製造業の集客ポイント「顧客目線の価値」とは
いきなり厳しい話をするようですが、集客に悩む製造業には「顧客を見ていない」という共通の特徴があるように思われます。
例えば、「こんなに素晴らしい商品ができた!それなのに集客できない…」というケース。
多くの場合それは商品の開発ありきでスタートしていて、自社にとっては素晴らしい商品であっても、顧客に提供する価値が今ひとつ不明確だったりします。
それから、「素晴らしい商品ができたけどどこに売りに行けばわからない…」というケース。
これは商品を売る仕組み、つまりマーケティングが欠落しているからだといえます。売れない商品をつくってしまうのは、マーケティング戦略がないから起こってしまう状況です。
商品開発とマーケティングは事業の両輪
商品開発とマーケティングは事業の両輪です。例えば、
- Who:誰に(ターゲット)
- What:どういうものを(商品)
- How much:いくらで(価格)
- How:どうやって売るか(営業方法)
この中でWhatだけが先行し、それ以外がおざなりになっているようなことはありませんか?
自社の想いだけでスタートする商品開発は、どうしても顧客不在で進んでしまいます。
新たな価値をつくるのが商品開発ですから、それを適切なマーケティングでニーズのある顧客に届けてこそ健全なビジネスといえるでしょう。
顧客目線で価値を考える
ホームページでもつい自社の強みばかりを一方的に伝えてしまうことがよくあります。
確かに強みは必要です。しかし、大事なのはその強みに顧客がどんな価値を感じられるかということ。顧客に伝えなければならないのは、自社の商品を購入することでどんな提供価値を得られるのか、ということなのです。
もちろん、その価値が顧客のニーズにマッチしていなければ意味がありません。
製造業の課題から見る価値
それでは、製造業における価値とは具体的になんでしょうか。
現在はあらゆる産業でカスタマーサービスが重視されていますが、製造業ではどうでしょう。数多ある製造業の中で、積極的なイノベーションや業務改革に成功している事例は残念ながら多いとはいえません。
ここで、製造業として価値を生み出し今後も生き残っていくために検討していくべき点をいくつか挙げてみましょう。もちろん、これらの新しい技術や考え方も、顧客にどんな価値を提供するべきかという視点に基づいたものでなければなりません。
IoT
製造業を取り巻く環境はIoTの影響で急激な変化を続けており、これまでのビジネスモデルが通用しなくなる場面も多くなっています。特に製品ライフサイクルの短縮化は顕著です。
顧客のニーズ変化もさることながら、技術革新のスピードが早いことがその要因で、スマホがその良い例ではないでしょうか。ここ10年で一気に進化、普及し、今やスマホで世界中とつながることができるようになったといっても過言ではありません。
IoTに関する商品の話をするときりがありませんが、視点を変えると、製造業にとってIoTは製造工程を監視することができ、業務改善につながるデータを収集するためにも非常に有用です。
リモートでの安全性管理や製造プロセスの自動化も可能となり、現在ではほぼすべての生産工程に大きな影響を与えるようになっています。
AI
「未来はすでに到達している。均等に配分されていないだけだ」と語ったのはSF作家のウイリアム・ギブスンですが、まさに製造業におけるAIもそうでしょう。
AIはエマージングテクノロジーの代表格。製造業を大きく変える可能性を秘めていますが、業界全体に広く浸透しているとはいえません。
一部の製造業の現場では自律的に動くロボットがいち早く導入され、独立して作業を行なうようになりました。AI搭載のドローンが自ら部品や材料を選択し、人間との共同作業で作業にあたるといった取り組みが行なわれているところもありますが、業界全体からみればごくわずかな例です。
ところで、AIなどの脚光を浴びた先端技術にありがちなのは、できることばかりに注目されて肝心の「顧客にどんな価値を提供したいのか」という視点が忘れられてしまうことです。
繰り返すようですが、新しい技術も導入するだけでは意味がないということを覚えておきましょう。
進化するバリューチェーン
製造業の多くは消費者志向のビジネスモデルを推進していると思います。そのような製造業において価値というものを考える場合は、製品の研究開発から販売後のサポートに至るまで、バリューチェーン(価値の連鎖)を見つめなおす必要があります。
企業の不祥事も少なくない今の時代に消費者が注目するのは透明性です。高水準の透明性に担保された事業展開のためには、バリューチェーンのパートナーと緊密な関係を構築しなければなりません。
シェアリングエコノミー
