食品・飲食業のポジショニングマップ事例。軸の決め方の参考に!

食品・飲食業のポジショニングマップ事例。軸の決め方の参考に!
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ここでは、食品・飲食業のポジショニングマップ事例を紹介しています。貴社のマーケティング戦略の策定にお役立ていただければ幸いです。

なお、自社が市場において取るべきをポジションを見つけるには、自社の強みと顧客のニーズに加え、競合との違いの洗い出しが必須です。この記事では自社と競合の分析を通じてマーケティングを成果に繋げるためのワークシートも提供しています。ポジショニングマップに加えてぜひ活用してみてください。

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ポジショニングマップの軸の決め方には、いろいろな考え方がある。

ポジショニングマップとは、市場での自社ブランドの立ち位置を確認できるツールです。他社に代替不可能な自社のポジション探しだし継続的な競争優勢を考える際などに使用します。
ポジショニングマップを作成する際、消費者のKBF(購買決定要因)を抽出し、KBFを競合の商品と比較。そして、最後に軸を決めます。

実は、最後のポジショニングマップの軸の選定法には以下のとおり、さまざまな考え方があります。

  • 消費者のKBFをポジショニング軸に使う
  • 自社製品の価値をポジショニング軸に使う
  • 消費者がメリットだと思えるポジショニング軸を使う
  • 品質と価格を組み合わせたポジショニング軸を使う

では、それぞれについて詳しく解説しています。
ポジショニングマップの作成方法と軸の決め方について解説

消費者のKBFをポジショニング軸に使う

消費者のKBFとは異なる軸を使用し、ポジショニングマップを制作してしまうことがあります。しかし、これは間違いです。ポジショニング軸は、KBFでなければなりません。

例えば、パソコンを購入する際、消費電力低下を重視する人が増加傾向にあります。以前はCPU速度を気にするユーザーも多く存在していましたが、現在ではCPU高速化が進み、KBFではなくなっています。

それにも関わらず、CPU速度をポジショニング軸に使用すれば、上手くいきません。誤った軸を使用しないためにも、しっかりとKBFについて考えていく必要があります。

自社製品の価値をポジショニング軸に使う

自社で販売している食品に付随する価値をポジショニング軸に使用し、ポジショニングマップを制作すると良いでしょう。消費者に提供することができる価値には、さまざまなものがあります。その中から、競合他社にはない自社の強みとなる価値を軸として設定します。

例えば、マクドナルドが提供している価値は、「ボリュームがあるにも関わらず早い」です。一方で、モスバーガーは「高品質で新鮮」といった価値を提供しています。

自社製品の価値を軸に取る場合、まずは提供している価値をリストアップし、魅力的な価値を絞り込みます。そして最後に、競合より魅力的だと思ってもらえる価値を軸に設定してください。

消費者がメリットだと思えるポジショニング軸を使う

消費者へのメリットに基づいたポジショニング軸を使う、という考え方があります。例えば、

  • 健康に良い
  • 安心感がある
  • 高級感がある
  • 簡単に食べることができる

といった観点からポジショニング軸を決定していきます。上記はすべて、消費者が感じることのできるメリットです。上記以外にもたくさんありますので、ターゲットとなる消費者がどのような観点で商品を選んでいるのかをしっかりと分析しましょう。

品質と価格を組み合わせたポジショニング軸を使う

品質と価格の関係に基づいたポジショニング軸を選び、ポジショニングマップを作成することもできます。

  • 低価格
  • 高価格
  • 低品質
  • 高品質

の4つの要素から決定します。そのため、食品、衣服、日常的に使用される商品やサービスを取り扱っている場合に設定すると良い軸といえるでしょう。例えば、「リーズナブルな価格にも関わらず、高品質」といったコンセプトで商品を販売している場合などが挙げられます。

しかし、上記でお伝えした商品やサービス以外を取り扱っている場合、品質と価格のポジショニング軸を使用しないのがおすすめです。なぜなら、この2つは相関関係にあるからです。品質が高くなるほど価格も上がるように、片方が高くなると、もう一方も同時に高くなります。そのため、有効的なポジショニングマップにならない可能性がありますので、注意してください。

食品・飲食業界のポジショニングマップ作成事例

(下記ポジションマップについての内容は、あくまでポジショニングマップを作る際の例を示しているだけのもので、取り上げている企業・団体・商品・サービスなどについて、事実や厳密な調査に即して作られているわけではなく、またその価値、意味について何らかの当社の主張や意図があるわけでもございません。閲覧の際にはその点にご留意いただければ幸いです。)

ポジショニングマップを作ることで、競合他社と自社の商品と比較し、同時に自社の商品を客観的に見ることが可能です。

ポジショニングマップを作成する際は、縦と横の軸を選定し、各軸に高価・安価、オシャレ・庶民的といった要素を加えます。そうして完成したマップに、企業や商品を当てはめていきます。それでは以下に、

  • ハンバーガー
  • ビール

の3種類の食品に関するポジショニングマップの作成事例をご紹介します。ポジショニングマップ作成時の軸の決定に、ぜひ役立ててください。
ポジショニングマップの作成方法と軸の決め方

ハンバーガーのポジショニングマップ作成事例

軸1を「価格」、軸2を「健康」に設定し、ハンバーガー業界のポジショニングマップを作成すると、以下のようになります。

ハンバーガーのポジショニングマップ作成事例

このポジショニングマップを確認すると、例えばマクドナルドの競合はロッテリアやバーガーキングであることが分かります。一方で、SHAKES SHACKはターゲット顧客が異なりますので、マクドナルドのライバルではないことも確認することが可能です。

