国内大手企業においても、ChatGPTをはじめとする生成AIの導入に乗り出す動きが加速しています。
実際にGMOインターネットグループは、生成AIの活用をグループを挙げて推進した結果、月間9万6000時間の業務時間削減に成功した事例もあります。(※)
生成AIの活用は、企業に大きな変革をもたらす反面、導入には様々な課題があることも事実です。
そこで注目されているのが、生成AI研修です。
生成AI研修とは、ビジネスにおけるAI活用・人材育成を目的として実施される研修のことです。
ここでは、生成AIの導入を検討している企業に向けて、生成AI研修を提供している会社を紹介。
それぞれの生成AI研修には、異なる特徴があります。ニーズや条件に合うサービス選びにお役立てください。
※参照元:TECH+(テックプラス)
生成AI研修サービスを提供する会社の一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
DXHR |
1000以上の学習プログラムをオーダーメイド!業種別・職種別・レベル別にカリキュラムを提供
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AIイノベーションズ |
高いカスタマイズ性を誇るAI研修サービス |
AI研修 |
業種別AI研修や新社員向けAI基礎研修などカリキュラムが豊富 |
1日でわかる生成AI研修 |
機械学習の研究者によって設立された企業のAI研修 |
ビジネスパーソンのための対話型生成AI講座 |
プロンプトエンジニアリングに特化したカリキュラム |
ChatGPTで学ぶ生成AIビジネス活用 |
IT研修サービスを表彰する章を4年連続で受賞している会社 |
生成AI・プロンプトエンジニアリング(ChatGPT)基礎講座 |
基本的な知識からプロンプトエンジニアリングまでカバーするカリキュラム |
AI(人工知能)研修 |
約半日でChatGPTの基礎から応用まで速習するカリキュラム |
AI Performer |
20日間・計20時間にわたって、「生成AIのプロ」を育成するための研修 |
生成AIとは?
生成AIとは、あたかも人としているかのような会話をAIによって生成するサービスです。英語圏での呼称を用いてジェネレーティブAI(Generative AI)と呼ばれることもあります。 代表的な生成AI としては、OpenAIのChat GPTやGoogleのGoogle Bardなどがあります。とくにOpenAIのChat GPTは、AIとは思えない自然な受け答えがリリース当初から注目を集めており、知らない方の方が少ないかもしれません。
ビジネスにおいても生成AIの活用が期待されているシーンは数多くあります。具体例を挙げると、カスタマサポートや翻訳、企画書制作、プログラミング、文章の添削・要約などで生成AIを活用することが出来ます。
生成AI研修サービスの選び方
生成AI(ジェネレーティブAI)研修サービスを選ぶ際のポイントについて解説します。AI技術の進展に伴い、生成AIは企業の業務効率化や新規事業開発に欠かせないツールとなりました。しかし、導入には適切な教育が必要です。ここでは、企業が生成AI研修を選ぶ際に注意すべき点を具体的に述べます。
受講者のリテラシーに応じた内容か確認する
生成AIが一般的に認知されたのはここ1〜2年のことで、多くの人が名前を知っているものの、実際に利用したことがある人は少ないです。GMOリサーチとGMO AI&Web3の合同調査によると、生成AIの認知率は63.6%に対して利用率は16.6%、さらに有料ツールの利用率は5.0%です。このデータは、企業が従業員のリテラシーを考慮して研修内容を選定する必要性を示しています。初めて生成AIを扱う従業員には基礎的な内容から始める研修が適しており、経験者には応用的な内容が求められます。
自社課題に応じた研修を選ぶ
生成AIの活用方法は職能やポジションによって異なります。例えば、日常業務の効率化を図りたい場合、具体的にどの業務にどれくらいの時間がかかっているかを整理することが有効です。経営層やマネージャー向けの研修では、生成AIの導入による業界や市場の変化対応に関するマクロな視点の内容が求められます。このように、研修が自社の具体的な課題解決に直結する内容であることが重要です。
