hreflang設定とは|多言語サイトで正しい言語ページを表示させる方法
公開日:2026年05月07日
英語サイトや多言語サイトを公開しても、海外の検索結果に意図した言語ページが表示されないことがあります。日本語ページが海外検索で出てしまう、米国向けページではなく汎用英語ページが出てしまう、同じ内容のページが重複扱いされるなど、言語・地域別ページの関係が検索エンジンに伝わっていない状態です。
hreflang設定は、こうした多言語サイト・多地域サイトで、各URLがどの言語・地域向けのページなのかを検索エンジンに伝えるための指定です。日本語、英語、中国語などの言語違いだけでなく、米国向け英語、英国向け英語、シンガポール向け英語のような地域違いも指定できます。
hreflangは設定するだけで順位が上がる施策ではなく、適切なユーザーに適切な言語ページを届けるための土台です。海外SEOや多言語SEOでリード獲得を狙うなら、hreflangだけでなく、URL設計、canonical、ローカライズ、CTA、問い合わせ後の営業対応まで一体で設計する必要があります。
hreflang設定とは
hreflang設定とは、同じ内容または近い内容を複数の言語・地域向けに提供している場合に、各ページの言語・地域対応関係を検索エンジンへ伝える指定です。Google Search Centralでは、ローカライズされたページの複数バージョンがある場合、Googleに代替ページを知らせる方法としてhreflangの指定が案内されています。
たとえば、同じ製品ページを日本語版、英語版、米国向け英語版で公開している場合、hreflangを使うことで、検索エンジンに次のような関係を伝えられます。
- 日本語ページは日本語ユーザー向け
- 英語ページは英語ユーザー向け
- 米国向け英語ページは米国の英語ユーザー向け
- どの言語にも合わない場合はデフォルトページへ誘導する
検索エンジンはページ内容やユーザーの検索環境をもとに表示ページを判断しますが、hreflangを正しく設定することで、言語・地域別ページの関係を理解しやすくなります。
hreflangが必要になるケース
hreflangは、すべてのWebサイトに必要な設定ではありません。必要になるのは、複数の言語または地域に向けて、内容が重複・類似するページを公開している場合です。
日本語サイトと英語サイトがある
日本語ページと英語ページを別URLで公開している場合、hreflangによって、それぞれのページがどの言語向けかを伝えられます。海外向けBtoBサイトでは、日本語の企業サイトとは別に英語版製品ページや英語版サービスページを用意するケースが多いため、基本的な設定対象になります。
英語サイトを検索流入と問い合わせにつなげる設計は、英語SEO対策で詳しく整理しています。英語ページを独立した集客ページとして育てる場合は、hreflangだけでなく英語キーワードとCTAも合わせて設計します。
同じ英語でも国別ページがある
米国向け、英国向け、インド向け、シンガポール向けなど、同じ英語でも国別にページを分ける場合があります。価格、規格、対応エリア、問い合わせ先、導入事例、表記ゆれが変わる場合は、言語だけでなく地域まで指定すると整理しやすくなります。
海外向けLPや国別サイトを運用している
海外広告、展示会、現地代理店施策に合わせて、国別LPやキャンペーンページを作る場合もhreflangが関係します。特に同じ商材を複数国で展開し、ページ内容が似ている場合は、検索エンジンにページの違いを伝える必要があります。
多言語SEOで商談獲得を狙う
多言語SEOでは、検索結果に正しい言語ページが出るだけでは不十分です。現地顧客がページに入り、比較検討し、問い合わせへ進む導線が必要です。hreflangは、流入前の整理を担う設定であり、流入後の成果はページ内容とCTA設計で決まります。
多言語サイト全体のURL設計やローカライズは、多言語SEO対策で整理しています。海外SEO全体の戦略設計は、海外SEO対策の実務ガイドでも確認できます。hreflangは、その中でも多言語・多地域サイトの技術基盤にあたる領域です。
hreflangで指定できる言語コード・地域コード
hreflangでは、言語コードと地域コードを組み合わせて指定します。言語コードはISO 639-1、地域コードはISO 3166-1 Alpha-2が使われます。地域コードは必須ではありませんが、国別にページを分ける場合に指定します。
| 指定例 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
ja |
日本語 | 日本語ページ全般 |
en |
英語 | 国を限定しない英語ページ |
en-us |
米国向け英語 | 米国市場向けページ |
en-gb |
英国向け英語 | 英国市場向けページ |
zh-cn |
中国本土向け中国語 | 中国本土向けページ |
x-default |
デフォルト | 言語・地域を判定できない場合のページ |
注意したいのは、言語コードと地域コードの順番です。en-us のように、先に言語、後に地域を指定します。us-en のような指定は誤りです。
HTMLでhreflangを設定する方法
もっとも一般的なのは、各ページの<head>内にlink rel="alternate"を記述する方法です。日本語ページ、英語ページ、米国向け英語ページがある場合、それぞれのページに同じ組み合わせを記述します。
