大学がやるべき広報戦略で学生募集を成功させる!広報がうまい大学の事例も併せて紹介

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これまで、大学における広報といえば、一括資料請求サイトへの広告出稿などの入試広報が一般的でした。しかし最近では、入試広報だけで受験生はなかなか集まりません。そもそも「この大学に行きたい」と思えるような、広報戦略が重要になってくるのです。

本記事では、大学が広報で学生募集をするにあたって、求められていることや今やるべきことやトレンドを踏まえつつ、有効な広報手法も合わせて紹介します。

また、自校と親和性の高い学生を集めるための広報施策を検討している方に向けて、

  • 例年定員割れだったのが、続々願書が届き入学可能人数を2倍にしても追いつかない
  • 前年以上の学生募集に成功し、受け入れ人数を増やすために校舎の増築を決定した
  • 競合との差を明確にすることができ、欲しい学生のみを募集することに成功した

を実現した、「ポジショニングメディア」施策についても合わせて説明しています。

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大学経営に必須の広報戦略の変化

大学の広報戦略の変化

18歳以下の人口が減少期に入ってから3年が経過し、これからますます受験人口の減少が続くなか、知名度の低い大学は広報対策によってその明暗が分かれていきます。「学生に選ばれる大学」になるために、これからは一括資料請求サイトへの広告出稿だけでなく、さまざまなメディアの選択が重要になってくるといえるでしょう。

これからの大学広報が重視されていること

情報や資料を提供するだけの「一方通行の広報」では受験生のニーズを満たせず、なかなかその先のステップに結びつきません。受験を控える高校生と密にコミュニケーションをとりながら、一緒に進路を考える、進路を決めやすいようにサポートするといった「身近な味方」という存在になりながら「背中を押してあげること」が大切です。

SNS等デジタルを活用したコミュニケーション

学生が直接、気軽にアクションを取ってくれるツールを活用して囲い込むことが大切です。今の学生はメールよりもLINEやTwitterなどのSNS利用が生活の中心にあるため、SNSを使ったアプローチは必須と言えるでしょう。

大学のLINE公式アカウントを導入するのも効果的です。友だちに追加した学生には、オープンキャンパスやイベントのお知らせを配信する、学科の魅力を伝えるコンテンツや入試対策講座などの学べるコンテンツを配信することで、大学や学部の魅力をアピールできます。

高校生をサポートしながらアプローチ

SNSや動画を使ったコンテンツ配信も有効ですが、受験を控える高校生をサポートしてくれる存在になっておくのも効果的です。在校生に協力してもらい、イベントなどの交流を通じて高校生が知りたい情報を直接伝えてもらうと良いでしょう。

また、さまざまなプログラムを通じて「自分が将来やりたいこと」を見つけるきっかけをつくり、キャリア形成をサポートしていくことで、早い段階から志望意欲を育てられます。

大学の広報戦略の基本ポイント

入学希望者を増加させることが前提

少子化が進む日本において、まずは一定数の入学希望者を確保することが求められます。そもそも入試希望者が集まらないと、大学の存続さえ危うくなってしまうからです。

これからの大学広報では、いかに「この大学に通いたい」と思わせられるかがカギ。大学のイメージ向上につながる情報をこまめに発信し続け、地道なブランディング活動を行うことが大切です。

ブランドイメージを構築する

大学のブランドイメージは、最適な入学希望者を集める「武器」になる反面、受験生によっては「自分が抱いているイメージと合わない」だけで入試希望から遠ざかるリスクも持ち合わせています。WebサイトやSNSなどを活用して自校の魅力を多面的にアピールし、ミスマッチを防ぎながら受験生にアピールしていきましょう。

大学自体の認知度を向上させる活動

ブランドイメージを構築する前に、まずは大学の存在自体を知ってもらう必要があります。大きなメディアでの広告出稿を検討したりイベントに出展したりと、サイトやSNS以外のツールも活用してみましょう。さまざまなメディアでの露出を高めることで、認知度アップにつながっていきます。

