【コンサルティング会社の営業方法】戦略的な顧客獲得のポイントを紹介
最終更新日:2022年02月24日

コンサルティング会社の営業は難しい
1980年代半ば、バブル景気とともに急成長を遂げてきたコンサルティング業界。このときコンサルティングという職業はあらゆる企業で認知され、その需要が高まってきました。
バブル崩壊とともに一度はコンサルティング市場が縮小したものの、現在においてもコンサルティング会社は比較的年収も高く、人気のある職業です。
ビジネスにおける花形職のようなコンサルティング業界ですが、コンサルティング会社の営業は非常に難易度が高いと言われており、自社が選ばれるためには戦略的な営業方法が必要になります。
「自社の強みを明確化してブランディングする」「顧客にあらかじめ自社の強みを認知させるマーケティングを行う」などの施策が必要となるのです。
コンサルティング会社の営業方法
コンサルティング会社の営業方法は、通常イメージされる営業方法とは異なるため注意する必要があります。
一般的な営業手法は、まず商品についての魅力や利点などをあげ「このような事ができます!ぜひお試しください!」とクロージングをかけます。
しかしコンサルティングの場合、顧客が抱える課題はそれぞれ違うため、「コンサルティングをお願いして改善するのか」という点が顧客側で判断しにくい点があります。
そこで、「私にはこのような経験・経歴があり、御社に素晴らしい解決策を提示できます」といった、従来のクロージングをかけてしまうと、売り込み色が強くなり、最悪の場合、うさんくささも感じさせてしまいます。
そのためコンサルタント会社の営業方法としては、以下のような媒体を活用して営業のきっかけをつくっておくとスムーズになります。
- メディアの活用
- 書籍の販売
- コンペに出席する
- 新規開拓営業
- 継続アプローチを行う
メディアの活用
「マスメディア」「オウンドメディア」「ソーシャルメディア」などあらゆる「メディア」を活用して認知度向上を目指します。
世間で認知されていない人は、信用しようにも信用の根拠になる情報がありません。そのため、ある程度メディアに露出し、知られることによって自身の信頼度を高めていきます。
具体的な施策としては、オウンドメディアを持ちコンテンツマーケティングを行うことで集客する、YouTubeで講義チャンネルを持つ、テレビのコメンテーターとして出演するなどして、ターゲットの認知度向上を図っていきます。
書籍の販売
書籍を販売することも、コンサルティング会社の集客には非常に有効な手段となります。
「書籍を出版している」というだけで、プロフェッショナルとして活動していると人々に認知され、専門知識を持っているというアピールにもなります。
非常に信頼を得られやすくなりますので、集客までの道のりを大幅にショートカットできます。
新規開拓営業
具体的な方法としては、企業が抱えている課題や問題点をアンケート調査や聞き取り調査などを実施し情報を収集していきます。
蓄積した情報を元に、自社で問題解決へのビジネスソリューションを構築。実際に課題や問題を抱えている企業に対して、そのビジネスソリューションを提案していきます。
言わばアウトバウンド営業でいうところの、飛び込み営業に近い営業手法となります。
課題や問題を抱えていそうな企業をインターネットなど活用して見つけ出し、こちらから積極的に営業を仕掛けていきます。
具体的な営業のやり方としては、主にメールを活用して企業へのアポイントメントを取り付ける、実際に企業へ直接訪問するといったものです。
やみくもな営業ではなく、アンケートなどでニーズを浮き彫りにしてから営業する点が、一般的な飛び込み営業とは異なります。あくまで顧客側のニーズを優先し、その解決手段のひとつとして提案するというスタンスが必要です。
また即決されることは難しいので、後から検索や情報収集したときに、自社の特徴が伝わるようなマーケティング施策や広告を行っておくと、クロージングしやすくなるなどの相乗効果も期待できます。
継続アプローチを行う
今までに自社のコンサルティングを利用してもらったクライアントに対して、定期的にアプローチを行っていきます。
いちど信頼を得られたクライアントは、また新たな課題や問題点が発生したときには自社を頼ってくれる可能性が高く、プロジェクト終了後も良好な関係を保っておきたいものです。
そのためにはアフターサポートを充実させるなど、安心感を感じてもらいながらも、継続してコミュニケーションができる状態をつくっておきましょう。
自社のバリュープロポジションを伝える
コンサルティング会社の営業をスムーズに行うためには、自社のバリュープロポジションを伝えられるか否かが重要な鍵となります。
コンサルティング業界は会社によって、コンサルティングに対応できる分野、対応できない分野があり、また業種やジャンルなどによってもコンサルティング会社の対応可否は異なります。
さらに得意としている方向性、会社の特性や体質といったものもまちまちですので、依頼する側としては、何を基準にして依頼したら良いのかが分かりません。結果そのまま決断を保留されてしまう可能性も高くなります。
せっかく自社を見つけてくれたにも関わらず、バリュープロポジションが示されていなかったがために、機会を逃してしまうのではもったいないです。
コンサルティング会社によってそれぞれ得意分野などの強みが異なりますので、そのバリュープロポジションを示しておくことにより、その分野にニーズを持つターゲットに依頼してもらいやすくなります。
バリュープロポジションとは
バリュープロポジションとは、顧客ニーズがあり、かつ自社独自(もしくはもっとも優位に立てる)強みや価値のことを指します。
バリュープロポジションが明確になることは、自社と競合他社との違いをはっきりさせ、市場における自社の立ち位置もまた明確になります。
「〇〇は自社にしかできない」「〇〇で最も優れているのは自社」と打ち出し、競合他社との差別化を図れます。
バリュープロポジションによるブランディング