実務や現場の理解は十分か
生成AIの導入には、業界特有の法律や実務知識が必要な場合もあります。適切な施策を導入するためには、自社の業界・業種に精通したコンサルティング会社を選ぶことが大切です。生成AIの理解が深い研修提供者を選ぶことで、効果的な研修が期待できます。
研修形式の選択肢を考慮する
生成AI研修にはさまざまな形式があります。セミナーや講義形式の研修は課題に応じた内容を提供し、オンライン・オフラインどちらでも対応可能です。eラーニングは好きなタイミングで学習でき、ワークショップは実際に生成AIを利用して課題解決にチャレンジできます。自社のニーズに合わせて最適な形式を選択することが大切です。
カスタマイズ可能なプログラムを選ぶ
企業によっては、初めから講義内容が決まっている場合もあれば、課題に応じてカスタマイズが可能なサービスを提供している会社もあります。例えば、「生成AIとは何か?」といった基礎的なセミナーから、実務における課題解決を目的とした実践的なワークショップまで、幅広い対応が可能な会社があります。
生成AI研修についてのQAF
Q1. 生成AI研修を実施するメリットとは?
生成AIに与える指示のことを「プロンプト」と呼びますが、プロンプトの出し方にはコツがあり、やみくもにプロンプトを与えても望みどおりの回答を得ることは出来ません。とくに、ビジネスシーンで問題なく使えるような文体・内容の回答を生成AIから得るのは、初心者にはかなり難しいといえます。
こうした生成AIにプロンプトを与えるためのコツ・技術のことを「プロンプトエンジニアリング」と呼びますが、プロンプトエンジニアリングについての理解を深めることが出来るのは、生成AI研修の大きなメリットの一つです。
さらに、生成AIを実際に業務で活用するためのアイデアや事例について学ぶことが出来るのもAI研修の大きなメリットです。議事録や資料作成で生成AIを活用するためにはどうすればいいのか、そもそもどのような業務で生成AIを利用できるのか、などについて詳しく知ることが出来ます。
Q2. 生成AI研修の目的は?
生成AI研修の目的の一つは、どのように生成AIを活用すれば業務効率改善や同業他社との差別化に役立つのかについて、理解を深めることです。
また、いかなる意味で生成AIが革新的なのか、そもそも生成AIで何ができるようになるのかについて学ぶことも、AI研修の大きな目的の一つといえるでしょう。そのため、既に生成AIを業務で使っているという企業はもちろん、
- 生成AIの誕生によって業界がどのように変わっていくのか学びたいという企業
- 生成AIが自社の業務で活用できるか確認したいという企業
にとっても、生成AI研修によって得るものは大きいといえます。
さらに、生成AIのデメリットや危険性について知ることも、生成AI研修の大きな目的の一つです。
生成AIはあらゆる質問に正確な答えを与えるツールではなく、あくまで「文脈を無視して単語の出現頻度や相互関係から自動的に文章を生成するツール」です。インターネット上にはない高度な専門知識に関する問題には答えることが出来ませんし、起きたばかりの出来事について客観的な情報を提供することも出来ません。
生成AIの回答を鵜のみすると、会社の信用に傷がつくような事態にもつながりかねません。生成AI研修を受けることで、生成AIが持つそうしたリスクやデメリットについて理解を深めることが出来ます。
まとめ
これまで自動化できなかった業務を自動化するツールとして注目を集めている生成AI。しかし、生成AIはただ使えばいいというツールではなく、利用に際しては倫理的問題やリスクについて十分に考慮しておく必要があります。
生成AIについてのノウハウやナレッジを効率良く蓄積したいなら生成AI研修の利用がおすすめです。このページでは、各社の生成AI研修の特徴についてご紹介してきましたが、生成AI研修選びで迷ったらぜひこのページをお役立てください。
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- 本記事は、本記事は、2024年03月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。