ECサイトを開設する際、ECサイト構築ソフトウェアの利用が欠かせません。しかし、有料のものもあり、初期費用を抑えたいと考えている企業や個人経営者にとっては、利用が難しいと感じるケースも少なくないはずです。
そこで注目したいのが、EC-CUBE。ECサイトに必要な機能を兼ね備えていながら、無料で利用できる点が魅力です。導入にはプログラミング知識が必要なため、EC-CUBE制作会社の利用がおすすめです。この記事では、各EC-CUBE制作会社の特徴や料金プランについて紹介します。自社にあったEC-CUBE制作会社を見つける際の参考にしてください。
EC-CUBE制作会社の一覧表
ここでは、EC-CUBE制作を提供している会社を一覧で紹介します。それぞれの強みや特徴、料金プランを比較して、自社の目的に合ったサービスを提供しているEC-CUBE制作会社が見つかれば、希望にあったサイト制作が叶うはずです。
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
サンクユー |
ニーズに合わせ思い通りにカスタマイズ!高難易度構築も可
|
アイピーロジック |
システムの改善・修正など万全のアフターフォローを提供 |
EC-CUBE Innovations |
約10年間500サイト以上の確かな実績を持つ |
スプレッドワークス |
ECサイト運用の目的に合わせた4つの選べるプランが魅力 |
ナックウェブ |
他社との差別化も思いのまま!長期サポートにも期待 |
ウェブモ |
業界実績20年以上!確かな提案力とサポート力が自慢 |
MH DESIGNS |
プロモーションとマネタイズにこだわったECサイト制作を提案 |
イコールズ |
確かなマーケティング力と技術力で満足度の高いECサイト制作を実施 |
Qoonest |
法人として責任感のある制作を提供している京都市の会社 |
メテオリレイ |
3,000社以上の導入・運用実績で費用対効果の高いプランを提供 |
TORAT |
オープンソースからフルスクラッチまで希望のECサイトを提供 |
エマージ |
サイト運営者側の目線で複雑な要望にも対応可能 |
シード |
SEOやプロモーションも含めた提案に自信 |
EC-CUBEとは
EC-CUBEは、大阪を起点に事業を展開している株式会社イーシーキューブが開発したネットショップ・ EC構築パッケージソフトのことです。
ソースコードが一般に公開されているオープンソースの形式をとっており、誰でも手軽に利用が可能。ソースコードに関して詳しい知識を持っていなくても、簡単に導入できる点が魅力です。
また、大手ECパッケージの多くが有料であるのに対し、EC-CUBEは無料で利用ができ、カスタマイズやプラグインの導入によって、改変も自由にできるため、使い勝手の良いオープンソースといえます。
EC-CUBEは、個人や小規模事業者がECサイトを制作する際に利用するのはもちろん、「ドン・キホーテ」「ジュンク堂書店」をはじめとした、大手企業にも利用されてます。
その数は、全国35,000店舗にものぼるといわれており、今後ますます注目が集まるのは必須です。
開発企業の株式会社EC-CUBEが企業ミッションとして掲げている「Impact on the world」には、「オープンなテクノロジーとコミュニティーで、みんながワクワクするショッピング体験を作り出す」といったビジョンが込められており、株式会社EC-CUBEが持っている高い技術を発信することで、全世界への貢献が実現。
国内No. 1シェアの地位を確立しています。将来的には全国のコミッターを巻き込み、さらに開発が進むと予想されます。
EC-CUBEでできること
EC-CUBEのECとは、エレクトロニックコマースの略で、日本語では電子商取引を意味します。簡単には、買い物サイト全般を指し、利用した経験を持つ方も多いのではないでしょうか。
私たちが日頃ショッピングで閲覧しているECサイトには、商品がわかりやすくレイアウトされていたり、画面上で簡単に決済ができたりと便利さを追求した機能が搭載されています。
EC-CUBEには、このようなECサイトの運用に必要な機能が全て網羅されているといっても過言ではありません。
