LINEリッチメニューの成功事例まとめ|今すぐ使える実例と効果
最終更新日:2025年06月11日

飲食や美容、金融など来店・契約行動がゴールになる業種では、“タップ一回”で目的ページへ誘導できる リッチメニュー が成果のカギを握ります。
本記事では 成功事例10選 と 失敗事例 を解説します。
リッチメニューで成果を上げる3つの原則
リッチメニューはタップ率や予約率を大きく引き上げ、KPI達成を強力に後押しする武器にもなります。実際に、LINE公式サイトで紹介されている成功事例では、リッチメニューの設計・運用を見直すだけで、クリック率やCVR(コンバージョン率)、さらにはリピーター獲得まで好転させた企業が数多く存在します。
では、何が彼らの成果を支えていたのでしょうか?
この記事では、リッチメニューで成果を上げるための本質的な「3つの原則」と、その原則を体現する成功事例を詳しく解説していきます。
原則① ゴールから逆算した導線設計
Apple Ivy:5分割+クーポン集中導線
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/case-study/line-official-account/appleivy/)
あっぷるアイビー(飲食)は、5分割レイアウトの上段をクーポンに絞り込み、クリック率が1.3倍、総クリックの約8割がクーポンに集中しました。来店回数別にクーポン種別を出し分け、再訪率も向上しています。
タカラトミー:属性別メニュー着せ替えでLTV向上
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/case-study/line-official-account/takaratomy/)
玩具メーカーのタカラトミーは、友だち追加時に「興味のあるブランド」をアンケートで取得し、回答結果に応じてリッチメニューを6種類に着せ替えできる仕組みを実装。その結果、HPやオンラインショップへのLINE経由送客率は、週次でメルマガやSNSを上回る数値を記録し、友だち数は開設から2か月で8万人から22万人へ急増。
実装ヒント
- クーポンや予約など 一次KPI に直結するボタンを左上(視認性最大領域)へ。
- 外部LPはスマホ最適化+LINEログイン連携で入力負荷を削減。
原則② 業種に合った情報階層とUI
A’z hair:4ボタンで予約 & EC 誘導、ブロック率8〜9%
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/case-study/line-official-account/azhair/)
美容サロン A’z hair は「予約・メニュー・EC・クーポン」の4ボタン構成。定期的なレイアウト更新で飽きさせず、ブロック率を 8〜9 %に抑制しています。
タウンワーク(株式会社リクルートジョブズ):バイト検索条件を並べたリッチメニューで応募数79%増
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/case-study/line-official-account/townwork/)
「短期」「単発・1日OK」「平日のみOK」「日払い」など、ユーザーが最も関心の高い条件を8つのボタンに集約。ワンタップで該当求人一覧へ遷移できる導線を設計した結果、リッチメニュー経由のタップ数は20%増加、応募件数は79%向上。
バロックジャパンリミテッド(アパレル):リッチメニューのセグメント出し分けでEC売上倍増
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/case-study/line-official-account/baroque/)
アパレルブランドを展開するバロックジャパンリミテッドでは、リッチメニューをユーザー属性やID連携状況に応じて自動的に切り替える仕組みを構築。友だち追加後・LINEログイン未連携のユーザーには「友だち登録&ログイン誘導」メニューを、ID連携済みユーザーには「新作一覧」「カートを見る」「クーポン」「店舗検索」などEC直結ボタンを表示。リッチメニュー経由のEC売上が、導入前後で月間1,000万円→2,000万円に倍増。
星の国商事(化粧品小売):ポイントカード連携で客単価123%
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/case-study/line-official-account/hoshinokuni/)
北海道で化粧品専門店を展開する星の国商事は、ポイントカード・POSレジ・カウンセリングカルテなどをLINE上で一元管理。リッチメニュー内に「星の国ポイントカード」ボタンを常設し、ポイント残高やクーポンを参照できるUXを実現。年間2回以上購入する会員比率が30%から65%に倍増し、ユーザー単価は123%に向上。
