BtoBとオウンドメディアは相性抜群!その理由や成功プロセスを解説!
2020年02月03日

集客を取り扱っているメディアでは、様々な方法やツールが紹介されていますが、その中の1つに「オウンドメディア」があります。オウンドメディアは一般的にBtoC(企業対消費者)で活用されているイメージがありますが、実はBtoB(企業対企業)の分野でも非常に有用です。そこで、今回はBtoBでオウンドメディアが役立つ理由や成功させるための方法、実際の成功事例などを紹介していきます。
そもそもオウンドメディアとは?
オウンドメディアとは「自社が保有する情報発信メディア」のことです。例えば、下記に挙げた媒体はすべてオウンドメディアに該当します。
- ホームページ
- 企業ブログ
- SNSアカウント
- メールマガジン
- 広報誌
- 商品カタログ
- パンフレット
昨今はWeb集客が主流となっているため、オウンドメディアというとWeb媒体をイメージされやすいですが、正確にはアナログ媒体も含んで定義されるものです。本記事では狭義のオウンドメディアとして、Web媒体を中心に解説していきます。
BtoBでオウンドメディアが役立つ理由
BtoBにおけるオウンドメディアの有効性を示す理由として、下記の8つのポイントが挙げられます。
- 検討期間が長い分、コンテンツ内容を伝えやすい
- 運用コストを回収しやすい
- リード(見込み顧客)を獲得しやすい
- 広告に頼らなくても集客が見込める
- プル型の集客アプローチを実現できる
- 競合性が低い分、自社の強みも伝わりやすい
- 自社のブランド向上に期待できる
- 集客以外でも役立つ
BtoBとオウンドメディアの関連性を理解しやすいよう、1つずつ掘り下げていきます。
検討期間が長い分、コンテンツ内容を伝えやすい
BtoB商材はBtoC商材に比べて価格が高い上、コンバージョン(購入・契約など)に至るまで複数人の判断が入る可能性も高くなっています。担当者が集まって比較検討を行ったり、上長から承認を得たりするケースが多いため、その分だけ検討期間も長引きやすいのです。
しかし、裏を返せば「コンテンツ内容を伝える機会が多い」ということでもあります。ターゲット企業の担当者や上長は、当然ながら自分たちにとって最適な商材を選びたいと考えているので、様々な観点から情報を集めようとします。その際、オウンドメディアも高確率でチェックされるため、BtoB商材に関するコンテンツを用意しておけば、購入にもつながりやすいのです。
運用コストを回収しやすい
オウンドメディアを利用する場合、広告費をはじめとする運用コストがかかってくるため、費用対効果を考えながら運用することが大切です。
その点、BtoB商材は基本的に価格が高く、場合によっては数百万~数千万円で取引されることもあるので、コンバージョンが1回発生するだけでも大きな利益を得られます。つまり、オウンドメディアの運用コストを回収しやすいため、元を取ることも難しくないのです。
リード(見込み顧客)を獲得しやすい
BtoBビジネスで利益を出したいなら、単に自社の商品・サービスを知ってもらうだけではなく、将来的に購入してくれるであろうリード(見込み顧客)を獲得することが大切です。従来、BtoBにおけるリード獲得では、広告を出したりを使ったり展示会やイベントを開催したりするなど、時間を要する方法が一般的でした。
一方、オウンドメディアなら多くのターゲット企業に対し、短時間でコンテンツを発信できるので、リード獲得の方法としてはかなり効率的と言えます。また、自社を知らない企業や接点のない企業にもアプローチできるので、関心を持ってもらえる可能性も高いのです。
広告に頼らなくても集客しやすい
Web集客では、リスティング広告やディスプレイ広告といった運用型広告がよく利用されています。運用型広告はターゲットや配信時間を指定したり、ユーザーの検索結果に合わせて配信したりできるため、集客ツールとして非常に便利です。ただし、良い結果を出そうとするなら、かなりの運用コストがかかってしまうので、常に配信できない可能性も考えられます。
オウンドメディアの場合、一度コンテンツを作成すれば恒久的に訴求できるため、運用型広告に頼らなくても集客が見込めます。SEO対策やクロスチャネル戦略を並行して行えば、集客効果をさらに促進させることも可能です。
プル型の集客アプローチを実現できる
従来、BtoBビジネスの集客では、自社からターゲット企業に広告配信などを行う「プッシュ型(押す)」のアプローチが一般的でした。プッシュ型は不特定多数のターゲットに向けて、好きなタイミングで情報を発信できますが、運用コストが高くなりやすいというデメリットもあります。
一方、オウンドメディアを使った集客は、プッシュ型と対をなす「プル型(引く)」のアプローチです。ターゲット企業にとって有益なコンテンツを提供することで、向こう側から能動的に情報を集めようと動いてくれます。プル型はプッシュ型に比べると即効性はありませんが、運用コストを抑えて情報発信できるため、継続しやすいことがメリットです。
競合性が低い分、自社の強みも伝わりやすい
BtoB商材はBtoC商材に比べると、いわゆるニッチ市場の分野にあることが多いため、競合性は比較的低いと言えます。BtoC商材ほど頻繁にメディアで取り上げられることがなく、情報発信者自体も少ないからです。そのため、オウンドメディアから情報を発信すれば、自社の強みが伝わりやすい分、効果的に訴求できます。
