ISMSコンサルとは、ISO27001認証取得・運用を支援するサービスです。ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)は企業が情報セキュリティを徹底するうえで欠かせない認証で、取得によりセキュリティリスクの低減や企業としての信頼性向上といった効果が得られます。
しかし、取得までのプロセスは専門知識が必要で、社内リソースだけでは対応が難しいケースも少なくありません。コンサル会社のサポートを受けることで、取得までの時間を短縮し、コア業務に集中しながら取得に向けた確実な動きができるようになります。
本記事では、2026年版としておすすめのISMSコンサル30社を比較し、それぞれの特徴やISMSコンサルの料金・費用、導入事例などを紹介します。
自社のニーズに合ったコンサル会社を選びましょう
ISMSの認証取得に向けてコンサル会社を探しているものの、複数のコンサル会社からどのように選ぶべきか迷っている企業もいます。
ISMS取得コンサル会社は、各社で強みやサービス内容が異なります。そのため、実績豊富なコンサル会社に依頼したいか、予算もしくは取得期間を重視するか…など、自社のニーズに合わせて選ぶのがおすすめです。
ここでは、ISMS取得コンサルを選ぶ際に注目されやすい「実績の豊富さ」「費用の安さ」「短期間で取得」「複数規格が取得可能」の4点で、各社を分類しました。
【目的別】ISMS認証取得コンサル会社
ニッチ業界向け自社に近い前例に基づく支援なら
社内工数削減向け手間をなるべく抑えて本業に専念するなら
複数認証取得1規格あたりのコストを抑えるなら
月額コスト重視最安レベルの月額費用で認証取得支援なら
ポイント支援実績が豊富なコンサル会社なら、ニッチ業界でも過去事例に基づいた対応が期待できます。ここで紹介する会社は、テンプレ対応ではなく、自社に合ったサポートを重視する企業におすすめです。
ポイントISMS取得支援コンサルには、自社での作業が必要な低価格サービスと、ほぼ全てを任せられる手厚い支援があります。ここで紹介するのは後者、つまり手間の削減を最優先としたい企業向けのコンサル会社です。
ポイント一部のコンサル会社は、複数の認証を同時に取得することで、1件あたりの費用を抑えられるプランを提供しています。ここでは、「プライバシーマーク+α」の取得を検討している企業におすすめのサービスを紹介しています。
ポイントここでは、月々の費用が安いコンサル会社を紹介しています。コストは抑えられますが、その分、自社で対応すべき作業が増える点には注意が必要です。
オプティマ・ソリューションズ

強み
累計3,500件以上の認証実績(2026年3月時点)はIT・通信、コンサルティング、建設・建築、製造業、流通、介護など多岐にわたります。
認証取得サポートセンター

強み
月額費用ではなく、24.2万円~(税込み)の定額のコンサルティング費用のみ請求。年間契約の縛りなし。ただし、継続的な運用・更新サービスは含まれていません(別途提供)。
ISOトラスト

強み
1規格のISOコンサルティングは3万円/月~。現状調査から審査対応まで含むプランで、契約期間は1年間です。
ISMS認証取得コンサルティング会社の一覧表
| 会社名 | サービスの特徴 |
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実績8,000社超!(*2)ニッチ業界の課題も解決できる充実したサポートなら
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自社工数の8割が代行可能!審査機関の見積もり取得まで支援するサービス
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運用回数を最小化できる独自ノウハウを保有!取得後の運用を重視するなら
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IT業界への豊富な実績で業界特有のリスクにも対応できるISMSコンサル
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月額3.85万円~で利用できる!費用をなるべく抑えたいなら
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帝国データバンクネットコミュニケーション |
コンサルサービスの柔軟なカスタマイズに対応している会社 |
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インターネットプラス |
初期費用や改訂対応などの追加費用がかからないサービス |
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バルク |
リスク分析ツールや自社開発のeラーニングシステムを活用したサービス |
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シーピーデザインコンサルティング |
文書のコンパクト化を重視するコンサルティング。相談数は無制限 |
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オプティマ・ソリューションズ |
社員教育のためのeラーニングシステムを無料で提供 |
