中小企業の広告戦略はマーケティング視点で考える

中小企業の広告戦略はマーケティング視点で考える
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この記事では、中小企業の広告戦略を考える上で考慮すべきポイントとそれぞれの広告施策について解説しています。

自社の商品・サービスを市場に浸透させるマーケティング活動において、「広告」は大切な要素です。

これまではマスメディアを中心に、不特定多数の方に知ってもらうことで、一定の効果を得ることができていました。しかし、商品選定の手段がWeb中心に変わった現代において、「知ってもらう」だけで得られる効果が少しずつ薄らいできています。

この記事ではポジショニングメディア、リスティング広告、ポータルサイトなど、Webを中心とした広告戦略の手法を紹介していきます。

中小企業が抱えるマーケティングの課題

中小企業が抱えるマーケティングの課題

広告を取り巻く環境の変化

広告は徐々にインターネット配信が主流となる傾向にあります。電通が効果した「日本の広告費 2020年」によると、2020年にインターネット広告にかけられた費用は2兆2,290億円でした。それに対してテレビメディア広告が1兆6,559億円で、マスメディア4倍体を合わせても2兆2,536億円とインターネット広告をわずかに上回っているだけです。

広告の「ネット化」は新型コロナウィルスの感染拡大の影響もありました。しかし、上記のトレンドはコロナ禍以前に始まっており、2019年にはインターネット広告費用が既にテレビメディア広告費用を抜いていました。

参考:株式会社 電通「2020年 日本の広告費」

一方、日本の多くの企業は広告の「ネット化」トレンドに対応できていない状況です。総務省が平成29年に実施した調査によると、Web広告を活用する企業は国内全体の41.5%であり、その数は半分にも満たない状態でした。

参考:総務省「平成29年度通信利用動向調査」

中小企業においてはWeb広告を筆頭としたデジタルマーケティングの活用はまだまだ少なく、そのポテンシャルを活かしていないのが現状です。

マーケティングに対する意識不足

中小企業は、自社の商品・サービスをいかに市場に浸透させるかといった、マーケティング志向よりも、商品力や生産力をいかに向上させるかに注力する傾向があります。

つまり「良い商品・サービスならお客さま(取引先)に受け入れられる」という考え方に偏りがちです。

その結果、競合よりもいい商品・サービスと自負しているのに、なぜ売れないのか?と期待したほど売上が上がらない現状に思い悩む中小企業の経営者も少なくありません。

マーケティングの知識を持つ人材の不足

中小企業には、マーケティングの知識を持つ人材が不足している課題もあります。マーケティングに対する経営者の意識不足とも関連しますが、生産性を重視しているため、開発や製造の知識に長けた人材は豊富です。

しかし、売上拡大のための販売促進が図れるマーケティングの知識を持った人材がいない、あるいは不足しているケースがあります。

本格的に取り組むには専任の担当者が不可欠で、それなりの人材投資も必要でしょう。しかし、投資するならマーケティング部門よりも、開発や製造力を上げる部門が優先されがちです。

マーケティング課題を解決する3つの対策

このような課題を抱える中小企業が多い中、マーケティング部門や広告に投資すれば全て解決できるというものでもありません。

「灯台もと暗し」ではありませんが、まずは自社を取り巻く市場環境や、競合他社との関係性を見つめ直すことが大切です。

ここでは、マーケティング課題を解決するための3つの対策について紹介します。

市場分析
まずは「市場分析」を行いましょう。自社の商品・サービスの開発や生産力も重要ですが、消費者ニーズ市場競合他社の動向など、自社を取り巻く環境を分析し、自社の「現在」の立ち位置を把握します。

立ち位置が分かれば、商品・サービスをどの領域に向けて販売すれば良いのか、マーケティング戦略も立てやすくなります。

ターゲッティング
次にターゲッティングです。販売すべき市場を絞り込み、その市場が持つニーズに応える商品・サービスを提供する戦略を立てます。

「どこの誰に向けて何を売るのか」が決まれば、「どんな方法」で商品の認知・興味・購入させるかが分かります。

ポジショニング
そして、ポジショニングです。市場には競合の商品・サービスが溢れており、消費者はどれが自分に最適なのか判断に迷っています。

ここで、自社を選んでもらうために、「競合と何が違うのか」差別化を図ることで、自社のポジションを確立します。

このポジショニングが上手く出来ていないと、溢れる競合商品・サービスに埋もれてしまい、結果、「高いか安いかだけの」価格競争に陥ってしまいます。

中小企業の強みを活かした広告戦略

ポジションを確立するには「自社の強み」を見つめ直す

中小企業の商品・サービスは、大手も含めた競合と差別化されたもの、真似できないものでなければなりません。大企業ほどの資金力のない中小企業の広告戦略で重要なのは、理想に近い顧客をピンポイントで狙った、一点集中のアプローチです。

