事業所が介護サービスなどの請求業務を、専門の代行会社にアウトソーシングできる介護保険請求代行サービス。介護保険請求代行サービスを利用するメリットには、「自社の負担を軽減できる・人件費を最適化できる」ことが挙げられます。代行を依頼すれば、専門のプロがさまざまな業務を代行してくれますので、自社の負担を大幅に軽減できます。
キャククルでは、介護保険請求代行サービスを取り扱う企業の特徴や選ぶべき理由、導入事例などと併せて、メリット、選び方などについても解説しています。
介護保険請求代行サービスの一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
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マキトル |
実績記録票を送るだけ。実績精査からケアマネ報告・返戻対応まで一気通貫で対応
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北日本ケアサポート |
障がい福祉請求代行サービスを提供、プロの専門集団が業務をスリム化・効率化 |
障害福祉給付費請求代行センター |
月々5.5千円から利用できる国保連への給付費請求代行サービスを提供 |
ベスト介護 |
メンテナンスやサポートにかかる費用、パソコン、請求ソフトも不要 |
介護請求.net |
事業所のバックオフィスとして業務を代行、低価格で利用できる |
knowbe |
国保連請求、実績記録などを一元管理、集計作業、帳票の作成も自動で行える |
ケアチーム |
最短1週間で請求業務の体制を構築 |
らくらく介護事務代行 |
返戻時の再請求や月遅れ請求にも対応し、業務負担を軽減 |
テレッサmobile訪問介護請求代行サービス |
LINEを活用した簡単な記録管理で請求作業を効率化 |
ひだまり事務所 |
返戻・査定の原因調査&再請求にも追加料金なしで対応 |
介護保険 請求代行サービスとは
介護保険請求代行サービスとは、介護施設や事業所が、専門の代行会社に介護サービスなどの請求業務をアウトソーシングするサービスのこと。そうすることで、事業所側の請求業務にかかる負担を軽減でき、本来の業務に集中できるようになります。そうなれば、利用者に対する介護サービスの提供の質も向上できます。
介護保険請求代行に依頼できる業務には、「介護保険請求などの専門業務・経理や勤怠管理などの一般業務」があります。
介護保険請求などの専門業務
介護保険請求は、公的な保険制度を通して、介護サービスを利用する人が自己負担する費用を軽減し、適切な支援を受けるために欠かせない仕組み。たとえば、高齢者や身体障がい者などが利用する訪問介護、施設介護などの介護ケアサービスについての費用を、国民健康保険団体(国保連)に請求する手続きのことなどがあります。
具体的には、下記のようなものがあります。
- 書類作成:介護保険請求書、サービス提供状況報告書、助成金申請書などの各種申請書や報告書作成
- 手続きサポート:介護保険請求書の必要な書類の整備、提出期限、請求対象となるサービスの選定におけるサポート
- 返戻サポート:介護保険請求金額が誤った額で支払われた際、返戻手続きをサポート
- データ管理サポート:介護保険請求に関するデータを適切に管理し、必要な時に確認できるようにするための仕組みづくりや、プロセスのサポート
請求業務は、ある程度の専門知識も必要です。事業者が介護保険請求などの専門業務をアウトソーシングすれば、手間のかかっていた業務を効率化できます。
経理や勤怠管理などの一般業務
介護保険請求代行サービスには、介護保険請求などの専門的な業務の他にも、経理、勤怠管理などの一般的な事務業務もアウトソーシング可能です。
具体的には、下記のようなものがあります。
- 経理業務:給与計算、収支の記録、会計処理など、経理関連の業務サポート
- 勤怠管理:スタッフの勤務時間、休暇の管理などの労務管理のサポート
以上の他、利用者からの問い合わせや、さまざまな要望に代わりに対応したり、マーケティング活動のサポートを行ったり、サービスの広報などを行ったりするなど、幅広い業務をサポートしている専門の代行業者もいます。
介護保険請求代行サービスはどんな事業所で利用されている?
