Webマーケティングに必要な分析・手法とは?

Webマーケティングに必要な分析・手法とは?
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Webマーケティング戦略を成功に導くためには、現状の把握と分析が非常に重要です。ユーザーのニーズの変化や社会情勢、自社が置かれている市場の状況、競合の戦略など、Webマーケティングを行うにあたって調査・分析しておくべきポイントは多数あります。

的確なマーケティング戦略をもとに、顧客が「何を」「なぜ」求めているのかという潜在的なニーズを分析し、コンテンツに反映させていく必要があります。

この記事では、Webマーケティングにおいて必要となる様々な分析手法を紹介していきます。

また、Webマーケィングを進める中で、自社製品やサービスの宣伝も大切な活動ですが、中でもWeb広告選びは特に重要です。広告選びを間違えてしまうと、獲得したいターゲットに届かない可能性があります。さらに、Web広告を出しても「成約に繋がらない」ことに課題を持つ企業も少なくありません。

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Webマーケティングに関する分析手法

Webマーケティングに関して、事業の戦略分析に役立つ手法を下記でご紹介します。

3C分析

3C分析は、「Customer(顧客)」「Competitor(競合他社)」「Company(自社)」の3つの言葉の頭文字を取って名付けられたものです。

これらの3つの要素を客観的に分析するこの手法は、事業、ひいては企業全体の戦略を立てるのに有用です。

Customer(顧客)
顧客の能力や購買意欲、消費行動、市場の規模、成長性などを、マクロとミクロの視点から分析します。

マクロ視点については、後述の「PEST分析」がフレームワークとして用いられます。また、ミクロ視点では「5フォース分析」がよく使用されます。

Competitor(競合他社)
競合他社の製品や市場シェア、サービスの強みや弱みなどを分析します。
「要因」と「結果」の二側面から分析を行い、優れた部分を学んで自社のマーケティングに取り入れることを「ベンチマーキング」と言います。

Company(自社)
上記の顧客分析、競合分析をもとに、自社の資本力やサービス・製品、顧客層など、自社の経営戦略について分析します。
よく用いられるフレームワークとしては、後述の「SWOT分析」が挙げられます。

>>3C分析の事例・方法まとめ

PEST分析

PEST分析は、「Politics(政治)」「Economy(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」の4つの環境が及ぼす自社への影響を分析し、事業戦略を立てるマーケティング分析手法です。

この4つの視点から情報収集を行い、法律や政治の動向、金利や為替の変化、技術の動き、人口の動きや流行り廃りなど、企業経営に影響を及ぼし得る情報を網羅し、リスクマネジメントをすることができます。

>>PEST分析の事例・方法まとめ

ファイブフォース分析

ファイブフォース分析は、事実関係を抽出して戦略の方向性を定める「環境分析」のうち、内的要因と外的要因の各面から、市場の中での自社の競争力や参入した際の障壁、収益性などを検討する方法です。5つの「脅威」について考えます。

新規事業への参入や事業の立ち上げの際など、競争率や参入価値、対処法などを測るのに適しています。

内的要因

  • 競争企業間の脅威
  • 売り手(供給側)の脅威
  • 買い手(需要側)の脅威

外的要因

  • 代替品・類似品の脅威
  • 新規参入の脅威

>>ファイブフォース分析とは?事例を元に競争状況や構造を分析

SWOT分析

SWOT分析は、市場に潜むリスク(マイナス要素)や可能性(プラス要素)、商品やサービスの長所短所をそれぞれ把握するための分析手法です。

分析にあたっては、プラス要素とマイナス要素に分けた強み・弱みの観点が用いられます。

内部環境
Strength(強み):プラス要素
Weakness(弱み):マイナス要素
外部環境
Opportunity(機会):プラス要素
Threat(脅威):マイナス要素

この4つを漏れることなく洗い出して、要素を組み替えて多面的に分析することが重要です。例えば、

  • 機会に対する自社の強み……
    営業部門に同業他社からの転職者が居て業界での顔が広い、社長が多方面にパイプを持っている、など
  • 脅威に対する自社の弱み……
    新型コロナウィルス感染症など、予期せぬ流行感冒のあおりを受けて新規顧客が減っている、など

というように、多面的に分析して強みや弱みを客観的に洗い出すことが大切です。

>>SWOT分析を事例つきで解説!

STP分析

STP分析は、下記の3つの視点から商品やサービスの「狙い」を把握するために使われる手法です。

1.Segmentation(市場の細分化)
顧客を性別や年齢、職業や所得など様々な分野でグループ分けして、自社製品との相性を調べます。

2.Targeting(ターゲット層を定める)
上記のグループの中から、もっとも相性がいいと考えられるターゲットを決めます。

3.Positioning(アプローチの方向付け)
ターゲットに対しての自社の優位性(類似商品の中から自社の商品やサービスが選ばれるものであるか)や自社の置かれているポジションを競合他社と比較し、自社の立ち位置、すなわち「自社が勝負できる土俵」を把握します。

顧客や市場ニーズの分布を整理でき、自社のプロモーション戦略を明確にすることが出来ます。
また、ポジショニングを明確に、限定して行うことで、他社との競合を避けられるというメリットも生まれます。

>>STP分析とは?マーケティング初心者でもわかるよう徹底解説

4P分析

4P分析は、マーケティング戦略に必要不可欠な4つの視点を組み合わせ、マーケティング戦略を練る分析手法です。

Product(製品)
顧客が製品やサービスに求めているもの(機能、品質、デザイン、ブランドイメージなど)
ターゲットごとに訴求すべき製品の特徴が分かります。

Price(価格)
製品のブランドイメージに対する価格設定や、利益を生むための価格設定(定価、値引・割引額、支払条件と支払方法など)
市場によりその時点での適正価格が左右されるため、慎重な見極めが重要です。