そのためにはまずは自社の商品・サービスを見つめ直し、独自の強みを洗い出しましょう。購入して頂くお客さまがいるのですが、そこには必ず「自社が選ばれている理由」があるはずです。

その「選ばれている理由」=「強み」に気がついて広告戦略を打ち出せば、中小企業自身でも大手やその他の競合に圧倒されることなくシェアを伸ばせます。

ここからは、その戦略に沿って打ち出せる広告手法を詳しく解説していきます。

中小企業の認知度を上げる広告手法

中小企業の存在を認知させる方法は多岐にわたります。ここでは、特に活用される方法を紹介しますので、今後の広告戦略を立てる上でも参考にしてみてください。

オンライン広告

オンライン広告

面積や時間など、物理的な理由からオフライン広告で伝えられる要素には限りがあります。オフラインでの広告は、主に認知度を高めるために活用されます。

一方、インターネットを利用したオンライン広告は、その使い方次第で伝えられる内容に制限はありません。テレビCMや紙面広告で「〇〇で検索!」という言葉をよく目にしますが、これはオフライン広告を入り口として、具体的な内容の紹介はオンラインで伝えるという手法です。

インターネットというと全国展開をイメージしますが、特定のエリアへ向けた広告戦略にも活用できます。最近では「〇〇駅 歯科医院」や「〇〇市 弁護士事務所」など、地名を含めた検索も当たり前になってきています。これらの検索で自社を上位表示することができれば、新しい顧客が自然に集まってくるはずです。

ポジショニングメディア

ポジショニングメディア事例ポジショニングメディア事例 詳細はお問い合わせください

ポジショニングメディアは、自社を選んでくれる顧客をピンポイントで集めるのに重点を置くWebサイトです。

ポジショニングメディアは競合・顧客・自社の分析をもとに、自社商品・サービスの強みを最も求める顧客に合わせた作りになっています。Web上にある競合他社も含めた情報の中から、そもそも自社の商品・サービスと親和性(相性のよい)が高い消費者を集客し、競合との違いや自社の強みを理解して頂いた上で購入(成約)まで繋げることを目的としています。

ポジショニングメディアを訪問したユーザーは自社の商品・サービスの強みをすでに理解しているため、ポジショニングメディアを通じた問い合わせは、競合と比較する目的の情報収集ではなく、予め自社の商品・サービスの購入を目的とした、確度が高い反響を獲得することが可能です。

ポジショニングメディアは、企業規模の大小に限らず、120以上の業界ですでに導入されています。そのほとんどが、このあと紹介するリスティング広告、ポータルサイト広告など、あらゆる広告に出稿したものの反響が得られないケースでした。

その原因の一つが、市場における自社のポジションが確立できておらず、Web上に存在する多くの競合他社の情報に埋もれてしまい、自社の魅力が伝えきれていないことにありました。

ポジショニングメディアを導入して何が変わったのか、そのお声を一部紹介します。

ポジショニングメディアを長年導入させてもらってます。3年前と比べて最低でも2倍を越える予想です。

明らかにポジショニングメディアを導入してから施工数が伸びまして、その功績が称えられて思ってもなかった経営陣になることが出来ました。

競合も負けずに色んなサービス展開をしているので、それに徹底的に対抗していくポジショニングメディアも欲しいところです。

こちらでは、その他の業界の導入事例も紹介しています。また、自社の強みを活かしたWeb集客に役立つ資料を無料で提供していますので、ご興味のある方は合わせてご覧ください。

ポジショニングメディアについて
もっと詳しく知る

自社のホームページ

大手だけでなく中小企業も自社ホームページの開設は必須と考えてよいでしょう。オフライン広告では伝えられることには限界があり、社名、ブランド名とそのイメージの一部しか伝えることができません。

企業やブランドに興味を持ったユーザーは、具体的なことを知るために企業のホームページを訪れます。ホームページの内容や印象をもとに、来店を決める人、問い合わせをする人は少なくありません。ブランドのコンセプトやイメージを伝える広告戦略のために、ホームページを活用することをお勧めします。

