コアターゲットとは?戦略に必要な理由と決めるポイント
最終更新日:2026年03月18日
コアターゲットとは?

まずは、コアターゲットが具体的にどのようなものなのか解説していきます。
マーケティングにおける“ターゲット”とは
そもそも、企業のマーケティングにおいて、ターゲット設定は非常に重要です。ターゲット設定は、商品やサービスを購入していただく顧客を決めることです。
幅広い層の人々の中からどの顧客層に購入してもらいたいか決めるため、どの市場セグメントに焦点を当てるかが大切です。ターゲットは、マーケティングはもちろん集客や販促などあらゆるものに影響します。また、企業のブランディングやマーケティングの起点になるとも言われています。
したがって、ターゲット選定の段階で間違った判断をしてしまうと、その後のプロセスが失敗に終わってしまう可能性もあるのです。
コアターゲット=購入の可能性がより高い消費者
コアターゲットとは、より購入する可能性が高い顧客を設定することです。例えば、幅広い層の人々からまずはターゲットを設定します。
どの市場セグメントに焦点を当てるか決めた後、そのターゲットの中からより購入してくれそうな顧客を区分するのです。特に積極的に売り込みたい顧客は、性別や年齢、地域などで区分できます。
ただし、あまりにも絞り過ぎてしまうと目標達成が困難になる可能性もあるので、コアターゲットが少なすぎるということは避けてください。
戦略立案でコアターゲットを設定する重要性

マーケティング戦略においてコアターゲットを設定することは非常に重要です。ここでは、なぜコアターゲットが重要なのか理由を解説していきます。
事業への投資効率を上げられる
企業においては、同業他社との差別化を図るため、さまざまな戦略を講じていますが、消費者のニーズは多様化し続けています。こうした市場におけるマーケティング戦略でコアターゲットを明確に設定すると、対象の顧客層のみにアプローチできます。
対象の顧客層のみに絞ることによって、経営資源の損失が減り、投資効率を上げることが可能です。事業において投資効率が上がれば、業績も伸びていくため企業全体でメリットになります。
複数の施策で効果を上げやすくする
ターゲットの範囲が広過ぎる場合、どの顧客層に焦点を絞るべきか曖昧になり、マーケティング担当者間での共有が困難になります。しかし、コアターゲットを設定すると、焦点を当てた顧客層に対してどのようなアプローチをかければ良いのかが明確になります。
商品やサービスの機能や技術など基本的な特徴しかアピールできていないものと比べて、感情移入につながるような判断基準を提供できるのです。マーケティング戦略においてコアターゲットを設定していれば、複数の施策を同時に講じても散発的にならず、効果を上げやすくなります。
消費者一人ひとりの価値観・行動様式に寄り添える
例えば20代~30代前半の女性でターゲットを設定しただけでは、顧客一人ひとりの価値観や行動様式に寄り添うことはできません。同じ年代の女性でも、ライフスタイルや生活様式、価値観は人によって大きく異なります。
ですが、20代~30代前半の独身OL市場としてコアターゲットを設定した場合はどうでしょうか?独身OLをターゲットにしたことで、顧客が感情移入しやすくなります。
消費者一人ひとりの価値観や行動様式の寄り添えるのは、コアターゲットならではの特徴です。
コアターゲットを戦略に組み入れる際のポイント

