指名買いマーケティング戦略|ファン化でロイヤルティ向上・リピート率アップ

指名買いマーケティング戦略|ファン化でロイヤルティ向上・リピート率アップ

広告費が年々高騰し、新規顧客の獲得コストが急増している今、多くの企業が同じ悩みを抱えています。「新規獲得に注力しているのに利益が出ない」「競合が増えて価格競争に巻き込まれる」—そんな状況を打破する鍵が「指名買いマーケティング」です。

指名買いとは、顧客が「このブランドから買いたい」と自らブランド名を指定して商品やサービスを購入する状態のこと。指名買いが実現できれば、広告費をかけなくても安定的な売上が見込め、価格競争からも解放されます。

本記事では、指名買いを実現するためのマーケティング戦略を基礎から応用まで徹底解説します。ファン化戦略やコミュニティ構築、最新の成功事例も紹介し、自社ブランドの指名買いを増やす具体的な手法をご紹介します。

※Zenkenが提案する「指名買いを増やすマーケティング戦略」についてはこちら(記事の後半へジャンプ)からでも詳しくご覧いただけます。

指名買いマーケティングの基礎

指名買いとは

指名買いとは

指名買いとは、「消費者が自社の製品・サービスを購入する」と予め決めている状態のこと。指名買いされる状態にまでなっていれば、商品に対しての信頼感が大きく、他社商品とも比較がされにくくなるためロングセラー商品を生み出せる可能性を秘めています。

とはいえ、指名買いされるに至るのは一筋縄ではいきません。他社競合と差別化を図り、ブランドを確立したからといっても、消費者が好んで使い続けてくれるとは限りません。指名買いを増やすには、「ユーザーにとってのメリットを商品に落とし込む」必要があるのです。

ブランドや商品の価値が、ユーザーニーズに応えているもの・ライフスタイルにあっているものであれば、「自身が求めていた商品はこれだ」と強く印象に残すことができます。

指名検索と非指名検索の違い

指名買いを理解する上で重要なのが「指名検索」と「非指名検索」の違いです。

比較項目 指名検索 非指名検索
検索キーワード例 「〇〇ブランド 公式」「〇〇カフェ 予約」 「渋谷 カフェ」「安い パソコン」
顧客の状態 ブランドを認知・信頼している 情報収集・比較検討段階
コンバージョン率 高い(購入意向が強い) 低い(検討中)
獲得コスト(CPA) 低い(オーガニックが多い) 高い(広告費がかかる)

指名検索が増えることは、ブランド認知の向上と顧客ロイヤルティの高まりを示す重要な指標となります。

指名買いがもたらす4つの効果

指名買いが実現すると、企業に以下の4つの大きなメリットが生まれます。

① CPA(顧客獲得単価)の削減

指名買いが増えると、広告に頼らずとも顧客が自ら来店・購入してくれるため、新規顧客獲得コストを大幅に削減できます。特にリスティング広告のCPCが高騰している現状では、指名検索によるオーガニック流入の価値はますます高まっています。

② 価格競争からの脱却

指名買いの顧客は「このブランドだから買う」と考えているため、価格だけで選ばれる必要がありません。Amazonや楽天などのマーケットプレイスであっても、他社と比較されにくく、適正な価格で販売できます。

③ LTV(顧客生涯価値)の向上

指名買いの顧客はリピート率が高く、長期的な関係を構築しやすい傾向があります。ファン化した顧客は新商品の早期アダプターとなり、口コミによる紹介も期待できます。

④ 口コミ・紹介の拡散

ブランドを愛するファンは、自発的にSNSや口コミで情報を拡散してくれます。これは企業の広告では実現できない「信頼性の高い情報発信」であり、新規顧客獲得の強力な原動力となります。

指名買いとブランドロイヤルティの関係

指名買いは「〇〇といえば△△」という意識が、ユーザーの中に定着している状態です。この段階にあるユーザーは、自身のニーズと商品の価値が強く合致しています。

この「ユーザーが求めている商品価値」をしっかりとつかみ、ブラッシュアップをしても本質的価値を変えなければ、長く買い続けてくれる・利用し続けてくれる状態をつくれるでしょう。

そしてユーザーに商品の価値を伝えるために必要なのがブランディングです。ブランディングにより商品の強みや価値をユーザーに認知してもらうことで、比較検討の土俵に乗ることができ、実際に使用して満足してもらうことができれば、指名買いにつながります。

