大広告
  • 公序良俗に反する内容の広告
  • 患者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告
  • 治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療前後の写真等の広告

最近の週刊誌などで「日本の名医100人」「歯科医自身が勧めるクリニックランキング」といった記事を目にしたことはありませんか?

そのような記事に掲載されるのは名誉なことかもしれませんが、それを「掲載されました!」と広告でアピールするのはNG。歯科医自身や医院の功績を誇張する内容だとして誇大広告と見なされることがあります。

さらに「○週間で効果が出ます」とか「絶対に安全な治療法」、「最新の技術」などの医学的根拠のない広告や、「キャンペーン中は○○治療が無料!」「治療を受けた方には○○をプレゼント!」のように費用や付加価値を強調する広告も規制の対象となります。

あくまでも医療としての品位を損ねないことを忘れずに。まさかとは思いますが、サプリメントの通販番組のように「個人の感想です」と表示しておけばOKなんて考え方はまったくもって論外です。

広告規制に悩んだら

せっかく力を入れて作成した広告でも、ルールに抵触してしまっては元も子もありません。そう理解していても、実際に広告を打つとなると「これって規制対象になるのだろうか?」と悩むケースも出てくるでしょう。

医療広告ガイドラインに規定されているとはいえ、規制の対象かどうかのボーダーラインはなかなか判断が難しいこともあります。そんなとき、いちばん確実なのは監督官庁に確認することです。

歯科医院であれば管轄の保健所がそれにあたります。「お上にお伺いを立てるのは気が引ける」などと考えずに、保健所の了承を得て堂々と胸を張って自院の広告を打ちましょう。

歯科医院の集患(集客)完全ガイド

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