ハウスメーカー・工務店のポジショニングマップ事例。軸の決め方の参考に!

ハウスメーカー・工務店のポジショニングマップ事例。軸の決め方の参考に!
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ここでは、ハウスメーカー・工務店のポジショニングマップ事例を紹介しています。貴社のマーケティング戦略の策定にお役立ていただければ幸いです。

なお、自社が市場において取るべきをポジションを見つけるには、自社の強みと顧客のニーズに加え、競合との違いの洗い出しが必須です。この記事では自社と競合の分析を通じてマーケティングを成果に繋げるためのワークシートも提供しています。ポジショニングマップに加えてぜひ活用してみてください。

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ポジショニングマップの軸の決め方には、いろいろな考え方がある。

ポジショニングマップとは、市場での自社ブランドの立ち位置を確認できるツールです。他社に代替不可能な自社のポジションを探しだし継続的な競争優勢を考える際などに使用します。
ポジショニングマップを作成する際、消費者のKBF(購買決定要因)を抽出し、KBFを競合の商品と比較。そして、最後に軸を決めます。

実は、最後のポジショニングマップの軸の選定法には以下のとおり、さまざまな考え方があります。

  • 顧客のKBFをポジショニング軸に使う
  • 自社が提供するサービスの価値をポジショニング軸に使う
  • 顧客がメリットだと思えるポジショニング軸を使う
  • 自社の強みを活かせるポジショニング軸を使う

では、それぞれについて詳しく解説しています。
ポジショニングマップの作成方法と軸の決め方について解説

顧客のKBFをポジショニング軸に使う

顧客のKBFとは異なる軸を使用し、ポジショニングマップを制作してしまうことがあります。しかし、これは間違いです。ポジショニング軸は、KBFでなければなりません。

例えば、パソコンを購入する際、消費電力低下を重視する人が増加傾向にあります。以前はCPU速度を気にする顧客も多く存在していましたが、現在ではCPU高速化が進み、KBFではなくなっています。

それにも関わらず、CPU速度をポジショニング軸に使用すれば、上手くいきません。誤った軸を使用しないためにも、しっかりとKBFについて考えていく必要があります。

自社が提供するサービスの価値をポジショニング軸に使う

自社で提供しているサービスに付随する価値をポジショニング軸に使用し、ポジショニングマップを制作すると良いでしょう。顧客に提供することができる価値には、さまざまなものがあります。その中から、競合他社にはない自社の強みとなる価値を軸として設定します。

例えば、ヘーベルハウスが提供している価値は、「構造力が強く、耐久性が高い」です。一方で、一条工務店は「性能が高く、コストパフォーマンスに優れている」といった価値を提供しています。

自社で提供しているサービスの価値を軸に取る場合、まずは提供している価値をリストアップし、魅力的な価値を絞り込みます。そして最後に、競合より魅力的だと思ってもらえる価値を軸に設定してください。

顧客がメリットだと思えるポジショニング軸を使う

顧客へのメリットに基づいたポジショニング軸を使う、という考え方があります。例えば、

  • 耐震性が優れている
  • デザインが良い
  • 要望が伝わりやすい
  • 価格が安い

といった観点からポジショニング軸を決定していきます。上記はすべて、顧客が感じることのできるメリットです。上記以外にもたくさんありますので、ターゲットとなる顧客がどのような観点でサービスを選んでいるのかをしっかりと分析しましょう。

自社の強みを活かせるポジショニング軸を使う

自社の強みをポジショニング軸に使用する必要があります。なぜなら、非常に有効なポジショニング軸を探せたとしても、自社がそこでナンバーワンになれないのなら、ポジションを獲得することはできないからです。

また、例え時間がかかってしまっても、ナンバーワンを獲得できそうなポジショニング軸も有効です。逆に近い将来、すぐにナンバーワンを勝ち取れるポジショニング軸は、競合他社もすぐナンバーワンの立ち位置にたどり着けてしまう恐れがあるため、あまりおすすめではありません。
ポジショニングマップの作成方法と軸の決め方

ハウスメーカー業界のポジショニングマップ作成事例

(下記ポジションマップについての内容は、あくまでポジショニングマップを作る際の例を示しているだけのもので、取り上げている企業・団体・商品・サービスなどについて、事実や厳密な調査に即して作られているわけではなく、またその価値、意味について何らかの当社の主張や意図があるわけでもございません。閲覧の際にはその点にご留意いただければ幸いです。)
ポジショニングマップを作ることで、競合他社と自社のサービスとを比較し、同時に自社のサービスを客観的に見ることが可能です。

ポジショニングマップを作成する際は、縦と横の軸を選定し、各軸に高価・安価、こだわりがある・こだわりがないといった要素を加えます。そうして完成したマップに、企業や商品を当てはめていきます。

それでは以下に、3種類のハウスメーカー市場のポジショニングマップ、そして戦うエリアを決定するためのポジショニングマップの作成事例をご紹介しましょう。ポジショニングマップ作成時の軸の決定に、ぜひ役立ててください。

ハウスメーカー市場のポジショニングマップ作成事例①

ハウスメーカー市場のポジショニングマップ作成事例をご紹介いたします。

ハウスメーカー市場のポジショニングマップ作成事例

このポジショニングマップは、ポジショニング軸1を「こだわり」、軸2を「価格」に設定しています。自社をポジショニングマップに当てはめてみると、どういったターゲット層に向けたサービスのポジションにいるのかが明らかになります。

