SDGsコンサルティング会社のノウハウを元に、SDGsの取り組みを打ち出すべきところに打ち出すことによって、ブランドイメージの向上につながります。
具体的には先進的で優良企業だと認知してもらえ、社会貢献度が高い企業として採用ブランディングにつながることもあります。
副次的なメリットとして、「SDGs登録認証」を受けることで入札やコンペの加点材料になることも。
この記事ではキャククル編集部がSDGsコンサル会社を徹底調査し、「どのSDGsコンサルティング会社にどんな特徴があるのか」をまとめています。
SDGsコンサルティング会社一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
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スリーエーコンサルティング |
SDGsの導入計画・実行・広報・認定証交付までフルサポート
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Drop |
SDGsの基礎知識からノウハウまで幅広く提供 |
ネクストプレナーズ |
400社の支援実績!特に中小企業のSDGs導入支援に注力 |
砺 |
SDGsの理解から導入まで、企業課題に合わせたプランを提案 |
グローバルイノベーションズ |
実践的な取り組み支援や人材育成を提案 |
クロスボーダーコンサルティング |
課題の洗い出しからPDCAまでワンストップでサポート |
タナベコンサルティング |
持続可能なビジネスモデル構築に向けたプロセスサポート |
ネクストプレナーズ |
世界基準の経営戦略を採用するコンサルティング |
肥後銀行 |
中小企業向けの経営を段階的に支援 |
SDGsの定義について解説

SDGsとは持続可能な開発目標のこと
SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略で、読み方はエスディージーズ、日本語では「持続可能な開発目標」と言われるものです。
「持続可能」とは、将来の世代のために地球環境や資源が守られ、今の状態を持続できること、「開発」とは、すべての人が安心して自分の能力を十分に発揮しながら、満足して暮らせることを意味しています。
2019年9月に開催された国連の持続可能な開発サミットで、「2016年から2030年までの15年間で世界が達成すべきゴール」として採択されました。SDGsは17のゴールと169のターゲットで構成さていて、17の目標は世界共通で誰もが分かりやすいようカラフルなアイコンで表されています。
SDGsを取り巻く世界の流れ
SGDsは、企業が取り組み始めたことで大きな流れができました。国連と民間企業や団体が手を結び、健全なグローバル社会を築くために結成されたのが「国連グローバル・コンパクト」。
その国連グローバル・コンパクトが開催した「持続可能な開発のための世界経済人会議」に参加する約200社のグローバル企業がSDGs活動を始めたのをきっかけに、世界中の企業で実施されるようになりました。
日本でも、日本の代表的な企業が所属する経団連(一般社団法人 日本経済団体連合会)が2017年に行動憲章を改定。持続可能な社会の実現に向けて行動すると宣言し、日本国内の企業も積極的にSDGsへ取り組むようになりました。
ちなみに、ロイター通信によると、日本は2023年のSDGs達成度ランキングにおいて21位。総合スコアは79.4点で、トップ3位を占めるフィンランド、スウェーデン、デンマークから6ポイントほど離れています。目標達成している項目は「質の高い教育をみんなに」と「産業と技術革新の基盤をつくろう」で、気候変動の具体的な対策や海・陸の豊かさを守る施策においては主要な課題が残っているのが現状です。

「SDGsの重要性は認識しているけれど、自社で何から取り組めば分からない」という企業に向け、最近ではSDGs分野でコンサルティングを行う会社も登場しています。
SDGsコンサルティングとは何か?

SDGsコンサルティングとは、企業がSDGsに取り組む上で、経営的な視点から助言や提案をしたりSDGsをはじめるサポートをしたりすること。企業に対してSDGsに特化したアドバイスを専門的に行う会社をSDGsコンサルティングと呼びます。
SDGsコンサルティングが必要とされる理由
SDGsは2015年に国連で締結された新しい概念です。そのため、「そもそもSDGsが分からない」という経営者や担当者も少なくありません。理解できたとしても、
- >自社で具体的に何から取り組めば良いのか分からない
- 新しい目標ゆえに、経営に浸透できない
といった課題を抱えている企業も多くいます。また、SDGsは短期的な取り組みではなく、2030年までの長期にわたって取り組む目標です。
収益を圧迫したり生産性を低下したりせず、経営に悪影響を与えないように取り組まなくてはなりません。企業として無理なく続けられる方法を考案するためにも、専門的な視点でアドバイスができるSDGsコンサルティングが必要とされています。
SDGsコンサルティングの具体的な内容
- SDGsに関する研修
- 目標設定の支援
- SDGs戦略の策定
- SDGsの活動成果の発信
SDGsの内容をよく理解できていない企業に対しては、SDGs研修を実施。短期的に全社員にSDGsの基礎を身につける集合研修やe-ラーニング研修を行うケースもあります。
目標設定支援では、企業ごとの事業内容を考慮した上で目標を設定しつつ、達成基準を可視化でKPIの設定などを実施します。
SDGsと経営を統合するために行うのが、経営層を巻き込みながら行う戦略策定です。さらに、SDGsの取り組み内容や成果を社内外に向けて発信するサポートなど、SDGsコンサルティングの内容は多岐にわたります。
SDGsコンサルティングを依頼する際の流れ
SDGsコンサルティングを行っている会社に問い合わせ後、現状把握のためのヒアリングが行われます。
その後、ヒアリングをもとにコンサルタントが取り組みの方向性や戦略内容を提案。コンサルティング内容に納得したら、費用や期間の条件を設定して契約です。正式契約後に実際の取り組みが開始されます。
設定した目標に対し、進捗状況や達成度を確認しながら、必要に応じて戦略の追加や契約延長を行いましょう。
SDGsでコンサルティングを依頼するメリット

