大学の経営戦略で志願者を増やすためのKBF起点の差別化設計と実行手順
最終更新日:2026年04月21日
この記事では、より多くの学生に選ばれるための経営戦略や他校との差別化、学生を効率的に集めるための情報発信方法などについて解説しています。自校の学生数を増やしたい方は参考にしてみてください。
大学の数が増え学生のニーズが多様化しているなか、以前にも増して大事になってきているのは自校の強みに基づいた差別化です。この記事では、自校で提供している価値とニーズが合う学生だけを集め、入学に繋げる施策として「ポジショニングメディア」を紹介しています。
- 自社コンセプトにマッチした見込み顧客が増え、契約単価が1000万円向上した
- 商材の強みや特徴を理解した上で反響に至るため、価格競争から脱却し受注単価が2.5倍になった
- 数ある競合から自社に興味を持ってもらえるようになり、反響獲得後から契約までの期間を3分の1に短縮できた
といった成果があるWeb施策についてご興味のある方は、以下で詳しく解説しております。ぜひご確認ください。
少子化が進む日本で、大学経営戦略における最大の課題は「志願者を確保し続けること」です。大学数が増え続ける一方で18歳人口は減少しており、多くの私立大学が深刻な定員割れリスクに直面しています。
広報に予算を投じても、施策を増やしても、志願者数が伸びない。そうした状況に直面している入試広報の責任者や経営層の方は少なくありません。本記事ではその原因と解決の方向性を、KBF(Key Buying Factors:購買決定要因)という視点から整理します。
「大学の強みを伝える」という発想から、「志願者が比較する場面で自校が選ばれる評価軸を設計する」という発想への転換が、今の大学経営戦略に求められています。高校生・保護者・高校教員それぞれの意思決定要因を分解し、ポジショニングマップを活用した差別化設計から、チャネル別KPIの設計・運用改善まで、一気通貫で解説します。
大学経営で戦略再設計が急務になる背景
入試広報の担当者であれば、「広報活動を続けているのに志願者数が変わらない」「他大学との違いが伝わっていない」という感覚を持ったことがあるのではないでしょうか。その背景には、市場・競争・情報行動という3つの構造変化があります。
志願者獲得が難化する3つの構造変化
第一の変化は18歳人口の継続的な減少です。国内の18歳人口はかつてのピーク時から大幅に縮小しており、今後も減少傾向が続くと予測されています。大学新入生の大半を占めるこの年齢層の縮小は、志願者のパイ全体が年々小さくなっていることを意味します。
第二の変化は大学数の増加と競争の激化です。大学数は過去30年で大幅に増加し、私立大学を中心に競合が増え続けています。その結果、定員割れを起こす私立大学が半数近くに上る一方、一部の大学に志願者が集中するという二極化が進んでいます。
第三の変化は高校生の情報収集行動のデジタルシフトです。高校生はSNS・動画・口コミサイトなどを通じて自律的に情報を収集します。かつての紙媒体・説明会中心の広報では接触できない層が増え、情報提供のタイミングも多様化しています。
この3つの変化が重なることで、従来型の広報活動だけでは志願者確保が構造的に難しくなっています。
志願者数だけでなく「定員充足の質」を見るべき理由
戦略を立て直す前に、視点の転換がもう一つ必要です。志願者数を増やすことに注力するあまり、「入学後のミスマッチ」を見落としてしまう大学が少なくありません。
志願者数を追いかける発想では、自校との相性が低い学生も含めた数を増やそうとしてしまいます。その結果、入学後の中退率上昇や、就職実績・在校生満足度の低下を招くリスクがあります。これは中長期の大学ブランドを損なう要因になります。
大学の経営戦略として目指すべきは、自校のKBFと合致する高校生が自発的に選んでくれる仕組みの設計です。志願者数の最大化ではなく、「来てほしい学生に届き、選ばれる」精度を高めることが、持続可能な入学者確保につながります。
定員割れが続くと受験料・入学金・授業料の収入が減少し、財政悪化が教育環境の縮小につながるという悪循環が生じます。その手前で、志願者獲得の「量」と「質」の両面を設計し直すことが、大学経営における喫緊の課題です。
