製造業の用途開発とは?ビジネスチャンスを増やすヒント

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製造業にとって、自社が持つ技術の新しい用途を開拓できる「用途開発」は重要なポイントです。しかし、思うように進んでいない企業も多いはず。

この記事では、製造業における「用途開発」の概要とその事例・手法を解説しています。自社の事業拡大にお役立て頂けましたら幸いです。

なお、用途開発をスムーズに進めるにはまず、自社が置かれている環境と注力すべき自社商材を把握する必要があります。下記のページでは、自社と競合を簡単に分析できるワークシートを用意しています。どうぞこちらもご活用ください。

自社と競合他社を分析し
成果に繋げるワークシート

製造業における用途開発とはどのようなもの?

製造業は技術マーケティングでもあり、技術の「用途開発」を行うことが事業拡大に繋がります。

しかし自社コアコンピタンス(コア技術)がどのような分野で活躍できるのかが分かりかねている企業も多い現状があります。

例えば、現在日本の素材産業は競争力強化が喫緊の課題とされています。

2013年度主要先端製品・部材の売上高と世界シェアの図を見ると、機能性材料は各々で高いシェアを確保しているものの、個々の市場規模は非常に小さいものとなっています。


画像引用元:経産省資料「素材産業におけるイノベーションの役割と期待」(https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/chemistry/downloadfiles/180112materials-innovation.pdf)

このため素材側からの価値提案力の強化、及びビジネスモデルの転換による新事業領域の創出が急務となっています。

つまりこの部分における「用途開発」必要となっているのです。

すでに国内大手企業数社が素材分野における用途開発の導入を行い、その効果を上げています。


画像引用元:経産省資料「製造業をめぐる現状と政策課題」(https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/seizo_sangyo/pdf/006_03_00.pdf)

一例を挙げると、「花王」は数理計算や過去の実績値の熟練ノウハウを基に、工場全体の発電量を最適化する「最適運転支援システム」を開発。工場全体の総光熱費約1.2%を改善することに成功しました。

また「ダイセル」は「ダイセル方式」と命名した自社独自の取り組みにより、約840万あった熟練運転員の作業要素プロセスをたった8種・41動作に要約整理。「技術の棚卸し」をしました。

結果、運転員の作業負荷件数90%を削減。さらに品質改善、コストダウンを実現し、総原価20%を削減、生産性を3倍に伸ばすことに成功しました。

このように素材産業では用途開発を導入することにより、他業種の分野への進出も積極的に行われるようになってきました。

素材産業だけでなく、製造業の用途開発にも同様の壁があるはずです。それらを解決すべく製造業の分野においても「用途開発」を積極的に導入する必要があります。

こちらでは用途開発について解説をいたします。

身近な用途開発事例

身近な用途開発事例
用途開発という言葉でピンとこない人もいることでしょう。以下に、より身近な例を紹介しましょう。

用途開発の事例として、非常にわかりやすい事例が「サラダチキン」です。コンビニで売り出したことがきっかけで人気急上昇し、高タンパク低脂肪、味付けも薄めでダイエッターに人気を博しています。

しかしこのサラダチキンが、最近ダイエット目的で購入する以外の人が、よく購入していくことがわかってきました。それが「愛犬」のために購入していく人たち。高タンパクで低脂肪、健康によいということから、愛犬のために購入していく人が増え始めたのです。

今後はそちらの方の市場が拡大していくと期待が持たれています。

このように本来の使用法や目的とは別の活用法で利用ができるのが「用途開発」です。

用途開発の検討は経営戦略のひとつ

用途開発を検討することは経営戦略のひとつでもあります。

本来「そのような目的」で使用されることのない商品が違う分野で活用され、違うニーズを持ったユーザーのファンがつくことは、ビジネスチャンスが拡大することに繋がります。

