建設業向けERPシステムは、建設業界特有の会計処理や商習慣に適応した基幹業務パッケージシステムです。
会計、人事、原価管理など建設業における多様な業務や、社内のデータを一元的に管理するシステムであり、「基幹業務システム」や「業務統合パッケージ」とも呼ばれています。
ここでは、近年需要が高まっている建設業向けのERPシステムについて独自調査。特徴や費用、口コミ評判などについてまとめているので、ぜひご活用ください。
建設業向けERPシステム一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
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ANDPAD(アンドパッド) |
導入企業数7年連続シェアNo1!(※)経営も現場もまとめて一元管理できる
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PROCES.S |
建設業に欠かせない業務を幅広くカバーする機能をパッケージ化 |
建設WAO |
建設業特有の煩雑な業務を一元化してくれるクラウドシステム |
HUE C2 |
実務に必要な機能を実装し複雑なワークフローにも柔軟に対応 |
GRANDIT |
あらゆる建設工事業務を統合してくれる拡張性に優れた次世代ERP |
e2movE |
販売管理と工事管理を一体化させて必要な情報がすぐに取り出せる |
ガリバー匠 |
瞬時に情報を共有!小規模な建設工事業向けERPソリューション |
Galileopt DX 工事大将 |
建設工事業に求められる工事ごとの適正な収支管理をバックアップ |
勘定奉行クラウド 建設業編 |
自社の経理ルールに従ってデータを学習し自動仕訳することができる |
建設業向けERPとは?
建設業向けERPは、建設業界に特化した統合型の業務管理システムです。建設業界特有の会計処理やビジネス慣習に対応しているため、それぞれの企業が抱えている課題の改善などに役立つサービスとして注目を集めています。
煩雑化しやすい建設プロジェクトの計画から実行、監視、管理などを効率化するために設計されているため、現場業務をはじめ経営に必要なデータを一元化。導入することでタイムリーにさまざまな情報を可視化できるようになるため、迅速な経営判断が行えるようになります。
建設業がERPを導入するメリットとは?
業務プロセスを統合し業務効率が向上
ERPシステムは企業の異なる部門や機能を横断して統合することにより、一元化されたデータベースで情報を管理できるようになるのが大きな特徴です。これにより、プロジェクト全体の進捗状況などをタイムリーに把握することが可能。情報の重複や不整合を削減し、効率的な業務プロセスの進行を実現します。
リアルタイムに情報をチェックできる
各所に点在する情報をリアルタイムで収集し、ダッシュボードやレポートを通じて管理者が業務の状況をすぐに把握できるところもERPシステムの導入で得られるメリット。意思決定を迅速かつ適切に実行でき、問題点を早期に発見しやすくなるのでリスクなどを素早く特定し、有効な対策を講じることができます。
内部統制や情報セキュリティ強化に寄与
さまざまな部門の情報をERPで統合的に管理することにより、内部統制の構築にも役立てられます。また、複数のシステムや部門でデータ管理を行う必要がなくなるので、統合的な情報セキュリティポリシーによって社内のあらゆるデータを保護。情報漏えいや不正などを抑制できるので、企業全体の情報セキュリティ強化も図れます。
建設業がERPを導入するデメリット
導入コストと時間がかかる
ERPシステムは多機能である反面、導入にはコストと時間がかかる傾向があります。自社に合わせたカスタマイズが必要な場合はさらに費用と期間が増すため、導入前の見積もりとスケジュール管理が重要です。
操作習熟に時間がかかる
ERPは機能が多岐にわたるため、社内のユーザーがシステムを使いこなすまでに一定の時間が必要です。従業員への研修やマニュアル整備など、教育体制を整えることも検討しましょう。
建設業向けERPの選び方
自社の業務に合致しているか
建設業向けといってもシステムにより対応範囲は異なるため、自社の業務内容や課題を整理し、それに合致する機能を持つERPを選定することが重要です。
操作性とサポート体制
ITリテラシーにばらつきがある現場でも使いこなせる直感的な操作性と、導入・運用フェーズでの手厚いサポートがあるかを確認する必要があります。
将来の拡張性
企業の成長に合わせて、柔軟に機能追加やカスタマイズができるかも大切なポイントです。
建設業向けのERPシステムの導入に関するよくある質問
Q1.建設業向けERPにはどのような種類がありますか?
提供形態や企業規模、業務機能の範囲で分類されますが、大きく分けて以下の2種類があります。
工事に関連する業務全般を管理できるタイプ
工事管理や会計管理だけでなく建設業に必要なワークフローをサポートし、多彩な機能を搭載しています。幅広い業務を一元的に管理したい企業に適しています。
工事管理や会計に特化したタイプ
プロジェクト管理や原価管理などに特化した機能を持ち、プロジェクトの効率化を重視する企業に向いています。
Q2.建設業向けERPを選ぶ際のポイントはありますか?
以下の3点を重視すると、自社に適したERPシステムを見つけやすくなります。
1. 自社の業態に合っているか
必要な機能が搭載されているかを確認し、自社の現場や業態に適したものを選びましょう。
2. 操作性とサポート体制
使いやすさと導入後のサポート体制が整っているかは、定着・活用のカギとなります。
3. 拡張性やカスタマイズ性
将来的な業務拡大に対応できる柔軟性があるかどうかも確認すべきポイントです。
建設業向けのERPシステムの導入を検討している方は、本ページに掲載している「建設業向けのERPシステム一覧表」をご覧ください。
まとめ
建設業においては、複数の業者や部署が関わるプロジェクトが日常的であるため、情報の一元管理と業務の効率化が求められます。
建設業向けERPは、こうした複雑な情報を統合し、リアルタイムでの状況把握や経営判断、業務の標準化を実現する強力なツールです。
導入にはコストや運用負担もありますが、その効果は非常に大きいため、今後の業務体制の強化やDX推進の一環として、導入を積極的に検討する価値があります。
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- 本記事は、2024年4月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。