志願者意思決定のKBFをステークホルダー別に分解する

大学の経営戦略を実効性のあるものにするためには、まず「誰が、何を基準に大学を選ぶのか」を明確にする必要があります。大学選びには高校生本人だけでなく、保護者や高校の進路担当教員も深く関与しています。それぞれのKBFを正確に把握することが、訴求軸設計の出発点です。
高校生のKBF(学びの実感・将来接続・キャンパス体験)
高校生が大学を比較・検討する際に重視するのは、大きく3つの観点です。
学びの実感という観点では、授業の内容・ゼミや研究室の雰囲気・プロジェクト型学習の有無などが判断材料になります。「何を学べるか」より「どのように学べるか」への関心が高まっており、カリキュラムの体験性が評価軸になっています。
将来接続という観点では、就職実績・資格取得支援・在校生や卒業生の活躍ぶりが重視されます。将来のキャリアとの接続が具体的にイメージできる情報が、意思決定を後押しします。
キャンパス体験という観点では、立地・施設の充実度・学生文化・部活やサークルの雰囲気が挙げられます。「この場所で4年間過ごせるか」というイメージ形成に直結する要素です。
高校生はこれらの観点を複数の大学で比較検討します。3つのKBFは独立しているわけではなく、「この学部で学んだ先に何があるか」という将来接続の視点が、学びとキャンパス体験の評価にも影響します。施策設計においては、「自校がこれらの軸でどう見えているか」を起点に考えることが重要です。
保護者・高校教員のKBF(安心性・進路実績・説明可能性)
保護者は学費と対比した教育の価値(学費対効果)、就職率・就職先の質、通学の安全性・利便性を重視します。多くの場合、家計への影響が大きい学費についての説明が不十分だと、最終段階で意思決定が止まります。学費に見合う教育成果が伝わる情報設計が、保護者への訴求で欠かせません。
高校の進路担当教員は、卒業生の進路実績・指定校推薦枠の設定・大学側との連携体制を重視します。また、「この大学に行かせて後悔しないか」という説明責任の観点から、説明可能な根拠と実績が重要です。教員が保護者や生徒に説明しやすい情報を提供することで、高校とのパートナーシップが強化されます。
高校生・保護者・教員のKBFが重なる領域を明確にすることで、「誰に何を伝えるか」の優先順位が見えてきます。
「大学の強み」を「比較で勝てる評価軸」に変換する方法

多くの大学が陥るのが、「強みを列挙しているのに選ばれない」という状態です。「グローバル教育に力を入れています」「少人数制授業が特徴です」といった訴求が、競合他校でも同じように発信されていれば、志願者の目には差別化として映りません。必要なのは、強みを「比較の場面で自校が勝てる評価軸」に変換する作業です。
競合比較で埋もれない評価軸を定義する
評価軸を設計する際の基本原則は「志願者が使う比較の言葉で語る」ことです。大学側が「先進的な教育」と表現していても、志願者が「就職に役立つか」で判断しているなら、軸がずれています。
評価軸の定義は次の手順で行います。
- 志願者・保護者・高校教員のKBFをリストアップする
- 競合大学の訴求軸を分析し、同質化しているポイントを洗い出す
- 「競合が強調していない、かつ志願者が気にしている」領域を特定する
- その領域での自校の強みを、具体的な数値・事例・卒業生の実績で裏付ける
たとえば「グローバル教育」という訴求は同質化しやすいですが、「学部生の留学参加率・海外インターンシップの受け入れ先の国数・就職先に占める海外関連企業の割合」という形で具体化すれば、比較の軸として機能します。数値に置き換えることで、志願者が他大学と比較できる情報になります。
ポジショニングマップでホワイトスペースを可視化する
評価軸が定まったら、ポジショニングマップを用いて自校の立ち位置を可視化します。ポジショニングマップとは、2つの評価軸を縦横に置いた座標上に自校と競合校を配置し、どの領域が空いているか(ホワイトスペース)を探るツールです。
2軸の選び方は、KBFの中から「志願者の意思決定に最も影響する2つの観点」を選ぶことが基本です。たとえば縦軸を「キャリア直結型←→学問探究型」、横軸を「都市部立地←→地域密着型」とした場合、競合校を配置すると「地域密着かつキャリア直結」の領域にほとんど競合がいないことが見えてくる場合があります。