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UPF |
月額制ではなく、年間制の費用体制を採用。最短で3.3カ月での認証取得が可能 |
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日立ソリューションズ |
20年以上のサービス提供ノウハウに基づくコンサルティングを実施 |
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システムコンストラクション |
弁護士による構築システムのリーガルチェックも実施 |
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さくらケーシーエス |
従業者の教育サポートを重視したサービスを提供 |
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ニュートン・コンサルティング |
「24時間で組織を変えるISO内部監査定着化サービス」を提供している |
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NTTテクノクロス |
セキュリティシステム導入のコンサルティングも行っている |
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グローバルテクノ |
従業者の教育にeラーニングプラットフォームを活用 |
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ISOコム |
Web会議ツールを利用した遠隔コンサルティングサービスにも対応 |
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アローポイントパートナーズ |
サプライチェーンマネジメントや食品安全など、他のコンサルメニューも豊富 |
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創研Biz |
スタッフ2名体制で支援。文書類の作成は主にコンサルタントが担当 |
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テクノソフト |
ISO取得支援後も無料できめ細かいフォローアップを実施 |
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イソリスク総研 |
介護施設向け!ISMSとは別に介護事業支援プログラムも提供している |
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株式会社GRAND PLANNING |
返金制ではなく「後払い制」の完全成果報酬プラン |
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GCconsulting合同会社 |
中小企業など、企業規模に合わせた価格プラン提案が可能 |
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グローバルセキュリティエキスパート株式会社 |
防衛省の調達に関連するセキュリティ基準を満たした支援 |
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認証取得サポートセンター |
「過剰なセキュリティ活用をしない」という方針で工数とコストを圧縮 |
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インフォセックアドバイザリー |
平日18時以降や土日・祝日の訪問にも対応 |
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OKIコンサルティングソリューションズ |
社内担当者の運用経験・実力を重視したコンサルティングメニュー |
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インターネットプライバシー研究所 |
クラウドセキュリティ認証とのセット支援も可能な徹底サポート |
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SecureNavi |
「取得支援用SaaSツール+コンサル」という切口のサービス |
ISMS/ISO27001認証取得コンサル会社おすすめ30社の詳細情報
ISMS(ISO27001)とは?

ISMS(ISO27001)とは、ISO(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準会議)が決めた、情報セキュリティ管理のための国際規格です。企業の情報セキュリティを向上させる目的で設けられた国際規格で、自社のセキュリティ対策の強化や、自社の価値を高めるために多くの企業が取得しています。
ISMSとISO27001の違い
ISMSの取得を検討する際、「ISMS」と「ISO 27001」という2つの言葉が混在して使われることが多くありますが、この2つは密接に結びついていながらも、違う意味を持っています。
