任天堂の経営方針から学ぶ差別化戦略

任天堂の経営方針から学ぶ差別化戦略
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任天堂の差別化戦略とはどのようなものか

「任天堂IPに触れる人口の拡大」を基本戦略に世界中のゲーム市場を席巻している任天堂。

IPとは、「intellectual property」、直訳すると知的財産のこと。たとえば、一世を風靡するようなゲームが生まれたとします。このゲームが生まれた背景にあるアイディアは「発明」であり、完成したゲームソフトは「著作物」であり、そのブランドは「商標」であり、これらはすべて知的財産です。

つまり、任天堂IPとは、任天堂の生み出したゲームソフトやゲーム機などに含まれるアイディアやソフトやブランドすべてを指しており、それらと人との接点を増やしていくことを経営の基本戦略としているのです。

事実、任天堂に詳しく知らずとも、SwitchやWii、DS、(世代によっては)GAMECUBE、64など…任天堂IPに触れてきた人は多いでしょう。

そんな任天堂の基本戦略である「任天堂IPに触れる人口の拡大」の取り組みを、その歴史からひも解いて解説していきます。

「独創」の精神を貫き唯一無二のIPで勝負する任天堂

任天堂の歴史

任天堂は誕生から今に至るまで、どのような変遷をたどってきたのでしょうか。

任天堂の誕生は1889年、京都で創業者の山内房太郎が花札の製造を開始したことに始まります。後に日本初のトランプ製造など、独創的なゲームの世界を創り上げてきました。

生活必需品でないからこそ、面白いものを提供し続けたいという精神のもと、1983年には時代を一世風靡する「ファミリーコンピューター」を発売します。

このことをきっかけに、任天堂の名前は世の中に知らない人がいないほどに広まりました。以降任天堂は任天堂IPを軸に置きながら、多くのゲームや商品を世に送り出しています。

任天堂の経営方針


■引用元:任天堂公式サイト https://www.nintendo.co.jp/corporate/index.html

ホームエンターテインメントの領域において、新たな娯楽を創造することを目指している任天堂。国内ユーザーだけでなく、そのターゲットは世界のユーザーです。

任天堂の強みは、ゲーム愛好家だけでなく、これまでゲームに関心がなかった層やゲームに触れたことがない消費者を取り込むことができる、という点です。

日本発のグローバルなホームエンターテイメント分野の産業として、できるだけ多くの消費者に触れてもらう、すなわち任天堂IPに触れる人口拡大を目指しています。

そんな「任天堂IPに触れる人口の拡大」の取り組みを、「ゲーム専用機ビジネス」「モバイルビジネス」「IP展開ビジネス」という3つの柱に整理しながら見ていきましょう。

任天堂の基本戦略を支える3つの柱

任天堂は「ゲーム専用機ビジネス」「モバイルビジネス」「IP展開ビジネス」の3本柱で経営戦略を掲げています。

ゲーム専用機ビジネス

「任天堂Switch」をはじめとする、ゲーム機を用いた任天堂の中核ビジネスです。かつて莫大な人気を誇った「ニンテンドーWii」に匹敵する売上を誇り、多くのファンから支持を得ています。

また、Switch以外にも過去発売したゲーム機のファンも多く、LTVの長いビジネスが展開できています。

モバイルビジネス

「Mario Kart Tour」や「どうぶつの森 ポケットキャンプ」など、スマートデバイス向けに配信されるゲーム事業を指します。国内だけでなく、南米や英語圏の更なる拡大を行うことで、世界的なユーザー獲得へと乗り出しています。

IP展開ビジネス

映画やテーマパークとの協業を通し、IPを活用したビジネスの最大化を狙う任天堂。活用できるキャラクターの認知度が高く、ゲームの世界観がメジャーであり、国民性に関係なく受け入れられやすいことがIPを世界展開する際の肝となります。

任天堂IPは世代を問わず、どのような国でも人気を集めていますので、ほかのゲーム事業といちばん差別化できているのは、このIPのグローバリゼーションといえるかもしれません。

任天堂から私たちが学べること・学ぶべきこと

任天堂IPと同様の知的財産を創りあげることは、当然ながら、どの企業でもできることではありません。しかしながら、自社が持つ独自の強みの確立と、それを市場に浸透させるための施策は、どの企業においても取り入れたい点だと言えます。

たとえば、任天堂の独自の強みである歴代のゲーム機の特徴を踏襲しながらも、スマートデバイスの活用を両立させた『Nintendo Switch』。この商品は、ユーザーニーズと自社の強みを重ね合わせ、かつ競合他社が未だ提供していない領域を導き出したところに価値があります。

そして、それを市場に浸透させるためのプロモーション戦略は、Wii時代のファミリー層へ打ち出す「みんなでワイワイ感」からガラりと変わり、「いつでも、どこでも、誰とでも」というキャッチコピーの通りポータビリティの高さや、映像クオリティの高さなどを打ち出すものになっています。

顧客が望み、競合他社が未だ提供できていない、そして自社のみが提供できる価値=バリュープロポジション(VPP)の確立。また、それをいかにして伝えていくか?
任天堂は私たちにそれを体現する形で教えてくれているのでしょう。

バリュープロポジションの確立と市場への浸透を同時実現するには

バリュープロポジション(VPP)の確立には、市場を俯瞰的に見るための緻密なペルソナ設計と競合リサーチ、そして深い自社理解が求められます。また、VPPは確立するだけでは意味がありません。いかにして、市場に浸透させていくか?この二つのステップを踏まない限り、顧客に選ばれるという状況は、本質的にはあり得ないのです。

当メディア『キャククル』ではそんな市場調査(ペルソナ設計と競合リサーチ)からVPPの設計、そしてサイト制作・運用を通じての市場浸透(プロモーション)を一気通貫で行う戦略のご案内もしております。

「ターゲットとする顧客からの問合せがなかなか獲得できない(逆はあるのに…)」
「競合他社の状況を調べたいけれども、そんな時間や手間をかける余裕がない」
「これといって、打ち出すべき自社の強みが見つからない…」

そんな方はぜひ、下記のページでご紹介している戦略をご覧ください。

バリュープロポジションの確立
&市場浸透を図るWeb戦略について

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