上記のポジショニングマップに、近い業態のビジネスを加えてみるのも良いでしょう。例えば、サブウェイ、KFC、ドトールといった、パンを使用したメニューを提供しているファーストフード店を加えてみるなど。食を扱うすべての競合をポジショニングマップに加えると、ややこしくなります。類似業態や、類似のメニューを提供している店舗のみにしましょう。

ビールのポジショニングマップ作成事例

軸1を「苦み」・「爽やかさ」、軸2を「キレ」・「コク」に設定し、ビール業界のポジショニングマップを作成すると、以下のようになります。

ビールのポジショニングマップ作成事例

このポジショニングマップを確認すると、自社の競合はキリンラガーではなく、スーパードライであることが分かります。また、スーパードライがポジショニングを確立している、「キレがあって爽やかな」領域は、以前は空白の状態でした。現在スーパードライは、国内だけでなく、海外でも絶大な人気を誇る商品へと成長を遂げています。

このように業界のポジショニングマップを作成することで、競合が居ないスペースを見つけ出すことが可能です。

麺のポジショニングマップ作成事例

先ほどご紹介しました、ハンバーガーやビールとは少し異なるポジショニングマップをご紹介しましょう。
「シマダヤ 2014年春・夏カタログ」には以下のような商品説明の図が、掲載されています。見ていて楽しいものでしたので、食材カタログNEWS公式サイトから図をお借りして紹介させていただきます。(軸の項目だけがわかるような画像にしていますので、詳細については下記のサイトにて直接ご確認ください。)食品のポジショニングマップ事例 引用
(画像引用元:食材カタログNEWS公式サイト http://food-catalogue.com/news/?p=85)
こちらのポジショニングマップは、シマダヤのカタログに使用されているものです。

  • そばのポジショニング軸は「粒子の粗さ」・「色」
  • うどんと中華麺・ラーメンは「歯ごたえとなめらかさ」・「太さ」

が設定されています。自社で取り扱っている商品が麺類の場合、上記のポジショニング軸は一つの参考になります。

また、数多くの製品を取り扱っている場合、それぞれの違いや特長を説明する必要があります。しかしそういった商品説明に加え、それぞれの商品の比較に関する説明を記載することはなかなか難しいでしょう。

そこでシマダヤのように、自社で販売しているたくさんの製品をポジショニングマップにて掲載することで、
商品の特長を一目で把握することが可能です。

ポジショニング戦略をベースとしたキャククル(Zenken)のWeb戦略

ここまで、食品業界に関するポジショニングマップついて紹介しました。当社では、ポジショニング戦略をベースとしたWeb戦略をクライアント様にご提案しています。

上記では説明しきれませんでしたが、実際に中小企業様の戦略では、地域性が非常に重要な要素となります。
ですので実際には、地域によるセグメンテーションを行ったうえで、ポジショニングについて検討するという順番になります。

日本の企業構成は、中小企業が99%を占めています。その状況からすると、(中小企業は)多種多様な特徴があり、各社に合ったプロモーション戦略をしなければいけないと思います。

ポジショニングメディアとは

一方で、現在多くのWeb会社が行っている広告モデルは、ポータルサイトを作って「広告掲載しませんか?」というものが目立ちます。ポータルサイトの掲載も有効な手段だと思いますが、それだけでは、各々の中小企業が持つ独自の強みや魅力を、ユーザーに伝えきるのは難しいのが実情です。

また、そもそも自社の強みが何で、競合との差異はどこにあるのか、こういった自社分析や競合分析を充分にしないまま、プロモーション活動している企業も多いと思います。

そこで我々は、クライアントが市場でどのような立ち位置にいるのか明確にするために、ポジショニングメディア(仮名)の作成を推奨しております。ポジショニングメディアとは、

  • 各企業の特徴を詳細にまとめ、
  • 業界全体を見渡せる

まとめサイトのようなものです。

このメディアは、ランキングサイトのように、優劣をつけるものではないため、サイト自体の集客力はあまりありませんが、市場を俯瞰的に捉えるためのツールとして重宝いただいています。

まずは、食品業界全体を俯瞰的に捉えられる状況を作り、その上で、自社がどうやって戦っていくか具体的な戦略を練る。この手順が重要です。

ポジショニングメディアの紹介資料


ポジショニングメディアの紹介資料

Webマーケティング戦略のひとつである、当社のWebサービス「ポジショニングメディア」について資料です。すでに導入されたお客様の声や、一般的なWeb集客手法の課題もまとめてあります。

ポジショニングメディア資料

バリュープロポジションを生かした集客戦略

企業独自の特徴を示す、「USP(Unique Selling Proposition)」というマーケティング用語がありますが、それだけだといわゆる自己満足に終わるので、その先にある、企業独自の特徴と顧客のニーズを合致させる「バリュ―プロポジション」という考え方を基軸に、ターゲット顧客の選定を行っております。

バリュープロポジションとは、

  • 顧客からニーズがあり
  • 競合他社は提供していない
  • 自社が提供することができる

価値のことです。

この情報過多の時代、闇雲に広告を打ってもユーザーの耳には届きません。市場での立ち位置を明確にし、戦うべきポジションを確立した上で、自社ブランディングを行う。この当たり前だが、とても重要なマーケティング戦略を実現しているのが、弊社の戦略的コンテンツマーケティングです。
実現しているのが、弊社の戦略的コンテンツマーケティングです。
バリュープロポジション漫画

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