ナイキの広告・マーケティング戦略のポイントを調査

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ナイキについて

ナイキは「Just Do It.」をスローガンに掲げ、フットウェアシューズ市場を中心にスポーツブランド界の先頭を走っています。そんなナイキはこれまでに有名アスリートを起用したコマーシャルや、シンプルながらメッセージ性の強いコマーシャルで、度々注目を集めてきました。

2020年11月に放送されたナイキジャパンのCM「動かしつづける。自分を。未来を。 The Future Isn’t Waiting.」は、「感動した」など称賛の意見もある一方で、「差別的で不愉快だ」などの批判的な声も多く、SNS上で賛否両論を巻き起こしました。

人種差別をはじめとした、政治的メッセージの盛り込まれたコマーシャルを果敢に打ち出すナイキ。
今回は、そのような「攻めた」ナイキの広告・マーケティング戦略について見ていきましょう。

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ナイキの広告・マーケティング戦略のポイント

ナイキの広告・マーケティング戦略のポイント

2018年に米ナイキが制作した「Just Do It.」30周年記念CMには、プロフットボール選手であるコリン・キャパニックが起用されています。

キャパニック選手は2016年に、黒人への差別に対する抗議として、フットボール試合前の国歌斉唱中に起立を拒否をしました。この行動はアメリカ全土で論争が起こり、社会問題にまで発展しています。

企業としては、このようなアスリートをCMに起用することは、炎上などのリスクが多く、避けるのが一般的です。

しかし、ナイキは「何かを信じろ。たとえそれで全てが犠牲になるとしても」というメッセージとともに、キャパニック選手を30周年記念のCMに広告塔として起用しました。

CM公開後は予想通り、ナイキの不買運動が起こりました。しかし、その一方で、CMを公開した週末にはネットでの販売が31%増加と、驚くほどの売上を記録し、結果的に広告としては「大成功」したといえます。

なぜナイキのCMは炎上しながらも、これほどまでに売上を伸ばすことができたのでしょうか?
その理由として「適切なペルソナに響くメッセージを込める」ということがあげられます。

ナイキの重要な購買層の中に、有色人種や移民、若者がいます。ナイキは炎上覚悟で、コマーシャルに、このような層にピンポイントで響くメッセージ性をもたせました。

多くの人々から支持されるような万人受けを狙ったコマーシャルではなく、特定のペルソナに向けたコマーシャルを打ち出すことで、ナイキからのメッセージに賛同する層の購買意欲を促すことに成功しました。その結果、不買運動などのマイナスを超えるほどの売上を実現したのです。

ナイキの経営戦略

賛否両論を巻き起こすナイキのマーケティング戦略。しかし、ただ刺激的かつクリエイティブなコマーシャルを打ち出すのではなく、消費者を引きつけるための綿密な経営戦略が売上を支えているのです。

若者を意識したデジタル化へのシフト

政治的運動をサポートすることで、離れていく顧客がいても、ナイキに賛同する顧客も十分に残ります。
そして、その賛同する購買層の中心にいるのが若者です。

ナイキは、早期からこの若い層をターゲットとして、オンラインでの販売やアプリを使ったキャンペーンに力を入れてきました。デジタルを活用した販売戦略に対応できる若者を、ターゲットとの中心として捉えているのです。

広告宣伝費への投資

数あるスポーツブランドの中でも、ナイキが広告宣伝につぎ込む費用はトップクラスです。ブランドのPRイベントやテレビ・紙媒体の広告、アスリートとのスポンサー契約など、その費用は3000億円を超えます。

広告宣伝費に惜しげもなく資金を使うことで、消費者の積極的な購買を促し、結果としてつぎ込んだ資金以上の売上を伸ばすことに成功しています。

ナイキの広告・マーケティング戦略まとめ

ナイキの広告・マーケティング戦略のポイント

ナイキはこれまでに「政治的メッセージを込めたコマーシャル」を積極的に打ち出してきました。多くの企業は、政治的運動をサポートするようなプロモーションは、炎上のリスクが高いため避けようとします。

しかし、ナイキは炎上を恐れず、コマーシャルに、ナイキが自社の商品を使ってほしいと思っている購買層に響く強いメッセージを込めています。

幅広い人に支持されるコマーシャルではなく、特定のペルソナを意識して購買を促すことで、他社との差別化に成功したと言えるでしょう。

そしてこの戦略を軸としたコマーシャルなどのプロモーションを大々的に行うことで、他のスポーツブランドメーカーと一線を画すブランディングを実現しているのです。

下記の記事では、商品やサービスを認知させるだけでなく「成果」に繋がる広告戦略の具体的な方法や、その他の企業の事例を紹介しています。今後の広告戦略策定におけるアイディアが詰まっていますので、こちらも合わせてご覧ください。

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