実際の大学の広報活動で気を付けるべきポイントとは

実際の大学の広報活動で気を付けるべきポイントとは

学生のニーズを知る

専攻できる分野や留学プログラムがあるか、就職先の業界はどこか、交通アクセスは便利かなど、進学先を決定するポイントは学生によってさまざまです。学生が大学に求めているニーズを把握するために、在校生へアンケート調査をとってみることをおすすめします。次に迎え入れる生徒のニーズに沿った広報ができるよう、あらかじめ準備しておきましょう。

ブランドイメージを統一する

WebサイトやSNS、大学案内やパンフレットなど、広報で使うツールのイメージカラーやベースデザインを、同じイメージに統一しておくことをおすすめします。

ブランドイメージを統一した広告を発信し続けることで「この大学らしいな」と学生のイメージを定着させることができ、ブランディングが確立されていきます。

実際に、プロのデザイナーを起用してロゴマークやスクールカラーを一新するなど、ブランディング確立のためのアクションを起こしている大学もあります。

教員・職員の意識統一を図る

大学のブランドイメージを統一していくには広報という外部発信だけでなく、大学内部にも自校のブランドイメージを浸透させておく必要があります。自校のイメージを広げてくれるのは広告だけではありません。

ふとした教員・職員と学生との接触によって自校のイメージがSNSや口伝えで情報が拡散する可能性もあることを想定すると意識統一しておく必要が出てくるでしょう。

学生活動も交えた広報

広報活動で伝える情報は、受験生にとって魅力的であることが大切です。研究成果や学生活動、地域連携事業など、大学ならではのコンテンツを工夫して発信しましょう。大学内で活躍している学生コンテンツは、受験生が入学した後の自分をイメージさせるために役立つ材料でもあります。

大学の強みを把握しておく

大学をPRする上で大切なのは「自校の強みは何か」を把握しておくことです。他校にはない魅力を発信していくことで、学生に興味を持ってもらう可能性が高まります。

同じ分野を学べる大学や有名大学、近隣の国公立大学などを「競合」と捉えて、細かく調査・分析してみましょう。学べること、キャンパス内の環境や設備、立地、イベントやサークル、卒業後の就職先などを比べて、他校にはないポイント、他校よりも魅力的なポイントを明確にしていきます。

自校の強みを把握した後には、その強みを知ってもらうために、ポジショニングメディアなどの展開も有効となります。
ポジショニングメディアについて、より詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。

欲しい受験生を増やせる
ポジショニングメディアとは

他大学と差別化してアピールする

有名校に人気が集中するなかで受験生に興味を持ってもらうためには、大学にこれといった特徴がなくてはいけません。他校では学べないこと、他校では過ごせない魅力的なキャンパスライフなど、強みや特徴を明確にしたら、その強みを広報に活かします。実際に「1年次からゼミを受けられる」という特徴を広告で全面的に打ち出し、訴求につなげている大学もあります。

自校が勝てる市場で広報リソースを注力する

成功する戦略には、必ず勝てる市場を見つけ出してリソースを投下することが大切です。
特に競合他校が密集しているような市場や広報力が強い競合校が注力している市場であれば避けた方がよいでしょう。

自校の強みや今の生徒から選ばれた理由を分析して、どんな市場がもっとも自校と合うのかを分析する必要があります。このような考え方をバリュープロポジションといいます。

大学広報に必要なのは「バリュープロポジション」

バリュープロポジション

バリュープロポジションとは、日本語で「提案できる価値」という意味合いです。つまり、学生にとっては「入学することで得られる明確な利益」のことを指します。自分の将来が決まる大事な場面に、「何となく良さそう」と理由で進学先を決める学生は少ないでしょう。

提案した大学の「価値」が学生のニーズとマッチしたとき、はじめて「この大学でないとダメだ」という強い動機づけになり、入学希望者を増やすことにつながるのです。

ここでいう大学のバリュープロポジションとは「他校が提供できていないこと」「自校がニーズに合わせてこたえられること」「学生が求めていること」がすべてマッチした状態のことです。