指名買いに必要なブランドの確立

ユーザー視点に立ったブランドが確立できているか、そしてそのブランドイメージを伝えるマーケティング戦略を実行できているかという点は改めてチェックしてみてください。

自社がおかれている市場内での立ち位置(=自社だからこそ提供できる価値)を明確にすることが、ブランディングの確立につながります。

市場での自社のポジションを示し、相性の良いユーザーに選んでもらえる状態をつくる「ポジショニングメディア戦略」も、ブランド確立や差別化を目指すにあたっておすすめのマーケティング戦略です。

ポジショニングメディア戦略の
特徴・事例を見る

指名買いに欠かせないブランディングの進め方

ブランディングには、製品や企業の方向性を決めて施策を打ち、ビジネスを成功させる目的があります。

ブランディングの最終目標は、「製品や企業に独自の付加価値を持たせて消費者に感情移入してもらい、できるだけ多くの人に購入してもらう」ことです。

指名買いに繋げるブランディングをするには、企業・製品のどちらの方向性を決めるのか、誰が誰に対して施策を打つのかを明確にしましょう。

ブランディングの組み合せを認識する

まずは、企業と製品のどちらをブランディングするか決めたえで、誰が誰にブランディングするのかを明確にすることが大切です。

BtoB(対企業)向け、BtoC(対消費者)向けかで訴求すべきターゲットは異なります。また、アウターブランディング(外部の人)・インナーブランディング(従業員)のどちらにするかによっても施策は変わります。

消費者に向けてのブランディングも大切ですが、消費者との接点が多い企業では従業員に対するブランディングも欠かせません。

ブランディングに必要な5つの事柄を定義しておく

ブランディングをするなら、アイデンティティ・知覚品質・提供価値・連想・パーソナリティの5つを定義しておく必要があります。

アイデンティティは消費者に認識されたい企業や製品の旗印のことを、知覚品質は消費者に認識してもらう品質を指しています。

さらに、提供価値は顧客の期待に対しブランドが提供する価値、連想は消費者がブランドに抱く一連のイメージを指しています。

最後にパーソナリティですが、消費者にとってのブランドの個性・立ち位置となります。上記の5つはブランディングで施策を打つ際に欠かせない指標となるので、しっかり認識しておきましょう。

ブランディングに必要な評価指標を設ける

ブランディングに必須の5つの事柄を定義した後に、上記をクリアできたか判定する評価指標を設けます。有名な評価指標としてはブランドエクイティ・KPIなどがあげられるでしょう。

ブランドエクイティ

ブランドエクイティは、デービッド・A・アーカー氏が提唱したもので、目に見えないブランドの価値を他の資産と同様に評価するという考え方です。

ブランドのように価値が分かりにくいモノも、利益を生み出すものとして資産にカウントします。この考え方により、商品の二の次だったブランドに対する評価が、商品と同じくらい大事なモノとして管理される体制になりました。

ブランドの価値が高まればマーケティングが有利になるという考え方から、積極的に向上をはかっていくものとして認識が改められているのです。

ブランドエクイティは5つの要素から成る

ブランドエクイティは、ブランドロイヤリティ・ブランド認知・知覚品質・ブランド連想・その他のブランド資産の5つの要素から成ります。

ブランドロイヤリティを見つける

ブランドロイヤリティは、消費者がブランド・製品に対してどのくらい愛着を持っているかの度合いを示しています。ブランドロイヤリティが高いほど、指名買いに繋げやすいです。

一般的にブランドロイヤリティの評価指標としてはDWB指標が多く使われており、「ぜひ購入したい・購入したい・どちらともいえない・あまり購入したくない・購入しない」の5つのステージに消費者を分類していきます。

購入意欲の強い消費者を見極める指標として重宝されています。

ブランド認知の求め方

ブランド認知は消費者に認識されている度合いで、以下に並べた助成想起率・純粋想起率・第一想起率・支配想起率から算出できます。

助成想起率はいくつかブランドを提示したうえで見聞きした覚えのある人の割合を出し、純粋想起率は商品カテゴリーだけを提示してブランド名をあげた人の割合を求めます。

第一想起率は、商品カテゴリーを提示して、最初に自社ブランドの名前を連想した人の割合です。支配想起率は商品カテゴリーを提示して、自社ブランドの名前しか出ない人の割合を指しています。