実際にコアターゲットをマーケティング戦略に組み入れる際には、いくつかのポイントがあります。
まずはコアターゲットを見つける
まずは、最も重要となるコアターゲットを設定することから始めます。自社の商品やサービスを購入する可能性が高い顧客層を見つけるには、以下のポイントを踏まえて判断します。
ペネトレーション
さまざまなカテゴリーがある中で、自社ブランドを選択してくれる顧客層がどこなのかを見極めることをペネストレーションと言います。ここでは、自社ブランドの世帯浸透率が上昇しやすい顧客層がどこなのかを見つけることが重要です。
ロイヤリティ
ロイヤリティは、カテゴリー消費において自社ブランドが占めるシェア「SOR」を伸ばせる顧客層を探すことです。自社ブランドが同カテゴリー内においてさらにシェアを伸ばすにはどの顧客層が最も適しているのか見極めます。
コンサプション
既存顧客の中で、1度の購入で消費量を伸ばせるのはどの層かを判断するのがコンサプションです。1度の購入で顧客の購入数が増えれば、売上アップにつながります。
システム
使用している商品の種類(SKUの数)を増やせるのはどの顧客層かを判断するのがシステムという段階です。
例えば、洗顔料しか使用していない顧客に対し、化粧水や乳液なども購入してもらえるようにするには、どの顧客層が適しているかを見極めます。
パーチェースサイクル
例えば、1ヶ月に1度だった購入頻度を2週間に1度のペースに上げられるような顧客層がいないか判断するのがパーチェースサイクルです。頻度が多くなれば多くなるほど、売上アップにつながります。
ブランド・スイッチ
最後がブランド・スイッチです。ブランド・スイッチは、競合他社に変更する可能性が高い顧客層を判断することです。
他社ブランドに乗り換えようとしている顧客層を見極めるのは難しいので、ハードルが高いとも言われています。
市場の見極め
コアターゲットが明確になれば、続いて本当にその顧客層で売上につながるか市場を見極める必要があります。市場の見極めの段階では、市場規模や成長性、競合の数が重要なポイントになります。
市場の規模
十分な市場規模があるターゲットならば、そのブランにかけるコストを上回る売り上げが見込めます。市場規模が十分かどうか見極める判断材料は、ターゲット層の市場規模と自社ブランドのシェア率を掛け合わせて見込める売上高です。
または、自社ブランドの購入者数・購入頻度・客単価を掛け合わせて見込める売上高を調査するのがおすすめです。
成長性
今後ニーズが増えそうなターゲットであるかどうかも重要なポイントです。例えば、独身女性・ワーキングマザー・単身世帯・シニアなどは今後も成長性が見込まれるターゲット層です。
近年の傾向や今後の予想から慎重に判断する必要があります。
競合の数
コアターゲット層を考えている顧客層には、強い競合ブランドがあるかどうかの確認が必要です。当然ながら、コアターゲットを設定する時には、強い競合ブランドが少ないまたは存在しない層が適しています。
口コミ・情報が拡散されやすいか
コアターゲット層の市場が2種類以上存在する場合、口コミが拡散されやすい、もしくはイノベーターやインフルエンサーが存在する市場を選ぶようにしてください。
つまり、口コミ・情報などが拡散されやすい市場の方がマーケティング戦略やセールスに適しており、効率を上げることができるからです。SNSやブログなどの急速な発達によって、顧客はこれらの口コミや情報に影響される傾向があります。
仮にイノベーターが多い市場において最も早く成果が出せれば、自社でカテゴリー市場における普及率を支えることができるのです。
消費者へリーチしやすいか考える
コアターゲットを設定しても、トライアル購入率やリピート購入率などが伴わなければ売上アップにつながりません。いくらコアターゲットに絞ってマーケティングを行ってもリーチできなければ意味がないからです。
限られた予算の中で事業を成功させようと、リスクを考えて広く浅くターゲットを設定するケースがあります。しかし、それでリーチできたとしても、有望なターゲット層に密度を厚くできないためにトライアル購入やリピート購入につながる可能性は低いです。
また、評価して改善することは不可能です。リーチでき、きちんと測定できるようにターゲティングを行う必要があるのです。
コアターゲット戦略の成功例