それから、右下の低価格でこだわりがある領域は空白です。そのため、ここはビジネスチャンスがあるエリアであることが分かります。このようにポジショニングマップを作ることで、今後の有望市場を見つけ出すことが可能です。

ハウスメーカー市場のポジショニングマップ作成事例②

では、二つ目のハウスメーカー市場のポジショニングマップ作成事例をご紹介いたします。

ハウスメーカー市場のポジショニングマップ作成事例2つ目

このポジショニングマップは、ポジショニング軸1を「シンプル」・「高級感」、軸2を「自由設計」・「規格住宅」に設定しています。この場合、自社の近くに競合A社があります。競合B社やC社は少し離れた距離に位置していますので、自社にとって最も意識すべき競合がA社であることが分かりますね。

ポジショニング軸次第で、さまざまなポジショニングマップが仕上がります。軸を会社規模、デザイン性、品質・性能など何通りも組み合わせてみて、これだと思えるものが作れるまで、とにかくたくさんのポジショニングマップを作るのがおすすめです。

ハウスメーカー市場のポジショニングマップ作成事例③

では、三つ目のハウスメーカー市場のポジショニングマップ作成事例をご紹介いたします。

ハウスメーカー市場のポジショニングマップ作成事例3つ目<
ポジショニング軸1を「意匠」・「性能」、軸2を「価格」に設定しています。このポジショニングマップを確認しますと、①~③の3カ所が空白であることが分かります。このようにポジショニングマップを作成し、空白のエリアをしっかり把握。その上で、そのエリアで会社の業績を伸ばしていく必要があります。

また、ポジショニングマップで競合の位置を確認し、自社よりも力のある競合とバッティングしないポジションを取る、ということも重要です。

戦うエリアを決定するためのポジショニングマップ作成事例

戦うエリアを決定するためのポジショニングマップ作成事例をご紹介いたします。

戦うエリアを決定するためのポジショニングマップ作成事例

ポジショニング軸1を「品質や性能の関心度」、軸2を「デザインの関心度」に設定しています。また4つのエリアを以下のように具体的にし、

Aエリア(デザイン優先):デザイン力が高い、低価格、住み心地よりかっこよさ
Bエリア(妥協しない):デザインが良く性能が高い、ブランド重視、インテリ・金持ち層
Cエリア(コスト低価格):建売住宅、デザイン・質などは重視しない、30代の子持ち夫婦層
Dエリア(品質優先):素材や性能にこだわる、知識が豊富、自分たちでじっくり判断したい

品質・デザインが良い住宅を作っている企業をBエリアに、ローコスト住宅はCエリアといった具合に、自社のエリアにある住宅会社を配置。完成したポジショニングマップ用いて、自社のエリアにはどのような会社が存在し、自社はどのエリアで戦うべきかを確認してみましょう。
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ポジショニング戦略をベースとしたキャククル(Zenken)のWeb戦略

ここまで、ハウスメーカー業界に関するポジショニングマップついて紹介しました。当社では、ポジショニング戦略をベースとしたWeb戦略をクライアント様にご提案しています。

上記では説明しきれませんでしたが、実際に中小企業様の戦略では、地域性が非常に重要な要素となります。
ですので実際には、地域によるセグメンテーションを行ったうえで、ポジショニングについて検討するという順番になります。

日本の企業構成は、中小企業が99%を占めています。その状況からすると、(中小企業は)多種多様な特徴があり、各社に合ったプロモーション戦略をしなければいけないと思います。

ポジショニングメディアとは

一方で、現在多くのWeb会社が行っている広告モデルは、ポータルサイトを作って「広告掲載しませんか?」というものが目立ちます。ポータルサイトの掲載も有効な手段だと思いますが、それだけでは、各々の中小企業が持つ独自の強みや魅力を、ユーザーに伝えきるのは難しいのが実情です。

また、そもそも自社の強みが何で、競合との差異はどこにあるのか、こういった自社分析や競合分析を充分にしないまま、プロモーション活動している企業も多いと思います。

そこで我々は、クライアントが市場でどのような立ち位置にいるのか明確にするために、ポジショニングメディア(仮名)の作成を推奨しております。ポジショニングメディアとは、

  • 各企業の特徴を詳細にまとめ、
  • 業界全体を見渡せる

まとめサイトのようなものです。

このメディアは、ランキングサイトのように、優劣をつけるものではないため、サイト自体の集客力はあまりありませんが、市場を俯瞰的に捉えるためのツールとして重宝いただいています。

まずは、ハウスメーカー市場全体を俯瞰的に捉えられる状況を作り、その上で、自社がどうやって戦っていくか具体的な戦略を練る。この手順が重要です。

ポジショニングメディア
について詳しく

バリュープロポジションを生かした集客戦略

企業独自の特徴を示す、「USP(Unique Selling Proposition)」というマーケティング用語がありますが、それだけだといわゆる自己満足に終わるので、その先にある、企業独自の特徴と顧客のニーズを合致させる「バリュ―プロポジション」という考え方を基軸に、ターゲット顧客の選定を行っております。

バリュープロポジションとは、

  • 顧客からニーズがあり
  • 競合他社は提供していない
  • 自社が提供することができる

価値のことです。

この情報過多の時代、闇雲に広告を打ってもユーザーの耳には届きません。市場での立ち位置を明確にし、戦うべきポジションを確立した上で、自社ブランディングを行う。この当たり前ですが、とても重要なマーケティング戦略を実現しているのが、弊社の戦略的コンテンツマーケティングです。

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