これまでの大学広報で「一番売りにしていたこと」が、学生のニーズからズレていないか、いま一度振り返って再検討してみることも大切です。

大学の広報戦略事例

大学の魅力を少しでも知ってもらおうと、どんなにWebサイトや大学パンフレットで記載しても、情報に気づいてもらえなければ意味がありません。これからは、情報発信に気づいてもらう仕組みづくりが大切です。SNSを使って学生にダイレクトに情報を届ける方法も有効ですが、やはり、はじめに興味を持ってもらわないと、「友だち登録」さえもしてくれず、一定数以上の学生には届かないでしょう。

そこで、まずは社会からの話題性を集め、学生に興味を持ってもらう戦略をとっている大学もあります。積極的に産学連携のプロジェクトを行っている事例を紹介しましょう。

話題性を広報に活かした成功事例

東北芸術工科大学

地元の民間企業と連携した活動に在校生が積極的に参入することで、話題性をつくり大学の「強み」を分かりやすく可視化しています。

  • ショッピングモールの社員食堂の壁画制作
  • 老舗旅館の一室のリノベーションを担当する
  • 地元ブランドの飲料のパッケージデザイン担当
  • ブランドと共同で建築パッケージをデザインして製品化
  • 地域のお祭りのシンボルマークデザイン・グッズ制作
  • 日本酒の商品コンセプトや販売戦略、パッケージデザインまで担当
  • 温泉郷と協力してアートプロジェクトを開催
  • 地元プロバスケットボールチームのマスコットキャラクターデザイン

このような取り組みを積極的に行うことで、高校生に「大学で何を学べるのか」「どんな分野で活かせるか」ということが具体的に伝わり、卒業後に働くイメージも湧きやすくなります。
大学の認知度を社会全体に浸透させつつ、大学の魅力や強みをうまく伝えている成功事例のひとつです。

近畿大学

「近大マグロ」として社会的に話題になった養殖マグロ研究のイメージを、そのまま広報に活用してブランドイメージを確立したのが近畿大学です。マグロやナマズの画像を大きく配置したグラフィックと、「パチモン」という関西らしいワードを用いたキャッチコピーを採用。この大胆で秀逸な広告は、大学広報ながら新聞やテレビ、広告会社などが主催するさまざまなアワードで賞を受賞し、広告メディア業界からも注目を浴びました。

また、願書請求のオンライン化にあたり「近大へは願書請求しないでください。」という目をひくキャッチコピーで新聞に広告を掲載し、ふたたび話題となりました。あえて気になるキャッチコピーで広告を面白くしたことで、話題を作りつつ、ペーパーレス化にも成功しています。

早稲田大学

早稲田大学は、学生向け広報誌「早稲田ウィークリー」を2016年4月からWebへ移行し、在学生の活躍や学生生活の紹介、教授のコラムなど多様なテーマで発信しています。

特徴的なのは、自校のPRだけでなく社会性のあるニュースも発信している点です。そのため、ニュースサイトやキュレーションサイトで取り上げられる可能性が高くなり、大学のサイトにアクセスする人が増えます。

最終的には、大学自体のファンも増える効果的な流れを実現しています。オウンドメディアで多様な情報を発信することは、大学や専門学校の規模によってメリットの有無が異なるため、規模を踏まえて検討する必要があります。

大学がやるべき広報戦略まとめ

大学の広報戦略では、大学の「独自の強み」を分析して明確にし、その強みを学生のニーズに沿った形でいかに魅力的に伝えられるかが重要です。また、戦略を練る際に「バリュープロポジション」を意識することで、気づいていなかったターゲットのニーズ、売りにしていたこと・提供していた価値とニーズとのズレが鮮明になり、アピールできていなかった価値を発見することにもつながっていきます。

「この大学でしか学べない=この大学に入りたい」と思ってもらえるように、バリュープロポジションの考え方に沿って戦略を立ててみてください。

「自校の強みがわからない」「思ったように学生が集まらない」とお悩みのご担当者様、広報戦略・マーケティング戦略で課題を感じている方は、ぜひ弊社までご相談ください。豊富なノウハウと集客実績をもとにサポートさせていただきます。

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