例えば、商品一覧表示から詳細画面、在庫状況やユーザレビューなども閲覧が可能。決算前に合計金額が表示されたり、カート内にある商品情報の保存ができたりと使い勝手の良さが誰の目にも明白です。
これらをフロント機能といい、消費者の購買意欲を促してくれます。
また運営者側にとっても充実した管理機能があれば、業務の効率化・売り上げアップが期待できます。運営者側が利用する機能としては、具体的には以下のようなものがあります。
- 認証機能
- 商品管理機能
- 受注管理機能
- 会員情報管理機能
- コンテンツ管理機能
- メルマガ配信機能
すべての機能を自社で実装するとなると、大変な手間と時間がかかるのではないでしょうか。しかし、EC-CUBEを利用すれば、実装のための時間が短縮できるため、デザインやコピーライティングなど、その他の技術に力を入れることができるはずです。
EC-CUBE導入のメリット
EC-CUBE導入メリットとして特筆すべきは、無料で利用できる点です。大手ECパッケージは、そのほとんどは有料での提供であるため、事業の規模や特性によってはコストが膨大になりがちです。
一方、EC-CUBEはインストールも無料なので、初期投資を節約したい企業や個人経営者にとってはありがたい存在といえます。
一般的に、オープンソースのECパッケージは、海外製品が多数を占めています。そのような中、EC-CUBEは日本製で、導入実績は35,000社以上。さらに、3,000以上の構築事例がサイト上で公開されているため、安心して利用できるオープンソースと言えます。
他にもEC-CUBEを導入するメリットとして挙げられるのが、カスタマイズがしやすい点です。専門的な知識を持っていれば、プログラムを改修してサイトの独自性を叶えるのも可能ですが、時間と労力が必要となるため、面倒に思う方も多いのではないでしょうか。
EC-CUBEには、多数の拡張プログラムのプラグインが用意されているので、手軽にカスタマイズができます。
さらに、EC-CUBEにはたくさんの利用者がいるため、用意されているコミュニティサイトを調べれば、簡単に疑問点の解決が期待できます。
すでに多くのスレッドが蓄積されており、エラーや問題点にぶつかってもフォーラムを見ればすぐに解決策が見つかるかもしれません。
万が一、解決策が見つからない場合は、質問の書き込みをすれば、他の利用者から回答が得られるのも大きなメリットです。
EC-CUBE導入のデメリット
EC-CUBEは、カスタマイズの自由度が高い点が大きなメリットである一方、それだけの技術を扱うスキルが必要になります。
手軽にカスタマイズができるからといって、安易にシステムを操作していると、思わぬ障害やトラブルに遭遇しかねません。
自社でのカスタマイズは、すべて自己責任となるため、対応のために余計な時間を取られる恐れがあります。
他の有料ASPやパッケージを併用して問題が発生した場合は、提供側の責任も問われてしまいます。EC-CUBE側は無料で利用できる反面、使用中のトラブルには責任を持たないため、本格的なカスタマイズを行う際は、十分な注意が必要です。
EC-CUBEは、セキュリティや脆弱性対策については、万全ではありません。
無料で利用できるため、利用者の多いEC-CUBEはサイバー攻撃の対象になりやすい傾向にあり、常にセキュリティ診断を行ったり、トラブル対応したりする必要が出てくると考えられます。
利用する際は、セキュリティ対策用のプラグインを導入するか、プロのEC-CUBE制作会社に依頼すると良いでしょう。
関連商品やランキング表示などの機能に関しても、EC-CUBEには標準装備されていません。集客や宣伝には必要な機能であるため、実装したいと考えている利用者も多いのではないでしょうか。
しかし、EC-CUBEには装備されていないので、プラグインの導入によって自分で実装する必要があります。
EC-CUBE制作会社の選び方
EC-CUBE制作会社を選ぶ際は、まず制作実績を豊富に持っている会社を選びましょう。取り扱う製品の数が多ければ多いほど、さまざまなニーズにも対応が可能だと考えられます。