「情報セキュリティマネジメントシステム」を意味するISMS(Information Security Management System)は、企業が情報セキュリティを組織的に管理するための「仕組み」や「体制」を指す言葉です。
一方、ISO/IEC 27001は、そのISMSを構築・運用するために国際標準化機構(ISO)が発行している「国際規格」の名称です。
つまり、ISO27001という規格を取得・維持するために、社内にISMSという情報管理体制を構築することになります。
ISMS(ISO27001)の要求事項
ISMS(ISO27001)を取得するには、機密性・完全性・可用性の3つの要素を維持する必要があります。3つを満たして維持することが、情報セキュリティを強化出来ている状態になります。
| 項目 | 意味 |
|---|---|
| 機密性 | 許可を得た人のみアクセスできる状態をつくり、情報が漏れない状態 |
| 完全性 | 情報・処理方法が正確に行われ、最新状態で管理されている状態 |
| 可用性 | 認可された利用者が、情報・関連資産に必要な時にアクセスできる状態での管理 |
情報参考元:情報マネジメントシステム認定センター(https://isms.jp/isms/)
ISMS(ISO27001)の運用
ISMS(ISO27001)は組織規模が大きくなるほど、取得までの道のりが長くなります。情報セキュリティを向上させるための要件を満たすためには、方向性を明確化させ、施策を具体化していくことが大切です。また、組織の規模が大きいほど、導入後の運用が難しくなります。
規模が大きい企業はコンサルティングサービスなどを利用して、導入から運用までアドバイスを受けることがおすすめです。ISMS(ISO27001)は一度取得して終わりではなく、3年ごとに再認証審査があり、審査がない年においても継続審査があります。導入はもちろん運用もしっかりと体制を整えておくことが重要です。
ISMS(ISO27001)を取得するメリット

ここからは、ISMS(ISO27001)を取得するメリットを、大きく分けて5つ紹介していきます。ISMS(ISO27001)を取得すると、セキュリティリスク・信頼度・従業員の意識・業務効率・ブランディングの面でプラスの影響があります。自社で取得するか迷っているなら、ぜひ下記のメリットを踏まえたうえで前向きに検討してみてください。
業務の効率化
上述したように、ISMS(ISO27001)を取得するには可用性の損失を防がなければなりません。可用性の損失を防ぐには、認可された利用者が必要な時に、情報・関連資産にアクセスできる状態での管理が求められます。
つまり、情報に直ぐにアクセスできるようにするには、端末・バックアップといった準備が必要不可欠となります。情報をいつでも引き出す環境を整えるために、情報管理体制を強化することで、同時に業務効率化も可能になるのです。ISMS(ISO27001)を取得すれば、取引先へのPR材料となるだけでなく、自社の通常業務にも大きなメリットをもたらします。
セキュリティリスクの低減
ISMS(ISO27001)を取得すると、情報・関連資産を適切に管理できるようになります。リスクアセスメント、つまりリスクの特定・分析・評価といったプロセスを経て情報が管理されるため、セキュリティリスクを低減できます。
また、継続的に再認証審査や継続審査があるため、リスクアセスメントを徹底する必要があり、常にリスクに備えた状態をキープできるようになるのです。部署や業務によらず、適切な情報管理を行える体制を構築できます。
自社に対する信頼度アップ
ISMS(ISO27001)を取得できれば、情報セキュリティを強化している、セキュリティリスクの少ない企業だと大々的にPRできます。継続した審査が必要なことから、セキュリティリスクに備えている証明になるだけでなく、従業員の意識の高さもアピールが可能です。
ISMSに求められるデータセキュリティの水準は、IT・クラウドサービス・医療・教育・金融といった業界では、必須と言ってもいいレベルです。ISMSを取得することで、新しいビジネスチャンスや顧客を獲得できます。
また、ISMS(ISO27001)は、認可された人が求めるタイミングで情報取得ができる体制を維持しなければならないので、業務を効率化できている証にもなります。自社に対する信頼度を高めて、取引先の拡大を図れます。公式ホームページに明示できるので、競合との差別化要素にもなりえます。
従業員の意識向上
ISMS(ISO27001)を取得すると、継続的な審査が必要となるため、従業員の意識向上につながります。もし再認証審査がない場合、取得時は情報セキュリティへの意識を向上できても、継続させるのは至難の業です。
大規模な組織の場合、方向性を統一するには定期的な働きかけが必要となります。その点、再認証審査があるISMS(ISO27001)なら、常に緊張感を持たせられるので、継続して情報セキュリティリスクを低減させられます。
また、ISMS(ISO27001)の取得には、定期的に従業員へ情報セキュリティ教育を実施しなければなりません。情報漏洩の事例や情報管理の在り方を学べるので、従業員一人ひとりの危機意識を高めることが可能です。危機意識が薄れてきた頃に再度教育を行えば、徹底した情報管理を行えます。
自社のブランディング
ISMS(ISO27001)を取得すれば自社の強みの1つとなるため、ブランディングができます。情報セキュリティリスクの低い企業として、未取得の企業と差別化が図れるのです。近年では、コロナ禍で業界問わずオンラインでのやり取りが増加しており、情報管理への意識が高まっています。