つまり積極的に自社のコアコンピタンスを他の分野で活かすことはできないかを考察することは、自社の売上を拡大していくために必要なことなのです。

斬新な発想とアイデアで次々新商品を打ち立ててきたソニーは、1991年に学歴不問採用という大胆な採用方針を打ち出しました。

そしてSPI試験の結果を重視するようになったのです。SPI試験では主に学力よりも「地頭のよさ」「飲み込みの早さ」など、その人の潜在能力を見るための試験です。

地頭の良さや飲み込みの早さなどは新たなアイデア創出に直結する重要な要素でもあります。

このことからも、いかにひらめきやポテンシャルを持った人材をソニーが重視してきたかがよくわかります。

常にアンテナを張り、他の分野でもコアコンピタンスを活かせないか、を考察し続けることが重要なのです。

製造業の用途開発に必須の「技術の棚卸し」

製造業の用途開発に必須の「技術の棚卸し」
用途開発を行う前には技術の棚卸しを行うことが必要不可欠です。

まずは自社がどのような技術を持ち合わせており、何ができるのかを今一度再確認しないことには、他の分野へ技術転用を行うことはできません。

技術の棚卸しを行った上で、改めて「自社にはこのような技術があったのか」「こんなことができたのか」と再確認し、自社の技術に近い商品、または類似技術が使用されている商品を探していきます。

類似商品を探すだけでも用途開発の参考になりますし、また何かのアイデアやひらめきに繋がる可能性もあります。

適用されている商品について調査

次に、商品を見つけられたらその技術はどのような理由があって、その商品に適用されているのかを調べます。

他の技術での代替えでも良いのか、その技術でなければだめなのか、ということも含め深堀りをしていきます。

「この技術でなければ小型化はできない」とか「この技術で安く製造はできるが代替え技術でも可能だ」などさまざまなことが見えてきます。

このように、技術の棚卸しを行うことで、自社の目指すべき用途開発の方向性が見えてきます。

※参照元:モノカク「自社の技術を使った用途開発の方法」(https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/21118

技術の見える化と強みの洗い出し

技術の棚卸しと同時に、コアコンピタンスの「見える化」と自社強みの洗い出しを行います。

製造業のコアコンピタンスの見える化を行う際には、「実現化技術」と「製品技術」に分けて考えます。

実現化技術では製作段階での工程を技術化したもので、さらに細かく「材料設計」「製品設計」「製造技術」に分けられます。

製品技術は製品をつくる上での主要技術です。これらの細かく分けた技術要素を表であらわし俯瞰して見ることで、コアコンピタンスの「見える化」が行えます。

次に自社のコアコンピタンスの強み(差別化)の評価を行います。

製造業ではどのような評価視点があるかをご存知でしょうか。製造業においての強み(差別化)の評価視点は以下の項目があります。

  • Vision(ビジョン)
  • Expansion(発展性)
  • Rarity(希少性)
  • Imitabillty(模倣困難性)
  • Organization(組織)

※参照元:JMAC「第3回 事業化のネタづくり 〜技術の棚卸しと強みの評価〜」(https://www.jmac.co.jp/column/opinion/002/hosoya_003.html

Vision(ビジョン)

自社の将来的なビジョンと、それを事業化することに整合性が取れているかを評価します。

Expansion(発展性)

将来的に自社商品やその事業においてさらに発展する可能性はあるのか否かを評価します。

Rarity(希少性)

自社コアコンピタンスに希少性はあるかどうかを評価します。

Imitabillty(模倣困難性)

他企業が自社のコアコンピタンスを模倣することは困難(真似することが困難)であるかどうかを評価します。

Organization(組織)

組織内に事業化しようとする商品の資源は有しているか、もしくは獲得できる体制は整えられているかを評価します。

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製造業における用途開発の方法

用途開発の方法としては「自社で見つける」「他社に見つけてもらう」の2通りがあります。

自社で見つける

自社で用途開発を行う場合は「商品における課題」を見つけることがとても重要です。

そのためには同じ課題を有している別の商品を見つけることがとても良い方法となります。

他社商品を別角度から調査することで、用途開発のきっかけになることがあります。

加えてコアコンピタンスがその商品に転用ができるか否かも調査します。相手商品の技術レベルが高ければ用途開発は難しくなります。

他社に見つけてもらう

他社に見つけてもらう場合は、自社コアコンピタンスをオープンにする必要があります。そうすることで、自社コアコンピタンスの価値を他社に見出してもらえるようにするのです。

