ドトールコーヒーの経営戦略・マーケティング戦略から学ぶ

ドトールコーヒーの経営戦略・マーケティング戦略から学ぶ
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緩やかに市場の規模が拡大しているカフェ業界。そのトップシェアを誇るのが、ドトールコーヒーです。

最近ではアーモンドミルクを使用したプロテイン入りスムージーなど、健康志向が高い消費者ニーズを捉えた商品も販売。ニーズを捉えた経営・マーケティング戦略で2019年にはJCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査で、カフェ業界の顧客満足度1位を獲得しています。

本記事では、そんなドトールコーヒーの経営・マーケティング施策を紹介します。

ドトールコーヒーの強さの秘密

ビジネスマンにターゲティング

「一杯のおいしいコーヒーを通じて、お客様に安らぎと活力を提供する」が企業理念のドトールコーヒー。品質へのこだわりと低価格を掲げて事業を展開してきました。

ドトールコーヒーショップは、味・価格の強みが最もささるビジネスマンをターゲットとしています。

コーヒーの消費が多い年齢層は40歳~59歳、60歳以降。40歳以降のコーヒー消費が多い層を獲得できるのもメリットです。ビジネスマンは利用時間も短く、回転率をはやめることが可能。利益確保につながっています。

参照
喫茶店営業のみなさまへ 集英力向上に向けた取り組みのヒント(厚生労働省)
(https://www.mhlw.go.jp/content/000505183.pdf)

ポジショニングで差別化ポイントを打ち出す

明確なポジショニングに基づいた経営・マーケティング戦略も、成功要因の一つです。

ポジショニングとは市場のなかで自社の競争優位性を明確にし、差別化ポイントを顧客に示すことです。

下図はカフェ業界のポジショニングマップになります。多くのカフェが中~高価格帯を狙っているのに対し、ドトールコーヒーショップは低価格帯に特化。消費者の生活基盤となるカフェとしてポジショニングしています。

また同じくドトールコーヒーが展開している星乃珈琲店は、コーヒー一杯600円というスターバックスよりも高価格な「高級カフェ」ポジション。競合他社の進出が少ないポジションを狙ったことが、差別化につながっています。

ドトールコーヒーのポジショニングマップ

ポジショニングで差別化ポイントを顧客に明示することは、顧客満足度・ロイヤリティの向上につながります。

ドトールコーヒーショップがJCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査で顧客満足度・ロイヤリティ部門で一位を獲得しているのは、低価格でおいしいコーヒーならドトールコーヒーと顧客が認知しているから。

自社のポジションがわからない場合は、ポジショニングマップの使用がおすすめ。自社と競合のポジションが明確になり、狙うべき市場が見えてきます。

カフェ業界のポジショニングマップを詳しく見る

参照
2019 年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査結果発表(公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会)
(https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/R13attached.pdf)

ドトールコーヒーの経営・マーケティング戦略

ドトールコーヒーの強さであるターゲティング・ポジショニングを踏まえた具体的な経営・マーケティング戦略を見ていきましょう。

コーヒーの品質にこだわる

ドトールコーヒーは、コーヒー豆の調達から焙煎まで自社で一貫して行っています。直営農園も保持しており、高い品質のコーヒーを低価格で提供することができています。

また2007年には、日本レストランシステム株式会社との経営統合を発表。「飲」「食」
の融合を掲げ、食材の共同調達や開発を行っています。

多様な業態で低価格を保つ

ドトールコーヒー事業モデルの図
引用元:株式会社ドトールコーヒー(https://www.doutor.co.jp/recruit/company/)

高品質のコーヒーを低価格で飲めるのもドトールコーヒーが支持されているポイント。

売上原価が高いにも関わらず、低価格でサービス提供できている理由は、多様な業態にあります。

店舗運営はもちろんですが、フランチャイズに力を入れているのも特徴。2020年12月時点で、948の加盟店があります。

また外食業界の企業に、コーヒー豆や厨房機器を卸売。コンビニ向けオリジナル商品の開発や、食品メーカーへのブランド提供など、多様な業態で強固な収益基盤を築いています。

安くても利益を保つ店舗運営も特徴。回転率を高めるために様々な工夫がされています。ドトールコーヒーでは、一席一席が狭くなっています。置いてある椅子などを見ても、長時間利用を売りにしているスタバやタリーズコーヒーなどとの違いがわかります。内装や店内の環境を工夫して、回転率を高めています。

その他にも家賃比率8%に抑えた物件確保や、日本レストランシステムとの経営統合による食材の仕入れ一本化などコスト管理を徹底しています。

参照
ドトールグループ総店舗数(株式会社ドトールコーヒー)
(https://www.doutor.co.jp/about_us/ir/report/fcinfo.html)

消費者の生活基盤に根付いた立地

ドトールコーヒー代表取締役の星野正則氏は、ドトールコーヒーを「立地創造業」と位置づけています。消費者の生活に根付いたカフェであるために、市場の変化にあわせて出店する場所を増やしています。

例えば、ガソリンスタンド。条件を満たした飲食店が敷地内で開業できるようになったのをきっかけに、大手石油会社に共同事業を提案し、99店舗を出店しています。

また駅構内やショッピングセンターをはじめ病院や空港などにも出店しています。新たな立地を開拓し、それに合わせて業態も刷新することが継続的な成長につながっています。

多様化するニーズに合わせた新業態

消費者のニーズが多様化するなか「本と珈琲 梟書茶房」や農園主の邸宅がコンセプトの「ドトールコーヒー珈琲農園」など様々な業態のカフェを新設しているのも特徴。

ポイントは自社が価値を提供できる高品質のコーヒーを活かして、高級層にアプローチしていることです。

ドトールコーヒーの経営・マーケティング戦略はターゲティングとポジショニングがカギ

競争の激しいカフェ業界でトップシェアのドトールコーヒー。

  • 顧客のなかで、自社の強みがささる層へのターゲティング
  • ポジショニングを踏まえた経営・マーケティング戦略

による差別化にその強さの秘訣があります。

上記を踏まえた経営・マーケティング戦略は、事業の規模に関わらず貴社の成長につながります。

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