ホームページを新規に開設したり、全体をリニューアルしたりというと、製作費・運営費もそれなりにかかります。

しかし、オフラインの広告や一部のオンライン広告が、期間によって料金が発生するのに対し、ホームページの期間には制限がありません。内容にもよりますが、費用対効果を考えると開設して損はないでしょう。

Googleマイビジネス

Googleマイビジネスは、特定エリアの広告戦略に欠かせないGoogleのサービスです。飲食業など実店舗を運営している企業はもちろん、弁護士、社会保険労務士など事務所を構えている方にもお勧めです。

スマートフォンの普及にともなって、現在地や駅近隣のエリア検索も増加しています。「〇〇駅 居酒屋」など、地域名を含んだ検索をした経験のある方も多いのではないでしょうか。

Google検索やGoogleマップなどの検索結果画面に自社の情報を表示することができ、登録は無料です。その登録もさほど難しくなく、Googleアカウントを取得し店舗登録を完了したら、後はオーナー確認をするだけです。

実店舗や事務所を構えているのでしたら、Googleマイビジネスへの登録は必ず行うべきでしょう。

ポータルサイト

ポータルサイトとは、「ぐるなび」や「ホットペッパー」などに代表される、あるテーマ関する企業や実店舗を検索できるサイトです。

ポータルサイトは膨大なアクセス数を誇っているものが多く、自社で運用しているサイトに比べて何倍も多くのユーザーに見てもらえるのは大きな魅力です。さらにエリア別で検索できるサイトも多いため、ポータルサイトへの掲載は特定エリアの集客に有効な施策です。

ポータルサイトや大手通販サイトに登録することで、中小企業が全国展開している例もあります。「お取り寄せグルメ」がその代表的な例です。地方の食料品メーカーでも、全国を対象としてビジネスが可能な時代になってきています。

一方、各ポータルサイトの中にも競合が多数掲載されます。検索結果の上位に表示されるには、有料追加オプションの購入が必要な場合も少なくありません。またサイト上の表示形式や掲載できる文字数などにも制限があり、自社をアピールしきれない可能性もあります。

ポータルサイトのみに頼った広告戦略は、難易度が高いと思った方がよいでしょう。ポータルサイトで認知してもらってから、公式ホームページやポジショニングメディアで魅力をさらに訴求する組み合わせがおすすめです。

リスティング広告

リスティング広告はGoogleやYahoo!で検索した際に、検索結果の最上部に表示できるキーワード連動型の広告です。広告出稿の審査さえパスすれば、中小企業でもすぐ、多くの検索ユーザーの目に付きやすいところに広告が表示されるようになります。

自社サイトの検索結果上位表示を狙うにはスキルや時間が必要ですが、リスティング広告を利用すればすぐ上位表示ができ、手間や時間が抑えられます。

リスティング広告はクリック課金制を採用しているので、広告を出稿しても検索ユーザーにクリックされなければ料金は発生しません。このため従来の広告と比べて低価格で広告施策に取り組めます。

また、どんなキーワードが検索された際に広告を表示するかを自由に設定できるので、キーワード選定によってはコンバージョン率を大きく左右します。広告キーワード設定は随時に変更できるので、思ったほどの効果を得られない場合は自社の製品・サービスに合ったキーワードを広告を運用しながら最適化することが可能です。

SNS広告

自社の製品・サービスが若者向けであれば、SNS広告を利用してみるのもおすすめです。SNS広告とはTwitterやInstagram、Facebookなどのソーシャルメディアに広告を表示する手法であり、媒体ごとの属性に合わせて集客できます。

例えば10~20代に対して製品・サービスを訴求するのであれば、TwitterやInstagramがおすすめです。また40代以上に向けてアプローチをかけるならFacebookが適しています。

中小企業の特徴の一つである顧客・クライアントとの比較的近い距離を活かしてSNS広告を活用すれば、集客効果が実現できるでしょう。

SNS広告の料金体系には以下の2つがあります。

  • クリック課金型:ユーザーが広告をクリックした際に料金が発生
  • インプレッション型:広告が表示された回数に応じて料金を決定

どちらの料金体系を利用するかは、自社が広告にかけられる費用と相談してみてください。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は成果報酬型の広告であり、メディアや個人のブログなどに広告を掲載してもらう手法です。アフィリエイト広告の大きな特徴は、マーケティングのプロから専門知識を持たない一般ブロガーにまで宣伝を依頼する点でしょう。

アフィリエイト広告は費用対効果が高く、ローリスクで運営できるのがメリットです。従来の広告は出稿に費用がかかりますが、アフィリエイト広告は成果報酬型なので無駄な費用がかかりません。