同時に、情報セキュリティの事故で、企業の信用度が下がるケースも珍しくないことから、危機意識を持つ企業が増えています。ISMS(ISO27001)を取得していれば、情報セキュリティを徹底している企業として認知してもらえるので、新規顧客の拡大に期待が持てるのです。
ISMS(ISO27001)コンサルティング会社の主なサポート内容
1. 文書作成と管理体制の構築
ISMS認証取得では、情報セキュリティ規程や運用マニュアルなど多くの文書を整備する必要があります。コンサルタントは既存の業務フローを整理し、自社に合ったルール作りをサポートしてくれます。
また、リスクアセスメントの手法を導入し、必要な体制や役割分担の明確化も支援してもらえます。これにより、無理なく実効性のあるセキュリティ管理体制を整えることができます。
具体的な支援内容
- ISMS規程や情報セキュリティ基本方針の策定・作成
- リスクアセスメントシートや適用宣言書(SoA)の作成サポート
- 管理体制図や役割分担表などの組織体制設計
2. 社内教育と内部監査支援
ISMSは仕組みを作るだけではなく、従業員が理解し実践することが欠かせません。コンサルタントは社員向け研修やeラーニングを通じてセキュリティ意識を浸透させます。
また、内部監査の計画や実施方法を指導し、模擬審査への対応も支援。初めて取り組む企業でも、審査当日を安心して迎えられるようサポートしてくれます。
具体的な支援内容
- 従業員向けセキュリティ教育(社内研修・eラーニング)の実施
- 内部監査計画書・チェックリストの作成
- 模擬審査や是正指導を通じた内部監査実施サポート
3. 認証取得後のフォロー
ISMS認証は一度取得すれば終わりではなく、毎年の維持審査や数年ごとの更新審査が必要です。コンサルタントは不適合の是正や規程の見直しなど、運用改善を継続的にサポートします。
具体的な支援内容- 維持審査や更新審査に向けた改善提案と不適合是正のアドバイス
- 内部監査計画書・チェックリストの作成
- 模擬審査や是正指導を通じた内部監査実施サポート
ISMS(ISO27001)取得コンサルティングを利用するメリット

ここからは、ISMS(ISO27001)の取得にあたり、コンサルティングサービスを受けるメリットを大きく分けて3つ紹介します。認証取得が確実になる点、取得にかかる時間を短縮できる点、リソースを確保できる点について詳しく解説します。
以下はISMS(ISO27001)だけでなく、Pマークをはじめとしたセキュリティ系認証の取得にも共通して言えることなので、ぜひセキュリティ系認証の取得を目指す企業は、コンサルティングサービスの活用を検討してみましょう。
業務負担の軽減と自社内のリソース確保
ISMS(ISO27001)の取得を自社で一から行う時と比べ、コンサルティングサービスを利用すれば、時間・人材・コストといったリソースを確保できます。
単独で取り組むには、多くの人材や時間、コストをかけなければならず、コア業務に影響を及ぼすリスクがあります。しかし、ISMS(ISO27001)の取得をプロに頼れば、かける時間や人材を大幅に削減することが可能です。コンサルティングサービスの利用料金の負担はあるものの、不足するリソースを考えれば、費用対効果が高いと言えます。
削減できる時間はコンサルティング会社や利用するサービスプラン、サービス提供形式(訪問型・オンライン完結型)によって大きく変わるため一概には言えません。ただし、工数削減を強みとしたサービスを利用すれば、社内作業にかかる時間を大幅に削減できます。
下記の表では、ISMS取得準備で発生するいくつかの作業について、削減可能な時間の目安を紹介します。(※最安価格水準で必要最低限の支援ではなく、中価格帯以上のフルサポート系サービスを想定)
| ステップ | 社内作業時間 自社対応の場合(目安) |
社内作業時間 コンサル利用時(目安) |
|---|---|---|
| 規程・手順書の作成 | 約30時間 → Web上のテンプレートなどを元にゼロから作成・修正 |
0.5~1時間 → コンサル会社が共有する記入済みテンプレートの確認・微調整のみ |
| リスクアセスメントと管理策選定 | 約20時間 → 資産洗い出し、脅威評価と対策検討など |
約4時間 → コンサル主導のワークショップ等への参加 |
| 内部監査の計画・実施 | 約20時間 → 監査計画立案からチェック実施まで自社で対応 |
約2時間 → コンサル準備のチェックリストで対応 |
情報参考元:
株式会社スリーエーコンサルティング「ISMS認証取得にかかる「費用」3種類とは?コストダウンのコツも解説」(https://ninsho-partner.com/isms/column/isms_shinki-shutoku-hiyou/)
スリープロサポート株式会社「ISMSリスクアセスメントツール」(https://iso-support.com/jyouhou/riskaccesment.html)
ISMS取得準備期間の短縮
ISMS(ISO27001)の取得にコンサルティングサービスを活用すれば、取得までの期間を大幅に短縮させられます。自社だけの力で取得する場合、体制の構築から社員の教育まで全て一から対応する必要があります。知見がないと体制の導入までに時間がかかり、運用まで手が回らない恐れもあるものです。