介護保険請求代行サービスは、次のような介護事業所で導入されています。
- 通所介護(デイサービス)
- 訪問介護
- 居宅介護支援事業所
- 福祉用具貸与事業所
- グループホーム
特に、スタッフの人数が限られ、事務専門の職員を常駐させるのが難しい小規模事業所では、請求代行の導入メリットが大きいとされています。また、介護報酬の改定や法令変更への対応が追いつかず、事務負担が膨らんでいるケースでも、外部の専門会社によるサポートが役立ちます。
介護保険請求代行サービスを提供する会社の種類
介護保険請求代行サービスを提供する会社には、以下のような種類があります。
- 医療・介護系の事務代行専門会社:請求書類の作成や返戻対応、会計ソフトの入力など、幅広く対応。
- 介護ソフト提供会社(IT企業):自社のソフトウェアと連携して請求業務を代行するため、データ連携に強みあり。
- 会計事務所・個人事業主:小規模な事業所向けに柔軟な対応をしてくれることが多く、コスト面でもメリットがあります。
- 固定月額制:事業所の規模に関係なく、毎月一定の料金を支払う方式。
- 件数ベースの従量課金制:請求件数や利用者数に応じて料金が決まる。小規模施設に適する。
- 売上連動型:請求金額の一定割合を報酬とする方式。成果に応じた支払いが可能。
- ハイブリッド型:基本料金+件数ベースなど、複数の課金方式を組み合わせた形式。
- 外部委託コストがかかる:件数や業務範囲によっては、自社内製よりも割高になることがあります。
- 請求ノウハウが社内に残らない可能性:完全に外注してしまうと、将来的に自社で対応できなくなる恐れもあります。
- 情報連携やセキュリティ管理が必要:利用者情報を外部に共有するため、情報漏洩リスクや管理体制の確認が必須です。
- プライバシーマーク(Pマーク)やISO27001などの取得状況
- データ送信の安全性(暗号化通信、VPN、パスワード付きファイルなど)
- 紙媒体の管理ルールや保管体制
- データのバックアップや災害時対応
提供会社ごとに得意分野や対応範囲が異なるため、自社のニーズに合った事業者を選ぶことが重要です。
介護保険請求代行サービスの料金体系と選び方
請求代行サービスの料金は、以下のような体系で設定されることが一般的です。
また、「初期費用」や「返戻対応費用」などのオプション料金が発生する場合もあるため、契約前に詳細を確認することが大切です。
介護保険請求代行サービス活用時におけるスタッフ教育と社内連携の重要性
介護保険請求代行サービスを導入する際には、すべての業務を委託先に任せる「丸投げ」状態にするのではなく、社内にも一定の知識やノウハウを残す意識が重要です。たとえば、請求処理の基本的な流れや対応すべき書類の種類を、社内スタッフがある程度理解しておくことで、突発的なトラブルや緊急対応にも柔軟に対応できるようになります。
日々の業務の中でも、請求業務に関する進捗状況や返戻対応について、月に一度程度の定例ミーティングを設けて情報を共有する体制を整えることで、委託先とのスムーズな連携が可能になります。また、スタッフの教育においても、研修プログラムの一環として介護保険請求の基礎知識を組み込んでおくと、組織全体の理解度が深まり、運用の安定にもつながります。
このように、外部サービスを活用しながらも、内部のリテラシーを高めていく仕組みを構築することが、長期的な視点で見たときの安定的な運営や、将来の人材育成にとっても有効です。
介護保険請求代行サービス導入に関するよくある質問
Q1. 介護保険 請求代行を導入するメリットとは?