また広告主にはSEOなどの知識が必要ないので、マーケティングにかかる労力を削減できるもの魅力でしょう。

バナー広告

バナー広告はWebサイト上の広告枠を購入して、広告を掲載する手法です。例えばYahoo!JAPANのサイトで言えば、右側に表示されているのがバナー広告です。画像だけでなく動画の掲載にも対応しています。

バナー広告は視覚的な訴求力が高く、Webサイトを訪問したユーザーに強い印象を与えられるのが特徴です。ポータルサイトなどユーザーの多いWebサイトに広告を出稿すれば、オフラインの広告以上に自社の製品・サービスを認知してもらえるでしょう。

バナー広告の料金体系には以下の4つがあります。

  • 期間保証型
  • クリック型
  • インプレッション型
  • 成果報酬型

プランによって料金が異なるので、広告にかけられる予算と相談して選んでください。

オフライン広告

オフライン広告

オフライン広告はターゲットとなる市場に合わせた規模のメディアを選びます。

中小企業の場合は、少ないリソースの中で広告効果を最大化しなければなりません。市場をセグメント(細分化)して、特定のエリアやユーザーの特性に基づいた適切な規模の広告戦略を展開するべきでしょう。

漠然と全国規模で考えてしまうと手強い競合が気になるかもしれませんが、セグメント化したエリアやユーザーの範囲では、自社の商品・サービスが競合他社とまったく同じにはならないでしょう。自社の強み、勝てるポイントが見つかるはずです。

ポスティング・交通広告

具体的な例としては、ポスティングや交通広告などが挙げられます。ポスティングは近隣の住人への訴求効果が高く、駅の看板はその駅を利用する周辺住人に認知してもらうことができます。

電車内の広告、デジタルサイネージや車内吊り広告は、訴求対象のエリアが広く活用には注意が必要です。

特に都市部の車内でよく目にするデジタルサイネージ(ドア上などに設置されている動画を放映する広告メディア)は、注目を集める効果が高く認知度を上げるには効果的です。ただし放映料が高額で時間も限られているため、大手企業が活用することが多いメディアです。

車内吊り広告は、デジタルサイネージに比べると一般的で、掲載料も比較的安く抑えられます。自社の商品・サービスが、その路線の利用客全体に訴求すべきものかどうか、ターゲットとするエリアと予算を考えて利用すべきでしょう。

自社の強みを活かしたマーケティング成功事例

丸眞株式会社

丸眞株式会社

引用元:丸眞株式会社 (http://www.kezuribushi.co.jp/)

丸眞株式会社は、神奈川県藤沢市にある老舗の鰹節問屋・削り節メーカーです。文化5年(1808年)に屋久島の地ではじめた鰹節づくりを7代にわたって引き継いでいます。

現社長の眞邉光英氏の代になってからは、自社の強みを根底から見つめ直し、他社には真似のできない歴史と「“魚質”を見る目が、かつおぶし問屋の力量」に集中したマーケティング戦略を実行しています。

日本の食文化として誇るべきこの鰹節の旨味を、国内だけでなく世界の「UMAMI」へと広めるべく「THE UMAMI COMPANY」として、和食に限らず、イタリアンやフレンチなどにも出汁の旨さを提供。旨味の質にこだわったブランディングです。

また、現在でも様々な角度と方法で旨味を研究しつづけ、素材の可能性や未来を追求し続けています。

自社の強みの絞り込みと集中、中小企業のブランド戦略としてとても参考になります。

株式会社WORK SMILE LABO

株式会社WORK SMILE LABO

引用元:株式会社WORK SMILE LABO (https://ishiijc.co.jp/)

株式会社WORK SMILE LABO(ワークスマイルラボ)は、岡山県に本社を構える事務機・事務用品・オフィス家具の販売を行う企業です。

明治44年(1911年)に文具店から始まった老舗企業で、事務用品・オフィス家具・OA機器の販売を主な事業とし、近年はITツールを活用した企業支援サービスも行っています。

会社の事業領域を、事務機器販売業から「笑顔溢れるワークスタイルの創造提案業」へと転換。社名も石井事務機センターから株式会社WORK SMILE LABOへと生まれ変わりました。

100年の歴史と創業時の精神、変わらず提供し続けてきた価値と、時代とともに変化してきたこと。それらを見つめ直し、時代の先を行く新しいワークスタイルを提案しています。

総務省「テレワーク先駆者百選」(2016年)に選出。および、2017年度ブランディング事例コンテスト 大賞&中小企業特別賞(中小企業庁長官交付)受賞。

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