その点、知見がある専門家がアドバイスをしてくれるコンサルティングサービスなら、自社の課題に合わせて必要なことを伝授してくれるので、効率的に取得できます。自社にノウハウがない企業でも、安心して取得から運用まで取り組めるようになります。
ノウハウがなく体制が整っていない状態から、ISMS(ISO27001)を自社の力だけで取得する場合、1年以上かかるケースは少なくありません。コンサルティングサービスを利用すれば、効率良くすすめられるので早ければ半年程度で取得できます。
確実な認証取得
ISMS(ISO27001)の取得でコンサルティングサービスを受けるメリットとしては、知見のある専門家からアドバイスをもらうので、スムーズに認証を取得できる点があげられます。専門家が企業の課題をヒアリングし、ISMS(ISO27001)の取得まで導いてくれます。
要件を満たしたマネジメントシステムを構築できるため、導入時だけでなく、運用してからも維持できる環境を整えることが可能です。特に大規模な組織では導入から運用までのハードルが高くなりがちなので、俯瞰して見てもらえるコンサルティング会社を活用するのがおすすめです。
ISMS/ISO27001コンサルサービスを導入すべき企業の特徴
ISMS取得コンサルティングはすべての企業に必要というわけではありませんが、特に情報セキュリティ体制の構築や運用に不安を抱えている企業は大きな費用対効果が得られます。下記のような企業は、取得コンサルティングサービスの導入がおすすめです。
- 社内にセキュリティ専門人材がいない企業
- 短期間での認証取得が求められている企業
- 事業拡大や取引拡大を見据えている企業
- 運用まで見据えた体制を構築したい企業
ISMS/27001コンサルティングは「認証を確実に取得したい」「取得の準備を効率よく進めたい」「運用まで定着させたい」といったニーズを持つ企業に特に適したサービスになっています。逆に、取得期限に余裕がある企業や小規模でシンプルな業務構造の企業、すでに他のセキュリティ規格や内部統制が整備されている企業は自力取得も有力な選択肢の一つになり得ます。
ISMS/ISO27001を自力取得する場合のリスクとコンサル活用の違い
ISMS(ISO27001)は自社だけで取得することも可能ですが、コンサルを活用する場合とでは、進め方や成果、リスクに大きな違いがあります。それぞれの特徴を理解したうえで、自社に適した進め方を選びましょう。
規格の理解不足と再審査の発生
内製の場合、ISMS/ISO27001の規格解釈や審査基準を正確に理解せず、意図とずれた文書整備や運用設計になってしまうリスクがあります。その結果、審査で不適合となり、修正や再審査が発生し得ます。コンサルを活用すれば、審査観点を踏まえた設計が可能となり、初回審査の通過率を高めやすくなります。
過剰な文書整備と運用負荷
内製では「リスクを限りなく0に近づける」という発想になりやすく、過剰な文書作成に陥る傾向があります。その結果、実務に合わない規程や手順が増え、運用が形骸化するリスクがあります。コンサルを活用した場合は、本当に必要な文書や実運用だけの仕組みづくりが可能となり、無駄な負担を抑えつつ実効性のあるISMSを構築しやすくなります。
取得スピードの低減
ISMS取得には通常6か月〜1年程度を要しますが、内製の場合は知識不足や試行錯誤により、想定以上に時間がかかることがあります。特に本業と並行して進める場合、進捗が滞るケースも少なくありません。コンサルを活用すれば、標準的な進め方やテンプレートをもとに効率的に推進できるため、短期間での取得や計画通りの進行が期待できます。
ノウハウの蓄積と属人化リスク
内製で進めると、ISMSに関する知識や運用ノウハウが特定の担当者に集中しやすく、異動や退職によって運用が停滞するリスクがあります。コンサルを活用する場合は、文書やルールの標準化、社内への知識共有を前提とした支援が行われるため、組織全体で運用できる体制を構築しやすくなります。
コストと投資対効果
内製はコンサル費用がかからないため、一見コストを抑えられますが、手戻りや遅延、過剰な工数が発生すると、結果的にコストが増大するリスクがあります。コンサルを活用する場合は初期費用が発生するものの、効率的な構築やスムーズな審査対応により、トータルでのコスト最適化や早期取得によるビジネス機会の確保につながるケースもあります。
ISMS/ISO27001コンサル会社のタイプと選び方ガイド

ここからは、ISMS取得コンサルティングサービスを受ける際に、検討しておきたいポイントを4つ解説していきます。選定ポイントを押さえておくと、ISMS(ISO27001)認定の取得から運用まで効率的に行えるようになります。ISMS取得コンサルティング会社を選定する際は、サービス内容・担当の質・他のサービス内容・料金設定はぜひとも確認しておきましょう。
コンサルティングのサービスタイプを把握する
ISMS取得コンサルティング会社と一口に言っても、事務局型フルサポート・事務局型テンプレートサポート・指導型サポートの3種類のタイプに分かれます。
| タイプ | 説明 |
|---|---|
| 事務局型フルサポート | 事務局型フルサポートのISMS取得コンサルティング会社では、コンサルタントがISMS(ISO27001)取得に向けて体制を構築してくれるので、自社のリソースが不足する心配がありません。マネジメントシステムの構築から運用、審査まで企業に合わせて一貫してサポートしてくれます。 |