ホワイトスペースへのポジショニングは、志願者の目に新鮮に映るだけでなく、競合との比較で優位に立てるポジションを確保することを意味します。ただし、自校が実際にそのポジションを提供できる実力を持っているかの確認は必須です。実態と乖離したポジショニングは、入学後のミスマッチと信頼低下を招きます。
ステークホルダー別メッセージと情報設計

評価軸とポジショニングが定まったら、次はそれを「誰に何をどう伝えるか」の設計に落とし込みます。大学の情報発信でよく起こるのが、「同じ訴求内容が学部ページ・SNS・パンフレットで微妙にズレている」という状態です。受け取る側は一貫性のない情報に困惑し、信頼度が下がります。
メッセージの一貫性を保つ設計ルール
情報の一貫性を保つためには、タグライン・根拠・証拠のセットを設計することが有効です。
タグラインとは、自校のポジショニングを一言で表現したフレーズです。すべての媒体でこのフレーズを軸にすることで、外部への発信にブレが生じにくくなります。根拠とは、タグラインを裏付ける数値や実績です。就職率、資格取得支援制度、学生の成長事例などが該当します。証拠とは、卒業生の声・在校生のコメント・外部機関からの評価など、第三者の言葉による裏付けです。
この3点セットを学内で共有し、教職員全員が共通の理解を持って発信できる状態を作ることが、情報の一貫性につながります。部門ごとに解釈が異なる状態を放置すると、外部に届くメッセージが分散してしまいます。
抽象論を避ける情報表現(具体化・比較化・構造化)
「手厚いサポート体制があります」「グローバルに活躍できます」といった抽象的な表現は、志願者の意思決定に届きません。意思決定に役立つ情報は、具体化・比較化・構造化の3つの手法で届けます。
具体化とは、抽象表現を数値・事例・人物エピソードに置き換えることです。「就職率が高い」より「主要就職先に大手メーカー・金融機関・官公庁が含まれ、就職率は全国平均を上回る」という形で伝えると、保護者が意思決定しやすい情報になります。
比較化とは、他大学との比較が可能な形で情報を開示することです。学費の実額や奨学金の支給規模を開示することで、保護者が他の選択肢と比較しやすくなります。
構造化とは、情報をカテゴリ分けして「知りたい情報にすぐたどり着ける」設計をすることです。学部別・進路別・ライフスタイル別など、志願者の視点でナビゲーションを設計することが有効です。スマートフォンで閲覧する高校生を意識し、冒頭で知りたい情報の全体像を示してから詳細に展開する構成にすることで、離脱を防ぎながら比較検討を深めてもらえます。
チャネル戦術の最適配分(Web・SNS・オープンキャンパス・紙媒体)

KBFに沿った評価軸とメッセージが設計されていても、それが志願者に届かなければ意味がありません。チャネルの選択と組み合わせによって、認知から出願に至る導線を途切れさせないことが重要です。
オウンドメディア・SNSで認知から比較検討を前進させる
認知フェーズでは、SEO対応のWebコンテンツとSNS配信が中心的な役割を担います。高校生が大学を探し始める段階では、学部名や学べる内容に関連した検索や、SNSでの情報接触が起点になります。この段階で自校のコンテンツが検索結果に表示されたり、SNSで目に触れたりすることが、認知の入り口になります。
比較検討フェーズでは、学部・専攻ごとの詳細ページ・卒業生インタビュー・在校生の学生生活紹介が有効です。この段階の志願者は複数校を見比べており、「他の大学と何が違うのか」という問いに答えられるコンテンツが求められます。ポジショニングを明確にしたコンテンツ設計が、この段階の差別化につながります。
オウンドメディアと自校サイトを連携させ、「認知コンテンツ→詳細情報→資料請求・オープンキャンパス申し込み」という導線を一本化することが、チャネル設計の基本です。
オープンキャンパス・紙媒体を意思決定の後押しに使う