助成想起率・純粋想起率・第一想起率・支配想起率の順に、指名買いに繋がりやすい客層です。

  • ブランド認知=消費者に認識されている度合い
  • 助成想起率は、ブランドを見聞きしたことがある人の割合
  • 純粋想起率は、商品カテゴリーを提示してブランド名をあげる人の割合
  • 第一想起率は、商品カテゴリーを提示して真っ先にブランド名をあげる人の割合
  • 支配想起率は、商品カテゴリーを提示して自社のブランドしか出ない人の割合
知覚品質を割り出す

知覚品質は、消費者が認識している品質のことで、範囲が広いのが特徴的です。製品の性能からサービス内容、信頼性や好感度など、消費者が実感している品質を求めていきます。

ブランドエクイティの中でも重要視される指標で、事業収益に反映されやすいため、企業が認知している品質と消費者から見た品質のズレをなくしていきましょう。

ブランド連想について理解する

ブランド連想とは、消費者がブランド・製品に対して持つ一連のイメージのことです。たとえば、かっこいい・使い勝手が良い・若者に人気・最先端の技術・高級路線など、消費者はブランドに対して何かしらのイメージを連想するものです。

良い連想をしてもらうと、ブランドに愛着を持ってもらいやすく、指名買いに繋がりやすくなります。

他のブランド資産を確立しておく

ブランド資産には形のない資産が当てはまるので、顧客との繋がりや特許も資産だといえます。形のない資産を管理し、多く作っておくと自社にしかない強みを生み出しやすくなります。

マーケティング戦略を行う際に重要なので、いくつかブランド資産を形成しておきたいところです。

KPI

KPIとは、目標達成の順序を上手く踏めているかどうかを評価する指標を指します。ブランディングやマーケティング戦略で重要な指標で、自社ブランド・製品の課題と強みを把握できます。

指標を設定するには、まずKGIを決めることが必要です。KGIには売上総利益・売上高・営業利益・貢献利益のいずれかを設定するケースが多く、上記のどれを設定するか決めたらKPIに落とし込む作業をしなければなりません。

KGIをKPIに落とし込む

売上高は、年間顧客・年間平均購入頻度・平均客単価を乗じて求められます。

仮に売上高をKGIに設定する場合、売上高を達成したかを評価するKPIには、KGIに大きく影響を与えるものを設定すると良いでしょう。

上記のケースで、売上高に大きな影響を与えるのは年間顧客・年間平均購入頻度・平均客単価の3つの要素です。3つの要素がKPIとして設定できるため、売上高を伸ばすには各要素を向上させる施策を打てば良いことが分かります。

指名買いを実現する5つの戦略

指名買いを実現するには、単なるブランディング理論だけでなく、顧客と深い関係性を構築する具体的な戦略が必要です。ここでは、実践的な5つの戦略を紹介します。

① ファン化戦略(顧客をファンに育てる)

ファン化戦略とは、単なるリピーターではなく、ブランドを「応援したい」と思ってくれる熱狂的なファンを育成する戦略です。ファンは購入者以上の価値を持ち、自発的にブランドを宣伝してくれます。

ファン化の3つの段階

顧客がファンになるには、以下の3つの段階を経ることが多いです。

  1. 認知・試用段階:商品を知り、初めて購入する段階。ここでの体験が重要です。
  2. 満足・信頼段階:商品やサービスに満足し、再購入する段階。期待を超える価値提供が鍵です。
  3. 共感・帰属段階:ブランドの理念や価値観に共感し、「このブランドのファンだ」と自認する段階。

ファン化を促進する具体的施策

  • 入会制度・会員プログラム:単なるポイントカードではなく、ファン限定の特典や先行発売を用意
  • ファン限定イベント:工場見学、新作発表会、創業記念パーティーなど、特別感のある体験を提供
  • 創業者・職人の物語発信:ブランドの「人」の顔を見せ、共感を生む
  • 感謝の表現:手書きのお礼状、購入記念のメッセージなど、心のこもった接客

② コミュニティ構築(ファン同士の交流の場)

コミュニティ構築は、ファン同士が交流できる場を作り、ブランドへの帰属意識を高める戦略です。単独のファンよりも、仲間がいるファンの方が離脱しにくくなります。

コミュニティの種類と特徴

コミュニティタイプ プラットフォーム例 特徴
クローズドコミュニティ Facebookグループ、LINEオープンチャット、BASE 深い関係性が構築できる。ファン限定情報の発信に適している。
オープンコミュニティ Instagram、X(Twitter)、TikTok 拡散力が高い。新規顧客獲得にもつながる。
リアルコミュニティ ワークショップ、勉強会、ユーザー会 強い絆が生まれる。高単価商品やBtoBに特に有効。