<link rel="alternate" hreflang="ja" href="https://example.com/ja/product/">
<link rel="alternate" hreflang="en" href="https://example.com/en/product/">
<link rel="alternate" hreflang="en-us" href="https://example.com/us/product/">
<link rel="alternate" hreflang="x-default" href="https://example.com/global/product/">
重要なのは、すべての言語版ページが互いを参照することです。日本語ページだけに設定するのではなく、英語ページや米国向けページにも同じ代替URL群を記述します。これを相互参照と呼びます。
自己参照も含める
hreflangでは、他言語ページだけでなく、そのページ自身のURLも指定します。日本語ページであれば、日本語ページ自身をhreflang="ja"として含めます。自己参照がないと、代替ページ群の関係が不完全になります。
絶対URLで指定する
hreflangのhrefには、https://から始まる絶対URLを使います。相対URLではなく、実際にアクセスできる正規URLを指定します。末尾スラッシュ、httpとhttps、wwwありなしの表記も統一します。
XMLサイトマップでhreflangを設定する方法
ページ数が多い多言語サイトでは、HTMLのhead内に個別記述するよりも、XMLサイトマップでhreflangを管理する方法が向いている場合があります。CMSやサイト構造によっては、サイトマップ方式の方が運用漏れを防ぎやすくなります。
<url>
<loc>https://example.com/ja/product/</loc>
<xhtml:link rel="alternate" hreflang="ja" href="https://example.com/ja/product/" />
<xhtml:link rel="alternate" hreflang="en" href="https://example.com/en/product/" />
<xhtml:link rel="alternate" hreflang="en-us" href="https://example.com/us/product/" />
<xhtml:link rel="alternate" hreflang="x-default" href="https://example.com/global/product/" />
</url>
XMLサイトマップ方式でも、相互参照、自己参照、絶対URL、正しい言語・地域コードが必要です。HTML方式とサイトマップ方式を混在させることもできますが、運用が複雑になるため、基本的には管理しやすい方式に統一する方が安全です。
PDFなどHTML以外で使うHTTPヘッダー方式
PDF、ホワイトペーパー、カタログ資料など、HTMLのheadタグを編集できないファイルでは、HTTPヘッダーでhreflangを指定する方法があります。Google公式ドキュメントでも、HTML以外のファイルに対してHTTPヘッダーで代替ページを知らせる方法が示されています。
BtoB企業では、多言語のPDFカタログや技術資料を公開することがあります。ただし、PDFだけでSEOやリード獲得を完結させるのは難しいため、検索流入を受けるHTMLページを用意し、その中で資料ダウンロードや問い合わせへつなげる設計が現実的です。
x-defaultの使い方
x-defaultは、特定の言語・地域に該当しないユーザー向けのデフォルトページを示す指定です。言語選択ページ、グローバルトップページ、国・地域を選ぶページなどに使われます。
たとえば、英語、日本語、中国語のページを持つサイトで、どの言語にも明確に該当しないユーザーをグローバルページへ誘導したい場合、x-defaultを設定します。
x-defaultは必須ではありませんが、多地域展開する企業サイトでは設定しておくと、検索エンジンにデフォルトページの役割を伝えやすくなります。
canonicalとの違い
hreflangとcanonicalは、どちらも検索エンジンにURLの関係を伝えるタグですが、役割は異なります。混同すると、多言語ページが意図通りにインデックスされない原因になります。
| 項目 | hreflang | canonical |
|---|---|---|
| 目的 | 言語・地域別ページの関係を伝える | 重複・類似ページの正規URLを伝える |
| 対象 | 多言語ページ、多地域ページ | 重複URL、パラメータURL、類似ページ |
| 基本の考え方 | 各言語ページを相互に参照する | 優先する正規URLを指定する |
| 多言語サイトでの扱い | 言語別ページの対応関係を示す | 各言語ページで自己参照するのが基本 |
多言語ページをそれぞれ検索結果に表示したい場合、各ページのcanonicalは自分自身を指すのが基本です。日本語ページ、英語ページ、中国語ページをすべて日本語ページにcanonicalで寄せてしまうと、英語ページや中国語ページが検索結果に出にくくなる可能性があります。