オープンキャンパスは、比較検討の後半から最終意思決定フェーズで強力な役割を果たします。「実際に行ってみてから決めた」という高校生は多く、体験型コンテンツ(授業体験・在校生との交流・キャンパスツアー)による感情的な確信形成が、出願の決め手になるケースが多いです。オープンキャンパスの設計では「魅力を見せる」より、「来てほしい学生が自分ごとにできる体験」を提供することを優先します。
紙媒体(大学案内・パンフレット)は、デジタルで認知した後の「再確認」に機能します。手元に置いて家族と共有できる紙媒体は、保護者の関与が高い意思決定プロセスで有効です。デジタルで感情を動かし、紙媒体で理性的な確認を支援するという役割分担が効果的です。
実行を止めない学内体制と年間運用設計
戦略を設計しても、実行が単発で終わってしまう大学は少なくありません。入試広報部門が施策を実施しても、教学部門やキャリアセンターとの情報連携が取れていないと、メッセージが分散します。継続的に実行できる体制と仕組みを作ることが、戦略の実効性を担保します。
入試広報・教学・キャリア部門の連携設計
志願者が知りたい情報は、複数の部門にまたがっています。授業内容は教学部門が持ち、就職実績はキャリアセンターが持ち、入試情報は入試広報が持っています。これらの情報を横断的に整理し、一貫したメッセージで外部に届けるためには、部門間の定期的な情報共有と意思決定の調整が不可欠です。
実務的には月次の情報連携会議を設け、各部門が持つ最新情報(就職実績・授業改善・資格取得実績など)を入試広報に集約する仕組みが有効です。この会議では、訴求メッセージの更新・媒体への反映スケジュール・問い合わせへの対応方針を確認します。
また、部門横断の連携では「誰が最終意思決定をするか」を明確にしておくことが重要です。情報更新や訴求軸の変更が部門間で調整なく行われると、外部への発信が再びブレてしまいます。
予算配分と制作運用の現実的な設計
限られた人員・予算の中で戦略を実行するには、優先順位の設計が必要です。すべての施策を同時に充実させることは難しく、特に体制が小さい大学では選択と集中が求められます。
優先順位の考え方として、コアメッセージの言語化と媒体横断での統一→SEO・Webコンテンツの充実(常時接触できる資産構築)→SNS運用(継続的な認知形成)→オープンキャンパス体験の質向上という順序が一般的な目安です。制作会社や外部のSEO支援会社との連携も、内部リソースを補う有効な手段です。外部に委託する部分と内部で継続する部分を明確に分けて設計することで、運用が長続きします。
年間の運用サイクルとしては、春のオープンキャンパス告知・夏の出願期施策・秋冬の合格者フォローという季節に沿った計画を年度初めに設計しておくことが、施策の空白期を防ぐポイントです。前年の結果を振り返りながら次年度の計画を立てる「年次レビューと計画更新」の習慣を体制に組み込むことで、戦略の継続的な精度向上が実現します。
志願者獲得を可視化するKPI設計と改善サイクル
施策を実行した後に「効果があったかどうかわからない」という状態は、改善の機会を失うことを意味します。志願者獲得の各フェーズに対応したKPIを設定し、定期的に確認・改善する仕組みを持つことが、戦略を継続的に機能させる条件です。
チャネル別KPI(認知・比較検討・行動)を定義する
KPIは「志願者がどのフェーズにいるか」に対応させて設計します。
認知フェーズのKPIとしては、Webサイトへの新規訪問数・SNSのリーチ数・オウンドメディアへの流入数が挙げられます。これらは「どれだけの人に存在を知ってもらえているか」を示す指標です。
比較検討フェーズのKPIとしては、資料請求数・オープンキャンパス申込数・学部別詳細ページの閲覧深度(滞在時間・ページ遷移数)が有効です。資料請求数の変化は、Webコンテンツの訴求力を判断する指標として特に重要です。
行動フェーズのKPIとしては、出願数・合格者の入学率(歩留まり率)・定員充足率が最終的な成果指標になります。各フェーズのKPIを合わせて見ることで、「どのフェーズでの離脱が多いか」を特定し、改善優先度を決められます。
月次レビューで改善優先度を決める
KPIは設定するだけでなく、定期的に確認し改善に活かすことが重要です。月次のレビュー会議では、目標値と実績値の差分を確認し、改善仮説を立てます。