バリュープロポジションを軸にして「〇〇に強みがある会社」というブランディングをしておくことにより、〇〇に関係する課題や問題点を抱えた企業から見つけてもらいやすくなります。
このように数あるコンサルティング会社の中から自社を見つけて選んでもらうには、自社の強みをしっかりと伝え、その強みをあらかじめ認知してもらう必要があるのです。
可能な限り「詳しく」「詳細に」自社の情報を伝える
ユーザー側からすると、コンサルティングは成果が出るかという予想が難しく、比較的高額なため躊躇をしがちです。
この点もコンサルティング会社の営業の難しさを助長している要因となっています。
だからこそ依頼する側が安心して依頼できるように配慮をしておくことが求められます。
例えば、比較検討に必要な情報や、不安を解消する情報を可能な限り伝えることで、自社を選んでもらいやすくなり、信頼感も醸成できます。
バリュープロポジションを軸に、自社の強みに最適化された差別化・比較ができるメディア戦略としてポジショニングメディア戦略があります。
ポジショニングメディア
自社の強みや魅力とユーザーニーズをマッチさせることで集客を図るのが、ポジショニングメディアです。自社と相性が良いユーザーに自社の強みや優位性を伝えることができます。
このように、顧客のニーズと自社をマッチさせてから、お問い合わせなどにつながるため、成約率が高い集客ができるのが特徴です。
ポジショニングメディアが持つ効果によって、記事冒頭にもご紹介した
- 自社製品について正しく認知してくれているユーザーからの問い合わせで、商談率が80%を超えた
- 顧客のニーズと自社が提供できる価値がマッチしているため、受注単価が2.5倍まで上がった
といった効果を実感したという声をたくさんいただいています。
全研本社のポジショニングメディア制作事例
弊社が制作したポジショニングメディアの事例として、以下メディアをご紹介します。
画像引用元:工務店コンサルタント25社を徹底分析「ビルサル」(https://www.consulting-builder.com/)
工務店コンサルタント25社を徹底分析「ビルサル」は、得意な領域や会社規模に合わせて適切な工務店コンサルタントを選べるサイトとなっており、「工務店コンサルタント」とGoogle検索すると1位に表示が出来ています。
コンテンツとしてはセミナー情報、コンサルティング事例の紹介など、コンサルタントの導入を検討している工務店の知りたいを叶え、コンサルティング依頼の集客に貢献が出来ています。
以下ページより詳しいポジショニングメディアの特徴や事例を紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
ポジショニングメディア戦略の
特徴・事例を見る
コンサルタントに必要な営業力
コンサルティング会社の営業が難しいことは上述していますが、それではコンサルタントに求められる営業力やスキルにはどういったものがあるのでしょうか。
具体的には以下の項目が挙げられます。
- 信頼関係を構築する力
- 聞く力
- 顧客に寄り添える力
- 考える力
- 話す力
信頼関係を構築する力
営業の基本はターゲットとの信頼関係を構築するところから始まると言っても過言ではありません。
俗に信頼関係構築力と言いますが、こういった基本スキルがなければどの分野の営業であれ、順調にことを運ぶのは難しいです。
聞く力
ターゲットの話を聞く、本音を聞き出す「聞く力」はとても重要です。
「聞き上手は話し上手」とも言われるように、人の話を聞くことができる人は話すことも上手です。
営業では話す能力ばかりに焦点が当てられますが、それ以上に人の話を聞いて理解する「聞き上手」であることの方がより重要なのです。
顧客に寄り添える力
顧客に寄り添い、徐々に相手の心を開きながら信頼を得る能力を獲得することも、コンサルタントの営業力には必要です。
顧客の立場に立ち、寄り添いながら開拓していったクライアントは「お得意様」になる可能性も高く、強固な信頼関係が築けます。
考える力
課題や問題点を自力で解決できる「思考力」も、営業では重要なポジションを占めます。
俗に問題解決力とも言いますが、問題や壁にぶつかる頻度が高い営業職では必須のスキルとも言えます。
思考力があると顧客の話を聞いていく中で、顧客自身も気づいていない課題や問題を指摘することができたり、問題解決のための戦略や施策も閃いたりしやすくなります。
コンサルタント会社の営業としては、身につけるべき必須のスキルであると言えます。
話す力
話す力とは相手を納得させられるプレゼン力のことであり、決して「しゃべりのうまさ」のことではありません。
「この商品にはあなたの願望を叶え、あなたの抱えている問題を解決できる力がある」ことをターゲットに噛み砕いて、わかりやすく説明できる必要があります。
金額以上の価値があることを説明し、迷っているターゲットの背中を押してあげるのです。
このことをターゲットが理解すると、行動する理由ができ、商品を「購入する」「契約する」に至ります。
まとめ
コンサルティングの営業は非常に難しく、営業手法だけでなく自社の強みを認知してもらえるようなマーケティング戦略やブランディングとの連動がポイントになります。
ある程度自社の強みを認知してもらってから問い合わせてもらうことで、自社の説明をある程度簡略化できたり、コンサルティングの具体的な打ち合わせや商談から始められるため、営業の効率も良くなります。
自社の強みを表現できるマーケティング戦略を行うなら
全研本社では、クライアント独自の強み・価値であるバリュープロポジションを軸としたマーケティング戦略をご提案しています。
現在までに8,000社・120業種を超えるクライアント企業の、Web集客・マーケティングを支援してまいりました。
クライアント独自の強みが刺さる市場を選定し、集中してマーケティング施策を行うことで、すでにクライアントの魅力を理解して選んでいる、契約への温度感が高い見込み顧客の集客を可能にしています。
自社の強みを認知させて、しっかり成約へと結びつくマーケティング戦略を実施したいという方は、ぜひお気軽にご相談ください。