訪問介護の市場状況について


今や世界一の長寿国となった日本では、ご存知の通り官民一体となって医療や介護福祉の問題への対策に取り組んでいます。介護市場の観点で見ると、2025年には要介護人口が716万人、現在の約2倍にあたる20兆円もの市場規模が見込まれ、国民の3人に1人が65歳以上の高齢者になるという、過去の予測を大きく上回るような超高齢化社会が目前に迫っています。
今後も市場規模の急速な拡大が予想される介護業界ですが、一方で財源確保の問題は解決の目処が立っていません。3年に1回の割合で実施されてきた介護報酬改定はマイナス改定が続き、在宅介護分野、とりわけ訪問型サービスにおいては厳しい削減がなされてきました。
訪問介護は、その名の通り基本的には訪問先で提供する介護サービスです。初期投資が少なくて済むことから比較的参入が容易であり、一時期は爆発的に事業所の数が増えましたが、前述のように介護報酬マイナス改定のあおりを受けて多くの事業所がやむなく閉鎖に追い込まれました。しかし、ある程度の淘汰が進んだために現在では利益を確保できている事業所も多いという見方もできます。
マイナス改定の流れは今後も変わることはないでしょう。そう考えた場合、やはり重要なのは集客です。いかに利用者を獲得していくかが今後の訪問介護事業所の経営に大きく影響するのです。

訪問介護の集客や利用者獲得でよくある課題


前述の通り、訪問介護は比較的参入が容易なこともあって、介護職員が組織を離れて独立するケースがよく見られます。マイナス改定によって淘汰されたとはいえ、事業所の数は依然として多い傾向にあるといえるでしょう。
訪問介護は同じ訪問系サービスである訪問看護や訪問リハビリに比べて報酬が低いため、経営を安定させるためには他のサービス以上に集客・利用者獲得が重要となります。特に病院や老人保健施設の後ろ盾がない独立系の訪問介護事業所は、営業力がすべて、そう考えられてきたといっても過言ではありません。
そのような背景もあって、訪問介護事業所は明けても暮れても居宅介護支援事業所を回り、ケアマネジャーにパンフレットと名刺を配り続けるといった光景が、業界では日常的に見られました。営業以外に集客や利用者獲得の手段がないと考えられていたこと自体が、今にして思えば訪問介護事業所の大きな課題だったのかもしれませんね。
ですが、そのような時代はもう終わりつつあると考えたほうがいいでしょう。
訪問介護事業所に限ったことではありませんが、競合が多い場合に考えるべきは他の事業所との違いを明確に打ち出すこと、いわゆる「差別化」「ブランディング」です。どのような方針で、どのような体制で利用者の生活援助にあたるのか、そのような事業所の強みを、ケアマネジャーだけではなく地域社会全体に伝えていく必要があります。
繰り返しになりますが、もはや直接営業だけでは集客戦略とはいえません。営業以外の集客ノウハウを確立させることが、継続して利用者を獲得していくための大きな課題となります。

自社の強みを理解した上で集客・営業ができているか


事業所の強みを地域社会全体に伝えていくためには、当たり前のことですが事業所サイドがその強みをしっかり理解していなければなりません。それを理解せずに効果的な集客や営業はできませんよね。
しかし、「施設系のサービスならわかるけど、訪問系のサービスで他所との違いを出すことなんてできるの?」という声も聞こえてきそうです。
答えは「もちろん、できます」。
介護報酬改定の内容には、国が介護事業所に何を求めているかというヒントが隠されています。訪問介護も同様で、国が求める事業のあり方に沿うことが報酬に直結しています。ちなみに、前回の改定におけるキーワードは「自立生活支援」でした。自立生活支援のための見守り的援助が身体介護の一環として行なわれることが明確化され、訪問介護においても自立支援の推進が進められることになったのです。
あなたの事業所は、自立支援の推進に取り組んでいますか?
そしてそれは、競合と差別化が出来るあなたの事業所の強みとなっていますか?
例えば、自立生活支援の見守りのための介助には、このような内容が考えられます。
・利用者の介助をしながら調理を行ない、安全確認や疲れ具合の確認の声かけをする
・認知症の利用者と一緒に冷蔵庫の中を整理するなど、日常生活力を高める
・車いすの利用者と買い物に行き、自ら品物を選べるように介助する
もしこのような取り組みを競合先が取り入れていないのであれば、それは強みになります。強みはつくりだすものだと考えましょう。そしてそれを集客戦略に盛り込んでいくのです。