コミュニティ運用のポイント

  • ファシリテーターの存在:企業側が「空気を読まず」に発信し、話題を提供する
  • ユーザー同士の繋がり支援:「○○さんも同じ悩みを持っています」など、仲介役を果たす
  • 定期的なアクション喚起:週1回のトークテーマ、月1回のチャレンジ企画など
  • 成功体験の共有:ユーザーの成果を称賛し、他のメンバーのモチベーション向上に繋げる

③ UGC活用(ユーザー生成コンテンツ)

UGC(User Generated Content)とは、ユーザーが自発的に作成・投稿するコンテンツのこと。企業が作る広告よりも信頼性が高く、口コミ効果が期待できます。

UGCの種類と活用方法

  • レビュー・口コミ:商品ページへの評価投稿。購入検討者に強い影響を与える。
  • SNS投稿:ハッシュタグキャンペーンで収集。ストーリー性のある投稿は公式でリポスト。
  • ブログ・動画レビュー:インフルエンサーや熱狂ファンの詳細レビュー。説得力が高い。
  • Q&A・ナレッジ共有:ユーザ同士で使い方や活用アイデアを共有。FAQの代替にもなる。

UGCを増やす施策

  1. 投稿のハードルを下げる:「#◯◯をつけて投稿してください」だけでなく、テンプレートやフレーズを提示
  2. インセンティブ設計:投稿でポイント還元、抽選で商品プレゼント、公式アカウントで紹介など
  3. 感謝のフィードバック:投稿に対して企業からコメントやいいねを必ず行う
  4. 再投稿の許可取得:公式チャンネルで使わせてもらう際は、必ず許可を得てクレジット表記

④ パーソナライズドマーケティング(一人ひとりに最適化)

パーソナライズドマーケティングは、顧客一人ひとりの属性や行動履歴に合わせて、最適なメッセージや商品を提案する戦略です。「このブランドは私のことをわかってくれている」と感じさせることで、ロイヤルティ向上につながります。

パーソナライズの具体例

手法 具体的な活用 効果
購入履歴に基づく推奨 「前回購入した〇〇の消耗品がそろそろ切れそうです」 必要なタイミングで提案し、ストレスフリーな買い物を実現
誕生日・記念日ケア 誕生日に限定クーポン、入会記念日の感謝メッセージ 特別感の演出で情感を刺激
行動データ活用 サイト閲覧履歴から興味ありそうな商品をメール送信 無関係な情報を減らし、開封率向上
アンケートフィードバック アンケート回答に応じた次回購入提案 「意見を聞いてくれた」という満足感を与える

⑤ ブランドストーリー共感(理念・価値観の伝達)

現代の消費者は、単なる機能や品質だけでなく、「このブランドの考え方に共感するから選ぶ」傾向が強まっています。ブランドのストーリーや理念を効果的に伝えることが、指名買いの大きな原動力となります。

共感を生むストーリーの要素

  • 創業ストーリー:「なぜこのビジネスを始めたのか」という原点の物語
  • 課題解決の物語:顧客の悩みをどう解決しようとしているか
  • 職人・製造の物語:商品ができるまでのこだわりや背景
  • 社会的意義:環境配慮、地域貢献、社会課題への取り組み

ストーリー伝達のチャネル

  1. オウンドメディア:創業者インタビュー、工場見学レポート、顧客の声
  2. パッケージ・付属品:商品に同梱のメッセージカード、ストーリー冊子
  3. 店舗・接客:スタッフがストーリーを語れるよう教育
  4. 動画コンテンツ:YouTube、Instagram Reels、TikTokで視覚的に伝達

指名買い成功事例3選

指名買いマーケティングを成功させた企業の事例を紹介します。それぞれ異なる業種・戦略ですが、共通して「顧客との強い関係性構築」を重視しています。

事例1: KFC「今日ケンタッキーにしない?」

ケンタッキーフライドチキン(KFC)が展開した「今日ケンタッキーにしない?」キャンペーンは、指名買いを促進する効果的なマーケティング事例です。

施策のポイント

  • 曜日との結びつけ:「ケンタッキーは特別な日の食卓」という既存イメージを活かしつつ、「今日という日常」にも提案
  • CMとSNSの連携:テレビCMで認知拡大し、SNSで「#今日ケンタッキーにしない」を拡散
  • 限定商品・セットメニュー:「いつものKFCとは違う特別感」を演出

