授業支援システムは、授業づくりに伴う様々な取り組みやデータをシステムで一元管理することで、教師だけでなく生徒の学習もサポートするソフトです。
この記事では、おすすめの授業支援システム11選をピックアップ。各社の特徴や機能、事例、費用、評判などをまとめましたので、システムの導入を検討している方は参考にしてみてください。
授業支援システムの一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
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Pholly |
大学・専門学校向けシステム!教材の配信からレポートの評価まで一括管理可能
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school Takt(スクールタクト) |
小学校 ~ 高校の導入事例が多い授業支援システム。低速インターネットにも対応 |
SKYMENU Cloud |
月3,000円から利用できる多機能システム。小 ~ 中学校の導入実績が多め |
InterCLASS |
PC教室向けの授業支援システム。小 ~ 中学校の導入実績もあり |
ロイロノート SCHOOL |
初年度無料のシステム。指導採点、出欠席、健康観察機能も幅広い |
eboard |
家庭や公立学校等では無料で利用できるシステム |
Win Bird授業⽀援 |
GIGAスクール構想対応の教育支援システム。カンニング対策機能もあり |
MetaMoJi ClassRoom |
小学校 ~ 高校向け。普通教室のほか校外学習、遠隔授業にも対応 |
ドリルパーク |
個別学習ドリルに特化したシステム |
manaba |
教育管理システム(LMS)の他にデータベースとしても機能するシステム |
TeacherView |
端末やユーザー数ではなく、「先生単位」のライセンスで展開 |
授業支援システムとは?
授業支援システムは、読んで字のごとく、教師の授業運営をサポートするためのツールです。課題・レポート・テスト・アンケート・動画配信・成績評価など様々な機能を用いて、あらゆる教務を一元管理または自動化することで効率化します。
システムを用いない従来の方法では、授業はもちろん、課題や授業計画を作成したり、プリントを印刷・配布したり、教科書を読み込んだりと、事前準備だけでも時間がかかって大変でした。
授業支援システムを導入すると、大部分が効率化され、授業運営がラクになります。また、授業支援システムの普及を後押しする文部科学省の「GIGAスクール構想」における、生徒1人に1台のPCと高速ネットワーク環境を整備する取り組みによって、児童生徒の学びの質と意欲を向上することが可能です。
授業支援システムの一般的な機能
授業支援システムの一般的な機能には、以下のようなものがあります。
- モニタリング
- 課題テンプレート
- 動画配信機能
- コミュニケーション
- テスト
モニタリング
授業支援システムにはモニタリング機能が搭載されており、先生は生徒の画面を一覧表示で確認できます。生徒1人ひとりの学習状況をチェックしたり、ちゃんと理解できているか確認したりすることが可能です。モニタリングは生徒画面の監視機能の役割を果たしています。
課題テンプレート
課題テンプレートは、システムに最初から備わっている教材や教育素材です。課題テンプレートを用いることで授業づくりを効率よく行うことができ、先生の負担が軽減し、授業に専念できるようになります。授業の質を高める必須機能の一つです。
動画配信機能
動画配信機能があると、遠隔授業やオンライン授業の実施が可能となります。感染症によって休校となっても、ビデオ通話で学校に登校することなく授業が続けられます。
コミュニケーション(掲示板/チャット)
コミュニケーションは、掲示板やチャットを通じて先生・生徒間で情報を共有したり、意見交換をしたりしながら、皆の学習意欲を向上するための機能です。従来にはなかった現代特有のICTを用いた授業支援ツールです。
テスト
小学校であれ中学校であれ、定期的にテストが行われる慣行は変わりません。テスト機能を搭載した授業支援システムでは、テストの回収や集計を自動で行うことができます。平均点の自動算出もできるなど、授業運営の効率化と教員の負担軽減が可能です。
授業支援システムを導入するメリット
授業運営を効率化できる
授業支援システムには、課題テンプレートやレポート管理、テスト回収・配布、オンライン配信機能など、便利な機能を搭載しています。これらの機能を用いることで、授業の準備や実施、連絡がスムーズになり、授業運営全体を効率化することが可能です。教員も生徒も授業そのものに集中できるようになり、学びの質も向上します。
個人に合わせた授業ができる