| 事務局型(テンプレート支援) | あらかじめコンサルタントが決めた手順通りにマネジメントシステムを構築・運用していきます。企業に合わせた設計ではないため、ISMS(ISO27001)取得に向けて自社で負担する作業が多くなる恐れもあるのが懸念点です。ただ、テンプレートに沿って作業を進める分、フルサポートのコンサルティング会社よりもコストや期間は削減できるケースが多いと言えます。 |
| 指導型サポート | 指導型サポートのISMS取得コンサルティング会社では、内製化できるように自社社員に対して、ISMS(ISO27001)の取得・運用方法を伝授してくれます。コンサルティング費用は高額になるケースが多いですが、ノウハウを蓄積できるため、効率的な運用を実現することが可能です。3つのタイプのうち、サービス内容が自社の要望を満たしているコンサルティング会社を選定しましょう。 |
ISMSコンサル会社を選定する際には予算の他に取得までの期間、ISMS構築・ISO27001の取得準備にかけられる社内の人的・時間的リソース、取得後運用サポートの必要性なども考慮し、自社に合ったコンサル会社を選びましょう。
料金プランをチェックする
ISMSコンサルの料金を確認する際は、初期費用・月額費用だけでなく、契約期間・出張費用・支援形態・支援内容についても調べることをおすすめします。
| 要素 | 事前に確認したい内容 |
|---|---|
| 契約期間 |
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| 出張費用 |
|
| 支援形態 | 「共同支援」か「単独支援」か
|
| 支援内容 | 「格安型」か「フルサポート型」か
|
また、ISMSコンサル料金・費用を比較検討する際は社内の担当者の作業時間も見逃せません。
例えば、社員1人が1年間の20%をISMS対応に使うと、年間で数十万円分の人件費が発生します。専門コンサルを活用することで、結果的に総コストを抑えることも可能です。
また、初年度は体制づくりにコストがかかりますが、2年目以降は維持費用だけに減ります。長い目で計画しましょう。
サービスメニューを確認する
ISO認証取得支援には情報セキュリティの国際規格ISMS(ISO27001)以外に、環境保護の国際規格ISO14001や、品質の国際規格ISO9001など、多岐にわたる国際規格が存在します。ISMS以外の取得予定のISO認証がある場合は、該当のISO認証取得支援に対応しているかどうかをチェックしておくと安心です。複数の認証を同時に取得した場合、コンサルティング料の総額を抑えられる企業もあるため、まとめて依頼するとコスト削減できる可能性があります。
コンサルティング担当の質を確かめる
ISOコンサルティングサービスは、コンサルタントの質が重要です。組織に合ったマネジメントシステムを構築しなければ、導入までは出来たとしても、運用が難しくなります。ISMS(ISO27001)の取得後まで考えて、目標を達成するまで導いてくれるコンサルタントを選定してください。
一方的にやり方を押し付けてくる、どの会社に対しても一律のマネジメントシステムを構築しているなど、組織に合わないと判断できるコンサルティングサービスは選定から外すのが無難だと言えます。ISMS(ISO27001)の取得時は、運用まで考えることが重要です。
実際に運用するのは現場にいる社員のため、知見が必要な難しい仕組みを導入すると、継続的な運用は難しくなります。専門的な知識を押し付けてくるのではなく、現場を考えたマネジメントシステムを構築してくれるISMS取得コンサルティングサービスに依頼したいところです。
ISMSコンサル導入の失敗パターン
ISMSコンサルは認証取得を効率化できる一方で、選び方や進め方を誤ると「取得はできたが運用が回らない」「想定以上にコストがかかる」といった問題が発生します。ここでは、実際に起こりやすい失敗パターンを整理します。
取得だけを目的にしてしまう
短期取得を優先すると、審査通過後の運用を考慮しないISMS設計になりがちです。その結果、認証は取れたものの、内部監査や教育が回らず、更新時に大きな負担が発生するリスクが生まれます。ISMSは継続運用が前提になっています。取得後の体制構築まで支援してくれるコンサルを選ぶことで更新時のトラブルを防止できます。
テンプレート依存で実態に合わない運用になる
コンサルが用意したテンプレートをそのまま導入した結果、現場の業務フローと乖離し、運用が形骸化する失敗パターンです。業務理解が浅いまま文書を整備すると、「ルールはあるが、守られていない」状態になりやすくなります。文書やルールを自社の業務に合わせてカスタマイズできるか、運用設計まで踏み込んでくれるかを確認すうることが重要です。
社内にノウハウが蓄積されない
多くのISMS取得コンサル会社は取得関連業務の(ほぼ)丸投げ依頼できるフルサポートサービスをアピールしています。ただし、コンサルに任せきりにすると、担当者が内容を理解しないままプロジェクトが進み、結果として社内にノウハウが残りません。担当者の異動や退職時に運用が止まるリスクもあります。伴走型で知識移転までサポートしてもらえるかどうかは、重要な判断ポイントです。
コスト構造を理解せずに契約する
コンサル費用だけを見て契約し、審査費用や内部工数、更新対応のコストを見落とすケースです。特に運用フェーズでは継続的なコストが発生するため、初期費用だけで判断すると想定外の負担になる可能性があります。契約前に総コストを把握することが重要です。