成果と学び

このキャンペーンにより、KFCは「特別な日だけ」というブランドから「気軽に楽しめる日常の食卓」へとポジションを拡張。若年層の来店が増加し、指名検索やSNSでの話題性も向上しました。「いつ買うか」を促すタイムリーな訴求が、指名買いのきっかけとなることを示しています。

事例2: SmartHR「ハンコを押すために出社した」

SmartHRは、クラウド型人事労務ソフトとしてBtoB領域で指名買いを実現した事例です。特に「ハンコを押すために出社した」というキャッチコピーは、ターゲットの痛みを的確に突き、大きな話題となりました。

施策のポイント

  • ジョブ理論(JTBD)の活用:顧客が「やりたいこと」は人事業務そのものではなく「ハンコを押さずに済ませたい」という本質的な課題
  • 痛みの可視化:「ハンコのために出社」という誰もが共感できる無駄をCMでコミカルに表現
  • 口コミの設計:人事担当者だけでなく、経営者や一般社員にも「便利そう」と思わせるメッセージ設計

成果と学び

SmartHRは「クラウド人事ソフト」というカテゴリーではなく「ハンコ問題の解決策」として認知され、競合との差別化に成功。BtoBにおいても顧客の日常的な「痛み」を的確に捉え、共感を呼ぶメッセージングが指名買いにつながることを証明しました。

事例3: カインズのDIYコミュニティ

ホームセンターのカインズは、「DIYをもっと身近に」という理念のもと、顧客コミュニティの構築に注力し、指名買いを促進しています。

施策のポイント

  • 「CAINZ DIY SQUARE」:DIY初心者から上級者までが集うオンライン・オフラインのコミュニティ
  • ワークショップ開催:店舗でのDIY教室、オンラインでの作り方動画配信
  • UGCの循環:ユーザーが作った作品をSNSで共有、カインズが公式で紹介
  • 専門家の育成:DIYアドバイザー制度で、店員が顧客の「作りたい」をサポート

成果と学び

カインズは「道具を売る店」から「DIYライフスタイルを支えるパートナー」へと進化。コミュニティメンバーはカインズで材料を買うことが自然になり、コミュニティ帰属感が指名買いの強い原動力となっています。特にリピート率と客単価の向上に効果を発揮しています。

指名買い施策の進め方

指名買いマーケティングを実際に導入する際の進め方を5つのステップで解説します。

STEP 1: ブランドパーパスの明確化

まずは「自社がなぜ存在するのか」「どんな世界を実現したいのか」というブランドパーパス(存在意義)を明確にします。

整理すべき3つの要素

  • パーパス(Purpose):なぜ存在するのか、どんな社会課題を解決したいのか
  • ビジョン(Vision):実現したい未来の姿
  • ミッション(Mission):ビジョン実現のために何をするのか

これらが明確でないと、後の施策がばらつき、顧客にも一貫性のない印象を与えてしまいます。

STEP 2: ペルソナ設計とファン像の定義

「誰をファンにしたいのか」を具体的に定義します。単なるターゲット層ではなく、「ブランドの理念に共感し、熱狂的に応援してくれるファン像」を詳細に描きます。

ペルソナ設計のポイント

  1. デモグラフィック:年齢、性別、居住地、職業、年収など
  2. サイコグラフィック:価値観、ライフスタイル、興味関心、悩み
  3. 購買行動:購入動機、情報収集方法、購入決定のきっかけ
  4. ファン化ポテンシャル:どんな要素に共感しやすいか、拡散意欲はあるか

STEP 3: タッチポイント設計と体験設計

顧客がブランドと接触する全ての場面(タッチポイント)を洗い出し、各ポイントでどんな体験を提供するかを設計します。

タッチポイント 設計ポイント
認知段階(SNS・広告) 興味を引くストーリー、共感できるメッセージ
検討段階(サイト・口コミ) 分かりやすい情報、他社との違い、信頼性の証明
購入段階(店舗・EC) スムーズな購入体験、期待を超える小さなサプライズ
使用段階(商品・サービス) 期待以上の価値、使い方のアフターフォロー
リピート・推奨段階 ファン限定特典、紹介インセンティブ、感謝の表現