また、情報発信者の少なさから検索での競合性も低いので、SEO対策によって検索結果の上位を狙いやすいこともメリットです。オウンドメディアを上位表示させれば多くの流入が見込めるため、より多くのターゲットにアプローチできます。
自社のブランド向上に期待できる
ニッチ市場のBtoB商材を取り扱っている場合、競合性が低いだけではなく、そもそもニーズ自体が顕在化していない可能性もあります。この場合、ストレートに購入を促す“刈り取り”ではなく、顧客のニーズを育成する“ブランディング”を意識した集客アプローチが有効です。
オウンドメディアから継続的にコンテンツを発信すれば、ターゲット企業の潜在ニーズを顕在化させつつ、自社の強みや考え方をしっかり伝えられるため、ブランドの向上にもつながります。ブランドイメージの定着に成功すれば、ターゲット企業は「今後もここの商材を利用しよう」と思うようになるので、長期的な利益が見込めるのです。
集客以外の面でも役立つ
BtoB商材は内容にもよりますが、コンバージョン発生後も営業を通して付き合いが続いたり、サポートへの問い合わせを受けたりする可能性があります。そこで活用したいものが、他でもないオウンドメディアです。
例えば、商材の使い方に関するコンテンツを発信しておくと、問題解決を促すことができます。購入した企業はもちろん、自社としても問い合わせ対応の手間が省けるというわけです。このようにオウンドメディアは、集客以外の面でも役立ちます。
BtoBオウンドメディア戦略の成功プロセス
BtoBにおけるオウンドメディア戦略を成功させたいなら、下記のポイントも重要になってきます。
専属スタッフを設置する
あらゆる業務に共通して言えることですが、良い結果が出すためにはスタッフが重要です。特にオウンドメディアの場合、サイトやコンテンツの作成はもちろん、アクセス数やターゲットの反応も随時チェックする必要があります。つまり、十分な人的リソースを用意しなければならないということです。
理想はオウンドメディア戦略の専属スタッフを設置することですが、他の業務との兼ね合いからフルコミットが難しいケースも考えられます。それでも6割以上のパワーを使ってくれる、半専属のスタッフは用意したいところです。
自社の情報資産をコンテンツとして発信する
オウンドメディアから発信するコンテンツは、必ずしもゼロから考えなければならないわけではありません。顧客に対するサポートの回答内容や社内研修の資料など、自社内で管理している情報資産もコンテンツになり得ます。
もちろん、社外秘の情報もあるので注意は必要ですが、このような情報資産は他の企業から見ると、思わぬ価値を持っている可能性もあるのです。
評価・改善を繰り返す
オウンドメディア戦略に取り組む場合、PDCAサイクルを意識することが大切です。
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(評価)
- Act(改善)
オウンドメディアを立ち上げて、コンテンツを発信することはPlanとDoに過ぎません。良い結果を出したいなら、CheckとActが必要不可欠です。当初の目標と実状を照らし合わせた上で、コンテンツの内容や導線を繰り返し見直すことが重要になってきます。
“伝える”より“伝わる”を重視する
良いコンテンツを提供していても、ターゲット企業に伝わらなければ意味がありません。そのため、オウンドメディア戦略では、“伝える”より“伝わる”を重視して発信方法を検討することが大切です。
検索エンジン・SNS・チラシなど、どの媒体が適切なのかはターゲットによって変動するため、その辺りも踏まえてニーズを把握しましょう。
成功事例から学ぶオウンドメディアの活用方法
コクヨ株式会社「WORKSIGHT」
参照元:https://www.worksight.jp/about
文具やオフィス家具のメーカーとして知られる、コクヨ株式会社のオウンドメディアです。「会社の悩みは環境の工夫で解決できる」をコンセプトに、企業の経営課題に役立つ情報を“環境整備”という視点から発信しています。
株式会社日立ソリューションズ「情報セキュリティブログ」
参照元:https://securityblog.jp
日立グループのIT分野を担っている、株式会社日立ソリューションズのオウンドメディアです。情報セキュリティに関する情報はもちろん、「セキュリティいろはかるた」や動画コンテンツ「大江戸セキュリティ戯画」など、ユニークなコンテンツを発信しています。
BtoBのオウンドメディアなら全研本社にお任せ!
BtoBにおいてオウンドメディアは非常に有用ですが、闇雲に取り組んで結果を出せるほど簡単ではありません。特に最初はなかなか結果が出ない可能性もあるため、一緒に並走してくれるプロに依頼してノウハウを学び、最終的に内製化するという流れがオススメです。
全研本社では、7000案件以上のWebコンサルティングに携わってきた経験・実績に基づき、あらゆる業界に対して適切なオウンドメディア戦略を提案します。オウンドメディアを作りたい、運用方法を知りたいと考えているなら、ぜひ一度ご相談ください。