参考までに、上記の他にもさまざまな訪問介護における強みと考えられるポイントを挙げてみましょう。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護

要介護度が高い方や、独居や認知症の方でも安心して自宅で生活を続けられるように、24時間体制で在宅生活を支えるための訪問サービスです。
平成24年から始まった比較的新しいサービスで、前回の介護報酬改定では多くのサービスがマイナス改定となった中で、この訪問介護は基本報酬がプラスになりました。それだけ国が期待しているということで、もしこれを実施しているのであれば完全に強みだといえるでしょう。

夜間対応型訪問介護

こちらは夜間に限定された訪問介護です。前回の介護報酬改定では、電話連絡を受けるオペレーターの配置基準が緩和されました。緩和されるということは、まだ事業所が足りないと国が考えているということです。やはり夜間対応というのは強みになりますね。

訪問入浴介護

利用者の自宅に浴槽を搬入して入浴の介護を行なうサービスですが、依然としてニーズは高いようです。設備投資も人手もかかるので参入が難しい部分もありますが、地域によっては訪問介護の大きな武器になり得ます。土日や祝日に対応できればさらに強みとなるでしょう。

戦略は自社に合ったエリアマーケティングを意識すること


訪問介護のような訪問系サービスで大切なのは効率性です。利用者の自宅が事業所から離れていると、それだけ業務時間を移動に費やすことになり、訪問数を稼ぐことができませんね。
それだけに、訪問介護においてはエリアマーケティングの観点が必要です。事業所を中心とした一定のエリア、つまり商圏内でいかに多くの利用者を獲得できるかがポイントになります。効率的な集客のためには、まず商圏を意識することから始めましょう。

訪問介護の集客・利用者獲得方法


集客のキーワードは「強み」と「エリアマーケティング」だとお話ししましたが、次は具体的な集客・利用者獲得の手法について考えてみましょう。
やはり大事なのは広告戦略です。

ポスティング広告・チラシ広告

たいていの訪問介護事業所はチラシをつくって配布していると思います。それでは、チラシによる効果的な広告戦略とはどのようなものでしょうか。
効果的なのはやはりポスティングだと思われます。高齢者が多く住んでいそうな集合住宅や、開発されて比較的年数が経過している住宅街など、ポイントを定めて配布することがエリアマーケティングの観点からみても効果的といえます。
新聞の折り込みを利用する事業所もあるようですが、同様にエリアマーケティングの観点からいえば、この手法は対象地域が広すぎることになるので避けたほうがいいでしょう。訪問介護の対象者がいない家庭にも配布されるので非効率です。

営業ツールの整備

前述のようなチラシも含めて、事業所の営業ツールはどのようなものが用意されているでしょうか。そしてそれは、定期的に見直しがされているでしょうか。
例えばそのチラシ。訪問介護は施設系のサービスと違い、いわばスタッフ自身だけが「商品」です。訪問介護の利用者や家族が気にするのは、何といっても「どんな人が来てくれるか」ということ。できればチラシにはスタッフの顔写真を載せたいですね。顔が見えれば利用者の安心感にもつながります。
また、既存の利用者の体験談をまとめた小冊子をつくるのもいいでしょう。実際の利用者の感想は強力な営業ツールになります。

ホームページのSEO/コンテンツSEO

あなたの事業所のホームページは、どのように管理されているでしょうか。
ホームページは見てもらわないことには話が始まりませんが、そのために必要なのはSEO対策、特にコンテンツSEOを重要視する必要があります。つまり、大事なのは中身ということです。
訪問介護に限りませんが、事業所の情報を調べたいと思ったらまずはネットで検索、という切り口が一般的ですね。先のページで「強み」を持つことが大事だとお話ししましたが、それはユーザーが「強み」とニーズのマッチングを求めているからです。そこに応えられるようにSEO対策を考えなければなりません。
強みを求めるユーザーは「訪問介護+夜間対応」や「訪問介護+入浴」といった深い検索をしますので、それにヒットするようなホームページにしていく必要があります。