Place(流通)
顧客に対してどのような方法・場所などで製品を届けるか(立地や流通経路、品揃えなど)
流通の妥当性について検証することが出来ます。

Promotion(販売)
顧客に製品やサービスを周知する方法(広告・宣伝活動など)
製品ごとやターゲット層ごとの適切な施策が必要になります。

また、この4P分析と対をなすものとして、4C分析(顧客視点から見た価値やコスト、コミュニケーションや利便性などの分析)があります。

>>4p分析とは?事例から学ぶマーケティング戦略立案のヒント

ファネル分析

ファネル分析は、顧客が製品・サービスを知ってからコンバージョン(購入や問い合わせ)に至るまでを過程ごとに細かく分析して、特に「顧客が離脱している過程」に着目して改善を試みる手法です。

この手法は、認知から購買までの顧客の心理変化を表す「AIDMAモデル」を応用する形で現されることが多いです。

BtoCの場合
認知→興味→欲求→記憶→行動の流れ(AIDMA)
BtoBの場合
認知→興味→比較・検討→行動の流れ

RFM分析

RFM分析は、「Recency(最新性)」「Frequency(頻度)」「Monetary(金銭)」の3つに着目して顧客分類を行う分析の手法です。

  • Recency(最近の購入日)
  • Frequency(来店や購入の回数)
  • Monetary(購入総額)

これらの指標に基準を設けて、「優良な顧客」「既存の顧客」「離脱した顧客」の3パターンに顧客をランク分けします。
そうすることで、個々の顧客に適したアプローチ手法を導き出せるようになります。

Webマーケティングで重要な分析と改善

Webマーケティングで得られたデータを分析して改善していくという流れの中で、どのような分析、どのような評価をすればよいのでしょうか。
その方法を下記で紹介します。

顧客の行動で分析する

まずはWebサイトにおける顧客の行動に着目してみることで、いかにしてPDCAを回すかを把握することが出来るようになります。
手順としては、下記のようになります。

全体分析する

Webマーケティングの改善点を洗い出す全体分析で、「アクセス数」「フォームへの誘導率」「フォームからのコンバージョン率」の3つのKPI(重要業績評価指標、目標に対する指標のこと)を確認します。

例えば、自社サイトに月1000人の訪問者があり、そのうち問い合わせフォームにアクセスしたユーザーが200人、問い合わせ完了まで至ったユーザーが50人という場合は、それぞれのKPIは下記のようになります。

  1. アクセス数:1000人
  2. フォームへの誘導率:20%
  3. フォームからのコンバージョン率:25%

まずはこの3つのKPIを明確にすることが、WEBサイトの全体分析となります。

詳細分析する

全体分析が終了したら、次は詳細分析です。

Googleアナリティクスなどを用いて、「アクセス数を伸ばす」など改善点をつまびらかに洗い出すことで、対策として設定キーワードの見直しや検索順位の調査、コンテンツの新規作成やリライトなどのやるべきことが見えてきます。

改善策を実行する

全体分析を詳細分析にはめ込んで、改善策を検討すれば、後は実行あるのみです。

その際は実行するだけでなく、改善策がちゃんと効果が出ているかを3ヶ月に1度といったように頻度を決めて定点観測し、更なる改善のための分析を行うことが大切です。

様々なツールを用いる

Webマーケティングの分析に役立つ様々なツールがあります。そのいくつかを下記でご紹介します。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、Googleのアクセス解析ツールです。
アクセス解析を行う際は必要不可欠なツールであり、ユーザーの流入経路やデバイスやページ内での行動なども無料で分析できます。

シミラーウェブ

シミラーウェブは、自分サイトや競合他社のサイトのアクセス状況が分かるアクセス解析ツールです。
有料検索と自然検索のそれぞれの割合、流入ルーツの内訳、キーワードなども知ることができます。

ヒートマップツール

ヒートマップツールは、ページ内でのユーザーの行動が分析できるツールです。
スクロール(ページがどこまで読まれているか)やアテンション(ユーザーがよく読んでいる部分)、クリック、マウスフロー(マウスの動き)などを見ることができます。

CRM

CRM(Customer Relationship Management)は、顧客中心の考えでビジネスを展開し、良好な関係を築き上げることで、様々な顧客情報を管理するためのツールです。
顧客の管理や分析、問い合わせフォームの生成、メール配信やリストの作成などの機能が代表的なものとして挙げられます。

SFA

SFA(Sales Force Automation)は、営業を支援するための営業管理システムツールです。
商談から受注に至るまでの進捗状況やノウハウをデータ化することで、セールスの品質を一定水準に保つことができます。

まとめ

Webマーケティングの分析手法についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

Web上でわかる情報や、自社で蓄積・調査した情報など、データ・数値を活かして自社の状況や取り巻く環境を把握することで、より効果的なマーケティング施策が可能となります。

この記事で紹介したようなフレームワークやツールなどがあり、Webマーケティングに関する分析は行いやすくなっています。

しかし専門的な知識やノウハウがあることで、これらの分析をスピーディーに行えたり、効果的な施策を打ち出しやすくなることも事実です。

自社だけで行うだけでなく、マーケティング会社などのノウハウを持つプロに、第三者の視点で分析をしてもらうことで気づけることも多いでしょう。

客観的な事実や視点を大切に、分析を行ってみてください。

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