顧客に向けてメール配信をする際に、宛先のピックアップやメール文面の作成、送信作業を手動で行っていると時間がかかりすぎます。最適なタイミングを逃し、売上の機会を損失するケースも少なくありません。メールマーケティングに課題を抱えている企業におすすめしたいのは、メール配信システムです。
メール配信システムは、簡単にメールを作成し、一斉配信できるツール。顧客の関心度に合わせたステップメールの設計もできます。ここでは、格安で利用でき、メールマーケティングの成果をアップする格安なメール配信システムについてまとめました。
格安メール配信システムの一覧表
ここでは、各社が提供する格安なメール配信システムを一覧で紹介しています。自社に合った機能や料金プランのツールを選ぶことが大切です。一覧表を参考に、自社にぴったりの格安なメール配信システムを見つけてください。
会社名 | サービスの特徴 |
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WiLL Mail |
配信量に合わせた料金体系で無駄なコストが発生しないメール配信システム
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アララ メッセージ |
豊富な機能と低価格を両立したメール配信システム
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AutoBiz(オートビズ) |
長年のメール配信実績による高い到達率を実現 |
める配くん |
マニュアル・動画・電話・メールでの手厚いサポートを用意 |
配配メール |
初心者でも成果につながるシンプルな設計 |
Cuenote FC |
必要な機能の標準装備と大量配信が可能なメール配信システム |
コンビーズメールプラス |
適したプランを選べるシンプルな料金体系 |
さぶみっと!メール配信 |
個人でも利用しやすいリーズナブルな料金設定 |
blastmail |
使われている機能だけを厳選して使いやすさを追求したメール配信システム |
ベアメール |
高速配信・高到達率を実現する2つのサービスを提供 |
メール配信システムとは?
メール配信システムとは、いわゆるメールマガジンの配信など、メールの一斉配信やステップメールなどのメールマーケティングを効率化するためのツールです。一斉メールの他にも個別配信も可能。ツールを導入することで、ステップメールのシナリオ作成やターゲティングなどの効率が向上するため、担当者の負担が軽減します。
メール配信において重要なのは、到達率です。最近のメールは、迷惑メールに振り分けられるだけではなく、そもそも相手のメールアドレスまで届かずブロックさせるシステムになっていることが少なくありません。
メール配信システムなら、ブロックされないようにシステムを構築しているものが多く、メールの到達率アップ、ひいてはメールマーケティングの成果を最大化できます。
メール配信システムを導入するメリット・デメリット
大量のメールを高速配信できる
メール配信システムのメリットのひとつが、大量のメールを配信できることです。大量のメールは、配信に時間がかかってしまうケースが少なくありません。通信の安定性が高いメール配信システムを活用することで、スムーズにメール配信が進みます。
もちろん、手動で配信する労力とは比較にならないほど、簡単に送信可能です。一件ずつ手動で送信していた企業では、メール配信業務の時間を90%以上削減できたというケースもあります。
メール到達率がアップする
メールマーケティングの敵は、ブロックです。メールは、相手が使用しているメールサーバーによって到達しないことがあります。各メールサーバーでは、迷惑メール判定基準があり、迷惑メールボックスはおろか、メールアドレスの前でブロックしてしまうことが少なくありません。そもそも相手に届かないメールは、開封されることはありません。メールの到達率は、メール配信において、最重要事項と言えます。
メール配信システムは、メール到達率を上げるための工夫を凝らしているシステムが多いです。正当なドメインから送信されているかを判断するSPFや電子署名をもとに正当なドメインから送信されているかを判断するDKIMといった送信ドメイン認証の取得によって不達のリスクを回避できます。
ただし、メール配信システムによっては、逆に迷惑メール扱いになる可能性がある点がデメリットです。メール配信システムにも様々なものがあり、必ずしも到達率が高いサービスばかりではありません。メール配信システムを利用しているユーザーに迷惑メールを配信する業者がいると、そのシステムを利用しているユーザーすべての到達率が悪くなることも。メール配信システムの質を判断することが大切です。
シナリオ設計が可能
メールテンプレートなどを活用し、メール配信のシナリオ設計が可能です。読者の心理段階に応じたシナリオを設計することで、成約率のアップも期待できます。カゴ落ちした数日後にメール配信をすることで、購入意欲を取り戻すといった施策など、活用方法はさまざまです。
あらかじめシナリオを設計しておくことで、メール配信を自動化でき、業務の効率化にもつながります。毎回メールの文面を考える必要がなく、メールの送信漏れも発生しません。
メール送信後の効果測定ができるのも、メール配信サービスのメリットのひとつです。到達率・開封率・クリック率・コンバージョン率を確認することで、次回以降のメール配信の改善につながります。
コストがかかる
メール配信システムを利用する際は、コストがかかります。サービスによっては初期費用がかかることもあるため、導入時は、費用をチェックしましょう。機能性が充実しているメール配信システムは利用料金が高く、シンプルな機能なら料金が安い傾向があります。自社でサーバーなどの環境を用意するオンプレミス型での導入は、最も導入コストが高い方法です。