第一生命保険(保険):大型CTAで資料請求CV率6倍
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/case-study/line-official-account/daiichiseimei/)
第一生命は、LINE公式アカウントでの資料請求キャンペーンにあわせ、リッチメニューに「生涯設計プラン」「資料請求」など一次CVボタンを通常の4倍サイズで設置。その結果、メッセージ配信と組み合わせた施策期間中におけるCV全体の22.6%がリッチメニュー経由となり、さらに通常設置時比で申込数が前月比6倍に急増。LINEならではの継続的な接点を活かし、メール配信比でCV率が8倍、開封率も約2倍という成果を達成しています
実装ヒント
- 業種・ユースケース(求人検索、残高照会、メニュー閲覧など)ごとに最適なボタンを並べる。
- 更新停止期間が長いと情報鮮度が落ち、信用低下に直結するので要注意。
- MAツールとLINE APIを組み合わせ、リッチメニュー出し分けや配信フローを自動化すると、少人数体制でも高頻度配信が可能。
原則③ KPIで改善サイクルを回す
LINE公式アカウントの代表的なKPIとして「クリック率」「予約(CVR)」「ブロック率」があります。下記は、LINE公式サイトに掲載された事例をもとにまとめた業種平均と、改善目標の目安です。
参照元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/case-study/)
指標 | 業種平均 | 目安(改善目標) |
---|---|---|
クリック率 | 10%前後 | 15%以上 |
予約(CVR) | 2–5% | 6%以上 |
ブロック率 | 10–12% | 9%以下 |
チェックポイント
- 配信メッセージと同日にメニューを差し替える:メッセージを読んだ直後に関連性の高いメニューが目に入るため、クリック率アップにつながります。
- ABテストは7日間固定で実施:短すぎると母数が不足し、長すぎると環境変化(他施策や外的要因)の影響を受けやすくなるため、7日間をひとつの基準としましょう。
- 無料計測ツールを活用する:①LINE公式アカウント管理画面の「分析レポート」から「リッチメニュー表示数・クリック数」を集計②リッチメニューからWebサイト誘導するなら、GA4でイベント計測
継続的な改善やKPI管理を自社で担うのが難しい場合は、リッチメニューの設計から分析・改善まで支援してくれるLINE運用代行サービスの活用も選択肢です。
各社の対応範囲や費用感を比較して、目的に合った支援を見つけましょう。
失敗事例に学ぶ―やってはいけない4つの落とし穴
落とし穴 | 影響 |
---|---|
更新放置(半年以上) | 情報鮮度低下 → ブロック率上昇 |
画像だけでテキストなし | アクセシビリティ低下 → 離脱 |
外部LPがPCレイアウト | 読み込み遅延 → 離脱 |
クーポン乱発 | 客単価下落 & ブランド毀損 |
対策
- 目的ボタン3つ+補助導線3つ以内に収め、毎月1回はA/Bテストを実施する。
自社に取り入れる方法|すぐ真似できる作成・運用ステップ
STEP1:ツールを選ぶ
- Canvaのテンプレートを活用すれば無料で簡単に作成可能
- LINE公式アカウント管理画面でも作成OK
STEP2:目的別の導線を設計する
- 来店予約→予約フォームへ直結
- 販促→クーポン or 商品ページへ
- 問い合わせ→ トーク or 電話ボタン
STEP3:効果測定と改善
- LINE公式アカウント管理画面「分析」タブから、リッチメニューのタップ数やクリック率をチェック
- 定期的にメニューを更新し、最適化を図る
「デザイン制作や効果的な導線設計に悩む」、「最初から成果を出せる形にしたい」という方は、プロによるリッチメニュー設計や運用支援も検討してみてください。
目的や予算に合わせた支援会社の比較は以下の記事を参考くださいませ。
まとめ
LINEリッチメニューは、ただ設置するだけでは効果が出ません。成功している企業は、ユーザー行動に基づいた設計と、検証→改善のサイクルを丁寧に回しています。まずは自社と近い業種の事例を参考に、メニューを構成してみましょう。そして実際のデータを元に改善を重ねていくことが、成果への近道です。
通常の公式LINEアカウントの機能で成果が得られるリッチメニューが作成できない場合は、LINE拡張ツールの利用も選択肢の一つです。拡張ツールにはリッチメニューをさらに充実化できるデザインオプションや切り替え機能などが搭載されているものも多く、新しい取り組みが可能になります。