物やサービス、場所などを多くの人と共有して利用する社会的な仕組みをシェアリングエコノミー(共有経済)といいますが、最近ではカーシェアなどがいい例ですね。
シェアリングエコノミーは前述のバリューチェーンにも大きな影響を与えています。Amazonなどのグローバル大企業においても、コミュニティメンバーが商品を顧客に配送することで運送に係るコストや時間を削減するという試みが始まっています。
製造業において考えられるのは、例えば遊休資産のシェアでしょうか。研究開発に要した高額な機器が放置されているのなら、それを必要とする相手に提供することで良好な関係を構築し、将来の集客に向けた関係づくりを進めるのも一手でしょう。
競合他社との差別化を意識する
自社の強みを考えましょう、とはよくいわれますが、もっといえばそれは自社「だけ」の強みでなければなりません。競合他社との差別化を図ることができなければ、それは本当の意味での強みにはならないのです。
そこで、競合他社の状況を調査することが非常に重要となってきます。
同じような強みであっても自社のほうが優れているのであればそれは強みになりますし、ひとつひとつは他社より抜きん出ていなくても複数のセールスポイントを合わせる掛け算の強みでもいいでしょう。
このように他社との比較を通じて自社のブランディングやポジショニングの戦略を考えていかなければなりません。
製造業の集客には自社の強みが光るホームページ制作が不可欠
ここまでインターネットが普及した世の中においては、ホームページこそが会社の顔です。
会社のことを調べようと思ったユーザーが最初に取る行動はまず検索ですから、ホームページの第一印象が悪ければそこでご縁は切れてしまうかもしれません。
特に製造業のホームページは他社との比較を前提に見られますので、自社の強みと独自性を強く打ち出す必要があります。再三申し上げますが、顧客がどのような価値を得ることができるのかが伝わらなければならないのです。
ぜひ一度、顧客になったつもりで自社のホームページをご覧になってみてください。極端な話、会社のロゴと基本情報を他社と入れ替えてもそのまま使えるようなホームページになっていませんか?それでは集客はおろかアクセスすらしてもらえなくなるでしょう。
また、テキストばかりで視覚に訴えてこないホームページもよくありますが、それだけでは顧客目線の情報とはいえません。画像や動画など、自社の強みに合わせたオリジナリティのあるコンテンツを充実させ、常に更新していくことが重要です。
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SEO対策で見てもらえるホームページになっているか
せっかく強みを前面に出したホームページをつくったとしても、見てもらえなければ意味がありません。重要なのはコンテンツだけではなく、SEO対策も万全にしておく必要があります。
SEO対策の基本は検索キーワードです。自社の強みとニーズがマッチする顧客がどんな検索キーワードを用いるのか、そこを十分に検討しなければなりません。
もちろん、このほかにもSEO対策の種類は多岐にわたります。
SEO対策しておきたいキーワード
製造業においてSEO対策で集客を実現するとなればむやみに流入者を増やすのではなく自社商材や製品ジャンル、そして自社商材で解決できる顧客の悩みに沿ったキーワードへ対策することが必要です
自社商材名検索
最もSEO対策で効果が出やすい検索キーワードです。
基本的なSEO対策ができていれば上位表示がしやすく、すぐにでも取り掛かれます。
自社商材を全てホームページ上にて掲載できていなければ対応するだけで、
自社商材について調べている購買手前のユーザーを集客を実現することができます。
製品・サービスジャンル
例えば「高電圧コネクタ」「ノイズジェネレーター」「金属加工」をはじめとした製品カテゴリー検索です。
検索をしてみるとAmazonやポータルサイト、ホームページが上位表示しています。
検索結果画面をみるとGoogleのショッピング広告が表示されていることから、購買検討ユーザーが閲覧していることがわかります。
顧客課題に沿った検索
自社の商材で解決できる悩みに即した検索キーワードへの対策をすることで、
この課題を解決するならこの会社の製品であるとブランディングすることができます。
しかし、実際にはこの手の検索キーワードは思いつくことが難しいので、
実際に解決した顧客課題からキーワードを考えるとよいでしょう。
顧客が欲しい情報を収集できるホームページになっているか
今まで営業によるマーケティング施策が中心となっていた企業に多く見られるケースですが、
顧客の欲しい情報を収集できない、情報収集しにくいホームページになっているケースが散見されます。