システムを利用する際にコストがかかることは当然ですが、利用目的や利用頻度、配信数などによっては、無駄にコストがかかる料金設定も存在します。自社に必要な機能とコストの兼ね合いを考慮する必要があります。
効果を上げるにはノウハウが必要
メール配信システムを利用すると、簡単にメールを作成できます。簡単に作成できるシステムは、HTMLなどの知識が必要ない反面、カスタマイズ性には乏しいです。エンジニア向けのシステムは、カスタマイズ性が高い反面、プログラミングの知識を要します。
一般的には、簡単にメール作成可能なシステムを選ぶことが多いですが、メールを簡単に作成できても、成果が出るメールを作成できるかは別の話です。顧客心理に寄り添ったきめ細やかな設定ができてはじめて、メールマーケティングは成果が出ます。
また、メール配信のデータを提示してくれるシステムが多いですが、数字を扱うノウハウがなければ、活用できません。
メール配信システムは、ノウハウがない人でも成果が上がるようなテンプレートが用意されていたり、サポート体制が構築されていたりします。ノウハウに自信がない場合は、サポートが充実しているシステムを選ぶと安心です。
メール配信システムを導入する際の注意点
利用目的を明確にする
メール配信システムを導入する前に、利用目的を明確にしておくことが大切です。メール作成の効率化が目的なのか、メールマーケティングの効果検証を重視したいのかなど、目的によって、選ぶべきシステムは異なります。
「何のためにメール配信を行うのか」「何のためにシステムを導入するのか」「現在の課題は何か」を洗い出し、方向性を固めておくことで、導入後の活用がスムーズになります。
配信数の計画を立てる
メール配信システムの料金は、登録メールアドレス数や配信数、アカウント数によって決まることがほとんどです。プランによって制限がかかるため、配信数の計画はツール選びの重要なポイントになります。
メール配信システムの料金プランは、定額と従量課金の2種類です。定額制は、追加料金がかからないため毎月のコスト管理が簡単。しかし、配信数が少ない場合はコストに無駄が発生します。たくさん配信したいときに制限がかかる可能性もデメリットです。従量課金の場合は、配信数に応じて料金が変動するため、コスト管理は複雑になりがち。しかし、配信数が少ない月でも無駄な費用が発生せず、配信数が多い月でも制限がかかりません。
どちらがいいかは配信計画次第です。メール配信の活用方法を具体的に計画することで、適切なツールを選択できます。
必要な機能が搭載されているかチェックする
メール配信システムごとに、搭載されている機能は異なります。基本的なメール作成機能の他に、ステップメールの作成は可能か、シナリオはどれくらい作成できるか、開封率の計測は可能か、迷惑メール入り対策はできているかなど、自社が必要とする機能が搭載されているか確認しましょう。
メール配信の目的や利用方法によっては、あまりに機能豊富でも持て余す可能性があります。使いこなせない機能は、ないのと同じです。機能におぼれて活用できないなら、機能を絞ったシンプルなツールからスタートするという選択肢もあります。
機能と同時に確認したいのは、操作性です。システムに不慣れでも扱いやすい設計になっているか、確認しましょう。システムの知識がない担当者が操作する場合は、アイコンなどが分かりやすく、直感的に操作できるシステムをおすすめします。
サポート体制をチェックする
システムの不具合が発生した際や使用方法に不明点が発生した際に備えて、サポート体制もチェックしておきた事項です。特に操作に自信がない場合は、メールやチャット、電話でのサポート体制を重視してください。
サポート内容を確認する際に注意したいのは、対応言語です。英語のみのサポートというシステムもあります。日本語に対応しているか注意しましょう。
イベント等のメルマガを配信する場合、予定の日時に送信できないと、利益の損失につながりかねません。いつでもすぐに相談できる体制が整っているシステムが安心です。
メール配信システム選びのポイント
配信量によって料金プランの切り替えが可能
メール配信システムを選ぶ際に、ポイントにしたいことのひとつは、配信量によって料金プランの切り替えができることです。
季節や月によって配信量に差がある事業がほとんど。イベントやセールの時期は配信量が増え、閑散期は配信量が減ります。こまめに料金プランを見直せるシステムなら、コストの無駄がありません。
シンプルな操作で多彩なメール作成ができる
メール配信システムを選ぶ際は、操作はシンプル、作成できるメールは多彩という点にも注目したいです。
誰でも簡単に扱える操作性は、メール配信業務の効率化に貢献してくれます。簡単に作成できるだけではなく、作成できるメールのバリエーションの豊富さもポイント。送信先や用途に応じたメールを作成できれば、活用の幅が広がり、効果的なメールマーケティングが実現します。
まとめ
メール配信システムは、メールマーケティングの成果を高め、メール配信業務の効率化を実現するツールです。配信量による料金設定が多く、固定料金と従量課金制があります。時期によって配信量が変動する事業なら、こまめに料金プランを変更できるシステムがおすすめです。
メール作成業務の負担を減らすなら、シンプルな操作性も重視したいところ。操作がシンプルでも機能が充実しているメール配信システムなら、やりたいメールマーケティングの実施が可能です。自社のメール配信目的を明確にして、必要な機能が揃っているツールを選びましょう。
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- 本記事は、2023年10月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。