介護保険 請求代行を導入するメリットには、「自社の負担を軽減できる・人件費を最適化できる」点が挙げられます。 請求業務を含めた介護事務は、手間や時間がかかる煩雑なものが多いため、他業務が圧迫されたり、残業が増えたりして、人手不足が慢性的に続いてしまうことがあります。そんな介護業界では、うまく運営できていない事業所も多くあるようです。
介護保険請求代行サービスを利用してアウトソーシングすれば、介護業界における専門知識が豊富なプロが、幅広い業務を代行してくれます。そのため、自社の負担が大幅に軽減できるだけでなく、職場環境を改善することにもつながります。そうすれば余裕が生まれ、サービスの質をより向上させたり、リソースを新しい施策に割いたりするといった、これまでできていなかったことにも取り組める可能性があります。
また、代行を依頼する場合には利用料金が発生しますが、ほとんどの場合、自社で専門スタッフを雇用するよりも低価格で利用可能です。アウトソーシングで必要な業務だけを依頼すれば、必要な費用だけを支払えばいいのです。
そのため、人件費を最適化できますので、無駄のない安定した経営を行えるようになります。
Q2. 介護保険請求代行サービス導入時の注意点とデメリットとは?
請求代行サービスの導入には多くのメリットがありますが、以下のような注意点やデメリットも理解しておく必要があります。
自社フローとの整合性:委託先の標準的なやり方と、自社独自の業務手順が合わないケースもあります。
Q3. 介護保険 請求代行の選び方のポイントとは?
介護保険請求代行サービスの選び方のポイントには、「対応範囲・セキュリティ体制・納期」があります。
依頼する業者によって、代行できる業務が違ってきますので、契約した後で「この業務は対応できない」となれば、意味がありません。そのため、介護保険請求代行サービスを検討する際は、まずは自社の何をアウトソーシングするのか、ニーズを満たせる業者を選ぶ必要があります。
また、介護保険 請求代行では、業務上、非常に重要な情報を取り扱いますので、セキュリティ体制についても万全でなければいけません。不正利用や外部流出、情報保護の取り組みについても、以下のような点に注意し、細心の注意を払ってチェックするようにしてください。
さらに、納期についても、万が一トラブルが発生してしまった場合にも対応してもらえるかどうか、十分確認しておく必要があります。
さらに、レセプトは、毎月の期限が決められていますので、書類を送付するなどしてからの対応が早く、正確に処理してくれる業者なら、安心して依頼できます。
介護保険請求代行サービスの導入を考えている方は、本ページに掲載している「介護保険請求代行サービスの早見表」をご覧ください。
介護保険請求代行サービスのまとめ
介護保険請求代行サービスとは、それぞれの事業所が、介護サービスなどの請求業務を専門の代行会社にアウトソーシングすることをいいます。そうすることで、請求業務の負担を軽減できるだけでなく、本来の業務に集中できますし、利用者への介護サービスの提供の質を向上させることにもつがなります。
介護保険請求代行サービスに依頼できる業務には、介護保険請求などの専門業務、経理や勤怠管理などの一般業務があり、代行するメリットには、「自社の負担を軽減できる・人件費を最適化できる」ことがあります。
請求業務などを自社で行う場合、本来の業務が圧迫されてしまったり、残業が増えてしまったりして、モチベーションを保つのも難しくなります。そこで、介護保険請求代行サービスを利用して請求業務をアウトソーシングすれば、専門のプロが幅広い業務を代行してくれますので、自社の負担が大幅に軽減できます。
そうすることで、職場環境改善にもつながり、新しい取り組みを行う余裕も生まれます。また、必要な業務だけを依頼して、必要な費用だけを支払えば、人件費の最適化も可能です。
サービスの選び方のポイントとしては、代行できる業務の対応範囲を確認し、自社のニーズを満たせるかどうかもしっかりチェックしておいてください。また、素早く正確に行ってくれるか、セキュリティ体制が万全かどうかも、重要なポイントです。
介護保険請求代行サービスを導入する際は、メリットをしっかりと確認するとともに、選び方についても理解しておいてください。
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- 本記事は、2024年2月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。