ホンダの経営戦略から学ぶ差別化・マーケティング戦略

ホンダの経営戦略から学ぶ差別化・マーケティング戦略
Facebook Twitter LINE はてなブックマーク Pocket RSS

ホンダの広告・マーケティング戦略のポイント

ターゲットを絞った戦略で新車販売台数が首位を獲得

ホンダ N-BOX公式サイト

引用元:ホンダ公式サイト / Hondaの軽自動車N

テレビCMやインターネットによるターゲティング広告で、軽自動車のN-BOXが2年連続で販売台数の首位に輝いたホンダ。「お客様の研究」がマーケティングの核心であると提唱し、商品企画の考え方が固執してしまわないよう、若手社員の意見を積極的に取り入れています。

そして、ホンダのブランド力を回復するため企業イメージと安全性のアピールに注力。ターゲットを車好きなドライバーにせず、子どもがいる母親に絞った点が功を奏したといわれています。

母親は安全への意識が誰よりも高く、子どもに関わる家族や両親にも安全装置を勧めてくれるだろうという点に目をつけました。新車をアピールするのではなく、企業のブランドイメージを定着させるためのマーケティング戦略といえるでしょう。

パワープロダクトで他社との差別化を図る

ホンダの耕うん機

引用元:ホンダ公式サイト / ホンダ耕うん機

他社メーカーにはないホンダの強みといえば、発電機、耕うん機、草刈機といったパワープロダクツ製品です。これら専用機の生産台数が、2019年9月時点で1億5000万台に達しました。

「自社のエンジン技術を使って、第一次産業を営む人たちの労働負担を軽減したい」という思いを原点に、1953年から生産を開始。日本国内はもちろん、1984年の米国進出を皮切りに、欧州、中国、アジアと、世界11ヵ国で生産を手掛けています。

近年はCO2削減の実現に向けて、ロボット芝刈機やHonda歩行アシストなどの電動化製品の取り組みにも積極的で、ホンダ事業を支える軸となっています。

ホンダの経営戦略・差別化戦略

小型バイクから自動車事業へ進出したユニークな差別化戦略

ホンダ スーパーカブ公式サイト

引用元:ホンダ公式サイト / スーパーカブ

ホンダの成長を語るうえで、以下の2つは外せません。

  1. 米国での小型バイクによる市場開拓
  2. バイク開発で培ったノウハウを自動車事業に活用

もともとホンダはバイクメーカーとして地位を確立していました。新しいマーケットの開拓のため米国への進出を図ったホンダでしたが、新天地ではブランド力も品質も他社に及ばないことを知ります。

そこで、大型バイクが一般的だったアメリカで、小型バイクのスーパーカブを薄利多売する戦略を仕掛けます。シェアの拡大に成功したホンダは、そこで培ったエンジン技術を軸に自動車事業へ乗り出しました。

排ガス規制への取り組みやF1への参戦で、他社との差別化を実施。ブランド力を高める戦略が成功した事例といえるでしょう。

2030年ビジョンに向けたホンダの経営戦略とは

ホンダが期待される企業であり続けるため、目指すべき姿を掲げているのが「2030年ビジョン」です。既存ビジネスをどのように転換し進化させていくのか、新しい価値をどのように創出するのか。「生活の可能性が拡がる喜び」を提供すべく、3つの方向性を定めました。

  1. 「移動」と「暮らし」の価値創造
  2. 多様な社会・個人への対応
  3. クリーンで安全・安心な社会へ

例えば、高齢者が増える過疎地への対策として、効率的な移動手段を提供してドライバー不足の問題を解決。また電動化の進化に対応すべく、車両の位置情報やバッテリーの充電情報を提供するなどです。

さらに環境問題へ配慮し、2050年にはCO2排出量を半減させることを目標に設定。カーボンフリー社会を実現させることが企業の役目と考え、環境に負荷を与えない車社会を目指しています。

ホンダの広告・マーケティング戦略まとめ

自動車産業に大きな変革期をもたらすといわれているCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリングなどの新サービス、電動化)戦略が進むなか、人の暮らしを第一に考え「質の追求による成長」を宣言するホンダ。

日本の自動車産業を代表する存在になるべく、四輪事業の立て直しが急務となっており「聖域」といわれていた本田技術研究所の吸収統合に踏み切りました。

新しい時代を迎えている自動車業界で、ホンダの復活を願う根強いファンも少なくありません。「技術は人のため」という創業の精神のもと、今後もユーザーと真摯に向き合い、『すべての人に“生活の可能性が拡がる喜び”を提供する』という2030年ビジョンを実現してくれるでしょう。

ページトップへ