ホームページは「成長」させてこそ

もうひとつ、コンテンツSEOを考える上で欠かせないのはホームページをまめに更新することです。更新されないホームページは、当たり前ですが誰も見てくれなくなります。
あくまでも特長や強みを前面に出した事業所の紹介を心がけ、それをどうやって現場に活かしているかという取り組み事例なども積極的に掲載しましょう。定期的に更新される利用者の体験談コーナーや、地域社会に向けたブログコンテンツなどもいいですね。
大事なことはホームページの「成長」を止めないこと。コンテンツSEOの肝はそこにあります。確かに時間はかかりますが、将来の集客のためだと考えて手間を惜しまないようにしましょう。

SNS運用

今や世の中にすっかり定着したSNSですが、これを集客戦略のツールとして活かさない手はありません。
SNSの優れている点は、何といっても情報のスピードです。FacebookやTwitter、LINEなどを使って随時情報を発信し、ケアマネジャーや関係者との接点を増やしておきましょう。訪問介護事業所がどんなサービスを行なっているか、どんな取り組みをしようとしているかを発信することが親近感を生み、新たな紹介による利用者獲得の可能性を高めます。

SNSで利用者とケアマネジャーをつなげる

利用者のプライバシーに抵触しないというのが大前提ですが、スタッフによる訪問日記をSNSで作成し、利用者とケアマネジャーをリアルタイムでつなげるというのも喜ばれるのではないでしょうか。
ケアマネジャーは自分の担当利用者の様子を確認できて安心できますし、さらには事業所に対する信頼を生み、次の利用者紹介にもつながります。

オウンドメディアの構築・運用

オウンドメディアを使って認知度を高め、集客に成功している企業は数多くあります。訪問介護事業所でもこの手法を取り入れることが可能です。事業所の強みを有用な情報として発信し、集客や利用者獲得につなげるために、積極的なオウンドメディアの構築・運用をおすすめします。
具体的には、訪問介護事業所が運営するウェブマガジンやブログといった形態が現実的でしょうか。もちろんホームページと同様にSEO対策を徹底し、検索ユーザーを強く意識した内容にすることが重要です。

情報サイト戦略

みなさんも少なからず「まとめサイト」をご覧になったことがあるでしょう。
たとえば「○○市のインプラント歯科まとめ」とか「○○駅前の美味しい和食ベスト10」といったサイトです。
こういったサイトは情報サイトととも呼ばれ、ユーザーのニーズと企業の特長をマッチさせることを目的としています。「○○市の~」のようにエリアを特定して企業の詳細な情報を紹介することができるので、地域密着型ビジネスである訪問介護事業所にも向いているかもしれません。他の事業所との比較をすることで強みを打ち出すことができるからです。エリアとジャンルに特化した情報サイトを利用することは、地域でのブランディングの確立と集客戦略に大きく寄与します。

訪問介護集客方法まとめ

訪問介護事業所にとって、強みのアピールとエリアマーケティングに基づいた施策が大切なのはご理解いただけたと思います。しかし、競合の多い訪問介護においてはもう一歩踏み込んで考えたいところです。
競合が多いということは、常に比較されているということです。そこで選ばれるためには、ケアマネジャーへの営業だけでは足りません。それを支える強力なWeb施策を実行する必要があります。
エリア観点とユーザーニーズ観点、そしてブランディング観点まで一気通貫な集客戦略を実行することに加え、事業所がその地域で優位となるポジションを確立しておくことで、安定的な集客と利用者の獲得が可能になるのです。
当サイトを運営する全研本社のWebマーケティング戦略は、「エリア情報サイト」「オウンドメディア」など、あらゆる広告戦略に通じています。そして、膨大な数のサイト制作と運用ノウハウをもとに、他の事業所との差別化を図り、ユーザーに選ばれる集客を実現しています。地域で選ばれる訪問介護事業所となって安定した集客を実現するため、経験豊富な同社にぜひ一度ご相談ください。

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