ISMS(ISO27001)コンサルの費用相場・料金
ISMSコンサルや認証取得にかかる料金は、企業の規模やコンサルティングのサポート範囲によって大きく異なります。
従業員34〜60人程度の中規模企業を想定した場合の費用相場は以下のようになります。
- コンサルティング費用相場: 100万円前後
- 審査費用(別途発生):100万円前後
下記では、費用相場を企業規模別にまとめました。
| 従業員数 | コンサル費用※ | 審査費用 |
|---|---|---|
| 〜30名 | 60〜120万円 | 50〜88万円 |
| 31〜100名 | 100〜200万円 | 80〜124万円 |
| 101名以上 | 200万円〜 | 150万円〜 |
※キャククル編集チーム調べ
ISO認証取得支援を受けるなら、コンサルティング会社の料金設定を詳しく確認しておいてください。依頼前に見積もりを取れるので、各社の料金設定を比較したうえで、費用対効果が高いコンサルティング会社に依頼することをおすすめします。
情報参考元:一般社団法人情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)「IMS認証機関の認定に関わる料金」(https://isms.jp/doc/JIP-IMAC610-29.pdf)
認証取得コンサルサービスを活用したISMS(ISO27001)取得の流れ
ISMS(ISO27001)の認証取得は、専門的な知識と多くの社内リソースを必要とするため、認証取得支援サービスを利用する企業が増えています。ここでは、支援サービスを利用した場合の全体像と工数の目安を整理しました。
1. 事前準備
期間の目安:1~2か月程度
まずは、社内体制の構築や対象範囲の明確化を行います。どの部門・拠点を対象とするか決定し、推進責任者や担当者を選任。既存のセキュリティ管理体制も確認して、必要に応じて整理等を行います。この段階では、コンサルタントがヒアリングやチェックリストを用いて現状を把握し、取得までのロードマップを提示する場合が一般的です。
2. ISMS文書・規程の整備
期間の目安:2~3か月程度
このステップでは、ISO27001に沿ったルールや手順を文書化して整備します。情報セキュリティ方針を策定してから、リスクアセスメントを通じてリスクを特定・評価し、対応策を検討します。業務に必要な手順書や規程も、この段階で作成します。コンサルタントからは雛形や事例が提供されることが多いため、ゼロから作成する負担を大幅に軽減できます。
3. 運用・教育・内部監査
期間の目安:2~3か月程度
整備した文書を実際の業務に落とし込み、運用を開始。社員向けのセキュリティ教育や訓練を実施し、ルールの浸透を図っていきます。
内部監査を通じて運用状況をチェックし、改善点を洗い出します。また、マネジメントレビューも行うことで、経営層による情報セキュリティシステムの確認・承認を実施。認証取得コンサルタントは教育資料の提供や模擬監査の実施を通じて、運用定着をサポートしてくれます。
4. 認証審査
期間の目安:1~2か月程度
最後に、認証機関による審査を受けます。審査は「一次審査(書類確認)」と「二次審査(現地確認)」の2段階行われます。
- 一次審査 → 文書や記録がISO基準を満たしているかをチェック
- 二次審査 → 現場で実際の運用が行われているかが確認
- 脅威インテリジェンス
- クラウドサービスの利用における情報セキュリティ
- 事業継続のためのICTの備え
- 物理的セキュリティ監視
- 構成管理
- 情報の削除
- データマスキング
- 情報漏洩の防止
- 監視活動
- ウェブフィルタリング
- セキュアコーディング
コンサルタントは事前に模擬審査を実施したり、よくある質問への準備を支援してくれるため、初めての企業でも安心して本番に臨むことができます。
ISMS取得後の運用実務
ISMSは認証取得がゴールではなく、継続的な運用によって初めて価値を発揮します。取得後は定期的な内部監査や教育、文書更新などの業務が発生します。ここでは代表的な運用実務と、コンサル活用による負担軽減のポイントを解説します。
内部監査の実施
ISMSでは年1回以上の内部監査が求められます。各部門の運用状況をチェックし、不適合や改善点を洗い出します。ただし、監査項目の設計や評価基準の設定は難易度が高く、担当者の負担が大きくなりがちです。コンサルを活用すれば、監査計画の策定やチェックリスト作成、実施支援まで受けられるため、効率的に進めることができます。
マネジメントレビュー
経営層がISMSの有効性を評価し、改善方針を決定するプロセスです。監査結果やインシデント、KPIなどをもとに報告資料を作成していきます。コンサルがを入れることで、評価指標の整理や報告資料の作成支援が受けられるため、実効性のある意思決定につながります。
教育・意識向上施策
従業員へのセキュリティ教育は継続的に実施する必要があります。教育内容の設計や実施方法に悩む企業も多く、形式的な研修で終わるケースも少なくありません。コンサルを活用することで、自社に適した教育プログラムの設計やeラーニング導入など、実効性のある施策を展開できます。
文書・規程の更新