ここでは、実際にコアターゲット戦略で成功した事例をご紹介します。
コアターゲットの変化からポジショニングを見直して成功
ヘアケア商品を扱っている企業では、ブランド認知は高くても時代の変化によってターゲットがブランド・スイッチしてしまう傾向が強くなっていました。しかし、「小さな子どもと一緒に使用できる」「地肌に優しく安心」などに焦点を当て、ポジショニングを変更します。
すると、この新しいキーワードとターゲットである顧客層のニーズが合致し、売上が上昇したのです。
コアターゲット戦略によりブルーオーシャンを見つけて成功
あるビールメーカーでは、2000年代に白ビールが参入するようになり、また女性向けのビールが存在しなかった点に着目し、「女性向け白ビール」の商品開発乗り出しました。ポジショニングは、「中目黒在住の30代独身女性」で、平日の夜に自宅で飲むお酒をイメージして開発しています。
このポジショニング変更がハマり、従来では存在しなかったビールとは異なる市場において知名度を飛躍的に高めたのです。
ターゲットを絞り込んだ結果ブームを起こして成功
ジュニア用のスポーツシューズを手掛ける企業では、子ども向けに「速く走れるスニーカー」を販売開始すると、爆発的ヒットとなりました。この企業では、「運動会で速く走れる靴」に絞り、左右非対称ソールを開発します。
加えて、小学校低学年の男子をコアターゲットとして設定しました。これが大きなブームにつながり、ラインを広げていきました。
BtoBのコアターゲット設定:狙う企業と狙う担当者を同時に定義する
BtoBのコアターゲット設定は、BtoCと根本的に構造が異なる。BtoBでは「どの企業に売るか」と「その企業の中の誰に売るか」を同時に定義しなければ、マーケティング施策が的外れになりやすい。この2重構造を正確に設定することが、BtoBリード獲得の精度を高める。
BtoB特有の2重ターゲット構造
| レイヤー | 定義要素 | 具体例(SaaS型MAツールの場合) |
|---|---|---|
| 企業レイヤー(ファームグラフィック) | 業種・従業員数・売上規模・事業フェーズ・地域 | IT・製造業、従業員100〜500名、成長期、国内 |
| 個人レイヤー(デモグラフィック+サイコグラフィック) | 部署・役職・意思決定の役割 | マーケティング部門、部長〜マネージャー、予算権限あり |
| 課題感・価値観・情報収集行動 | 「リード数が目標に届かない」「広告CACを下げたい」、SEO・ウェビナーで情報収集 |
コアターゲット定義が全社共通言語になる効果
コアターゲットの定義を社内で明文化し、マーケティング・営業・カスタマーサクセス(CS)が同じターゲット像を持つことで、組織全体の施策が一貫する。
- マーケティング部門:ICPに合致したリード獲得施策(SEO・広告・ウェビナー)を一元設計できる
- 営業部門:ICPに合致するリードへ優先的に工数を集中し、商談化率を高められる。失注分析もICPとの乖離で整理しやすくなる
- CS部門:コアターゲット企業の継続率・LTV傾向を把握し、解約防止のアクションをICPに合わせて最適化できる
コアターゲットの市場規模を検証する(TAM/SAM/SOM)
設定したコアターゲットが売上目標を達成するのに十分な市場規模かどうかも確認が必要だ。
- TAM(全体市場):ICPの条件に合致する企業が国内に何社あるかを推計する(例:業種×従業員規模でフィルタした企業数)
- SAM(実現可能な市場):自社がアプローチできるチャネル・リソースで到達可能な範囲に絞る
- SOM(獲得可能な市場):競合との勝率・商談化率を掛け合わせた現実的な獲得規模を試算し、目標売上と整合するか確認する
コアターゲットを設定し、市場でのポジションを確立させよう

企業では、売上を伸ばすために広く浅く絞ったターゲットに目を向ける所が多いです。しかし、広く浅く設定したターゲットでは、売上アップにつながらないばかりか、新規顧客やリピート率も伸び悩む可能性が高いです。
コアターゲットを設定すれば、自社独自の商品・サービス開発につながったり、これまでアプローチできていなかったターゲットへ効率的に売り出せたりすることができます。売上を伸ばすためにマーケティング戦略図るなら、まずはコアターゲットを設定してみてはいかがでしょうか?
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