hreflangは代替ページの関係を示し、canonicalはそのページの正規URLを示すものです。この2つを矛盾させないことが、多言語SEOの初期設計で重要になります。
hreflang設定でよくあるミス
hreflangは記述自体はシンプルですが、運用ではミスが起きやすい設定です。特にページ数が多い多言語サイトでは、公開後の更新漏れやURL変更による不整合が起こりやすくなります。
相互参照になっていない
日本語ページから英語ページを指定しているのに、英語ページから日本語ページを指定していない状態です。hreflangは代替ページ同士の関係を示すため、各ページで同じ代替URL群を指定する必要があります。
言語コード・地域コードが誤っている
en-usの順番を逆にしたり、存在しないコードを使ったりすると、検索エンジンが正しく解釈できません。言語コードと地域コードは、運用ルールとして一覧化しておくとミスを減らせます。
canonicalが別言語ページを指している
英語ページのcanonicalが日本語ページを指していると、英語ページを独立した正規ページとして扱いにくくなります。多言語ページをそれぞれ検索結果に出したい場合は、自己参照canonicalを基本にします。
noindexページをhreflangに含めている
noindexを指定したページやrobots.txtでブロックしたページをhreflangに含めると、検索エンジンが代替ページとして扱えない可能性があります。hreflangで指定するURLは、クロール・インデックス可能な状態にしておく必要があります。
リダイレクト先ではないURLを指定している
hreflangのURLが301リダイレクトされる、404になっている、末尾スラッシュ違いで別URLになっていると、指定の信頼性が下がります。実際にアクセスできる最終URLを指定します。
全ページで同じhreflangを機械的に入れている
言語別に対応するページがないにもかかわらず、全ページに同じhreflangを入れるのは避けるべきです。日本語の製品Aページに対応する英語の製品Aページがある場合はその組み合わせを指定し、対応ページがない場合は無理に別ページへ対応させない設計が必要です。
Search Consoleやクロールで確認する方法
hreflangは設定して終わりではありません。公開後に、検索エンジンがクロールできる状態か、URLの関係が崩れていないかを確認します。
- Search Consoleでインデックス状況を確認する
- URL検査で正規URLとクロール可否を確認する
- XMLサイトマップを送信し、エラーを確認する
- クロールツールでhreflangの相互参照を確認する
- リダイレクト、404、noindex、canonicalの矛盾を確認する
- 言語別・国別の検索流入と問い合わせ状況を確認する
技術チェックだけでなく、実際にどの言語ページが流入を獲得し、どのページが問い合わせにつながっているかを追うことが重要です。BtoB企業では、国別・業界別・製品別に問い合わせの質を確認し、ページ改善やCTA改善へつなげます。
BtoB多言語サイトでの運用ポイント
BtoB企業の多言語サイトでは、hreflangの設定精度だけでなく、運用体制が成果を左右します。新しい製品ページ、事例ページ、資料ページを追加するたびに、言語版の有無、対応URL、canonical、サイトマップ、CTAを確認する必要があります。
ページ作成時に対応言語を決める
すべてのページを全言語で作る必要はありません。優先市場、商材、検索需要、営業対応可否に応じて、どのページをどの言語で展開するかを決めます。対応ページがない場合は、無理にhreflangで別ページへ紐づけず、ページ群の設計を見直します。
CMS・制作会社・SEO担当の責任範囲を分ける
hreflangは、制作、CMS設定、SEO、翻訳、サイトマップ生成が関係します。誰がURL設計を管理し、誰がタグを実装し、誰が公開後に検証するのかを明確にしないと、公開後に不整合が残りやすくなります。
問い合わせ導線まで含めて改善する
正しい言語ページが検索結果に表示されても、問い合わせ導線が弱ければ商談にはつながりません。海外向けサイトでは、資料ダウンロード、技術相談、サンプル依頼、デモ予約など、検討段階に応じたCTAを用意します。
海外向けサイト全体の設計は、海外向けホームページ制作の段階からURL構造・言語構造・CTAを整理しておくと、後からの修正コストを抑えられます。
hreflang設定を多言語SEOの土台にする
hreflang設定は、多言語サイトで検索エンジンに正しいページ関係を伝えるための重要な設定です。ただし、hreflangだけを整えても、海外からの問い合わせが自動的に増えるわけではありません。
海外市場で成果を出すには、言語別URL、自己参照canonical、相互参照、x-default、サイトマップ、ローカライズ、国別キーワード、CTA、営業対応までを一貫して設計する必要があります。特にBtoB企業では、検索流入の量よりも、対象国・業界・用途が合う見込み顧客から商談につながる問い合わせを獲得できるかが重要です。
hreflangは多言語SEOの土台であり、海外顧客を正しいページへ案内するための交通整理です。その上で、現地顧客が比較検討できる情報と、問い合わせへ進みやすい導線を整えることが、海外SEOの成果につながります。