授業支援システムの下では、生徒1人ひとりの学習状況や理解度、成績などのデータが可視化(明らかに)されます。そのため、教師は可視化された個々のデータに基づいて、生徒個人に合わせた授業や指導を提供することが可能です。個々の生徒の状況を把握しておくことで、生徒とのコミュニケーションもスムーズに行えます。
オンライン授業に対応しやすい
授業支援システムは場所を問わずに導入ができます。ネットワーク機能や動画配信機能を搭載しているため、場所に関係なく遠隔地でもオンライン事業が実施可能です。もちろんオンライン授業であっても、システムの各種機能を用いて出席管理をしたり、課題レポートを提出したりすることが可能です。さまざまな授業形式に対応できます。
学習状況を適切に評価できる
授業支援システムの一特徴は、現在の学習状況、過去のテスト結果など、成績に関するあらゆるデータをシステムに蓄積できることです。しかも蓄積できるだけでなく、それらのデータは一覧で確認することができます。こうしたデータの活用は、児童生徒への適切な評価と、一人ひとりに合わせた適切な指導やアドバイスを行う際に有効です。
授業支援システムのデメリット
基本的なIT知識が必要
授業支援システムには授業運営をラクにし、学びの質を向上できる様々な機能を搭載していますが、操作する人間には基本的なITの知識が必要です。1から10まで全てシステムが対応するわけではなく、人間が主体的に活用することが前提となります。そのためシステムを導入する場合は、先生も生徒も含めて、IT/ICTの基本的な知識を得ることが大切です。
システムの定着までに時間がかかる
授業支援システムはとても便利なツールですが、利用者が扱いに慣れ、有効に活用し、目に見える成果が表れるまでには時間がかかります。導入したら、すぐに効果が得られるわけではなく、十分に定着したのち、徐々に効果が実感できるようになります。そのため、少しでも定着を早めるため、教師も生徒もシステムの機能や使い方を理解することが必要です。
生徒のいたずら防止対策が必要
想定したくない事柄ですが、授業支援システムを導入すると、生徒が授業中にシステムにいたずらをする可能性があります。そうなるとICTを用いた授業がスムーズに行えなくなるため、対策が必要です。モニタリングやロック機能、フィルタリング機能などを活用して、いたずら防止対策を行うことが重要になります。
授業支援システムの導入に関するよくある質問
Q1.授業支援システムの導入にはどれぐらいの費用がかかりますか?
授業支援システムの費用相場は、サービス提供会社や、導入するシステムの規模、利用する機能の数などによって大きく変動します。かかる費用項目は、初期費用、利用料金(月額/年額)、購入価格(オンプレミス)などがあります。 初期費用の相場は0円~150,000円、利用料金は数千円~数万円、購入価格は、数十万~百万円~というのが大体の目安です。無料~有料と幅が広いため、システム選定時に十分に比較することが大切です。
Q2.授業支援システムの選ぶときのポイントは?
システムの選定基準には幾つかのポイントがあります。目的やニーズに合った機能を備えているか、教師と生徒にとって使いやすいシステムか、セキュリティ対策が施されているか、オンプレミスかクラウドか、といった点です。 しっかりとクラスに定着し、それを使って目的を達成できるかについて、各社のシステムを比較してみましょう。
Q3.使用するタブレットの台数に制限はありますか?
タブレットの台数制限に関してはサービス提供会社によって対応異なりますが、多くの場合、利用するタブレット数に制限はありません。普通の規模の学校であれば、どのシステムであっても、問題なくすべてのタブレットが利用できます。
Q4.授業支援システムはカスタマイズできますか?
授業支援システムの搭載機能はシステムによって異なりますが、基本機能に加えてオプション機能が用意されていることも多く、その場合は、オプション機能を追加することで目的に即したカスタマイズが可能です。 利用可能なオプションはシステムによってラインナップが異なるため、十分な比較検討が必要になります。
授業支援システムのまとめ
授業支援システムは、授業運営を効率化したり、生徒の学びの質を向上するのに役立つツールです。ICT技術を最大限に活用して、授業運営をスムーズにするだけでなく、オンライン授業の活用など現場に合った授業をつくることも可能になります。教師と生徒の双方に利点があるシステムです。
一方、授業支援システムには様々な種類があり、機能性や料金もサービス提供会社によってばらつきがあります。そのため、各システムの特徴や強み、使用できる機能、料金プランなどをよく比較して、自校の目的に適したシステムを導入することが必要です。
授業支援システムを検討中の方で、システムの比較をしたい方は、ぜひ本記事の内容をご活用ください。
- 免責事項
- 本記事は、2024年3月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。