そのためにはまず、自社コアコンピタンスに関する説明資料などを作成しましょう。

用途開発を行ってもらう相手に対してわかりやすく、詳細に作成し、オウンドメディアやコーポレートサイトなどの自社メディア上で発信していきます。

さらにリード獲得につながるダウンロード資料や製品の見積もり依頼など、顕在顧客をつかまえる受け皿を用意できれば、理想的です。

技術戦略と差別化戦略

技術戦略がしっかり立てられていれば、差別化戦略もおのずと導き出されるでしょう。その結果、技術のプラットフォームを用意できたり、人気商品を先取りできたりするなど多くのメリットを獲得します。

用途開発を行う前に「MFTフレームワーク」を実施して、貴社技術のポジショニングを確認しておきましょう。

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MFTフレームワークを活用

MFTは「Market(市場)」「Function(機能)」「Technology(技術)」の意味で、製造業ではよく使用されるフレームワークです。

市場と技術の間にある機能に着目し、自社コアコンピタンスが活かせられる市場を探せます。


画像引用元:キャククル MFTフレームワークを使った事例とマーケティングの考え方(https://www.shopowner-support.net/attracting_customers/btob/manufacturing/mft-framework/)

例えばマイクロ波というTechnology(技術)は、粒子を振動させるFunction(機能)によって、電子レンジという商品にして、Market(市場)で売り出すことができます。

さらにこのマイクロ波は、用途開発によって「GPS」や「ワイヤレス充電システム」、「軍事用レーダー」にも技術転用が可能です。

MFTフレームワークを活用すると、このように自社コアコンピタンスが活かせられる市場を探すことができます。

認知度も売上も両立するブランディングメディアをはじめませんか?

認知度も売上も両立するブランディングメディアをはじめませんか?
ブランディングメディアとは、キャククルを運営するZenkenが制作する、ブランド認知の向上と売上につながりやすい親和性のあるリード(見込み顧客)が集客ができるオウンドメディアです。

通常、ブランディングをする場合は何千万単位の制作費や広告費、そして時間を掛ける必要があります。しかしブランディングに失敗してしまえば、効果が出ず莫大な費用を失うだけでなく、間違った印象がついてしまう可能性も。

ブランディングメディアとは、親和性の高いユーザーに絞った認知度の向上を行い、ニーズが顕在化した際の第一想起されるブランドとして広めていきます。

自社のブランドを確立し
売上アップも叶える
ブランディングメディアとは?

また、購買意欲や利用意欲のあるユーザーにも同時にアプローチができます。その顕在的なユーザーにはなぜそのブランドや企業を使うべきかを解説し、さらに成約や購入につながるよう温度感を上げた集客が可能です。

ブランディングメディアを導入した結果、

  • 1ケタ分受注単価が増える売上を獲得できた
  • 求人広告に依存することなく、自社サイトから今までの10倍採用応募が来るようになった

というようなブランディング効果も発揮できております。下記で詳しく紹介していますので、ぜひ一度ご確認ください。

製造業の用途開発まとめ

製造業の用途開発まとめ
用途開発を考察することによって自社の可能性を改めて確認することにより、事業拡大ができる可能性が高まります。

しかしながら、用途開発には技術の棚卸しや競合との差別化戦略、技術戦略などを立てるためのマーケティング分析が重要です。

用途開発には事業を大きく発展させる可能性がありますが、その技術や製品をB向けに発信して知ってもらわなければ売り上げにはつながりません

展示会開催を待つより、自社公式サイトに開発の経緯など詳細情報を掲載したり、ブログなどで発信したりと自社メディアでプロモーションを展開すべきです。

デジタルマーケティングの敷居を下げるお手伝いを

更新性の高い情報発信ができるインターネットは、リード獲得の場として最上位になりつつあります。上長がインターネットを信用していない、説得できないなどと悠長なことを言っている場合ではありません。

自社の独自技術、用途開発した製品、コアコンピタンスを発信する場をネット上に持っていないのであれば、いますぐ策を講じるべきです。

Zenkenは2020年ごろからBtoB案件が大変増えているのですが、集客手法や営業戦略にも大きな転換期が来ていることを肌で実感しています。

これまで120業種以上の事業者のマーケティングを支援してきた弊社の知見は、きっと役立つはずです。

BtoBのニッチな案件などにもメディア戦略を展開しておりますので、具体的な導入方法などについてご質問ください。ご要望があればオンライン商談の設定も可能です。

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