STEP 4: コミュニティ立ち上げと運用

ファン同士が交流できる場を構築し、継続的な運用体制を整えます。一度立ち上げて終わりではなく、「成長し続けるコミュニティ」を目指します。

運用の基本サイクル

  1. コンテンツカレンダー作成:週次・月次のトークテーマ、イベント予定を計画
  2. 定期的な発信:企業からの情報提供、ファンへの問いかけ
  3. 反応の収集とフィードバック:コメントや投稿に必ず反応し、双方向コミュニケーションを実現
  4. ファンリーダーの発掘:熱心なファンを「副次的なコミュニティマネージャー」として育成

STEP 5: 効果測定とPDCAサイクル

指名買いマーケティングの効果を測定し、継続的な改善を行います。

重要指標:NPS・LTV・指名検索数

指標 測定内容 目標値の目安
NPS(推奨意向スコア) 「このブランドを友人に勧めたいですか?」(0-10点) 業界平均+10以上
LTV(顧客生涯価値) 1人の顧客が生涯で生み出す収益 獲得コストの3倍以上
指名検索数 ブランド名を含む検索クエリの数 月次で継続的な増加
リピート率 2回以上購入する顧客の割合 業種による(目標:40%以上)
SNSエンゲージメント率 フォロワーに対する反応(いいね・コメント・共有)の割合 3%以上

指名買いを増やすマーケティング戦略とは

指名買いを増やすマーケティング戦略とは

ここでは、指名買いを増やすために企業が導入している、商品名・企業名の認知向上を図れるマーケティング戦略を紹介していきます。

マーケティング戦略にはいくつかの方法がありますが、共通して重要なのは自社のターゲットに対して価値を認知してもらうことです。

STP戦略

指名買いを増やすために取り組みたいSTP戦略とは、セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの3つから成るフレームワークのことです。企業視点にならないように、STP戦略を取り入れるコツを解説します。

セグメンテーションの設定方法

セグメンテーションには、消費者セグメンテーション・マーケットセグメンテーションの2つがあります。消費者セグメンテーションは、消費者の中から自社製品を購入してくれる人達を見極めて、分類する方法です。

分類する変数としては、地理的変数・人口動態変数・心理的変数・行動セグメンテーションがあります。対してマーケットセグメンテーションとは、市場開拓のために市場を細分化する方法です。

細分化するには顧客が成し遂げたい進捗「JTBD」を考えるのが大切で、そうすることで消費者が製品を利用してやり遂げたいことを見分けていきます。JTBDが分かると、従来のプロセスに割り込んだ市場を設けるべきか、市場自体を広げるかを見極められるでしょう。

JTBDで考える例

アルコールの例を挙げると、従来の缶からジョッキにビールを注ぐスタイルをやめ、ふたが取れるビールを開発したのはプロセスに割り込んだ製品だといえます。一方で、JTBDから従来のアルコール市場を拡大したものとしては、ノンアルコールが挙げられます。

ターゲティングの設定方法

ターゲティングは、マーケティング施策を誰に対して行うかを選択する方法です。すべてを浅く広いターゲットにするよりも、狭い範囲で深くターゲットを決めるほうが、マーケティング施策が成功しやすいといえます。

投資とリターンの観点、費用対効果の視点から最小投資で最大利益を見込む方法を創出しましょう。

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ポジショニングの設定方法

ポジショニングの設定では、類似製品を扱う競合他社の中から、迷わず自社製品を購入してもらう状況を生み出すことが重要です。

どのような切り口で強みを創出すれば、消費者のほうから購入してくれるのかを考える必要があります。たとえば、ファッション業界一つとっても、安い・都市圏とポジショニングするのか、高級・中規模都市圏とポジショニングするのかで、ターゲットが変わります。

競合他社とすみ分けることで、消費者にとって買い求めやすいブランドを確立できるでしょう。

指名買いされるために必要なこと

指名買いされるために必要なこと

安定した顧客を掴める「指名買い」される状態になるには、まずは自社にしかないブランドや価値の確立を図ります。

次いで、それを適切に広げていくマーケティング戦略を上手く実施していくことが必須です。

今日から始められる3つのアクション

指名買いマーケティングは、大規模な予算や長期の準備がなくても、今日から始められることがあります。

  1. 既存顧客への感謝の伝達:手書きのメッセージや、リピート特典の案内など、小さな「感謝の表現」から始める
  2. SNSでの双方向コミュニケーション:一方的な告知ではなく、フォロワーの投稿にコメントしたり、アンケートを取ったりする
  3. ブランドストーリーの見直し:「なぜこのビジネスを始めたのか」を改めて言語化し、ウェブサイトやSNSプロフィールに反映

これらの小さな一歩が、長期的な指名買いの土台を築いていきます。

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