改善仮説の立て方の基本は「どのKPIがボトルネックか」を特定することです。たとえば、Webへの訪問数は多いのに資料請求数が少ない場合、「ページの訴求力が弱い」「CTAの設置場所が見つかりにくい」などの仮説が立てられます。そこから改善施策(コンテンツの見直し・CTAの強化)を実施し、翌月に効果を確認します。このサイクルを回すことで、施策が蓄積的に改善されていきます。
改善の判断軸として前年同期比・前月比・競合他校との相対比較の3つを持つことで、絶対値だけでなく変化の方向性を把握できます。
月次レビューには入試広報担当だけでなく、学部の教学担当者やキャリアセンターも参加することが理想です。KPIの数字を全員が共有することで、「どのコンテンツが志願者の関心を集めているか」という肌感覚が部門横断で形成され、次の施策への貢献度も高まります。
公開情報から学ぶ大学志願者獲得の成功パターン

志願者確保に成功している大学や専門学校の取り組みを見ると、単発の施策に頼るのではなく、「誰に・何を・どう届けるか」を一貫して設計している共通点が見えてきます。規模の大小にかかわらず、明確なポジショニングと継続的な情報発信が志願者獲得の基盤になっています。ここでは公開情報をもとに、再現可能な成功パターンを整理します。
メッセージ設計で差別化に成功した事例の共通点
立命館大学のオウンドメディア:ガストロノミア

立命館大学食マネジメント学部が運営するWebメディア「ガストロノミア」は、「食と未来を考える」というテーマのもと、食に特化したインタビューやコラムを発信しています。
このメディアは「立命館といえば食(マネジメント)」というブランドイメージを形成することで、同大学の独自のポジショニング確立に貢献しています。成功から読み取れるのは、学部の専門性をコンテンツに昇華させ、特定テーマで圧倒的な存在感を持つという戦略です。幅広い訴求をするよりも、特定の関心を持つ層に深く刺さるアプローチが、ブランド形成において有効であることを示す事例です。
デジタル活用で接点を拡張した事例の共通点
学校法人ロイヤル学園 神戸ベルェベル美容専門学校

神戸ベルェベル美容専門学校のInstagramアカウントは、学生の日常・授業風景・卒業生の活躍を継続的に発信しています。ターゲットとなる高校生向けにインフルエンサーとのコラボレーションも実施し、Webページへの集客にも成功しています。
この事例から読み取れる成功パターンは、SNSを単独で完結させるのではなく、Webページとの連携導線を設計した点です。SNSでの認知がWebへの流入につながり、入試情報や説明会情報への誘導が一本化されています。認知から比較検討への導線設計が明確であることが、デジタル活用の成功要因です。
両事例に共通するのは、「施策の単発化を避け、継続的なコンテンツ運用で積み上げた」という点です。一時的な注目を集める施策より、ターゲットが情報収集するタイミングで繰り返し接触できる仕組みを持つことが、長期的な志願者獲得につながります。
まとめ:大学経営戦略はKBF起点で再設計する

少子化・競争激化・情報行動の変化という3つの構造変化の中で、大学の経営戦略に求められているのは「施策の多さ」ではなく「比較で勝てる評価軸の設計」です。
志願者獲得の課題は発信量よりも、「誰の、どんな意思決定要因に応えているか」という設計の問題です。KBFを整理し、評価軸を定義し、ステークホルダーごとに届け方を設計することが、持続可能な志願者確保につながります。
まず着手すべき3つの論点
大学経営戦略として最初に整理すべき論点は次の3つです。
- KBFの整理:高校生・保護者・高校教員それぞれの意思決定要因を書き出し、自校の情報がそれに応えられているかを確認する
- 評価軸の定義:競合分析とポジショニングマップを用いて、自校が競合と差別化できるホワイトスペースを可視化する
- KPI設計:認知・比較検討・行動のフェーズ別に指標を設定し、月次レビューを仕組みとして組み込む
施策の実行より先にこの3つを言語化・学内共有することで、合意形成と戦略の一貫性が生まれます。どこから着手すべきか迷う場合は、まず高校生・保護者・教員のKBFを書き出すことから始めてください。大学の経営戦略設計や志願者獲得施策のご相談は、Zenkenへお気軽にお問い合わせください。












