【3分で理解】セブンイレブンの経営方針に学ぶ差別化戦略

【3分で理解】セブンイレブンの経営方針に学ぶ差別化戦略
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この記事では、アメリカで生まれたコンビニエンスストア「セブンイレブン」の差別化戦略について解説しています。貴社の今後の企業戦略の策定にお役立ていただければ幸いです。

また、貴社が市場でどんな立ち位置でマーケティング戦略を策定すべきかが分かる「市場分析シート」を無料でご提供しています。自社の強みを活かしたマーケティング戦略を立てたい方は、今後の戦略策定にご活用ください。

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セブンイレブンの差別化戦略とはどのようなものか

コンビニ業界において、店舗数・売上共に第1位のセブンイレブンは、第2位のファミリーマート、第3位のローソンと並び比較研究され、経営者たちに学びの機会を与えてきました。

そこでここでは、セブンイレブンの差別化戦略や経営方針、経営戦略について整理、学びのポイントをまとめていきます。

ブランド広告や競合分析をしない、という戦略

セブンイレブンは、1974年に第1号店が東京都に出店されました。その後1980年には店舗数1,000店を突破し、コンビニ業界の中では草分け的な存在です。その後1990年代には8,000店舗台を突破し、順調に成長を続けています。

そんなセブンイレブンが創業以来大切にしているのは、いつでもお客様によって「便利な存在」であることです。経営の起点はあくまでも地域のお客様であり、生活サービスの拠点となるように日々商品等の改良が加えられています。

このように創業以来一貫して他社との差別化などに重点を置くのではなく、地域のお客様に愛されることに重点を置いてきたことが、現在あらゆるお客様に支持されるという結果に繋がっているといえます。

セブンイレブンの経営方針


■引用元:セブンイレブン公式サイト https://www.sej.co.jp/company/

順調に成長を続けているように見えるセブンイレブンですが、2019年に「セブンイレブン改革」が行われいくつかの問題に直面しました。

新規店舗の出店を繰り返していく中で、現場の声が本部へ届きにくくなっていた状態を鑑み、セブンイレブン自体はもちろんのこと、今後のコンビニのビジネスモデルの変化を見越した上での改革でした。

大きな改革ポイントとしては、量より質を大切にするという点です。

新規出店に関しては出店エリアを再検討するほか、24時間営業というモデルに関しても、各店舗の状態を1店舗ずつ冷静に判断しながら適切な判断を下していくということが定められました。

コンビニ業界だけでなく社会構造が大きく変化しようとしているからこそ、コンビニ業界の最大手企業として、お客様にとってのベスト、お客様にとってセブンイレブンが生活サービスの拠点となる方法はなにか。

このことをさらに追及していく姿勢を見せています。

セブンイレブンの経営戦略

セブンイレブンが現在の地位を築くことができた要因として大きいのは、あえて競合調査をしてこなかったことが大きな要因かもしれません。

セブンイレブンにはマーケティング部がない

大手企業となれば、一般的にはマーケティング部を組織しています。しかしセブンイレブンにはマーケティング部がなく、マーチャンダイザーがマーケターの役割を担っています。

「お客様が求めるものを提供し続ける」ためは、マーケティング分析やマーチャンダイジングよりもまず、お客様の要望を商品化すべきである、という信念がそのまま経営戦略になっています。

ブランド広告はほとんど実施なし

過去に実施したブランド広告と言えば、1980年代初期に実施した「空いてて良かった」という広告程度です。消費者の声がそのまま、ブランディングにつながる好例といえます。

セブンイレブンから学べること

競合を分析せず、ブランド広告を行なわないセブンイレブンには、ドミナント戦略やフランチャイジーとの問題など課題も少なくありません。しかし、それでもコンビニシェアが不動の1位であり続けていることには大きな理由があります。

年間70%もの商品入れ替えやプライベートブランドなどを駆使しながら、お客様がコンビニに飽きない工夫がつねにされています。また、出店県を定めたら店舗数をまとめて増やすことで流通コストを抑えるといったように、多くの戦略が駆使されています。

新型コロナウイルス禍でさらなるコンビニの進化が消費者から求められる中で、セブンイレブンはコンビニ業界の先駆者として、次のどのような戦略を打ち出すか、注目しておきたいところです。

セブンイレブン差別化戦略まとめ

競合調査を行わないという、一見掟破りのような方法で成長を続けてきたセブンイレブン。そこには昔気質の「御用聞き」マインドがあるのではないかと感じます。

大企業の差別化戦略に学ぶといっても、事業規模や業態が異なる場合はイメージしにくいかもしれません。キャククル内には差別化戦略を立てるための基礎知識をまとめていますので、ぜひそちらもお読みください。

関連記事:「【差別化戦略】差別化を図るための要因分析と戦略立案のやり方」を読む

マーケティング戦略策定後には施策に落とし込もう

マーケティング分析をした上で大切なのは、その分析結果をもとに行うマーケティング戦略の施策と戦術の実行です。しかし、ほとんどのケースで見受けられるのが、

  • そもそも適切な分析ができていない
  • 分析はできたが、それを支える戦略と戦術まで落とし込めていない
  • 分析や戦略までは組み立てたが、戦術と連動していない

という問題の発生が多くあります。そのため、多忙な中、分析や戦略策定をしたのにもかかわらず、
成果に繋がらなければ、あなたの貴重な時間もお金も無駄にし、また練り直さなければなりません。

時間がさらにかかれば、状況も変わり市場からさらに置いてかれること可能性もあります。

下記の記事では、商品やサービスを認知させるだけでなく「成果」に繋がる差別化戦略の具体的な方法や、その他の企業の事例を紹介しています。今後の差別化戦略策定におけるヒントが詰まっていますので、こちらも合わせてご覧ください。

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