デザイン性も大切ですが、顧客がページを閲覧しやすいホームページの階層構造・リンク構造を構築しておくことで、顧客が欲しい情報にたどり着けるようにすることが大切です。
また、製品資料を個人情報入力時にダウンロードできるようにしておくことで見込み顧客情報を獲得することが可能です。
可能であればホワイトペーパー(業界情報資料)も準備しておくと、
製品にはまだ興味はないがいずれ見込みになるかもしれない顧客情報を獲得することができます。
リード獲得数増加も狙うならこの施策は外せません。
自社が得意とする製造業領域に特化したオウンドメディアを制作・運営
オウンドメディアとは、幅広いユーザーにアプローチをするため主にコンテンツによる情報発信を目的とした自社メディアのこと。
製造業界では基本的には知識を持った担当者が情報収集検索をすることが多く、様々な検索キーワードで検索をします。
その際にオウンドメディアで初期接触ができることでこの商材ならこの会社に頼るべきだという認知をすることができます。
オウンドメディア制作サービスについて
製造業に特化したポータルサイトに掲載をする
製造業ポータルサイトに掲載をすることで、ポータルサイトに訪れているユーザーにアプローチすることができます。
ポータルサイトにはすでに商材を検討しているユーザーが回遊しているケースが多く、まだ着手をしていなければ手をつけておきたい集客施策です。
ただし多くの商材やサービスと比較された状態であるため、価格競争や差別化など比較をされること前提の営業戦略を組む必要があります。
ものづくり(製造業)のポータルサイト、広告掲載すべきメディアはコレ!
製造業界で差別化した集客ならポジショニングメディア
ポジショニングメディア事例 詳細はお問い合わせください
ポジショニングメディアとは、提携する1社1社の商材やサービス領域に特化をしたポータルサイトのようなものです。
巨大なポータルサイトと比べて流入数は劣るものの、自社商材と親和性の高いユーザーが流入してくれます。
さらにポジショニングメディア上では他社とは違う自社の強みや特徴をわかりやすく体現するため、
ユーザーとしてはなぜこの会社を選ぶべきかを理解した上で、商材を選択することができます。
そのため、良質なリード・反響の創出や受注までのインターバルが短い商談の実現から
このジャンルで依頼するならこの会社であるというブランディングまですることが可能です。
様々な集客手法を試してみたが手詰まり感が否めない、Webマーケティングが上手くいっていないので状況を大きく変える一手が欲しい、
という状況である場合に導入されるケースが多い集客手段です。
ポジショニングメディアの紹介資料
WEBマーケティング戦略のひとつである、当社のWEBサービス「ポジショニングメディア」について、製造業界のものを資料にしました。すでに導入されたお客様の声や、一般的なWEB集客手法の課題もまとめています。
集客を成功させるならバリュープロポジションを活かした戦略を
バリュープロポジションという言葉を初めて聞いた、という方もいらっしゃると思います。
集客を成功させる秘訣は、広告によるただの露出ではなく、なぜ自社は他ならむこの会社を利用すべきなのか動機付けまでさせることが必要です。
そのためには自社の強みを活かすバリュープロポジションという考え方が重要です。
その考え方は非常にシンプルで、
- 顧客が望んでいる
- 競合他社にはできない
- 自社にはできる
というもの。シンプルですが、自社を選んでもらうための強みを表現するには非常にわかりやすい考え方です。
このうち、ひとつが欠けていてもバリュープロポジションとはいえません。先にお伝えしたとおり、顧客が求めているものが競合他社の強みと被っていては負けててしまいますし、自社にしかできないことであっても顧客が求めていなければ同じことです。
バリュープロポジションの確立のためには上記3つの条件をしっかり考えなければなりません。
一般的にユーザーは検索結果上で比較検討するのは前述のとおりですが、バリュープロポジションを前面に出さなければ集客にもつながらないといえるでしょう。
当サイトキャククルを運営する全研本社は製造業をはじめ7000を超えるWeb集客実績を有しております。
特に競合他社にはないクライアントの強みを浮き彫りにしながら、選ばれるべきユーザーを狙ったバリュープロポジションに則したWebマーケティングを得意としております。
今のWebマーケティング、集客状況で満足されていない方は是非一度ご相談ください。
ご面談の際は具体的な事例をお見せしながら戦略説明をさせていただきます。
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