サイト運営は、目的に合ったデザインやカスタマイズが必要です。完成してから、「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、実績と経験の確認は必要です。
EC-CUBEは、自由にカスタマイズできる点がメリットです。EC-CUBE制作会社においても、カスタマイズ力の高い会社を選んでおけば、EC-CUBEのメリットが大いに活かせるはずです。
他者との差別化をするためには、オリジナリティは欠かせません。自社のカラーを存分に引き出してくれるEC-CUBE制作会社を選んでください。
また、目的やコンセプトに合った提案ができるかどうかも、EC-CUBE制作会社を選ぶポイントの1つです。ヒアリングを丁寧に行い、的確なアドバイスをしてくれる会社であれば、大切なECサイトの制作も安心してまかせられます。
長く付き合えるビジネスパートナーとして、提案力の高さにも注目しましょう。
さらに、EC-CUBE制作会社としては、充実したサポートが受けられる点も挙げられます。EC-CUBE制作会社との関連性は、サイトを公開すれば終了ではありません。
新しい情報や写真の更新・メンテナンスなどやるべき仕事は継続されるため、アフターフォローも万全に対応してくれる会社が理想です。
EC-CUBE制作会社導入に関するよくある質問
Q1.EC-CUBEサイトは、初心者でも制作できますか?
EC-CUBEは提供元からのマニュアルは公開されていません。そのため、初心者によるECサイト制作は難しいと感じる方は少なくないはずです。
ネット上では、初心者向けの充実したコミュニティサイトが存在しており、過去の質問が閲覧できたり、新たな質問を書き込んだりできます。
しかし、プログラミングの知識がないと解決にたどり着けない恐れがあります。
また、トラブルやエラーの処理は、自己責任での対処を求められるため、不安な方は実績と経験豊富なEC-CUBE制作会社にECサイト制作の依頼をしてみてはいかがでしょうか。
Q2.EC-CUBEサイトで集客はできますか?
EC-CUBEには、集客機能は実装されていないため、サイトを開設するだけでは、集客は期待できません。サイトを通じて集客する場合は、必ず自分自身で集客をする必要があります。
集客方法としては、楽天市場やAmazonなど大手ショッピングモール内にお店を開業します。
大手ショッピングモールサイトの知名度と信頼性を味方にすれば、自社サイトへの流動も期待できるかもしれません。しかし、必ずしも大手ショッピングモールサイト内に出店をしても、<思うような集客が期待できない場合は、EC-CUBE制作会社に相談してみるのも方法です。
EC-CUBE制作会社の導入を考えている方は、本ページに掲載している「EC-CUBEの構築に強い制作会社がひと目で分かる早見表」をご覧ください。
Q3.EC-CUBEのプログラミング言語は何ですか?
EC-CUBEのプログラミング言語はPHP、WebサーバはApacheが主流です。(Nginxの利用も可能)
データベースはPostgreSQL・MySQL(MariaDB)のいずれかを使用できます。
Q4.EC-CUBEの初期費用はいくらですか?
EC-CUBEの初期費用はかかりません。
ソースコードが一般に公開されているため、誰でも手軽に利用できるネットショップ・ EC構築パッケージソフトです。
コストを抑えながら、EC事業をスタートしたい方にはおすすめのソフトとなっています。
EC-CUBE制作会社のまとめ
EC-CUBEは、国内で35,000店舗以上の導入実績があり、国内最大級のオープンソース型ECサイト構築ソフトウェアといえます。ECサイトに必要な機能のほとんどが標準装備されているため、シンプルなサイトであれば、新たに機能を追加する必要はありません。
一方では、オリジナリティを求める企業や個人経営者のために、EC-CUBEカスタマイズ用にプラグインやテンプレートも公開されています。プログラミング知識がなく利用に不安がある方には、EC-CUBE制作会社もありますので、自社のコンセプトに合った会社を選んで、制作を依頼してみてはいかがでしょうか。
- 免責事項
- 本記事は、2023年9月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。