ISMSでは、業務変更や組織改編に応じて、規程や手順書を随時更新することが求められます。更新が滞ると、実態と文書が乖離し、審査時のリスクになります。コンサルのサポートがあれば、変更点の洗い出しや影響範囲の整理を効率的に行え、社内工数を削減できます。
サーベイランス審査・更新審査対応
ISMSは取得後には、毎年の維持審査と3年ごとの更新審査が必要です。審査対応には事前準備や想定問答の整理をしなければいけません。コンサルを活用することで、審査対策の事前レビューや改善指摘への対応支援が受けられ、スムーズな審査通過につながります。
ISMS(ISO27001)の規格改定について(2025年10月)
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格であるISO27001は、2022年10月に10年ぶりの改訂が行われました。この改訂への対応期限は2025年10月31日で終了しました。
今回の改訂で大きく変わったのは、情報セキュリティの管理目的と管理策をまとめた 「附属書A」 です。この改訂に伴い、管理策は114個から93個に減少しましたが、対策が求められる内容はむしろ増えています。以前の114個の管理策のうち、24個が他の管理策と統合され、11個が新しく追加されました。
追加された管理策は下記の通り。
これらの項目は、すでにISMSを取得済みの企業・組織であっても新たに対応が必要です。
ISMSコンサルティング会社のサービスを利用すれば、最新のISO27001改訂に対応するための具体的な支援が受けられます。特に今回新たに追加された11の管理策には、専門的な知見が求められる項目も多く、自力での対応は難しいところが見られます。
たとえば「脅威インテリジェンス」では、自社を取り巻く最新のサイバーリスクを適切に把握し、リスク分析や管理策の見直しに反映させる必要があります。コンサル会社は、セキュリティに関する知識や他社が行っている対策事例のノウハウをもとに、組織のリスクに応じたアセスメントや助言を提供してくれます。
また、クラウド利用やICTの備え、物理的監視といった実務的な運用課題にも、現場レベルの支援を通じてスムーズな対応を促進してもらえます。改訂対応に向けて、社内だけでの対応に不安がある場合は、コンサルの活用が有効です。
ISMS(ISO27001)取得コンサルティング会社に関するよくある質問
Q1. ISMSコンサルを使わずに自社だけで認証取得することは可能ですか?
可能ですが、専門知識や内部リソースが必要で、コンサルを使ったときと比べて時間がかかる傾向があります。効率や確実性を重視する場合はコンサル活用が有効です。
Q2. ISMS認証取得コンサルティングを利用するメリットは?
ISMS(ISO27001)認証取得コンサルティングを利用することで、認証取得に必要なノウハウや最新の実務経験を持つ専門家から、具体的なアドバイスや文書作成・審査対策などの支援を受けることができます。これにより、「認証取得の確実性が高まる」「取得までの期間を短縮できる」といったメリットが得られます。
Q3. コンサル会社によって成果やスピードに差が出るのはなぜですか?
取得支援会社の支援実績や業界理解、テンプレートの質、担当者の経験や自社とのマッチ度(相性など)により差が出ます。自社に合った進め方ができるかが重要です。
Q4. ISMSコンサル会社を選ぶ際の比較ポイントは?
コンサル会社を選ぶ際は、支援実績の豊富さ(対応社数や業種の幅)、サービス内容(文書作成代行・運用サポートの範囲)、担当コンサルタントの質や相性、料金設定、複数規格への対応可否、取得までのスピード、導入後の運用支援の有無などを比較検討しましょう。
Q5. 認証取得後の運用(維持・更新)はどの程度の負担がありますか?
定期的な内部監査や従業員教育、文書更新が必要です。体制が整えば負担は軽減できますが、継続的な運用は不可欠です。運用コンサルを活用することで、自社内の手間を必要最低限に削減できます。
Q6. ISMS(ISO27001)を取得する主なメリットは?
ISMS(ISO27001)を取得することで、情報セキュリティリスクの低減、取引先や顧客からの信頼度アップ、従業員のセキュリティ意識向上など、さまざまなメリットがあります。官公庁・大手企業との取引要件になるケースも多く、競合他社との差別化にもつながります。
ISMS(ISO27001)取得コンサルティング会社のまとめ

ISMS(ISO27001)認証の取得は、自社で一から行うには時間・コスト・人材が必要なため、リソース不足になり本業に支障をきたすケースが少なくありません。とはいえ、取得に手間がかかる分、取得によるメリットも大きく、セキュリティリスクの低減・信頼度の向上・従業者の意識の向上・業務効率化などの恩恵を受けられます。
もしも、今後ISMS(ISO27001)認証を取得するなら、ISOコンサルティング会社を活用することをおすすめします。自社にノウハウがない場合でも、ISMS(ISO27001)の知見があるコンサルタントや、現役で審査員を務めるコンサルタントなどが、一からフォローしてくれるので安心です。
ISMSコンサルについてさらに詳しく知りたい方は、ISMS楽取る:自社の価値を高めるISMS認証取得ガイドも併せてご覧ください。
- 免責事項
- 本記事は、2026年4月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。




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