企業(団体)がSDGsコンサルティングを依頼すると、以下のようなメリットを得られます。
- 企業イメージの向上…価格に左右されず、商品が選ばれる可能性が高まる。
- 社会課題への対応…将来起こりえる自然災害による事業悪化のリスクが回避できる。
- 事業機会の創出…同じ課題解決を目指すパートナーと新規事業を創る機会が増える。
企業イメージの向上
SDGsに積極的に取り組んでいる企業として世間に知られるので、企業イメージが向上します。消費者に対して印象が良いと、商品・サービスの価格に左右されずに選んでくれる可能性が高まるでしょう。
また、企業イメージの良い企業には優秀な人材が集まりやすくなるため、採用活動においても有利にはたらきます。
社会課題への対応
社会課題に対応することで、将来に起こり得る経営リスクを回避できるようになります。また、社員の働きがいや生産性向上にも繋がり、経営に良い影響をもたらすのもメリットです。SDGsの取り組みが、企業の生存戦略に繋がるとも言えるでしょう。
事業機会の創出
世界的にSDGsに取り組む企業が増える中で、自社も積極的に取り組んでいる旨を積極的に発信することが大切です。
同じ課題を解決したい企業はもちろん、行政やNPOなど、これまでに関わりのなかった団体からも注目されるようになるでしょう。そこから新たな事業機会を得るきっかけになります。
SDGsコンサルティングの費用相場

SDGsコンサルティングの費用は、依頼するコンサルティングの内容や自社の事業規模、担当コンサルタントの数、プロジェクトの期間などによって異なるものです。
また、コンサルタントのレベルによっても単価が変わるため、大まかな費用は「単価×必要期間」で考えます。
大手企業が依頼する外資系のコンサルティング会社であれば、コンサルタントが4名アサインされた1ヶ月間のプロジェクトの場合、コンサルティング料金はおよそ1,500万円~3,000万円と高額です。1時間あたりの料金が10万円になることも珍しくはありません。
中小企業が依頼する場合は月額10万~100万円程度と、依頼するコンサルティング会社によって開きがあります。
- 自社の規模
- 依頼内容
- コンサルティングのレベル
を見合わせて、自社に適切な価格帯のコンサルティング会社を選ぶようにしましょう。
SDGsコンサルティング会社の選び方
ここからは、SDGsコンサルティングをサポートしてくれる際に気を付けておきたいコンサルティング会社の選び方について解説していきます。
- SDGs分野をサポートできるか
- 実績やノウハウを持っているか
- 担当コンサルタントは信頼できるか
SDGs分野をサポートできるか
ひと口にSDGsのコンサルティング会社と言っても、「戦略コンサルティング」「業務改善コンサル」「ITコンサル」など、サポートできる業務内容や専門分野は異なります。
SDGs分野をコンサルティングしているかはもちろん、主にどんな業種・業界のコンサルティングをした経験があるかをチェックして、自社の業種や事業形態に合いそうかも確かめましょう。
実績やノウハウを持っているか
企業のニーズに合わせて適切なSDGsコンサルティングを行えるだけの実績・ノウハウを持っているかを調べしましょう。公式サイトをチェックして、これまで支援した企業実績や事例が公開されているかを確認します。
担当コンサルタントは信頼できるか
同じ会社のコンサルティングでも、担当するコンサルタントの質や相性によって成果が大きく左右されます。契約前の段階で、分かりやすい言葉で話してくれるか、親身に話を聞いてくれるか、知識や経験が豊富なコンサルタントかをチェックして、信頼できそうな担当者についてもらうようにしてください。
SDGsコンサルティングでよくある質問
Q1.SDGsコンサルティングとはどのような業務ですか?
企業がSDGsに取り組む上で、経営的な視点から助言や提案をしたりSDGsをはじめるサポートをしたりすることで、企業に対してSDGsに特化したアドバイスを専門的に行う業務です。主に「SDGsに関する研修」「目標設定の支援」「SDGs戦略の策定」「SDGsの活動成果の発信」などを行います。
Q2.SDGsでコンサルティングを依頼するメリットは何ですか?
企業(団体)がSDGsコンサルティングを依頼すると、「企業イメージの向上」「社会課題への対応」「事業機会の創出」といったメリットがあります。
上手なSDGsコンサルティング会社選びで無理のないスタートを
経営や事業へのSDGs導入は、企業イメージを向上するブランディング効果のほか、社会課題への対応によって経営リスクを回避する、新たな事業機会を創出するメリットがあると分かりました。
SDGsの目標達成までに設けられている期間は2030年までと長期な取り組みが必要です。世界中のさまざまな企業がSDGsを導入する動きを見せており、今後も企業のSDGsは加速すると予測されています。
まだ企業経営でSDGsに取り組んでいない、SDGsと経営の結びつきを作っていないという企業は、これを機にSDGsの取り組みを導入してみてはいかがでしょうか。
- 免責事項
- 本記事は、2023年6月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。